ソードアート・オンライン Endless Spiral   作:お隣の池の中のプラナリさん

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外郭を外した奴って防御がやや低い
傾向にあるよね。
仕方ないね。それを守るのが外郭だもの。


零の剣

 

そのドラゴンの咆哮は辺りを揺らす。

その地響きは今までにルアが一度も

感じたことはない殺気に満ち溢れていた。

 

そしてこの場合、第1に攻撃をいれていく

対象は恐らく............

 

「逃げるが本業!」ダッ!

「あっ!フィアさん!」

 

やはりというかそのドラゴンはルアへ

接近してきた。だろうなとは思うだろう。

あそこまでヘイトを稼ぎまくった彼女に

最早モンスターが喰いに来ないわけがない。

 

とはいえルアは隠蔽スキルを使いながら

モンスターから逃れている。

決して他者を捨てるような魂ではない。

 

「............ふぅ。バースト2。」

 

そしてルアは隠蔽スキルを解除。

更にデスヴェンデットによるバーストを

加速させていく。

 

「よし!ぶったぎる!」

 

ルアは地上にいるドラゴンを切り裂く。

その刃は確実にドラゴンへ大きな

ダメージを与えている。

 

だがここでルアは意識が途切れ途切れに

なっていることに気づいた。

 

「バーストの使いすぎか........うぅっ。」

「フィアさん!?」

 

シリカに肩をさすられ、意識をなんとか

保っているルア。

 

「短期決着をつけないとヤバイな。」

「フィアさんがですね!」

 

シリカは心配そうにつっこむ。

ルアはそれを聞いて笑うと、向かって来た

ドラゴンを相手に剣を構える。

 

「バースト3..........ソードスキル........」

「ギギェェェェェェェェェェェェ!!」

 

ルアの剣が黒く染まる。

そしてルアの周りには黒く、赤い

まるで復讐を示唆するようなオーラが

辺りを締め付けていく。

 

「ギェェェェェェ!!」ピョオオオオ!

 

ドラゴンの三つ首の1つが黒いビームを

発射する。そのビームを剣で受け止める。

 

「らぁっ!」ズバッ!!!

「ギェェェェェェッ!!!!?」

 

その首が切り裂かれ、取れる。そして

その首がポリゴン片となり、姿を消した。

 

「ギェェェェェェ!」ピョオオオオ!

「ううっぐ................」

 

 

今度は2つの首が同時にビームを発射する。

それはガードを片方に抑え、ダメージを

負ってしまった。

 

そのライフはレッドゾーン。

ギリギリでそのビームを弾き飛ばした。

そしてもうひとつの首を

先程と同じように切り裂く。

 

結末は一つめと同じだった。

 

「ソードスキル!!」

 

ルアは叫ぶ。何時よりも大きく。

死ぬ覚悟で。

 

「オーバーレンジ・スパイラル!」

 

彼女を取り巻く黒いオーラが剣先に

集まり、ルアはドス黒いマフラーを

腕に巻く。

 

そしてそのマフラーを巻いた腕で

その剣を持ち、その連撃でドラゴンを

何度も、何度も切り裂いていく。

終わらない。その復讐の剣技は続く。

相手が死ぬまでそれは終わらなかった。

 

「ギギェェェェェェェェェェェェ!?」

 

 

パリン。

 

 

 

そして、そのドラゴンは姿を消した。

勝ったのだ。ルアが。

 

............バタッ

 

普段膝をついて倒れるルアがそのまま

倒れこんだ。

限界を超えたルアの体力はレッドゾーン。

あと数ミリでゼロとなるところだ。

 

そして彼女の腕には、煌めく漆黒の

片手剣と、同じく黒く煌めく鎌が握られて

いた。

 

 

≧≦

 

ルアは一向に目を覚まさぬまま、

三時間が経過していた。

 

今はステラヨンドの宿にいる。

エギルが運んできたのだ。

 

そしてクラインから連絡を受けた

シダトンがその看病をしていた。

その他にはシリカがいる。

エギルは店じまいのため、

クラインは用事で抜けている。

 

「フィアさん.........起きるかな?」

「どうだろうな......辛そうだ。」

「きゅうっ............」

 

とりあえずではあるが、ルアの体力は

回復している。精神的か、肉体的崩壊が

起こっていないなら、起きるはずだ。

 

「ぐ..............ううん........」パチリ

 

ルアは目を覚ました。

だがすぐに体をよじり、痛みを訴える。

 

「いっ........うああっ!?」

「フィアさん!?」

「痛みのツケがきたか。無茶しやがって......」

 

そしてその後もルアは体を震えさせて

痛みを訴える。それはとても見られる

ものではなく、痛みを止めるものも

なかった。

 

「はぁっ..........はぁっ........」

「凄い消耗だな..........何をやったんだ?」

「最前線でボスと対峙してました。」

 

シダトンはなるほどというように

シリカに納得をした。

 

「シリカ......お前はなにができたのか?」

「怖くて........立ち尽くすしかでき........」

「そうか。怖じ気ついたか。」

 

シリカは俯いて泣いていた。

ルアを守れなかったこと。その結果、

こうしてルアは大きなダメージを負ったこと。

 

「はい......怖かったんです。結局私はSAOから

なにも変わらない臆病者なんです。」

 

「いや........それが普通なんだ。」

「え..................?」

 

シダトンはそうなにかを納得したような

表情で話す。

 

「ALOは現実ではあり得ないようなバカ

みたいな奴がうろうろいやがる。

モンスターも。人も。環境も。

それとやりあえる方がおかしい話だ。

だからシリカは普通なんだ。シリカの周りの

環境がおかしすぎるだけだ。だけど......」

 

シダトンはシリカの両肩に手を置いて言う。

 

 

「俺がいないときは、お前がルアを守って

やってほしいんだ。」

 

「え..........私が?」

 

「シリカはきっともっと強くなる。例え

今はどんなに臆病だろうと、SAOを生きた

勇気があるのならそれはきっと形になる。

そういうものさ。目には見えないけどな。」

 

「............私がやります。守って見せます!」

 

「よし。ありがとうな。」

 

 

シリカの言葉にシダトンは満足そうに頷き、

そして微笑んだ。





シリカが決意を新たにしたところで
1章は終了ですざ。
ここまでお世話になりました!
これからもよろしくお願いします!!
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