聖姫絶唱セイントシンフォギア   作:BREAKERZ

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前半は原作通り、後半はオリジナル。


イグナイトの力

改修したガングニールを纏った響は、翼とクリスと向き合う。

 

「イグナイトモジュール、もう一度やってみましょう!」

 

「だが、今の私達では・・・・!」

 

先ほど不発してしまったので、二人は難しい顔になる。

 

「未来が教えてくれたんです! 自分はシンフォギアの力に救われたった、て。この力が、本当に“誰かを救う力”なら、身に纏った私達も。きっと救ってくれる筈! だから強く信じるんです! ダーインスレイヴの呪いを破れるのは・・・・!」

 

「いつも共に戦ってくれた、天羽々斬!」

 

「アタシを変えてくれた、イチイバル!」

 

「そしてガングニール! 信じよう! 胸の歌を! シンフォギアを!」

 

いつだって共に戦ったシンフォギアと自分の胸の歌を信じると言う響に、クリスと翼も頷く。

 

「フン、この馬鹿に乗せられたみたいで格好つかないな」

 

「もう一度行くぞ!」

 

響と翼とクリスは、胸元のクリスタルを外して叫ぶ!

 

「イグナイトモジュール!」

 

「「「抜剣!!」」」

 

三人はクリスタルを投げると、クリスタルは杭の形に変形し、三人の胸元に突き刺さった!

 

「「「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッ!!!!!」」」

 

ダーインスレイヴの呪いの奔流が、奏者達を蝕んだ。

 

 

ーマリアsideー

 

司令室に戻ってきたカルディアに服を着用した切歌と調がモニターに映された響達を見る。

 

「このままではさっきのように!」

 

「呪いなど切り裂け!」

 

「撃ち抜くんデス!」

 

「恐れずに砕ければきっと!」

 

「テメェらの熱は! そんな呪いなんかに塗り潰されんのかよ!!」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

マリア達が激励をする中、未来は静かに見守る。

 

 

ー響sideー

 

(未来が教えてくれた・・・・力の意味を、背負う覚悟を! だからこの衝動に塗り潰されて!)

 

「「「成るものかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!!!」」」

 

三人の思いに答えるように、抜けて胸元のイグナイトがシンフォギアを新たな姿に変えた!

 

「はぁっ!」

 

響のガングニールは黒いプロテクターにオレンジのラインが走った姿になり、マフラーも漆黒に染まった!

 

「フンッ!」

 

翼の天羽々斬も足のギアに長い刃が生まれ、黒に青色の姿となり、アームドギアは長刀へと!

 

「フゥッ!」

 

クリスのイチイバルも、ボーガンやプロテクターが黒く染まり、赤いラインが入ったギアへと変わった!

 

「「「♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪」」」

 

三人が身に纏うシンフォギアにオーラを迸らせ、聖詠を歌う。

その姿を、見守っていたレグルスとエルシドとデジェル、そして離れた位置でキャロルが見下すように眺めていた。

 

 

ーマリアsideー

 

「モジュール稼働! セーフティ段幕のカウント、開始します!」

 

藤尭が報告すると、モニターに『NIGREDO』と『999秒』のカウントが表示された。イグナイトモジュールは圧倒的な力を生み出すが奏者への負担もとてつもなく大きく、カウントが0となるとギアを強制解除してしまう。

 

「・・・・・・・・(悪を貫く強さを!)」

 

マリアは『アガートラーム』のシンフォギアクリスタルを握りしめ、響達の戦いを見守る。キャロルがアルカ・ノイズの結晶体を投げ捨てると、先ほどよりも大量のアルカ・ノイズが現れた!

 

「検知されたアルカ・ノイズの反応、約三〇〇〇!」

 

「三〇〇〇!?」

 

友里と緒川が、アルカ・ノイズに驚愕する。

 

 

ー響sideー

 

「たかだが三〇〇〇!!」

 

響はアルカ・ノイズに突っ込みながら拳を構えると、腕のギアが大きく展開し、アルカ・ノイズの群生を貫く!

 

翼は長刀を振り上げると刀身が開き、そこから青白い電流が流れ、『蒼ノ一閃』を放ち、放たれた斬撃が次々と切り裂き、大型のアルカ・ノイズまで斬り捨てた!

 

クリスは全身の武装を全弾する『MEGA DETH QUARTET』を放ち、空中地上のアルカ・ノイズを殲滅させていった!

 

 

ーレグルスsideー

 

「どう見る?」

 

「力は上がっている。しかし時間制限付きであるのがイグナイトモジュールの弱点だが・・・・」

 

「この程度なら、俺達が加勢するまでもない」

 

レグルスとエルシドとデジェルは、響達の奮戦を眺めながら、アルカ・ノイズ達を片手間で粉砕していった。

 

「ヘソ下辺りがむず痒い!!」

 

小賢しいと言わんばかりに、キャロルが跳び上がり魔弦で響に攻撃するが、響は回避する。キャロルはクリスのいる場所に黄色い魔方陣を展開して雷撃を放つが、クリスは跳んで回避した。

 

「キャロル・マールス・ディーンハイム、世界を解剖する錬金術師」

 

「あの者の錬金術もかなり強力だな」

 

「だけど、響達もまたそれに対抗する力を持った」

 

しかしレグルスは気づいている。

 

「(だけど響本人は泣いている。それでも響は戦う。なら俺が言える事は、その優しさも涙も苦しみも、全部まとめて拳に乗せて・・・・)」

 

かつては人の気持ちに鈍感だったレグルスだが、一年位の付き合いで響の表情、戦う姿勢から響の感情を読み取れるようになっていた。

 

 

ー未来sideー

 

そしてここにも、響の秘めたる想いに気付いている少女、未来は響の戦いを見ながら、悲しそうに見つめる。

 

「(それでも響は、傷つけ傷つく痛みに、隠れて泣いている。私は何も出来ないけど、響の笑顔も、その裏にある涙も、拳に包んだ優しさも、全部抱き締めて見せる。だから!)」

 

未来とレグルスの言葉が重なる。

 

「負けるなーーーーーーーーーーーーッッ!!」

 

「ぶちかませーーーーーーーーーーーッッ!!」

 

 

ー響sideー

 

響の拳に、キャロルの魔弦が巻き付くが、未来とレグルスの声が届いたのか、響はその弦を掴んでキャロルを引き寄せる。

 

「くぅっ!」

 

《稲妻を喰らえーーーーーーッッ!!》

 

弦十郎の激に答えるように、翼が斬撃を、クリスを矢をキャロルに向けて放ち、キャロルは魔弦を腕にドリルのように巻き付けて防ぐが。

 

「♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪」

 

響の拳や腰のバーニアを吹かせながら自分の身体を回転させ、炎を纏いながらキャロルに突撃した!

 

「ぐああああああああああああああッッ!!!」

 

キャロルを防ぐが、あまりのパワーに押し飛ばされ、壁に激突し、『ファウストローブ』がボロボロになった。

響は上空に跳び、キャロルに向かって、急降下蹴りをみまった!

 

ドゴーーーーーーーーーーーーンッッ!!!!!

 

激しい爆発と爆風が巻き上がり、それが晴れると、肩で息をする響と、幼い姿に戻ったキャロルが腰を落としていた。

 

 

ー調sideー

 

「勝ったの・・・・?」

 

「デスデス! デーーース!!」

 

響の勝利に調と切歌が喜ぶ。

 

「キャロル・・・・」

 

しかしエルフナインは、キャロルの姿に悲痛な顔を浮かべる。

 

 

ー響sideー

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・・」

 

「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・・」

 

響は息を整えると、キャロルに近づき、手をさしのべる。

 

「キャロルちゃん、どうして世界をバラバラにしようだなんて・・・・」

 

「くっ!」

 

キャロルをさしのべられた響の手をはたく。

 

「・・・・忘れたよ、理由なんて。思い出を焼却、戦う力と変えた時に・・・・」

 

キャロルは響の後ろに控えている翼とクリスに合流した黄金聖闘士、正確にはレグルスを見つめる。

 

「ただ、アスプロスから聞き、獅子座<レオ>を見ていると、世界への憎しみを思い出せる。そして、オレと分かり合う事ができると、確信できる・・・・!」

 

「・・・・・・・・・・・・キャロル」

 

レグルスも、ただ静かにキャロルを見つめる。

 

「その呪われた旋律で、誰かを救えるなどと思い上がるな・・・・!」

 

「っ・・・・!」

 

レグルスを一瞥したキャロルは響を睨み、響は息を呑み、キャロルは小さく笑みを浮かべると、奥歯を噛み締めるように口を動かす。

 

「キャロルちゃん?!」

 

「キャロル!?」

 

レグルスが倒れたキャロルに駆け寄ると、キャロルの身体を緑色の炎が包み、キャロルの身体が焼却された。

 

「ウソ、だろ?」

 

「あっ・・・・あぁっ・・・・うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッ!!!!!」

 

キャロルの死に、響の慟哭が灰色の空に響く。

 

 

ーオートスコアラーsideー

 

キャロルが死んだのと同時に、キャロルのアジトの歯車が動き出し、まるで歯車時計のような装置が動き出した。

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

そしてそれぞれの台座に立つオートスコアラー達の頭上に、それぞれのパーソナルカラーである赤・青・緑・黄の垂れ幕が下りてきた。

 

 

 

ーレグルスsideー

 

『ほお、それがイグナイトモジュールか? キャロルを倒すとは中々・・・・』

 

『っ!?』

 

突然響いた声に全員が警戒すると、キャロルが燃えた場場所近くの空間が揺らぎひび割れると、黄金の光りが溢れ、一瞬目が眩んだ一同。再び目を開けるとそこに立つ人物に、翼が驚きの声を上げる。

 

「双子座<ジェミニ>のアスプロス!」

 

太陽のような黄金の輝きを放つ身体にフィットするように洗練された鎧、頭に被った兜には“優しく微笑む顔”とまるで“表情の無い仮面”を張りつけた兜を目深に被った長身の男性。聖域<サンクチュアリ>の裏切り者、双子座<ジェミニ>の黄金聖闘士であるアスプロスだった。

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

「そんな警戒をするな。今のところは戦おうなどとは思ってはいない」

 

アスプロスは片手を上げて言うが、レグルス達も響達も警戒を解かなかったが、涙を拭った響が前に出る。

 

「アスプロス、さんで良いですか?」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「もう終わりにしましょう。キャロルちゃんがこんな事になっちゃったけど、もうこれ以上戦っても意味無いですよ」

 

「意味が無い、か・・・・フフフフフフ」

 

響がアスプロスを説得しようとするが、アスプロスは含み笑みを浮かべる。

 

「何が可笑しい?」

 

「いや、この期に及んでもまだ話し合いで解決しようなどと考えるガングニールの思考回路があまりにも滑稽でな」

 

「っ!」

 

自分の言葉を滑稽と断じられた響はショックを受ける。

 

「まだこちらにはオートスコアラーもアルカ・ノイズも大量に残っている。それにキャロルから言われていてな。自分にもしもの時が有れば、オートスコアラーの指揮権を俺に譲渡する、とな」

 

「ハッ! オートスコアラーとアルカ・ノイズだけでアタシらと戦り合おうってか?」

 

「既に我等にはイグナイトモジュールが有る! お前達に遅れは取らん!」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

クリスと翼の言葉にアスプロスは無言となる。響達は自分達に言い負かされたと思ったが、レグルス達は訝しそうにアスプロスを睨む。

 

「フフフフフフフフ・・・・。それでイグナイトモジュールを完璧に使いこなしていると思っているのか?」

 

「えっ?」

 

「聞こえているかエルフナインよ。お前の見立ては誤ったようだな。こんな玩具に新しい機能を付けただけで満足しているような半人前共に、ダーインスレイヴを与えるとはな」

 

「何だと・・・・?!」

 

「お前達は自分達の心の闇と真に向き合って乗り越えた訳ではない。ただ遮二無二に闇から逃げ、走り抜いただけだ。“傷の舐め合い”と言うくだらん“馴れ合い”でな」

 

「くだらない馴れ合い・・・・?」

 

「弱い自分達の心の傷、心の闇をお互いに舐めあっているだけの陳腐な力、それが今のお前達シンフォギア奏者の力と言っても良いだろう」

 

「違う! 違うよ! 私達は手を繋ぎ合って、イグナイトの力を自分達の力にしたんだ!」

 

「フンそれが・・・・」

 

フッと、アスプロスの姿が一瞬で消えたと思ったら、自分達の目の前に現れた!

 

「くだらん馴れ合いなのだ」

 

「「「っ!?」」」

 

「「「っ!!」」」

 

一瞬で現れたアスプロスに身体を硬直させた響と翼とクリス、レグルスとエルシドとデジェルは間髪いれず響達を後ろに投げ、アスプロスに光速拳と手刀と凍技で攻撃しようとするが、それよりも早く、アスプロスが黒い球体を生み出し、頭上に投げると球体は膨張した。

 

「『アークゲミンガ』!」

 

「「「っっ!!! ぐあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッ!!!!!」」」

 

レグルス達は膨張した球体に引き込まれ、身体を引き裂かれるような激痛に悲鳴を上げる。

 

「レグルス君!」

 

「エルシド!」

 

「お兄ちゃん!」

 

響達が叫びを上げると、レグルスが球体に向けて拳を向ける。

 

「ぐ! が!! ラ、ライトニング、ボルトーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!」

 

レグルスが『ライトニングボルト』を黒い球体に放って、球体を破壊した。

 

「「「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ、ハァ・・・・」」」

 

「ほぉ、腕を上げたなレグルスよ? 小規模な超強力磁場を生み出し、敵の身体を細胞ごと破壊する我が『アークゲミンガ』を破壊するとはな。気が変わった。少し自分達の身の程を教えてやろう。シンフォギア奏者」

 

アスプロスはそれだけ呟くと、再び光速の動きで響と翼とクリスの目の前に移動した!

 

「くっ!」

 

「ちぃっ!」

 

翼とクリスが剣とボーガンを構え、アスプロスを攻撃しようとするが。アスプロスは軽く手を振ると。

 

「フン」

 

ガキンッ! バギャンッ!

 

「な、に・・・・!?」

 

「そん、な・・・・!?」

 

イグナイトモジュールで新たな力を得た筈のアームドギアが、簡単に破壊され翼とクリスが愕然となり、その一瞬の隙にアスプロスが掌から光が現れ、翼とクリスの腹部に押し当てた!

 

「ぐああああああああああああああああああああああああああああああああッッ!!」

 

「うああああああああああああああああああああああああああああああああッッ!!」

 

翼とクリスは天高く吹き飛び、頭から地面に叩き付けられた!

 

「翼さん! クリスちゃん! っ!?」

 

響が翼とクリスの方を見るが、すぐ目の前にアスプロスが現れた。

 

「見たか? これが黄金聖闘士の力・・・・いや、俺の力だ」

 

「・・・・・・・・どうして?」

 

「ん?」

 

圧倒的な強さを見せつけるアスプロスに、響は震えながら問う。

 

「どうしてそんなに凄いのに、貴方はこんな事をするの? その力を使えば、大勢の人を助ける事が・・・・!」

 

「くだらん」

 

「え?」

 

響の言葉をアスプロスは一蹴した。

 

「己の力を如何に使うかは己次第、俺の力は俺の目的の為に使う。俺は必要なら罪人も救うし神をも殺す。お前のような、己の過去と真に向き合わずに、ただただ己の不幸に悲嘆し哀傷し、悲劇のヒロインを気取る小娘の戯れ言など、俺には届かん」

 

「っ!!」

 

その言葉に、響は『フロンティア事変』の最終局面で戦った、冥闘士アタバクの言葉が頭をよぎった。

 

【たかだか十数年しか生きておらず、“夢想”に酔っている“だけ”の小娘の言葉など、幾百、幾万、幾億と並べられようとも、私の心に響かぬわ】

 

「違う・・・・私は、夢想に酔ってなんかいない・・・・! 私は、悲劇のヒロインなんて・・・・!」

 

アタバクとアスプロスの言葉で茫然自失となる響の腹部に、アスプロスはゆっくりと光を押し当てる。

 

「あっ・・・・・・・・」

 

響は悲鳴を上げる事なく、頭から地面に叩き付けられた。

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

あまりのダメージでそのまま動かなくなった奏者達を見据え、ボロボロの状態でも立ち上がろうとするレグルス達を一瞥すると、アスプロスは告げた。

 

「見たか、これが俺の力だ。イグナイトモジュールなどとくだらん小細工を使おうとも、たかが聖遺物の欠片、つまりはガラクタを使っている小娘共など、俺の敵ではない。S.O.N.G.よ。所詮貴様らの叡智や力など、この俺の前では浅はかな考えの児戯に過ぎんのだ」

 

アスプロスの後方の空間の割れ、アスプロスは去ろうとした。

 

「次の戦場を楽しみにしている。その時は、もう少し戦力を整えておけ。あっさり勝ってしまっては、面白味に欠けるからな」

 

そう言ってアスプロスはこの場を去った。残されたのは、ボロボロの聖闘士と、完敗した奏者達だった。

 

 

ーエルフナインsideー

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

「ここまでの力の差が有ったなんて・・・・」

 

司令室にいた未来やマリアと調と切歌に弦十郎達は、たった一人でイグナイトモジュールを得て更なる力を得た響達を圧倒し、レグルス達すらも追い詰めたアスプロスの力に愕然となった。エルフナインはある程度の予想していたのか比較的冷静であり、カルディアは予想通りと言わんばかりの態度を取っていた。

 

「何ボカンとしてやがる。あんな思念体程度の力によ」

 

「思念体?」

 

「何デスかそれ?」

 

「まぁ簡単に言うとな。自分の意識を具現化させた肉体の無い分身体みたいなモンだ。アスプロスやアスミタ、確かデジェルも使えるな。あのアスプロスはその思念体に黄金聖衣を纏わせた幻影だな」

 

「幻影ですって・・・・?」

 

「あぁ恐らく本体は何処かで思念体を飛ばしているだけで、ピンピンしているだろうぜ。ついでに言っておくけどな、思念体の戦闘力は本体の半分も無いんだよ」

 

「それであの強さですって・・・・!?」

 

カルディアから聞かされた言葉に一同はますます言葉を無くす、半分以下の戦闘力の黄金聖闘士にたった今、響達は完全敗北したのだ。

 

「・・・・風鳴司令、改めてお願いが有ります」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

エルフナインに話し掛けられ、弦十郎も正気に戻る。

 

「『完全聖遺物 黄金聖衣』の使用許可を、国連上層部に要請してください。このままでは、皆さんはあの人に、アスプロスさんに勝てません!」

 

黄金の闘士達の最強の鎧、星の力を宿す聖なる鎧の力が解き放たれる刻が迫る

 




次回は皆さんお待ちかねの水着回です!
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