異世界転生した特典で貰った能力がチート過ぎた   作:ルーク(・8・)

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8話 〜面会、同盟〜

「ここでしばしお待ちください。」

 

そう言われ、連れてこられたのはとてつもなく広い部屋だった。

この部屋の中に家が建てられそうだ。

十分程待つと、ガチャッという音がしてドアが開かれた。

 

「待たせてしまって悪かった。カンドゥル王国へようこそ。ウラノスくん。」

 

そう言いながら現れたのはこの国の王にして英雄、シルバであった。

御年八十五歳のご老体であるにも関わらず、放つオーラは尋常ではない。

 

(これが英雄シルバ…!)

 

彼の身体はやせ細っており、遠目から見たらなんてことのないおじいちゃんかもしれないが、こうして対面してみるとシルバの圧倒的強者たる迫力に気圧されてしまいそうである。

…正直全くと言っていいほど勝てる気がしない。そもそも勝負にすらならないだろう。それほどまでに彼の放つオーラは凄まじいのだ。

 

「初めまして、シルバさん。この度はこのような機会を設けていただきありがとうございます。」

「あぁ構わんよ。それで、今日は要件があると言ったかな?」

「はい。端的に申しますと、俺はこの世界での戦争を終わらせたいと考えています。」

「なんと…、たかが異世界人(イレギュラー)一人で止められるような安い戦いではないぞ。」

「はい。ですが、俺なら話は別です。俺の能力ならそれも可能だと思います。」

「…そこまで言うお主の能力はなんじゃ?」

「俺の能力は《創造(クリエイト)》、能力を創る能力です。」

「それは能力を複数持つことが可能…という事か?」

「その通りです。創る時と使用時にエネルギーを多く消費し、エネルギー切れによって行動不能になってしまうことを除けばとても強力な能力です。」

「その能力ならあるいは…いや、話を戻そう。それで、ワシらに戦争を止めることを手伝えと申すか?ワシらは…」

矮人族(ドワーフ)が他種族と関わらないことは知ってますよ。俺が最初に狙っているのは森妖精(エルフ)です。」

 

そういった途端、シルバは立ち上がり激昂した。

 

森妖精(エルフ)じゃと!?奴らは個々の魔法適性値がとてつもなく高い!いくら強い能力を持っていてもエルフには適わんぞ!」

『そんなことはありません。』

 

少々冷酷的な口調でノエルが俺から出てきた。

 

「ノエルさん…怒ってる?」

『そんなことはありません。』

 

いや、絶対怒ってる。

あからさまに顔が怖いもん。

 

「なんじゃ…お前は?」

『私はウラノス様(マスター)の能力の一つ。名を、ノエルと申します。』

「ノエルは言わば俺のサポート役。そんな敵対心向けなくても大丈夫ですよ。」

「そうか…。して、そんなことはない、とはどういう意味じゃ?」

『マスターの魔法適性値は森妖精(エルフ)に匹敵します。また、今度《詠唱破棄(スペルキャンセラー)》という能力を創り、詠唱無しで魔法を使えるようにすることも考えております。なので、魔法対決でもマスターが負けることはないかと。』

「なんと…!」

 

俺がこの世界に来てから驚かれてばっかりでなんか恥ずかしいな…

 

「それで、もし俺が森妖精(エルフ)を仲間に出来たら、同盟を結ばせてもらえないでしょうか。」

「同盟とな?」

「そうです。そちらが他種族と接触を拒んでいるのは知っていますが、森妖精(エルフ)矮人族(ドワーフ)を仲間にしたという事実が欲しいんです。そちらが良ければ物資の交換なども行えますし。勿論、戦いには参戦しなくても結構です。」

 

(なるほど…。魔法の適性値が高く、戦闘にも向いている森妖精(エルフ)と武器や防具などの装備品が充実している矮人族(ドワーフ)を仲間にすることで状況を有利に持っていこうというわけか…。気に入ったわい!)

 

「いいじゃろう。その話に乗ってやる。」

「本当ですか!ありがt…」

「但しじゃ。儂等の兵もつかえ。」

「ッ!それはできません!」

「いいんじゃ。実はな、六十年も他種族との関わりを絶っていると壁内の物資も不足していたんじゃ。このままじゃと1年も持たんじゃろう。そのための物資を森妖精(エルフ)から調達して貰えるなら、こちらも何かせんとバチが当たるわい。」

「でも…」

「それにな、いくらお主と森妖精(エルフ)が強いと言ってもそれぞれ得意不得意はある。例えば、魔法の効かない機械人(エクス・マキナ)が大勢で攻めてきたりしたらどうするんじゃ?」

「それは…」

「命あるものは皆、助け合って生きていくものなのじゃ。幸い我が国には異世界人(イレギュラー)も多くいる。きっと役に立つはずじゃ。」

「シルバさん…。」

 

(命あるものは皆、助け合って生きていくもの…か。)

 

「ありがとう、シルバさん。そのご好意、ありがたく受けさせてもらいます。」

「うむ。そのためにも森妖精(エルフ)をしっかり仲間にするんじゃぞ。…良い報告を待っているよ、ウラノスくん。」

「はい!」

 

国王と無事面会を終えた俺は王城をあとにした。その後宿屋に泊まり、新たな能力《詠唱破棄(スペルキャンセラー)》を創ることに成功(その後半日近く眠っていた)。セイムにも話をつけ、なんとか協力して貰えることになった。

あと、ハクにニット帽を被せて耳を隠し、カンドゥル王国に入国する許可も得られた。

 

こうして、カンドゥル王国初日は幕を閉じたのだった




カンドゥル王国編もっと長くする予定だったんですが、この様子だと次回にはおわりそうです…。
その次は森妖精(エルフ)編に入ります。
戦闘シーンも多くなるので長くなるかと思いますが、よろしくお願いします。
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