ソードアート・オンライン Endless Spiral 作:お隣の池の中のプラナリさん
ついに友と再会したルアはやがて本来の自分を
取り戻す。
それは贖罪ではなかった..................
ルアは赤黒い闇に包まれた衣を纏い、
エインズ・ビオレータを構える。
「......これがデスヴェンデット........」
「やっぱ響歌には黒が似合うぜ!」
「..............腹黒いってか黙っとけ!」
そう返すもルアは笑みを浮かべる。
デスヴェンデットは筋力を限界まで上げ、
それに準じてグールの筆頭する能力を
底上げするスキル。
またの名をリミットブレイク。
「てかかっけぇよ!畜生め!」
「........むう。」
デスヴェンデットによって能力が底上げ
されたルアの斬撃を受けていくシダトン。
「死神でもいいんじゃないか~?」
「るっさい!」ガアン!
ルアはシダトンを弾き飛ばす。
シダトンは距離をとる。
「すっげぇ筋力だなぁ!」
「一般の女の子にそれは苦よ?」
「へぇ.......死喰鬼グールの女の子ねぇ......」
「るっさい死ね!」ガアン!
シダトンの茶化し煽りを受け、切れる。
シダトンはその一撃を勿論防ぐ。
「おっと危ない危ないって!?」ブワン
「......................」
シーン............
その場にはただ静寂が残った。
ルアのデスヴェンデットが次のレベルに
達する。そしてその輝きを増す。
(恐らくあれを受けたら1発KOかもな。)
シダトンは斧を構え直し、
ルアの出方をうかがった。
ルアはゆっくりとシダトンに近づく。
愛用の片手剣、エインズ・ビオレータを
片手に............。
「あの――――............」
「....................................」ズバッ!!
ただその異様に長く感じられた時間の中、
シダトンはルアに斬られ、そのライフを
半分とする。結果、制限決着での彼は
負けたのだった。
「制限決着でなければ死んでいた。」
「茶化すなよ............」
苦々しい表情のルアと対称的にシダトンは
笑顔でルアを迎えた。
≧≦
その後ルアの装備である
インシェイドフェルトメイトは再び赤紫の
装備へと戻り、デスヴェンデット時の彼女は
そこにはいなかった。
..............が。
「お前左目どうしたんだ?」
「左目?見えるけど........なに?」
ルアの左目に斜めに切り傷が出来ていた。
前からどうかはわからないものの、
言われたのが初めてなのだから
デスヴェンデットが原因の負荷によるもの
だなと楽観視していた。
別に疼くぜ畜生め!とかオッドアイズ~!
見たいなことはないから別に眼帯する
必要も毛頭ない。
「................何故だ。」
「まぁいいんじゃね?痛くないだろ?」
「うん............。」
ルアは不安を隠せないが、シダトンに
フォローされひとまず安心。
別に異常はないのだから............と。
≧≦
その後、ルアはログアウトする。
エギルに申し訳ないのだとか。
シダトンにそうことわってルアは現実へと
もどっていった。
「............ふぅ。」
ルアは不安を隠せなかった。
シダトンは気にしてなかったが、他の皆と
再会したら、いったいどんな顔をされる
だろう?憎まれるだろうか..............
逃げてると言われるだろうか?
裏切り者と言われるだろうか?
もし自分がいない間に誰かを失っていたら―
その時は自分を責めるだろうか。
そう考えながら集合室を後にして
店へ戻る。
「はぁ........................。」
「溜め息なんてどうしたんだ腐女子~?」
「腐女子いうな..............っ!?」
ルアは横にいたクラインに驚く。
「えっ..........ええっ!?え!?」
「驚きすぎだぜ~?」
クラインがいることを受け入れられない
ルアはまだえっ!?というように
動揺を隠せていない。
▼▼▼
「ふぅ........」ゴクッ........
「よくそんなブラック飲めるよな~........」
「甘いの無理なんで..........」
ルアはブラックのコーヒーを飲んで
落ち着いた。
クラインはそれをただ見ている。
「じゃあクリームのせパンも食べられないな」
「無理ですね。なんで聞いたし............」
「アスナのもてなしだからな。」
クラインの台詞をカバーするエギル。
ルアはやはり無理だと主張する。
SAO時代からずっとコーヒーを飲んでいた
のか、やはり苦いものが大丈夫らしい。
クラインは抹茶のアイスを置く。
「抹茶はどうだ?いけるか?」
「..............どうだろう。」
クラインに手渡され、それをスプーンで
掬って食べる。
ルアは少し苦い表情をした。
「食べれなくはない........でも甘くない?」
「アイスだからな..................」
「まぁアイスだからな。」
その一口でクラインに返した。
「なぁ死神さんよぉ!」
「..............なに?」
クラインは1つの濁りない笑みを見せて、
「いっそ弾けてみろよ!」
「はっ!?」
クラインはそう叫んだ。
ルアはそれにすっとんきょうな声を上げて
驚いた。
デスヴェンデットはお亡くなりに............
クラインとも仲良くなってきてるじゃないかー
クラインの弾けてみろよ!って
どんな意味なんでしょうね。