本編とは全く関係ありません。
……降りしきる雨の中、木陰で一人の女の子が雨宿りをしていた。
「……どうしよう……早く帰らないと…………」
しかし、少女の思いは届くことなくどんどん土砂降りになってゆく。
少女の家はここからそう離れてはいないのだが、それまでの過程でズブ濡れになってしまうことは明白。いくら精神年齢が高かろうが、まだまだ子供、雨の中歩き続ければ風邪をひいてしまうだろう。それだけは、自らの家族に迷惑をかけることだけはなんとしても避けたかった。
「うぅ……」
思わず少女の目から涙が溢れる。公園の周りには誰もおらず、降りしきる雨の音のみが聞こえてくる。その音が、少女の孤独感をより一層高めさせた。
―私は『イイ子』でいなくちゃいけないんだ……
でも、いつまで『イイ子』でいなくちゃいけないの?―
少女の心に暗闇がかかってくる。
父親は大怪我を負い病院で眠り続けている。母親は仕事に忙しく、自分に構ってくれない。お兄ちゃんは最近怖くなって、ずっと道場に引きこもっている。
お姉ちゃんは……よく分かんない。
「どうしよう、どうしよう……」
しかし、いい案は思い浮かぶことなく、ただじっとしていることしかできなかった。
……ズン……ズーン……ズーーン……
「えっ?……何の音?」
突如聞こえた地響きのような音。その音はだんだんと近づいてきている。
……しばらく鳴り響いた後、音の発信源が見えてきた。
―頭と胴体をひとつにした白を基盤とした体。あまりにも不釣合いな長い腕と短い足。指は三本しかなく、ヒトというよりは、ロボットに近いような格好をしていた―
「……巨人……さん?」
少女は口を開く。
恐れはなく、どこか安心感があった。
巨人は少女の方を向き、手を伸ばす。その手には、大きな葉っぱを持っている。
「くれるの?……」
巨人は頷く。少女が葉っぱを持つのを確認すると、巨人は後ろを向き歩き出す。
「あっ、あのっ!……ありがとう巨人さん!!」
届いたかどうかはわからない。
巨人はそのまま森の中へと消えていった。
少女は木陰から外へと踏み出す。
その時の彼女には、孤独感はなかった。
「……また、会えるよね……」
家へと向かう道の中、巨人が消えていった森の方を振り返る。
いずれ再び会うことを望んで……
「ただいまー!」
「あっお帰りなのはー!、
傘持ってなかったけど大丈bってどうしたのその葉っぱ!!」
「あのね!巨人さんに貰ったの!!」
「えっ……巨人さん?」
「うん!!!」
―あのね、レジギガスさんって言うんだよ!!―