「♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪!」
響はフォニックゲインを高める為に歌を歌いながら、一同は地下へとジャンプして一斉に降り立ち、アルカ・ノイズの反応のある場所へと駆け出すと、早速目の前にアルカ・ノイズ達が犇めいていた。
「アイツは・・・・!」
「火のオートスコアラー、ミカか」
そしてその奥には、赤い髪を大きなツイン縦ロールの髪型にカギ爪を両手に付けた、オートスコアラー ミカ・ジャウカーンがおり、彼女は大きなカギ爪の右手を壁にかざしてなにかをやっていた。
「フフン♪ 今日はアタシはお前達の相手をしている場合じゃ・・・・」
「っ!!」
ミカがニンマリと笑みを浮かべて喋るが、響は容赦なく拳を構えて、ミカに一直線に向かった!
「おわああっ!!??」
「「っ!!?」」
「「・・・・・・・・」」
「まだ全部言い終わって無いんだゾ!」
響の突然の行動に調と切歌は驚き、カルディアは冷めた目となり、レグルスは憐れんだ目となる。
ミカは怒って文句を言いながらも、新たにアルカ・ノイズを召喚した。
「♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪!」
響は、ミカが召喚したアルカ・ノイズを片っ端から殴り倒しているのだが・・・・。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッ!!!」
「オイオイ。完全に八つ当たりしてんぞ、あの馬鹿」
「ハァ・・・・」
カルディアもレグルスも、自分に襲い来るアルカ・ノイズを片手間で倒しながら、その顔は呆れ果てた心境で響を見ており、調と切歌も。
「泣いてる?」
「やっぱり様子がおかしいデスっ!」
アルカ・ノイズを切り裂きながら、二人も響の様子がおかしいと感じていた。
「ヒヒッ!」
「♪~♪~♪~♪~♪~♪!!」
逃げるミカを追撃しながら、響はがむしゃらに攻撃し、壁や床を破壊しまくるが、ミカは響の攻撃をすべて余裕で回避した。
「(何でそんな簡単に“やり直したい”とか言えるんだ!!)」
その目元には涙を浮かばせ、父・洸への怒りで心は乱れまくっていた。
「(壊したのはお父さんのくせに! お父さんのくせにっ!!)」
「突っかかり過ぎデスっ!」
次々とアルカ・ノイズを遮二無二に殴り飛ばす響に対し、切歌が声をかけるが、響は全く耳に入っておらず、今度はアルカ・ノイズを天井に叩きつけると、響はそこに向かって飛び上がり、伸長した右腕部ユニットを展開して、パイルバンカーパンチをアルカ・ノイズに叩きつけ、天井を粉砕する。
「(お父さんのくせにいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっっ!!!!)」
だが、そこで響の身体が硬直し、脳裏に『忌まわしい記憶』が甦る。
「(っ・・・・! 違う、壊したのはきっと私も同じだ・・・・)」
「しょんぼりだゾ!!」
するとミカは縦ロールから火を吹かせ、バーニアのように空を飛ぶと、右手から赤いカーボンロッドを発射して響に直撃させる。
「うあっ!!?」
直撃を受けた響は床に叩きつけられ、その勢いで床を転がりながら倒れ込む。
「言わんこっちゃないデス!
すぐさま倒れた響の元に切歌が駆け寄る。
調が髪に装備したアームドギアで、アルカ・ノイズを切り裂き、カルディアが赤く伸びた爪で貫き、レグルスが光速の拳から放たれる衝撃波で粉砕する。
「大丈夫デスか・・・・?」
「歌わないのカ? 歌わないト・・・・死んじゃうゾーーーーーーーーーッッ!!!」
ミカは響の元に駆け寄ってきた切歌を狙って右手から灼熱の炎を放った!
「くっ!」
それに気づいた調は急いで2人の元へと向かって駈けつける!
そしてすかさず調は髪に装備された2本のアームドギアを巨大ノコギリに変形し回転させ、盾とし、ミカの炎をどうにか防ぐことに成功するのだが、炎の威力は収まらず、徐々に調は追い詰められていく。
「うぅ・・・・くっ!?」
「あっ・・・・あぁっ・・・・」
「ヒヒヒヒ」
「とりゃっ!」
「うおっらぁっ!!」
「うおォっ!??」
ミカの右腕をレグルスが上へと殴り、カルディアがミカの腹部に蹴りを叩きつけてミカを飛ばす!
「おおウっ! 蠍座<スコーピオン>! また遊んでくれるのカ?」
ミカは赤いグローブ、『火のエレメントアームズ』を取りだし、足に装着し、炎の球体を次々と生み出す!
「へっ! この間の仕切り直しってかぁ!」
「カルディア、俺がやる・・・・!」
「おっ! 珍しいじゃねえかレグルス?」
珍しくヤル気を出したレグルスが前に出て、ミカと対峙する。
「ハアァッ!!」
「ヒャッハアッ!!」
レグルスの拳が、ミカの火球とぶつかった!
「さぁて、こっちは・・・・オラ、しっかりしろ調」
カルディアは四つん這いになって息絶え絶えの調に駆け寄る。
「うん・・・・切ちゃん、大丈夫・・・・?」
「っ!」
調はカルディアに大丈夫と言って、切歌の方に振り向く。
切歌は、調が自分の名前を呼んだのが聞こえ、ようやく我に返る。調は顔だけをこちらに向けてそう尋ねるのだが・・・・。
「・・・・んな、訳・・・・ない・・・・デス・・・・!」
「えっ?」
「大丈夫な訳・・・・ないデス!!」
突然怒ったようにそう言い放つ切歌、それに調は驚きの表情を浮かべる。
すると切歌は、以前クリスが。
【守らなきゃいけない後輩に守られて、大丈夫な訳ないだろ!】
という言葉を思い出し、切歌はイグナイトモジュールに手をかける。
「っ・・・・! こうなったらイグナイトモジュールで・・・・!」
「ダメ! 無茶をするのは、私が足手纏いだから!?」
「(あぁ~ぁ、また面倒くさい事になるぜ・・・・)」
カルディアがハァ、っとため息を洩らしながら、レグルスのミカの戦闘を眺めた。
「ハァッ!」
「ヒヒッ!」
ミカは両手からカーボンロッドを取り出して、レグルスの拳とぶつかり合った。
「(面白いゾ! 蟹座<キャンサー>や蠍座<スコーピオン>との戦闘もだけど! 黄金聖闘士って面白い奴らばっかりダゾ!!)」
レグルスとの戦闘を楽しんでいるミカの頭に、ファラからの念話が聞こえた。
《道草はよくないわよ?》
と、ミカはファラから注意を受けてしまう。
「正論かもだけど・・・・鼻につくゾ!!」
ミカはそう言って、右手から放ち、レグルスと、後ろにいるカルディアと調と切歌と響にを襲い来ると、レグルスが響を、カルディアが調と切歌を肩に担いで、回避するが、床にぶつかった炎が爆裂し、その衝撃波でレグルスとカルディアは吹き飛ぶが、空中で体制を整えて着地する。
「預けるゾ~。だが、次は歌うんだゾ~」
ミカは転移魔法が付与された結晶体を地面に投げつけて割ると、その足下に転移魔法陣が出現し、そのまま彼女はその中に入って撤退するのだった。
「待つデスよ!!」
カルディアの肩から無理矢理降りた切歌が、ミカに手を伸ばすが、すでにミカはその場から去っていた。
「~~~~!! うあああああああああああああああああああああああああっっ!!」
「・・・・切ちゃん」
悔しそうに慟哭を上げる切歌を、カルディアの肩から降ろされた調が、不安そうに見つめていた。
◇
それからは少しして、レグルス達は治療で抜け、デジェルは五人の治療に付き添い、緒川達諜報部とエルシドが坑道内部を調査し、翼とマリアとクリスも現場にいた。
「押っ取り刀で駆け付けたのだが・・・・」
「間に合わなければ意味がねえ・・・・!」
辺りの惨状を見てそう呟く翼とクリス。
「人形はなにを企てていたのか・・・・?」
またマリアは、一体ここでミカがなにを企んでいたのかと疑問に思い考え込む。
「大きく破損した箇所はいずれも立花達の攻撃ばかりか、オートスコアラーの攻撃で床に僅かに爆破された後があるだけ・・・・ん?」
一方で、翼達とは別の場所で周辺の調査をしていたエルシドと緒川。ふとエルシドが操作パネルらしき物を発見した。
「緒川殿、これを!」
「なっ! オートスコアラーの狙いは・・・・まさか!? 急ぎ、司令に連絡を!」
「ハッ!」
エルシドはパネルを緒川に見せると、緒川は血相を変えて、仲間にすぐ弦十郎に連絡を入れるように指示を出す。
ー響sideー
その頃、S.O.N.G.の病室では、装者組の中では、特に強いダメージを受けていた響はベッドに寝かされて、そのベッドの傍らでは連絡を受けて未来が来ていた。
エルフナインから身体検査を受け、丁度エルフナインから検査結果が今は報告されているところだった。
「検査の結果、大きな怪我は見られませんでした。でも、安静は必要です」
「良かったぁ~」
エルフナインからの報告を聞いて、ほっと安心する未来だったが・・・・。
「調が悪いんデス!!」
「切ちゃんが無茶するからでしょ!?」
「調が後先考えずに飛び出すからデス!!」
「切ちゃんが、私を足手纏いに思ってるからでしょ!?」
医務室に設置された長椅子に座って、デジェルに包帯や絆創膏を貼られていた切歌は、隣に座り同じくデジェルに治療された調に対して、先ほどの行動が無茶すぎると怒りだした。
それに対して調もムッとなったのか、それに反発するように調も言葉を言い返す。まさに売り言葉に買い言葉。
そんな風に口論を始める切歌と調、二人はそのまま、お互いにそっぽを向く。
「何時も仲の良い二人が喧嘩するなんて・・・・」
驚きの表情を見せる未来。
「二人とも、傷に障るから喧嘩なんてやめないか」
「そんな精神状態ではイグナイトモジュールを制御できませんよ!?」
デジェルとエルフナインに喧嘩を咎められ、一応は口論をやめる二人だったが・・・・。
「「あっ、フンッ!」」
「ふぅ・・・・」
少し視線が合いそうになると、二人はまた互いに顔を背けてしまうのだった。デジェルが呆れたため息を吐いた。するとそこへ・・・・。
ゴン! ガン!
「あうっ!?」
「きゃんッ!?」
扉近くの壁に寄りかかりながら、成り行きを見ていたカルディアが一瞬で二人に近づくと、切歌と調の脳天に拳骨を振り下ろした。
「カルディア、医務室で怪我人を作るな」
「うるせっ。つーかギャーギャーギャーギャー喧しいんだよ! 発情期のネコかお前らは?!」
「だってカルディア! 調がっ!!」
「切ちゃんがっ!!」
「「・・・・・・・・フンッ!」」
カルディアの拳骨を受けて、頭に漫画のようなタンコブを作って、お互いに相手が悪いと主張するが、すぐにまたそっぽを向いて、顔を背ける。
「ごめん・・・・二人とも」
そんな切歌と調の様子を見て響は、二人の喧嘩の原因は自分にあると思ったのか、二人の手を握って謝罪した。
「最初にペースを乱したのは私だ・・・・」
「っ・・・・、さっきはどうしたデスか?」
切歌が心配そうに、響に一体なにがあったのか尋ねると。
「・・・・あれからまた、お父さんと会ったんだ・・・・」
今日父と合って起こった事を二人に話す。
「ずっと昔の記憶だと、優しくてかっこ良かったのに・・・・凄く嫌な姿を見ちゃったんだ・・・・」
「嫌な姿・・・・?」
「自分がしたことが分かってないお父さん。無責任でかっこ悪かった・・・・! 見たくなかった! こんな想いするくらいなら、二度と会いたくなかった・・・・!」
どこか辛そうに、重い気持ちを吐き出すように、今にも泣き出しそうな声で父のことを話す響。
「私が悪いの、私が・・・・」
自分が父親に会うべきだと言った未来は、目尻に涙を溜めながらそう呟くのだが、それを響は否定する。
「違うよ、未来は悪くない! 悪いのはお父さんだ・・・・!」
「でも!」
そんな未来の肩に響は手をかけて涙を拭って彼女は笑顔を見せる。
「平気へっちゃら! だから、泣かないで未来・・・・」
「・・・・うん」
「自分のお父さんの事で・・・・」
「えっ?」
それまで黙っていたレグルスが、静かに呟いた。
「自分のお父さんの事で、心が乱れた状態で、戦場に出ない方が良いよ。装者の強みが連携なら、その連携を乱す行為はやめて欲しいな」
「っ!」
静かに呟くレグルスに、響は息を呑み、顔を俯かせながら、絞り出すように呟く。
「・・・・・・・・レグルス君は良いよね。尊敬できる立派なお父さんがいて。そのお父さんの姿“だけ”を知っていて」
「・・・・・・・・・・・・」
レグルスは、響の言葉に何も言わず、前髪で目元を隠し、無言で医務室から出ていった。
「響・・・・」
「「「・・・・・・・・・・・」」」
「(カルディア、後で詳しく聞かせろ)」
「・・・・・・・・はんっ。分かってる」
響の呟いた言葉に、未来は少し愕然となり、エルフナインと調と切歌も、唖然と見ていたが、デジェルが響の親との会合の詳細な説明を求め、カルディアは冷めた目で響を見て鼻で笑いながらデジェルに了承する。
それから治療を終えた切歌と調は、一緒に部屋を出るのだが、二人は顔を合わせると。
「「あっ・・・・フン!」」
と、そっぽを向いてしまう。未だに二人は仲直りをすることができないでいた。
すると二人の後を追うようにエルフナインも部屋から出てきて『デジェル特性のLiNKER』を切歌と調に渡す。
「調さん、切歌さん」
「どうだったの? デジェルさんが作ってくれたLiNKERは?」
切歌と調がシンフォギアを使う為に、デジェルがこれまでの二人の生体データを元に生成したLiNKERであり、二人はそれを受け取る。
「正直、このLiNKERは、櫻井了子やジョン・ウェルキン・ゲトリクスが生成したLiNKERより、かなりの上物です。調さんと切歌さん用に生成されていますから、おそらくお二人のシンフォギアによる身体への負担はかなり軽減されます」
「「っ!・・・・あっ、フン」」
二人は嬉しそうに顔を綻ばせるが、お互いの顔を見るとまたそっぽを向いた。
エルフナインは少し困り顔を浮かべるが、話を続ける。
「オートスコアラーの最襲撃が予想されます、いくらお二人専用に生成されたLiNKERでも、数にはまだ限りがありますので、気をつけてください」
「「・・・・・・・・」」
ー翼sideー
その頃、S.O.N.G.基地に帰還したクリス達はSシャワールームで、響の父親のことについて話し合っていた。
「やはり父親の一件だったのね?」
「こういう時は・・・・どんな風にすれば良いんだ?」
一般的な家庭から離れてしまったクリスは、疑問に思ったことを口にするが、それに対して翼は・・・・。
「どうして良いか分からないのは、私も同じだ。一般的な家庭のあり方を知らぬまま、今日に至る私だからな」
「・・・・・・・・?」
そう答え、翼の言葉に、マリアはどこか引っかかるものがあり、彼女は首を傾げた。
ー弦十郎sideー
また、一方で司令室では、弦十郎が緒川からの連絡を聞いているところだった。
「敵の狙いは、電気経路の調査だと!?」
《はい、発電施設の破壊によって電力総力が低下した現在、政府の拠点には優先的に電力が供給されています。 ここを辿ることにより・・・・》
「表からは見えない首都構造を探ることが、可能となるか・・・・」
緒川からの報告により、弦十郎はオートスコアラーの狙いにそう予想を立てた。
ーアスプロスsideー
「これで~どや~!」
そしてチフォージュ・シャトーでは、双子座<ジェミニ>のアスプロス。ファラ・スユーフ、レイア・ダラーヒム、ミカ・ジャウカーンと言ったオートスコアラーの三人が集まっており、ミカは玉座の広間の中央部分に、巨大なマップのようなものを映し出す。
「派手に引ん剝いたな?」
レイアがそう呟き。マップをレイア達に渡した後、ミカは突然どこかへと行こうとする。
「どこへ行くのミカ? 間も無く思い出のインストールが完了するというのに・・・・」
「自分の任務くらい分かってる!! きちんと遂行するから、後は好きにさせて欲しいゾ!」
ミカはファラの言葉に反発するようにそう言い返し、そのまま彼女はどこかへと立ち去ってしまうのだった。
「アスプロス様、如何様に?」
「やれやれ。ミカにしろガリィにしろ、我が強いのも考えものだな。レイア、支援してやれ」
「地味は私には似合わないが、承知した」
クックックッと笑みを浮かべるアスプロスはレイアに指示を出し、レイアを一礼した後に消えた。
ー調sideー
同じ頃、切歌と調がS.O.N.G.本部から帰宅するために歩いている時だった。
「私に何か言いたい事があるんでしょ?」
未だにからは険悪な雰囲気が出ており、調が不機嫌そうに切歌に尋ねる。
「それは調の方デス!」
それに対して切歌も不満な様子で返すのだが、その時・・・・突然近くの神社で爆発が起こり、二人はそれに驚きの顔を浮かべながら周囲を見ると、空からミカが赤く光りを放つカーボンロッドが、地上に降り注いで攻撃したからが原因であり、調と切歌は、これがミカの仕業であることに気づいた。
「これは・・・・!」
「アタシ達を焚き付けるつもりデス!」
そして切歌と調は、近くの神社の鳥居の上に立つミカの姿を発見した。
「ヒヒッ! まぁた来てやったゾ!」
ミカは挑発するような笑みを二人に向けて浮かべていた。
「足手纏いと、軽く見ているのなら!!」
調と切歌は、シンフォギアクリスタルを手に持って、聖詠を口ずさむ。
「♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪~♪」
衣服が弾け飛び、『シュルシャガナ』と『イガリマ』を装着し、ミカと戦闘を開始した。
調は歌を歌いながら、頭のアームドギアから、小型のノコギリを大量に射出した。
『α式 百輪廻』
しかしミカは手にしたカーボンロッドを高速回転させてそれら全てを弾き飛ばし、ジャンプして切歌と調に向かって攻撃を仕掛ける。
ー弦十郎sideー
弦十郎達S.O.N.G.も、この事態を知り、調と切歌が戦っている様子をモニターに見ていた。
「今から応援を寄越す! それまで持ちこたえて「グワァンッ!!!」 うぉっ!? なっ!」
その時、突然基地である潜水艦が激しく揺れ、何が起こったのかモニターを移し替えるとそこには巨大な黒い人影が潜水艇を掴んでいた!
「海底に巨大な人影だと!?」
ーレイアsideー
「私と妹が地味に支援してやる。だから存分に暴れろミカ・・・・」
切歌達の元に応援を送るのを妨害するために現れたレイアと、『レイアの妹』であった。
ー切歌sideー
「ヒヒッ!」
ミカはカーボンロッドで攻撃するが、切歌と調は回避し、調が飛び上がり、スカートを円状の刃に変形させ、体を回転させてミカハッキネン切り込む。
『Δ式 艶殺アクセル』
調はミカに対して技を繰り出すが、ミカは手に持ったカーボンロッドでそれを防ぎ、弾き飛ばした!
「ハアァッ!」
その直後に連続で切歌の振るう大鎌のアームドギアでミカに襲いかかるが、ミカはその攻撃を受け流して、切歌の背後に回り込み、切歌を蹴り飛ばした!
切歌は絵馬掛所まで吹き飛び、掛所の裏から調が屋根によじ登って来た。
「ぐっ!?」
「これぽっち~? これじゃぁギアを強化する前の方がマシだったゾ?」
「そんなこと、あるもんかデス!!」
「ダメ!」
やれやれといった様子のミカに対し、切歌は調の制止を無視して、ミカへと突っ込んでいき、アームドギアを振るうがミカにはあっさりとジャンプして回避しされた。切歌はそれを追うように自分も跳び上がり、大鎌のアームドギアの緑色の刃を3枚に分裂させ、ブーメランのように飛ばした!
「タァアアアアアアアっっ!!」
『切・呪リeッTぉ』
3枚の緑色の刃がミカに直撃し、爆発した!
「どんなもんデス!」
してやったりの態度を取る切歌だが、爆発で起こった煙が晴れるとそこには・・・・。
ツイン縦ロールがブースターとなって空を飛び、大量のカーボンロッドを空中に浮かせている、無傷のミカの姿があった!
「こんなもんだゾーーー!」
そのままミカは大量のカーボンロッドを切歌に向かって飛ばし、切歌はギリギリで攻撃を避けるが・・・・。
「変形しないと無理だゾ~」
「かわせないなら、受け止めるだけデス!」
あまりの数に徐々に切歌は行き場を失っていき、正面から攻撃を受けきろうとするが・・・・。
ドカッ! ドカッ! ドカッ! ドカッ! ドカッ!
「オヨ??」
「え・・・・?」
「何デスかっ!?」
攻撃したミカ。切歌を守ろうと飛び出しそうになっていた調。攻撃に身構えていた切歌は、迫って来るカーボンロッドが突如爆散して、三者が戸惑うと。
「オゥラーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!」
「ん?・・・・・・・・デェェェェェェェェェェェェェェェェェェェスッッッ???!!」
ドゴォーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンンッ!!!
「切ちゃんっっ!!??」
突然切歌の真上から何かが落下して切歌を押し潰し、切歌が悲鳴を上げて、調も驚いた叫び声を上げ、土煙が神社を覆うが、風が吹いて煙を払うと、切歌のいた地点に、切歌ではない“誰か”の輪郭がハッキリと見えた。
「あっ・・・・あぁっ・・・・!」
「お前ハ?!」
その人物を見て、調が口を手で覆い少し涙が浮かび、ミカはニンマリとした口元の口角をさらに吊り上げた。
「おっと、ちょっと着地地点間違ったか? しかしこの踏み慣れた感触は・・・・?」
「(こ、この声と、この踏まれ慣れた感覚はっ?!)」
その人物は、横たわった切歌の背中を踏みつけており、切歌は首をギリギリまで回して、その人物をその目に焼き付けた。
青い髪の横にツンツンと伸ばし、整ってはいるが人相が悪い悪人顔の人物。
その顔を見て、切歌の瞳に涙が浮かびあがった。
「マ、マニゴルド・・・・!!」
「よっ切歌、久しぶりだな」
蟹座の黄金聖闘士、キャンサーのマニゴルドだった!
台風って本当に迷惑ですよ、避難で恐い思いをしました。いい加減にしてほしい。