ああ、何で俺は生きているんだろう…
お金は十分、友達は居る、でも何かが違う
思春期特有の物だと言われたらソレまでかも知れないけれど
漠然としたなんとも言えない…まるで水の中に泥を入れたみたいな
違和感が体に纏わりついて離れない…
一体何時からこんなに暗くなってしまったのか?
昔はもう少し明るい子供だったはずだ
気がついたらビルの屋上に居た
なんだかまるでこのセカイが俺に早く死んでくれと言っている様な気がした
「なら、いっそ死んじまうか…」
それが、俺犬塚雪無の最期の言葉になった
---何故生きてる?
俺は自殺をした筈…失敗したのか?
「いんやぁ君はちゃんと成功した。だからここに居る」
突然の声に戸惑いつつも声の方を見ると…
「胡散臭そうなオッサン。そう言いたいんだろ?犬塚クン?」
言おうとしたことを先に言われた。
何者何だろうか?
神とかぶっ飛んだ解答が来ないことを祈りつつ答えを待つ…と
「おお、よくわかったね。そう、俺はお前らが神様と言っている存在だ」
カミサマね…そんな偉い偉い御方が何で俺なんかに?
「何、別に誰でも良かった。偶々お前が死ぬのが目に留まった。俺は魂を必要としていた。丁度いいお前にしよう。それだけだ」
成る程、別に俺がトクベツだった何て事は無かったか…
「そう言うな、俺の目に留まった。それが既にトクベツだ。なにせ俺はカミサマなんだからな」
そう言ってカミサマはニヤァと笑った
「さて、俺が魂を必要としている理由だが…簡単に言っちまえば俺らにはノルマがあってよ、そのクリアの為に新しく世界を作らにゃいかんのだが…普通じゃつまんねぇ。ならどうする?」
俺をその世界に混ぜるのか?
「そうだ、お前っつ―異物をブチ込んで世界の変化を愉しむ。だからお前は俺にその世界での望みを言え」
望み…
「あ、そうそう、その世界は女尊男卑、ISっつー兵器が存在する世界だ。自衛の手段は必要だぞ?例えば…」
この扉の向こうは俺の今まで居たのとは違う世界だ
そう思うとなんだかワクワクしてきて---そういえばワクワクする何て感情は何時以来だろうか…
あのカミサマのお陰なのかもしれないな…
「どうした?今更怖気づいたか?」
「…いや、そんなことはない。じゃあなカミサマ」
扉の向こうは真っ白で段々意識が薄れて---
「行ったか…さて、アイツはどんな風にあの世界を引っ掻き回してくれるのかな?」
この何もない空間に一人だけになったカミサマは胡散臭い笑みを称えてそう呟いた