ソードアート・オンライン Endless Spiral   作:お隣の池の中のプラナリさん

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赤面したルアはステラヨンドの街を出る。
そして、見たことある一人の女性と
再会するのだった........


刹那なる再会

ルアはステラヨンド郊外の森にて、

レイドと共に朝の風を感じている。

 

次第に恥ずかしいという気持ちが

露呈していくなか、ルアはレイドを

抱き締めて愚痴を吐きまくっていた。

 

「うぅ~っ!恥ずかしいよぅ............」

「グルルッ..................」

 

「あっ!いたいた!」

 

ルアに近づいてきたのは、

水色の髪を伸ばす<ウンディーネ>の女性。

その腰にはレイピアが構えられ、

清楚なイメージを感じさせる。

 

「このエンチャントは君の?」

「多分そうだと..........思いまふっ!?」

 

ルアは舌を噛んだ。痛そう。

 

(アスナ..............さんだよな?)

「君の名前を教えてくれない?」

 

どうやらアスナはルアに気づいてない。

あれから半年からか、それとも単に

人違いなのか。

 

「ルアといいます。種族は<グール>。」

「私はアスナよ。よろしくね。」

 

やはり人違いではなかったようだ。

だが名前を変えると気づかれないのか......?

 

「ねぇ........また歌って?」

「嫌ですよ!恥ずかしかったんですから!」

 

ルアは赤面して俯く。

そして顔をマフラーに埋める。

 

「ごめんごめん!それで......このバフは......」

「暗視、闇属性付与に隠蔽のエンチャント。」

「これが漆黒の心眼なのね。」

 

そうアスナは納得する。

そしてアスナはルアのフードをとる。

 

「友達にそっくりね!」

「えっ!?あぁ............。」

 

やはりルアを他人だと思っているアスナ。

これでもし気づかれたらどうなるのだろう

想像もしたくない。

 

ググゥ~........

 

「ごめんルアちゃん......お腹減った........」

「............街に戻りますか?」

「そうさせて~っ!!」

 

アスナの腹の音は中々大きかった。

 

 

≧≦

 

 

「生き返るわ~!やっぱ美味しい!」

「............」

 

アスナが食べているのは、特産と言われる

苺のシュークリーム。

とても美味しいらしいが............

 

「ルアちゃんは食べないの?」

「甘いものは食べないんです。」

 

アスナは勿体ないなぁというように

クスリと笑ってシュークリームを1つ、

また1つと頬張っていく。

 

それをただ見るのも退屈なルアは、

エインズ・ビオレータの手入れをしていた。

 

「ルアちゃん..........」

「なっ..........なんですか?」

「プーカにならないの?」

「なりませんよ!人前に出たくないし........」

 

アスナはそっかと言って、またも苺ののった

シュークリームを頬張っていく。

これ、キリトに見せたら多分凍りつくな。

 

「でも歌は良かったわよ。まるでSAOの

記憶が呼び覚まされるような........ね。」

 

「そんなつもりはっ..............!」

 

ルアは確かにSAOの相棒に向けた言葉を

歌にした。それをSAO帰還者に聴かれる

なんてと失態の念を抱いていた。

 

「怯えなくていいのよそんな。」

「あっ.............ごめんなさい。」

 

筋はずれてるものの、いい気分では

ないものなので、あやまった。

 

「気にしないで?なんか食べる?」

「お腹は減らないんです。大丈夫。」

「ほらほら。気にしなくていいのよ。」

 

アスナは歌の礼をとコーヒーゼリーを

ルアに渡す。

ルアはそんなそんなと拒否したが、

実はこういうのは拒否する方が悪いと

わかっていたので、申し訳なさそうに

それを受けとる。

 

「もぐ......もぐ........美味しい。」

「よくそんな苦いもの好むわね。」

「甘くなければ基本行けます。」

 

ルアはそう言ってコーヒーゼリーを

ゆっくりと食べる。

 

(早朝で助かったわ..........)

 

ルアはその歌を聴いたプレイヤーが、実は

少ないということを知って安心する。

もう多分歌うことはないし、これで

辱しめを受けることもないと思っていた。

 

とはいえ、やはり音楽はいいなぁと

思うのであった。

 

 

≧≦

 

「御馳走様でした。美味しかったです。」

「改まんなくても............」

 

そう挨拶を交わし、ルアはアスナと離れる。

悪いとは思っていたが。

 

 

そしてルアは薄黒い羽を出して飛翔する。

その宛は、地獄の果てと呼ばれる

ダンジョンであった。

 

 

地獄の果て――

 

 

そこは所々に溶岩が流れる洞窟のような

空洞が点々と広がるフィールド。

逆に溶岩以外の光源が一切存在せず、

その明るさはいうほど明るくない。

 

体と精神を蝕むそれはまさしく地獄。

ルアの肩にのっかってるレイドも

その圧に押されていた。

 

「ガルル..............」

「構えててね。レイドも。」

 

ルアはそう言うと、歌い始めた。

 

その歌は、自身のヘイトを極限まで高める

憎悪曲。プーカ御用達の《エンブレンス》

ともいうスキルであった。

 

プーカの戦闘能力は高くないためか、

これを使うプレイヤーは少ないが。

 

 

すると、その空洞に向かって巨大な

モンスターらが湧いて湧いて迫る。

 

全体が虹色の岩でできている

巨大なゴーレム、《ミスリルゴーレム》や

溶岩にすむ鮫のようなモンスターである

《アグロイファー》等の巨大なボスに

近いモンスターが迫ってくる。

 

「こい................!」

 

「ヴオオオオオオオオ!!!」

「ギアオオオオオオオオ!!」

「きゅうううううううう!!」

「スピャァァォ!!」

 

そしてルアはそれを剣の一振りで

バッサバッサと切り裂いていく。

 

レイドもその脇から噛みついたりして

攻撃する。

 

 

............

 

10分たたずに、その場にはルアとレイド

以外の存在が消えていた。




アスナ鈍感だなぁ..................
気づいてるかもしんないけどね。
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