『ノンナ、クラーラが交戦を開始したわ。優勢らしいけれど釣られている感じがするわ。Dk6の地点Y字路で足止めをしなさい。』
「了解しました。オットー、小隊に連絡。」
「はい。」
通信手としては無難・・・誰にでもできるくらいにはでき、置物ではないことを証明したが、ノンナ的にはあまり乗せたく無いのが本心である。
体が弱いのは生まれつきらしく、筋肉が本当に付きにくく、この前腕相撲をしたときにあまりに弱くて折りそうになるくらいにヤワだった。
(私たちなら大丈夫な行動ももしかしたらオットーは耐えられなくて大怪我をしてしまいそう・・・。)
オットーことほむの扱い・・・ノンナは頭を抱えるが、カチューシャには見えていない視点だからこそほむの凄さが見えた。
気配りが上手いのだ。
ほむが2、3年生から可愛がられている理由は常に考えながら雑務をこなしてくれるからだ。
体操用のマットを朝運んでくれていたり、足りないものを嫌な顔(ポーカーフェイスなのでわかりずらいが)1つせず買い出しに行ってくれたり、カチューシャの愚痴を聞いてくれたり、夜間訓練中に食事を用意してくれたり・・・どんな人でもできる小さな事、それを率先してやってくれる・・・そして空いた時間でチームの戦力を上げるため整備や製造をしてくれる・・・それがほむ。
病気(妊娠)中にはチーム全体が心配するほど入学前から確固たる立ち位置を得ていた。
無意識にこれができる。
それが西住お嬢様がやってくれている。
これがカチューシャの次はほむことオットーが部長兼隊長になるべきとカチューシャ以外の2、3年の総意だった。
(カチューシャ様は勘が良い。だから今回乗車させて功績を与えておきたいのだろう。・・・やめてほしい。)
「Y字路にて敵、3両!!」
「来やがった。おめぇら、敵さんに弾をプレゼントしてやれ!!」
「「「おぉ!!」」」
ヴァイキング水産らしい荒くれ女子達は7両のStrv m/42を操り、果敢に砲弾の雨を降らせる。
「履帯命中!!足は止まりましたぜ姉御!!」
「距離観測機もあれだけベコベコなら壊れてますぜ。」
「次弾装填だ。・・・え?」
「「「動き出した!?」」」
「なんで履帯直ってんだよ。」
「パーツは4秒あれば直る。」
「凄いな。」
「ノンナ様、絶対に私を轢かないでください。」
「わかってる。」
worldofpanzer携帯版にあるとある戦車に2秒で応急修理が完了する魔法の黒い戦車を目標にし、頑張った結果、4秒で大半のパーツは直せるようになっていた。
ほむ的には履帯を直すのは苦労するが、コツさえわかれば応急修理できるらしい。
「ふざけるな!!」
姉御ご立腹。
反撃を喰らってキュポンと音とともに旗が上がる。