ドラえもん のび太と仮想世界   作:断空我

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10:奈落の淵

 ユイの出会いからしばらく、キリトとアスナは新婚生活をこれでもかと満喫した。

 

 もちろん、ノビタニアンやユウキも交えて遊んだりした。

 

 下層で知り合ったニシダという男性プレイヤーと食事を楽しみ。ある湖畔に住むヌシを吊り上げるなど。

 

 とても楽しい日々。

 

 しかし、それも唐突に終わりを告げた。

 

 ヒースクリフから招集がかかったのだ。

 

「全滅!?」

 

「そうだ。少し前にギルド合同で結成した二十人の偵察部隊が全滅したことが明らかとなった」

 

 ヒースクリフの話によると第七十五層のボス部屋に偵察隊が入ってから数十分後。

 

 外で待機していたプレイヤー達の目の前で扉が開たという。

 

 中を覗き込むとそこには誰もおらず、転移した痕跡も見られず、生命の碑を確認して全滅が明らかとなった。

 

「結晶無効化エリア……」

 

「そのようだ」

 

 キリトの脳裏をよぎるのは月夜の黒猫団が全滅した場所と七十四層のボスとの戦闘時のこと。

 

「七十四層、おそらくはこれから先のエリアは転移結晶で抜け出すことができないのだろう」

 

「そんなこと……」

 

 キリト達が戦慄している中。ろくに情報も集まっていない中でボスの討伐を行うことが決定した。

 

「情報収集すら儘ならない以上、議論の時間は浪費でしかない。正体不明のフロアボスを相手にとれる有効手段は一つだけ。攻略組プレイヤーのもてる戦力のすべてを投入して戦いへ挑むということだ」

 

 その決定に反論せず、時間が伝えられてキリト達はその場を後にする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アスナ、討伐に参加せず残ってくれないか?」

 

「キリト君!?」

 

「今回のボス攻略はおそらく、とても危険だ。できればキミには街へ残ってほしいと思う」

 

「……それはできないよ」

 

 アスナは首を横に振る。

 

「キリト君、一人を戦わせるなんてことはできない。それにリアルの私達の体も限界が来るかわからないから」

 

「それはどういう?」

 

「デスゲーム開始直後にプレイヤーのほとんどが倒れる事件があったでしょ?」

 

「あぁ」

 

 デスゲームが開始して少し後、プレイヤー達が急に意識を失う事件があった。

 

 おそらくプレイヤー達の安全を確保するために外部の人間が動いたのだろうとキリトは推測している。

 

「私達の意識はゲームの中だけど、体は?動かさなければ筋力は衰えていくし、栄養も摂取できない……」

 

「ゲームを攻略できなくても俺達は制限時間がつきまとっているってことか?」

 

 アスナは頷く。

 

「何より……」

 

 彼女はキリトの手を握り締める。

 

「私達はずっと一緒だよ……何があっても」

 

「アスナ……」

 

 二人は徐々に顔を近づけていく。

 

「あのさ、二人とも」

 

「少しは~、場所をわきまえた方がいいと思うよ」

 

 傍で様子を見ていたユウキとノビタニアンの言葉で二人は顔を真っ赤にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、来たみたいだな。キリの字!」

 

「クライン、エギル、お前たちもきたのか?」

 

「当たり前だぜ!」

 

「今回はえらい苦戦しそうだって言うから商売投げ出して加勢にやってきたから感謝してくれよな!」

 

「だったら、今回のドロップアイテムの分配、エギルさんはいらないよね~」

 

「お、おい!?ユウキ、そりゃねぇぜ」

 

「一本、取られたね」

 

 ノビタニアンの言葉に全員が笑う。

 

 しばらくして広場に血盟騎士団が現れる。

 

 その先頭にいるのは団長ヒースクリフ。

 

 神聖剣を持ち、HPが一度もイエローに達したことがないといわれる最強プレイヤー。

 

 彼の放つ威圧感に誰もが緊張を浮かべる。

 

 かくいうキリトやノビタニアンもギリッと拳を握り締める。

 

「コリドーオープン」

 

 目の前に光の扉が現れる。

 

 ヒースクリフは全員を一瞥して静かに告げた。

 

「さぁ、行こうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「戦闘開始」

 

 ヒースクリフの合図と共に武器を携えてその中へ飛び込んでいく。

 

 広がる空間はドーム状でとても薄暗い。

 

 しかし、部屋の中心にボスの姿がない。

 

「何もいねぇぞ?」

 

「どういうことだ!?」

 

「……上!」

 

 ノビタニアンが叫ぶ。

 

 見上げると天井に張り付いている赤い双眸がこちらをみていた。

 

「いけない!逃げて!」

 

 アスナの叫びで全員がその場を離れようとする。

 

 しかし、二名ほどしりもちをついて遅れてしまう。

 

「早く来い!」

 

 キリトが叫ぶも。巨体が彼らをたたきつぶす。

 

「っ!?」

 

 ボス攻略でプレイヤーが死んだ。

 

 その事実にキリトへ目を見開きながら前を見る。

 

 全長十メートルはあろう巨体。全身を構成するのは灰白色の骨のみ。凶悪な形をした頭蓋骨、その両手らしき部分には鎌状の武器がついている。

 

 名前を。

 

「スカル……リーパー……」

 

 

 

――TheSkullreaper。

 

 

 それが目の前に現れた脅威だ。

 

 スカルリーパーは巨体に合わない速度で走り出す。

 

 その攻撃を受けてさらに命を落とすプレイヤーがいた。

 

 防御する暇もなく、体を散らせる。

 

「い、一撃だと!?」

 

「滅茶苦茶だ」

 

 今までのフロアボス、クォーターポイントといわれる場所でとてつもない力を持っているボスはいた。しかし、一撃でプレイヤーを殺せるほどの即死の力は持っていなかった。

 

 近くにいたプレイヤーへ即死級の一撃が放たれようとしている。

 

 その前に盾を構えたノビタニアンが割り込む。

 

「お、重い……」

 

 タンクとしての役割を持っているノビタニアンですらスカルリーパーが放つ一撃は重たかった。

 

 そこに二本の剣を構えたキリトが二刀流ソードスキル“ダブルサーキュラー”を放つ。

 

 攻撃を受けたスカルリーパーはキリトへ狙いを定めようとする。

 

「キリト君!」

 

「ノビタニアン!」

 

 アスナの細剣ソードスキル“フラッシング・ペネトレイター”とユウキの片手剣ソードスキル“ファントム・レイブ”が放たれた。

 

 仰け反るフロアボス。

 

 ヒースクリフが指示を出しながら前に出る。

 

「俺達が正面の鎌を引き受ける!みんなは側面から叩け!」

 

 キリトの叫びにクラインやエギルが攻撃を繰り出す。

 

 正面からスカルリーパーの攻撃をノビタニアンとヒースクリフが防ぎつつ、入れ替わりながらキリト、ユウキ、アスナが攻撃を仕掛けていく。

 

 攻撃の手を緩めはしない。

 

 プレイヤー達も止まらない。

 

 足を止めることは自らの命を失うことにつながる。

 

 敵を倒さなければ自分たちは生きて帰ることすらできないのだ。

 

 必死の攻撃の雨が次々とスカルリーパーの命を刈り取っていく。

 

 やがて、HPがゼロとなり、スカルリーパーは掠れた金切り声を発する。

 

 命がけで戦っていたプレイヤー達は目の前の脅威が去ったことをすぐに理解できなかった。

 

 

 

 

やがて、“Congratulation”というメッセージが現れたことで彼らは把握した。

 

 

 

 自分たちはボスを倒したと。

 

 倒したと理解すると全員が大理石に上へ倒れこむ、座り込む者ばかり。

 

 誰も勝利の歓声を上げない。

 

 仲間を失った喪失感。これからのことを考えて絶望しかけていた。

 

「何人……やられた?」

 

 大の字になって倒れていたクラインが尋ねる。

 

 キリトはウィンドウを開いて確認した。

 

「十四人……だな」

 

 絶望の色が広まっていく。

 

「そんな!?」

 

「嘘、だろ」

 

「俺達……生きて帰れるのか?」

 

 誰もが絶望している中、キリトはヒースクリフを見る。

 

 彼は佇み、静かに周りを見渡していた。

 

 その目は何かを探るようなもの。

 

 キリトはHPをみる。

 

 グリーンのまま。一度もイエローになったことのないHP。

 

 ふと、キリトの頭の中でこの前の決闘がよぎる。

 

「キリト君?」

 

 ゆらりと立ち上がったキリトへアスナは疑問の声を漏らす。

 

 その中、剣を構えてヒースクリフめがけて振り下ろした。

 

 至近距離の攻撃、ボス討伐直後ということでヒースクリフは油断していたのだろう。

 

 目の前の斬撃を躱すことができず。

 

『ImmortalObject』

 

 キリトの斬撃はシステムメッセージと共に阻まれてしまう。

 

「はぁ!?」

 

「嘘!」

 

『ImmortalObject』とは不死存在を指す。

 

 壁や破壊不可能なものに現れる表示。

 

 これは建築物などに攻撃を加えたら現れる。

 

 プレイヤーに現れることはない。

 

「システム的不死!?」

 

「ど、どういうことだよ!」

 

 ゲームの仕様でありえない現象にアスナをはじめとした血盟騎士団のメンバーは目を見開く。

 

「簡単なことだ。この人のHPはイエローゾーンにならないように設定されているんだよ。システムにそんな設定ができるのはシステム権限をもつ管理者のみだ」

 

 ずっと、考えていたとキリトは言う。

 

「この世界をデスゲームにした茅場晶彦は二年間、どこで何をしているのか、俺は考えていた。だが、盲点だったよ」

 

「え?どゆこと」

 

「他人がやっているゲームを横で見ているのはつまらない。そうだろ?」

 

 尋ねるノビタニアンへキリトはそういう。

 

「団長、まさか!?」

 

「本当に茅場晶彦なのか!?」

 

「でも、だって!」

 

 周りが騒ぐ中で静かにヒースクリフは尋ねる。

 

「なぜ、気付いたのか、参考までに教えてもらえるかな?」

 

「この前のデュエルの時だよ。あの最後の一撃、アンタは速すぎたんだ」

 

「あまりにキリト君の一撃が速くてシステムのアシストを使ってしまったが、失敗だったようだ。予定では第九十五層までは正体を明かすつもりはなかったのだがな。こうなっては致し方ない。その通り、私は茅場晶彦だ。付け加えると最上層でキミ達を待ち受けるはずだった最終ボスだ」

 

 ヒースクリフの肯定。

 

 それは自らが主犯であることを告白する。

 

「キミは……いや、君たちは本当に私の予想を裏切るよ。全十種類あるユニークスキルのうち、全プレイヤー中最高の反応速度を見せたプレイヤーのみが会得できる二刀流スキル。魔王を倒す勇者。それが君になったわけだ……私としてはユウキ君の可能性も考慮していたのだがね、だが、今の君をみて確信したよ。二刀流はキミのためにあると」

 

「笑えないな。最強のプレイヤーが一転して最悪のラスボスか」

 

「ふざけんな!俺たちの覚悟を、作り上げた騎士団を!!」

 

 血盟騎士団の一人が剣を抜いてヒースクリフへ襲い掛かろうとした。

 

 しかし、ヒースクリフはメニューを開いて何かを操作する。

 

 攻撃しようとした体が硬直し、地面へ倒れた。

 

 それだけではない。

 

 二人を除いて全員が地面に崩れ落ちていく。

 

 HPバーには麻痺のアイコンが点滅している。

 

「管理者権限でここにいる人間、口封じをするつもりか?」

 

「まさか、そんな理不尽な真似はしないさ。ここまで育てた血盟騎士団を手放すのは惜しいことだが、私はこのまま最上層の紅玉宮にて待つとしよう。キミ達なら必ずたどり着けるだろう。その前に」

 

 ヒースクリフはキリトを見る。

 

「キミには私の正体を見破った報酬を与えなくてはいけないね」

 

 ヒースクリフは目を閉じると再び目を開ける。

 

「キリト君、チャンスを上げよう。キミとノビタニアン君。二人と私でデュエルを行うのだ。もちろん、不死属性は解除しよう。私に勝てばゲームはクリアされる。全プレイヤーがこの世界からログアウトできる。どうかね?」

 

「駄目よ!キリト君。あなたを排除するつもりだわ!」

 

「そうだぜ!キリの字!!」

 

「受けるさ……だが、なんで、ノビタニアンも」

 

 キリトは隣をみる。

 

 そこでは麻痺を受けずにユウキを守っているノビタニアンがいる。

 

 彼自身、どうして自分が立っていられるのかわからない様子だ。

 

「前から興味があったのさ。キミとノビタニアン君。もちろん、アスナ君、ユウキ君との連携も素晴らしいものだったが、それを上回るほどの適応能力が二人にあった。ゲームマスターとして君たちに興味があるのさ……そう、あのネコ型ロボットのことも含めて」

 

 今度こそキリトとノビタニアンは言葉を失う。

 

「どうして、それを!!」

 

「勝てば教えよう」

 

「駄目だよ!キリト君!ノビタニアン君も!!ユウキ!あなたも止めて!」

 

「ノビタニアン、死んだら許さないよ。ボクの手を引っ張ってもらうんだから」

 

「え?」

 

「ユウキ!!」

 

「アスナ、俺は逃げるわけにはいかないんだ」

 

「駄目だよ!」

 

「キリト、やめろ!」

 

「クライン、あの日見捨てた俺を信じてくれてありがとう、感謝してもしきれない。お前が俺のことを仲間だと言ってくれたこと、とてもうれしいよ。ありがとう」

 

「キリの字!お前は俺の仲間なんだ!死んだら許さねぇぞ!!ノビタニアン!てめぇもだぞ!俺達はリアルで必ず会うんだからなぁ!」

 

「エギル……今まで攻略のサポートをしてくれて助かった。儲けのほとんどを中層プレイヤーの育成へつぎ込んでくれたおかげで多くの命が助かった」

 

「キリトぉぉぉぉおおお!ノビタニアン!!」

 

「アスナ、必ず終わらせるから信じてくれ」

 

「そんな、ダメだよ!キリト君!」

 

「アスナ、二人を信じよう。ボク達は見ているしかできないんだから」

 

 仲間たちの叫びを聞く中でキリトは剣を抜いて隣に立つノビタニアンへ謝罪する。

 

「悪いな。こんなことに巻き込んじゃって」

 

「大丈夫。キリトがいれば、何とかなるって思うし」

 

「お前には助けられてばっかりだよ」

 

「そんなことないよ。あの日から、僕はキリトに助けてもらっているんだから」

 

「……終わらせよう」

 

「うん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 デュエル開始のブザーと共に飛び出したのはキリトだ。

 

 エリュシデータとダークリパルサーの二つの刃が光を描く。

 

 放たれた斬撃をヒースクリフは冷静に盾で受け流す。

 

 盾を構えたまま剣を構えようとするヒースクリフだが、衝撃を受けて後ろへ仰け反る。

 

 キリトがスイッチといわず入れ替わったノビタニアンが盾を構えて突撃していた。

 

 その突貫を受けてヒースクリフはのけ反ってしまったのだろう。

 

 ノビタニアンの剣とキリトの剣が交互に繰り出されていく。

 

 声の掛け合いもないままに繰り出されていく剣の嵐に普通のプレイヤーなら慌ててHPを削られて終わるだろう。

 

 しかし、相手はヒースクリフ、ユニークスキル神聖剣を持つばかりか、ソードスキルを生み出した当人である茅場晶彦が相手。

 

 ソードスキルを使えば、自分達が負けることは目に見えている。

 

 だから。

 

「(ソードスキルは使うなよ)」

 

「(わかったよ!)」

 

 二人は目配せをしながら武器を繰り出す。

 

 ヒースクリフは二人を相手しているというのに慌てることなく剣をいなす。それどころか目は笑っている。

 

「(遊ばれている!!)」

 

 キリトは眼前に突きつけられている剣を前に顔をしかめた。

 

 もし、一人ならキリトはここでソードスキルを使っただろう。

 

 キリトは一人で戦っているわけではない。

 

「うわっ、とと!?」

 

 バランスを崩しながら繰り出したノビタニアンの剣がヒースクリフの頬を掠める。

 

「キリト、下がって」

 

「あ、あぁ!」

 

 剣を振り下ろすヒースクリフの攻撃を受け止めてノビタニアンが叫ぶ。

 

 この時、誰もが気付かなかった。

 

 ヒースクリフの体にノイズが走っていた。

 

「流石だな。二人掛かりでここまでやれるとはとても素晴らしい。ノビタニアン君もユニークスキルを持っていたら苦戦は逃れないだろう」

 

「その割には余裕の態度だな」

 

「これでも焦っているのだがね」

 

 三人は攻撃を続けながら会話をする。

 

 最初よりもそこまで余裕が生まれていると思われるが実際は違う。

 

 三人ともすでにHPはかなり削られていた。

 

 回復アイテムを使う暇もなく、HPがどんどん減っていくのだ。

 

 バトルヒーリングシステムも追いついていない。

 

「しまっ!」

 

 派手な音を立ててノビタニアンの盾が砕け散る。

 

 耐久限界値を迎えたのだ。

 

 隙ができて、ヒースクリフのソードスキルがノビタニアンを捉えた。

 

 衝撃と共に派手に地面へ転がったノビタニアン。

 

 HPゲージが残り数ドットとなった。

 

 ちらりとノビタニアンがキリトを見る。

 

「くそぉおおお!」

 

 キリトはついにソードスキルを発動した。

 

 ヒースクリフが盾を構えようとした時、その動きが遅れる。

 

 彼が驚いている中、二刀流ソードスキルの“ジ・イクリプス”が放たれた。

 

 躱すこともなくヒースクリフの体に二つの刃が炸裂する。

 

 HPが大きく削られていくヒースクリフは剣を振るう。

 

 派手な音と共にキリトの手の中にあったダークリパルサーが途中で音を立てて折れていた。

 

「キリト!!」

 

 呼ばれて振り返るとノビタニアンが自身の武器“シルバーナイツ”を投げる。

 

 エリュシデータに匹敵する魔剣。

 

 それを受け取ったキリトは剣を繰り出す。

 

 一撃はヒースクリフの懐へ入り、深々と突き刺さる。

 

 ヒースクリフの体からノイズをまき散らして、消滅していく。

 

「……やっ、た?」

 

 消滅したヒースクリフの姿を見てキリトは呟いた。

 

 その直後、麻痺から解放されたアスナが後ろから抱きしめる。

 

 

 




はい、SAOアニメの流れはここまでです。

次回からゲーム展開へ入ります。より、好き嫌いが激しくなっていくと思います。

オリジナルも含みますが、書きたい話をやりながら進めていきます。


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