コンコンッ
「…………ただいま帰還しました。」
「任務ご苦労だった、八雲三等陸佐。」
転移後、中将に呼ばれて部屋に向かい、いつものように言葉を交わす。
もう夜明けも近いのか窓の外が若干明るくなってきている。
「任務後すぐですまないが、今回来てもらったのは他でもない。
上がお前の功績を認め、昇進が決まった。
三等陸佐から二等陸佐への昇進。
あと、お前が束ねている奴らを正式に部隊として認めるそうだ。
部隊名だが、異例の措置でもあり存在しない部隊という意味で
地上十三課に決まった。」
ふむ、これは嬉しいな。これでアイツ等も正式に動けるわけだ。
……とすると、隊長陣は俺を含めても三人は欲しいな。
誰にしようか……
「………………。」
「ん?どうした、何か言いたいことでもあるのか?」
む、しまった、つい考え事をしていた。
「……いえ…………」
「言いたいことがあるならはっきり言え。頼みでもあるのか?」
どうやら勘違いされているようだ。
こんな機会めったにないんだが、頼みって言われてもなぁ……
なんだろ?なんかあったっけ?
………………おぉ、そうだ!
「……では、……一つ」
「む、なんだ?」
「…………高町一等空尉、ハラオウン執務官、八神二等陸佐の三名と試合をさせていただきたい。」
「…………ハ?」
やべ、何かまずいこと言っちゃったかな?
……しばらく沈黙が流れた後、中将が口を開いた。
「……何故アイツ等と戦いを望む?」
よかった、どうやら怒ってはいないらしい。
理由か……うん、これしかないだろう。
「…………強いから、……戦う価値がある。」
「……ふん、バトルマニアが。
まぁいい、…………考えておいてやろう。
報告は終わりだ、任務ご苦労だった。」
「……ハイ…………」
そう言って俺は出ていく。
ん~、何か微妙な返事だったが、考えてくれると言ったのだ。期待しておこう。
八雲が出て行ったあと、アイツが言ったことを考える。
「……あの三人と戦いたい、か…………」
正直なところ、戦わせるなどもってのほかだ。
アイツは地上本部にとってのジョーカーであり、いきなり手の内をばらすわけにはいかない。
しかし、しかしだ……仮にも機動六課が
『偶然にも』事件現場で八雲と遭遇し、
『犯罪者と勘違いして』攻撃を仕掛けてきたら?
機動六課を潰す有効な手段となりえるのは確実……まさにジョーカー。
そのためにもまずは、六課と事件の現場でかち合わせる必要がある。
喜べ八雲、存分に戦わせてやろう。
いずれ……いずれな…………。
流石に二階級特進はないかなーと思い、一階級特進にしました。