『聖闘少女<セインティア>』
アテナの御身を守るのが聖闘士ならば、聖闘少女<セインティア>とは、聖闘士の中でアテナの身の回りのお世話をする侍女とアテナの御身を守る戦士を兼業し、“女性聖闘士”と違い“生涯仮面を被る必要の無い特別枠”であり、『優れた素養を持つ純潔な完全なる乙女』としてアテナに“寄り添い”、“支える存在”、それが聖闘少女<セインティア>である。
そして今、この『シンフォギア世界』に顕現するは、琴座<ライラ>の白銀聖衣<シルバークロス>を纏いセインティアへとなった小日向未来!
「これが・・・白銀聖衣・・・!」
いつの間にかスカートの丈が短い白いワンピースの上に装着され、手には竪琴を持ち、煌めく白銀の鎧を未来は呆然としながらも、聖衣から感じる“生命力”を感じていた。
「(分かる、この聖衣を纏って戦ってきた前セインティアの想いが・・・!)」
「未来が・・・聖闘士になっちゃった・・・!」
「小日向が・・・聖衣を・・・!」
「マジで奇跡じゃねぇかよ・・・!」
「あれが白銀聖闘士なの・・・?」
「キレイ・・・」
「黄金聖闘士はお日さまみたいデスが、白銀聖闘士はまさにお月様デェス・・・」
響達奏者達も、突然白銀聖衣を纏う未来を呆然と見つめるが。
「ククククククククク・・・!」
『っ!?』
アタバクの不気味な笑いに全員が見ると、ネフェリム・ノヴァと『地獄門 百鬼夜行』で現れた“巨大な門”から次々とやって来る“鬼”を従えるアタバクがいた。アタバクは既に欠片も興味を失ったウェルを手放すと、ウェルは重力に従い地獄の鬼達がひしめく大地にまっ逆さまに落ちていく。
「(どこを間違えたんだ・・・? 僕はどこを間違えたんだ・・・? “英雄”になる為に“全部”を利用してきたのに・・・アイツら<聖闘士>もソイツら<マリア達>も・・・あのババア<ナスターシャ>もコイツら<二課>も・・・皆、皆、僕の掌で躍り狂わせてきた筈なのに・・・何で、“真の英雄”たるこの僕が・・・!!) ちくしょう・・・ちくしょう・・・ちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょうちくしょう、ぢぐじょオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!」
全てを自らの掌で操ってきたつもりが、実は“自分”も掌で踊る道化に過ぎなかった事実に、自尊心<プライド>とアイデンティティを粉々に粉砕され、涙と鼻水と涎を垂れ流しながら、ウェルは慟哭を上げて地面に落下する。
「あっ!」
響が助けに行こうとするが、ウェルの身体は“光に包まれ消えた”。
「ドクターは何処に・・・?」
「多分アスミタが何処かに転移したんだろうぜ・・・」
「以外に、優しいデスね・・・」
「(イヤ、ウェルみたいに自尊心の高いヤツは“死んで楽になる”よりも、“生かされる方”が逆に“苦痛”だろうよ・・・)」
調と切歌はアスミタの以外な“優しさ”に感心するが、ウェルのような人間にとって“最も残酷な事”をしたと聖闘士達は見抜いていたが、直ぐにウェルの事など忘れて、アタバクの方へ意識を戻す。
「なるほど、これは流石の私も驚いたぞ・・・! よもや“バラルの呪詛”に犯された、穢らわしい人間が聖闘少女<セインティア>として覚醒するとはな・・・!」
アタバク自身、ウェルなど“最初から居なかった”ように、セインティアへと覚醒した未来を興味深そうに見据える。
「アタバクよ、見たか? お前が見下す人間の中には“奇跡”を引き起こす“可能性”を持った者がいる・・・!」
「だが全ての人間がそうではない。人は直ぐに過ちを繰り返す、何度でも何度でもな。だからこそ、我等のような“大いなる悟り”に近き存在が新たな人類を創造し、“管理”すれば良いのだ・・・!」
「平行線だな・・・・・・」
「そうだな、では最後の問答としようか?」
「良かろう、私は“聖闘士”だ・・・! 聖闘士として地上と私の大切な人達に災いを呼び込む“害なる存在”を許さぬ・・・!」
「私は“バラルの呪詛”に汚染された地上を浄化し、愚かな人間共を消滅させ、新たな人類を創造し、その“新世界の生き神”として君臨する・・・!」
「言葉は尽くしたな。ならば、もはや問答は無用・・・!」
「これが最後の戦いだ・・・!」
アスミタが小宇宙<コスモ>をたぎらせ、アタバクも小宇宙<コスモ>を高め、二人に小宇宙<コスモ>がぶつかり合う!
ゴオオオオオオオオオオオオオッ!!
「アスミタさん!」
「響! もう言葉は尽くしたんだ・・・!」
「でも・・・でもっ!」
まだ話し合えるのでは無いかと、アスミタ達の元に向かおうとする響をレグルスは止める。
「立花、アタバクは我々の言葉に全く耳を傾けてはくれない」
「納得できねぇのも分かるけどよ・・・」
「ヤツは地上を滅ぼそうとする冥界の闘士、私達とは相容れないわ・・・!」
「「(コクコク)」」
翼やクリス、マリアの言葉に切歌と調も頷く。
「・・・・・・・・・・・・」
「響。残念だけど、あの人<アタバク>は心から私達を見下している。同じ目線になれるアスミタさんの言葉にも心を変えなかった。あの人が響のお母さんやおばあちゃん、板場さん達や学校の皆を滅ぼそうとするなら、私達は皆を守る為に戦わないと!」
「未来・・・」
「私達が今やらなければならないのは、“ネフェリム・ノヴァ”と“地獄門”を破壊する事だよ・・・!」
まだ踏ん切りの付かない響に、未来は活動を開始しようとする“ネフェリム・ノヴァ”と“地獄門”から自分たちに向かってくる鬼達を見せる。
グルルルルルルルルルルッ!
グォォォォォォォォォォッ!
比較的に小型の鬼でも弦十郎以上の巨体から、大型では“ネフェリム・ノヴァ”の腰にも届く程の巨体の鬼達が“地獄門”からわらわらと現れる。
そしてそれらを見据える未来のその瞳には、レグルス達と同じ“地上の平和を守る者の目”をしていた。
「・・・・・・分かった・・・!」
納得は出来ないが、やるべき事を理解した響は頷くのを確認した未来の肩にエルシドがポンと優しく叩いて通りすぎ。
「小日向、その聖衣を纏い戦うつもりならば、俺はお前を“少女”とは思わん・・・!」
次にデジェルが叩いて通りすぎながらエルシドの言葉をフォローする。
「“少女”ではなく、共に戦う“戦士”として見ると言いたんだよ」
次にマニゴルドとカルディアが交互に。
「ま、足手まといにならない位は気張れよ!」
「後、俺の戦いの邪魔すんなよな!」
次にアルバフィカが通りすぎ。
「小日向未来、君には“すまない事”をした。だが戦うならば、私達は君を“甘やかす”つもりは無い」
最後にレグルスが未来の肩を優しく叩き通りすぎながらニッと笑顔を見せる。
「未来は“守られる女の子”じゃない、俺達と共に戦う“同士”だよ!」
“黄金聖闘士達が小日向未来を認めた”。響達は少なからず驚き、言われた未来も一瞬唖然となるが、直ぐに顔を引き締める。
「ハイッ!」
竪琴を構えて、レグルス達と共に“地獄門”に向かう為に並ぶ。
「“ネフェリム・ノヴァ”は私達奏者に任せて、必ずやって見せるわ!」
「「おおお~~! マリアカッコいい(デェス)!」」
「成長したなぁ、マリア・・・!」
「あの“外弁慶のヘタレ”が言うようになりやがって・・・!」
「アンタ達<マニゴルド&カルディア>は私の叔父さんかっ!? て言うか誰が“外弁慶のヘタレ”よ?!」
「漫才している場合か・・・」
毅然なマリアの姿勢に切歌と調は感嘆し、マニゴルドとカルディアは感慨深そうに頷き、マリアがキレの良いツッコミを炸裂させ、アルバフィカは呆れる。
そして改めて、レグルスが仲間達に向けて号令を出す!
「響達は“ネフェリム・ノヴァ”を! 俺達聖闘士は鬼共を倒し、“地獄門”を破壊するよ!!」
『応っ!!!/了解っ!!!』
聖闘士達が地上の“地獄門”へ。奏者達が空を飛び、立ち塞がる“灼熱の暴食巨人”へ向かった!
ー弦十郎sideー
ガンッ!!!
ネフェリム・ノヴァが飛び去って、崩れたジェネレータールームから、ジープで脱出した弦十郎と緒川に隕石が落下するが弦十郎が拳で破壊する!
「フゥ~、緒川無事か!?」
「ハイ、しかしこれは・・・」
二人は巨大を“ネフェリム・ノヴァ”と禍々しい巨大な門<地獄門>と冥衣を纏った見たこと無い人物<アタバク>を見ながら、仮設本部に向けてジープを走らせる。
弦十郎が本部に連絡を入れようとすると、突然ジープの荷台が光り、ソコからウェルが倒れ落ちてきた?!
「ギャピィッ!!」
「「ウェル博士っ!?」」
驚く弦十郎と緒川、ウェルは這いつくばりながらゆっくり身体を起こし、アタバクの方を見る。
「・・・・・・・・・・・・ウヘヘヘヘヘ、へへへ、この世界を滅ぼすか・・・へへへへへへへへ良いじゃないか・・・良いじゃないかッ!!!」
ガバッと起き上がり醜悪なまでに顔を狂笑の笑みで歪ませたウェルは、膝立ちで腕を広げてアタバクのいる方向へ向かって吼える。
「良いじゃないかッ! 滅ぼしちまえYOアタバクゥッ!! この僕を“英雄”と認めない世界だなんて! 存在する価値なんて無いんだぁぁぁぁッッ!! ウヘ! ウヘヘヘ! ウヒャァハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!! アヒャ! アヒャヒャ! アヒャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハッッ!! 滅べェェッッ!! 皆滅んじまえぇぇっっ!!! イィヒヒヒ! イィィィヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒッッ!!!」
「「・・・・・・・・・・・・」」
耳障りな高笑いを上げながらその血走った目から血の涙を流すウェルの惨めな姿を、弦十郎と緒川は静かに“哀れみの目”で見ながら仮設本部に帰投した。
ーレグルスsideー
「受けろ! 百獣の牙!『ライトニングボルトッッ!!』」
ガァアアアアアアアアッッ!!
レグルスが拳から放つ“閃光の拳”が迫り来る鬼共を凪ぎ払い消滅させる!
「まだまだッ!!」
レグルスは次々と迫り来る鬼共に向かって拳を振るう!
ーエルシドsideー
「鬼をも切り裂く我が剣舞、その身に刻め! 『刀剣流し』ッ!」
グ・・・? グァバッ?!
流れるような動きで迫る鬼共の間をすり抜け通りすぎると、鬼達はエルシドのいる方へ振り向くと身体が両断され消滅した。
「我が手刀に斬られたい者は挑んで来るといい・・・!」
手刀を払うエルシドに向かって更に鬼達が襲い掛かる!
ーデジェルsideー
ガ、ガ、ガ・・・・・・!!
デジェルに挑む鬼達は次々と凍てつき、粉々に砕け散る!
「凍てつかせ、氷河の輪、『グランカリツォー』・・・!」
近づく者を凍てつかせる氷結のリングがデジェルの周りに煌めく。
「極寒地獄をご要望ならば、かかってこい・・・!」
静かに、冷徹に鬼達を見据えるデジェルに鬼達をも恐れる!
ーマニゴルドsideー
「さてさて! 俺に燃やされたいヤツは来な! 『積尸気鬼蒼炎』!」
グワバアアアアアアアアアッッ!!
蒼い燐気の炎に呑まれた鬼達が跡形もなく燃え尽きた!
「ガハハハハハハハハハ! 幾らでもかかってこいや! まとめて燃やしてやるぜ!!」
蒼い炎の鬼火に照らされたマニゴルドの姿はまさに悪鬼羅刹と呼んでも差し支えなかった。
ーカルディアsideー
「いっぱいいるねぇ~♪ ほんじゃ行くぜぇっ! 真紅の衝撃! 『スカーレットニードル』ッッ!!」
ギャバアアアアアアアアアッッ!!
身体に幾つもの風穴を開けた鬼達が消滅していく!
「やっぱ復活して正解だったぜ! オラもっと来いよっ! 俺をたぎらせなっ!!」
“水を得た魚”ならぬ、“戦場に戦闘狂”と言っても良い位にカルディアは嬉々として鬼達と戦う!
ーアルバフィカsideー
グオオオオオオオオオッッ!!
「地獄の悪鬼共には不釣り合いだが、花を添えてやる。舞えよ黒薔薇! 『ピラニアンローズ』!!」
アルバフィカが襲い来る悪鬼達に向けて“黒薔薇”を放つと、悪鬼達の頭や体を噛み砕く!
「それは貴様らに送る薔薇の葬列だ・・・!」
美しくも恐ろしき黒き薔薇が地獄の悪鬼達を粉砕し、その戦場に薔薇の花びらが舞い散る。
ー未来sideー
ゆっくりと迫り来る悪鬼達を見据える未来は静かに竪琴を構えるが、その手は僅かに震えていた。
「・・・・・・・・・」
響にはああ言ったが、未来も本当は“怖い”。自分がセインティアとして戦えるのか内心“不安”で一杯だった。
「《小日向未来・・・》」
「(っ!? アスミタさん・・・?)」
現在アタバクと小宇宙<コスモ>をぶつけ合っているアスミタからテレパシーが送られた。
「《君が纏う聖衣と心を通わせよ。己の心を開き、聖衣の“声”に耳を傾けるのだ・・・》」
「(聖衣の“声”に・・・・・・)」
未来は瞼を閉じて意識を自身の纏う琴座<ライラ>の聖衣に集中する。
「(感じる・・・聖衣に込められた“想い”が・・・!)」
自然と未来の身体が動き、竪琴を奏でる!
♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪
美しく優しく、だが何処か力強さを感じる調べが戦場に響く。
「響け、清めのメロディー! 『ピューリファイアコースティック』!」
グォワァァァァァァァァァァァッ!!
未来の奏でる旋律が、鬼達を浄化した!
「・・・・・・できたけど・・・私の奏でる竪琴のメロディーで消滅するって、地味にショックだな・・・」
少し肩を落としながら苦笑いを浮かべるが、直ぐに気持ちを切り替えて、次の相手の鬼達に向かった。
ー響sideー
既に成層圏から離脱した『FRONTIER』の上で“ネフェリム・ノヴァ”と交戦する奏者達。そして響は、地獄の悪鬼共と戦う未来の姿を見る。
「(未来・・・初めてなのにもうあんな風に戦えるんだ・・・)」
少し前まで自分が未来を守っていたのに、いつの間にか未来の方が自分の先を行っている事に響は少なからずのショックを受けていた。
「凄いな、小日向は・・・初陣とはとても思えん・・・!」
「完全に聖衣を使いこなしてるぜ・・・!」
「マニゴルド達と隣り合わせデェス・・・」
「ちょっと、羨ましい・・・」
奏者でも無い人間だった未来の活躍に、未だ黄金聖闘士達と“同じ場所”に立てない奏者達は未来に羨望の目になる。
「皆! 気を引き締めなさい! 来るわよ!!」
『っ!!』
ギュワアアアアアアアアアアアッッ!!
マリアの叱責に我に帰る奏者達は襲い来る“ネフェリム・ノヴァ”を睨み、調と切歌が攻撃を仕掛ける!
調の頭のパーツ、手足のパーツがパージされ、巨大なロボットに変形合体し、頭や手や足に“鋸”を携え、その頭に調が乗る!
『終Ω式ディストピア』
「ハアアアアアアアアアアアッッ!!」
続いて切歌の背中からコウモリの翼を広げ、“三又の大鎌”を構え、振り回す!
『終虐・NE波aア乱怒』
「ハアアアアアアアアアアアッッ!!」
二人が同時に“ネフェリム・ノヴァ”を切りつけるが。
「あああああああああッ!!」
「だああああああああッ!!」
調と切歌から桃色と緑色のエネルギーが“ネフェリム・ノヴァ”に吸いとられた!
「”聖遺物“処か、その“エネルギー”まで喰らっているのかっ!?」
「限界に達したら、地上は・・・!」
「蒸発しちゃう!」
空かさずクリスが前に出て“ソロモンの杖”を構える!
「バビロニア、フルオープンだぁあっ!!」
“ソロモンの杖”から放たれたエネルギーが“ネフェリム・ノヴァ”を振り抜け、“次元の扉”を開けると、開いた穴から“ノイズ”が蠢く“バビロニアの宝物庫”が現れる!
「ウウウウウウウッ!!」
「“バビロニアの宝物庫”?!」
「XD<エクスドライブ>の出力で、“ソロモンの杖”を起動拡張したのか!?」
「ゲートの向こう、“バビロニアの宝物庫”に、ネフェリムを格納出来れば!」
「人を殺すだけじゃないって、証明して見せろよ! ソロモーーーーーーンッッ!!」
クリスの叫びに答えるように、ゲートが開く。
「これなら!」
しかし、“ネフェリム・ノヴァ”はクリスに腕をのばして攻撃をしようとする!
「避けろ! 雪音!!」
「うわっ!!」
弾き飛ばされたクリスは“ソロモンの杖”を手放すが、マリアが掴む!
「明日をーーーーーーーーーーーー!!」
今度はマリアがゲートを拡げる!
重力に従って十分に開いたゲートに向かって“ネフェリム・ノヴァ”が落下を始めた!
しかし、ネフェリム・ノヴァは腕から細い触手を伸ばしてマリアを絡めとる!
「グゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!」
「「マリアっ!!」」
“ネフェリム・ノヴァ”と共に、マリアがゲートに落下する!
ー聖闘士sideー
“地獄門”の近くまで来た黄金聖闘士達は悪鬼達との戦いながら小宇宙<コスモ>を極限にまで高める!
「燃え上がれッ!!」
「研ぎ澄ませッ!!」
「煌めけッ!!」
「吼えろッ!!」
「轟けッ!!」
「狂い咲けッ!!」
『我が小宇宙<コスモ>ーーーーーーーーーーーーッッ!!』
グォワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッ!!!!
それぞれの黄金聖衣が光輝き、その光に当てられた悪鬼達が消滅した!
レグルスの獅子座<レオ>の黄金聖衣はより洗練され、重厚感が増し、腰にマントを靡かせ。
エルシドの山羊座<カプリコーン>の黄金聖衣は各パーツに蒼いサファイアが嵌め込まれ。
デジェルの水瓶座<アクエリアス>の黄金聖衣も各パーツに翡翠のエメラルドが嵌め込まれ、左肩に小さな水瓶を装備した。
マニゴルドの蟹座<キャンサー>の黄金聖衣は、より重厚感と各パーツに刺々しい爪が伸び、禍々しくも美しい姿に。
カルディアの蠍座<スコーピオン>の黄金聖衣は、まるでアンタレスのように紅玉<ルビー>に輝く真紅の姿に。
アルバフィカの魚座<ピスケス>の黄金聖衣もより洗練され、ボディや腕や脚に神秘な紫色のアメジストを嵌め込んだ姿となった。
聖闘士が“本気の本気で戦う小宇宙<コスモ>を燃やした時”に現れる“奇跡の姿”、“レジェンド聖衣<クロス>”へとなった!
「六人の・・・レジェンド聖衣・・・!」
未来も、六つのレジェンド聖衣に見惚れる。レグルス達は“地獄門”を見据え構える!
「光を越えろ! 俺の拳!! 『電光雷光<ライトニングプラズマ>』ッッ!!」
「万物悉く切り裂け!! 『聖剣抜刀<エクスカリバー>』ッッ!!」
「凍気の極みを受けよ!! 『絶対零度<オーロラエクスキューション>』ッッ!!」
「魂の爆裂を浴びてみな!! 『積尸気魂葬波』ッッ!!」
「深紅の撃槍に貫かれな!! 『深紅光槍<クリムゾンランサー>』ッッ!!」
「黒薔薇よ、渦を巻け!! 『薔薇ノ竜巻<ローリングローズ>』ッッ!!」
光の拳が、聖剣の斬撃が、絶対零度の凍気が、魂の爆裂が、真紅の槍が、黒薔薇の竜巻が“地獄の門”を粉砕した!
ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンンッッ!!
地響きを上げて崩れる“地獄門”を確認した黄金聖闘士達は“バビロニアの宝物庫”を開けて“ネフェリム・ノヴァ”を落とそうとする奏者達を見ると、レグルス以外がそっちに向かって飛んだ!
「未来、俺達も行こう。さっきの地響きで『FRONTIER』も限界だ、間も無く崩れる・・・!」
「でもアスミタさんが・・・!」
未来は奏者達と反対方向でアタバクとぶつかり合っているアスミタを方を見る。
「アスミタなら大丈夫だよ・・・」
「・・・・・・・・・」
「未来にとってアスミタは、響と同じ位“大切な人”なんだろ?」
「・・・・・・うん」
「だったら信じて待ってれば良い・・・未来が信じているアスミタが、アタバクなんかに遅れを取る筈が無いよ」
「そうだね・・・今私は、私の出来る事をしなきゃだよね!」
「そう言う事!」
頷き合うレグルスと未来。レグルスは未来を背負うと、成層圏の空に飛び上がり、響達の元へ向かった。
ーアスミタsideー
「アスミタよ、いい加減小宇宙<コスモ>のぶつかり合いには飽きてきた。我が“最大の拳”で終わらせてくれようぞ・・・!」
「良かろう・・・我が乙女座<ヴァルゴ>の“最大の拳”で、君に最後を贈ろう!!」
お互いの小宇宙<コスモ>を最大限に高めた二人が放つ、“最大の拳”!
「『天舞宝輪』ッッ!!」
「『魔天無宝輪』ッッ!!」
アスミタの背後から御仏が描かれた神々しい“曼荼羅”が次々と現れ!
アタバクの背後から“苦悶、絶望の表情の人間達の顔”が描かれた恐ろしい“曼荼羅”が現れる!
二人の“神に近い闘士”が“最大の拳”をぶつかり合おうとしていた!
『ピューリファイアコースティック』
琴座<ライラ>の竪琴から奏でられる“清めのメロディー”により“邪悪なる存在”を浄化する技。
次回でG編ラストバトルにしたいですね!