魔法処刑人りりかるまじにっ!   作:スピデル

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第二話

「……犯人を確保した……そちらへ向かう。」

 

「了解した。バリアジャケットを解除した後合流地点に迎えをよこす。場所は・・・だ。

 いいか、絶対にバリアジャケットは解除してから来い。絶対だ。」

 

「……了解。」

 

 

 

…………ハァ。

 

私は通信を切りため息をつく。

 

通信の相手は八雲二等陸佐。

 

魔力ランクはBとそれほど高いわけではない上、

魔道士には必須といっていい飛行魔法と射撃魔法が使えない。

 

そんな八雲が、今や検挙率は管理局の中でも五本の指に入るほどとなっている。

 

主な要因はアイツのバリアジャケットとデバイスだろう。

 

頭には麻の袋のようなものをかぶり、まるで処刑人を思わせるバリアジャケット。

手にはギロチンのような大斧型デバイス。

魔力のほとんどを身体強化に当てているせいで、魔法はおろか、実弾さえも効かない。

魔力主義社会の現代において、魔法をものともせず悠然と向かってくるのは恐怖だ。

 

その上、あいつの得意魔法『五感強化』のおかげで、どこに隠れていようが必ず発見される。

 

そんなのが夜中に追ってくるのだ、気が狂ってもおかしくはない。

現にアイツが逮捕した奴らの半数近くが精神的にやられている。

 

ほかのやつらは釈放されたのち、別人のごとく真面目に働いているという。

しかし1割は……

 

 

「……中将!……レジアス中将!!」

 

「うるさいぞ!!何だ!」

 

「緊急事態です!

不審者を発見、凶器を所持しています!至急応援を!」

 

 

突然聞こえてきたのは、迎えにやった隊員の冷静を失った声。

彼の声色は恐ろしいものを見たように震えている。

 

……まさか?

 

 

「おい……八雲……アイツはどうした?」

 

「八雲二等陸佐?

 ……まさか、あの斧を引きずってるのが二佐なんですか!?

 局員があんな姿してんですか!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

…………あぁ、見てしまったのか。

 

 

 

……あのバカ、だからあれほど解除しておけといったのに。

 

局員の様子を見て、なんとなく察しはついていたのだが、八雲のあの姿を見てしまったらしい。確かにあれは夜中に見ていいものではない。だからこそ、犯人逮捕には有効なのだが……

 

 

…………………………。

 

 

「…………とりあえずバリアジャケットを解除させた後こっちに寄こせ」

 

「えっ!ちょ!!……中しょ」 ブツンッ!

 

 

 

…………ハァ。

 

 

 

私は二度目のため息を吐いた。

 

 

 

 

 

 

…………わかっている。バリアジャケットはもう解いているのだ。

 

二佐が転移魔法を使えないのは、中将から聞いているので、

私の魔法陣の中に入るのも分かる。

 

だが、……それでも、

 

 

 

 

 

俺の背後に立たないでください…………。

 

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