大泉葉子は凡人だった。
長野の普通の農家で生まれ、自然での生活もしながらたまに都会へ遊びに行く普通の女の子。
しかし、数年前に幽香が私を戦車道に誘ってから生活が変わった。
殺人流派なだけあって、気を抜いたら死ぬんじゃないかという訓練と、(ほむから)風見家に送られてくる手紙に書かれたメニューを食べる食いトレ・・・体重が痩せたり太ったり激しく変わるので寝込んだ日も多々あったが、なんとか免許皆伝できた。
そしてプラウダに来たら来たで、1年のエース組として特別訓練、更に激しくなった食いトレ・・・。
だが、実力は付いた。
同世代のエース達が信長の野望ステータスなら武勇、知力120レベルで特能いっぱいの化け物だが、大ちゃんも武勇100くらいはある。
他校なら絶対のエースになれる力がある。
そして、彼女の本当の力は仲間の士気の維持だった。
声かけ、手助け、カウンセリングやプロ並みに栄養学を把握しており、料理家という一面もある。
ほむの目指す良妻賢母、大和撫子の考えにエースの中では一番合っており、プロパガンダの右翼として活躍もしていたりする。
そんな彼女は継続学園戦の作戦を戦争狂のマックスや剛田武、御坂美琴、風見幽香の4人で話し合っていた。
会話には参加しないが、私と佐藤心、安部奈々の3人は書記としてその場に座っていた。
他の参謀組は別の役割で忙しく、エース組も車員の訓練で忙しかった。
(・・・やはりというべきか、剛田は頭がキレる。普通の勉強面ではダメだけど、焚き付けるカリスマと特殊な事に関しては凄い。・・・戦車道のルールを過去の事例も含めて丸暗記。マックスは戦争のことしか頭にないけど戦術と割りきって考えれば使える。・・・美琴や幽香も悪くないけどやっぱり選手。大泉葉子は司会としてしか機能してない。・・・部長は無理。隊長・・・は不味いからやっぱりプロパガンダとしてモデルケースで活用するしかない。・・・盗聴機越しに聞いている花田煌も同じ事を考える。)
「部隊を3つに分け、A隊、B隊、C隊とし、A隊の隊長に大泉にやってもらい、フラッグ車はKV-3のチルノ、B、C両隊は御坂と風見が挟撃する形をしよう。・・・ほむ部長。修理班を使い戦力を回復してもらいますぞ。」
マックスの意見が採用され、作戦名ステップが決定された。
「・・・未来か。・・・池田流の基礎。うーむ。」
1人になる機会があり、将来の事を考えていた。
かなのことも有るので働きながら実績を積みたいと考えるようになる。
・・・遠からず機会が訪れることを知らない。