ここ、かぶき町の公園に歳の割にガラの悪い子供が、ブランコに座っているガラの悪い子供とは全く正反対な感じの上品な少女に絡んでいた。
「てめー見ねェ顔だな。どこのモンだ?」
「この辺の公園はなァ、かぶき町の帝王、よっちゃんの縄張りなんだよ!ここで遊びたきゃドッキリマンチョコのシール3枚上納しろ、小娘!!」
「なんですか?バックリマン?そんなものが城下では流行っているんですか?」
よっちゃん「バックリじゃねーよ、ドッキリだよ!いや、ゲッソリだったよーな気もするな」
「違うよ、よっちゃん!バツアンドテリーだ」
とても曖昧な記憶力である。
そこに割り込む声が四つあった。
神楽と真姫と花陽と凛だ。
神楽「いやいや、違うヨ」
「「え?」」
神楽「ザックリマンの間違いアル」
花陽「え?ザックリマンじゃなくて、ビックリマンじゃなかったっけ?」
凛「違うにゃ、かよちん!ビックリマンじゃなくて、ジックリマンにゃ!」
真姫「皆違うじゃない!どんだけ記憶が曖昧なの!?」
真姫がそう叫び終わった瞬間、よっちゃんという子供の頭に噛み付く定春。
よっちゃん「えええっ!ザックリやられたー!」
「て、てめーは!」
神楽「ここいらのブランコは、かぶき町の女王神楽のものアル。遊びたいなら酢昆布一年分上納するヨロシ」
よっちゃん「一年分って酢昆布の一日あたりの摂取量が分かんねぇよ!」
「チクショー!覚えてろよー!」
そうやって古典的な捨て台詞を残して去っていく背中に神楽が一言呟いた。
神楽「フン、ザコが」
真姫「それにしても、最後の最後にマトモなツッコミを残していったわね、あの子」
凛「私には分かるにゃ。あの小僧がツッコまなかったら、絶対に真姫ちゃんがツッコミを入れてたにゃ」
真姫「そっ!・・・んなことないわよ」
はたから見たら、その通りなのが丸わかりなのにシラを切る様子の真姫には、花陽も苦笑いを浮かべた。
そこにブランコに座っていた少女から声がかかる。
「助かりました、かぶき町の女王さんに皆さん。それから──」
途中で言葉を切った少女の視線が真希へと向けられる。
「真姫ちゃん、ありがとうございます。ふふ、久しぶりだね、真姫ちゃん」
その言葉と笑顔を向けられた真姫も笑顔を浮かべる。
真姫「ええ、本当に久しぶりね、そよ」
神楽「知り合いアルカ」
真姫「幼馴染なの」
凛「真姫ちゃん、私達以外にも友達いたのにゃ?」
真姫「いるわよ!失礼ね」
神楽「ふーん・・・。それよりここにはもう近づかない方がいいアルヨ。江戸で最も危険な街アル」
そう言って定春に乗って神楽はそのまま立ち去ろうとする。元々真姫の話には興味がなかったようだ。
その後に真姫達も着いていく。
真姫「もう・・・神楽ったら」
花陽「真姫ちゃん、いいの?」
真姫「先約はこっちだしね。ま、私はあんた達の付き添いだけど?」
凛「その割には毎回ノリノリにゃ」
真姫「うるさいわね!」
そよ「あっ!待ってください!」
そよに呼び止められて、全員で振り返る。
そんな神楽達に対して、そよは疑問を口にした。
そよ「それ、何を食べていらっしゃるんですか?」
そう言って指を指した先は、神楽が口に入れていた酢昆布だった。
*
そよ「くっ、ピシュッ!何ですかコレ、酸っぱい!」
真姫「酢昆布だしね。私はあまり好きじゃないわ」
凛「たまに食べると美味しいと思うけどにゃ」
花陽「うーん・・・?」
初めて食べるらしいそよには、刺激が強かったようだ。
真姫は代わりに飴を舐め、凛は神楽から珍しく分けて貰う事が出来た酢昆布を食べ、花陽は酢昆布を口にして渋い顔をしている。賛否両論な食べ物であるらしい。
そよ「じいやの脇より酸っぱいです!」
神楽「その酸っぱさがクセになるネ。きっと、じいやの脇もそのうちクセになるネ!」
そよ「なりません。てか嫌です!」
真姫はその言葉に苦笑いを浮かべる。その言葉にはかなりの力が入っていたからだ。
それからそよはそっと微笑んで呟いた。
そよ「城下の人は、こんなものを食べているんですね。フフッ、初めて見るものばかり」
神楽「お嬢さん、ヨソ者アルカ?銀ちゃんやこの街の住民は皆ビンボ臭いけど、お嬢さんイイ匂いがするネ」
そよ「はい、あそこから来たんです」
そう言ってそよが指を刺したのは、遠くからでも十分に見える大きさのお城だった。
神楽や花陽、そして凛は江戸住まいところか、地球出身でもないため、あまり詳しくないから知らないかもだが、そのお城は、江戸城だ。
神楽「えー、でっかい家アルナ~。銀ちゃん、前に言ってたヨ。あそこ、昔はこの国で一番偉い侍がいたって。でも天人が来てからただのお飾りになっちゃって、今では一番可哀想な侍になっちゃったって」
そよ「そうですね。もうこの国の人は誰もあの城を崇めたりしないもの。見栄えだけのハリボテの城なんていっそ壊れてしまえばいい。そうすれば私も自由になれるのに・・・」
沈んだ様子のそよを見て、神楽は尋ねた。
神楽「お嬢さん、何かお困りごとアルカ?私、何でも相談乗るヨ。万事屋カグラとは私のことネ!」
そよ「フフ。随分たくさん名前があるんですね。うーん、困り事・・・」
少し悩んだ様子のそよは、視線を真姫に向けてから閃いた様子でパッと笑顔を神楽に向けて口を開いた。
そよ「じゃあ、今日一日、お友達になってくれますか?勿論、お二人も」
そう言ってにっこりと笑ったそよに、神楽と凛と花陽は目をぱちくりと瞬かせた。
*
土方「あー、暑いぃ・・・。なんで俺達の制服ってこんなにカッチリしてんだ?世の中の連中はどんどん薄着になってきてるってのに」
タバコを咥えたまま、自販機で飲み物を買いながらそう呟く土方ににこが言葉を返した。
にこ「仮にも警察だからじゃない」
絵里「仮にもって・・・」
事実上、警察なのだが仮にもって言い草をするにこに絵里は苦笑いを零す。
土方「つかなんで女だけ夏服が存在するんだよ!それも夏服に関してだけ、上下関係なく!」
希「申請したら、あっさり通ちゃった☆」
土方「通ちゃった☆・・・じゃねぇぇぇえ!!!」
希「そんな怒ることないやん」
そう言ってにこやかに微笑む希の服装は、確かに土方が言う通り夏服って感じで、若干涼しそうである。
上はワイシャツ、上着だけな上に半袖だし、靴下もハイソックスではなく、くるぶしくらいの短いモノである。
確かに土方と希が並ぶと、その差は歴然である。
土方「ったく。おまけにこのクソ暑いのに人探したぁよ。もう、どーにでもしてくれって」
愚痴りながら飲み物を飲む土方にかかる声が一つ。
沖田「そんなに暑いなら夏服作ってあげますぜ、土方さん」
その言葉で何かを察したらしい土方は、はっと後ろを少しだけ振り返り、考えるより前に奇声を発しながら身体を反らして沖田の容赦ない攻撃を全力で避けた。
沖田「あぶねーな、動かないでくだせぇ。怪我しやすぜ」
土方「あぶねーのは、テメーそのものだろうが。何しやがるんだ!」
沖田「何ですかい。制服ノースリーブにしてやろーと思ったのに」
土方「嘘つけぇぇ!!明らかに腕ごと持っていく気だったじゃねーか!」
そんな土方の訴えを沖田は無視して、代わりに言った。
沖田「実は今、俺が提案した夏服を売り込み中でしてね。土方さんもどーですか?ロッカーになれますぜ」
土方「誰が着るか!!」
そう土方に勧めた沖田の左手にある自称夏服は、既存の制服の両腕を切り落としただけの、雑なやつだった。
にこ「うわっ・・・」
土方「明らかに悪ふざけが生み出した産物じゃねーか!」
沖田「実は希さんも売り込みしていたりして」
希「てへ☆」
絵里「ちょっと、希!何してんのよ!」
近藤「うーい。どーだ、調査の方は?」
そうこちらに寄ってきた近藤の制服は、沖田の自称夏服だった。
これにはにこ所か、さっきまでツッコミまくっていた土方と絵里も何も言えず、辺りには少しの静寂が漂った。
*
近藤「潜伏した攘夷志士を探すならお手のもんだが、探し人がアレじゃあ、勝手が分からん」
土方「お姫さんが何を思って家出なんざしたんだか。人間立場が変わりゃ、悩みも変わるってもんだ」
にこ「土方さん、姫様の悩みが分かるわけ?」
土方「いや、俺にゃ姫さんの悩みなんか想像もつかんよ」
近藤「立場が変わったって、年頃の娘に変わりはねえさ。最近お父さんの視線がいやらしいとか、お父さん臭いとか色々あるのさ」
土方「お父さんばっかじゃねーか」
希「要は反抗期やん」
絵里「それはどうかしら・・・」
希の反抗期発言に絵里は苦笑いを零す。
沖田「江戸の町全てを正攻法で探すなんざ、無理があるぜぃ」
希「じゃあどうするん?沖田さん」
沖田「ここは一つ。パーティーでも開いて、姫さんをおびき出しましょう」
土方「そんな日本昔話みてーな罠に引っかかるのはお前だけだ!」
にこ「てか姫様なんだから、パーティーぐらい、慣れてるんじゃないの?」
沖田「いやいや、姫さんってぐらいだから、いつまでもパーティー一つで喜ぶ純真さを持ってるに決まってるでしょう。そう、にこさんと違って!」
にこ「はぁ?純真さがないのは沖田でしょうが。このドS」
沖田「あん?」
にこ「ああん?」
明らかににこの顔はラブライブキャラとしては終わっていた。ラブ魂キャラとしては、ある意味で正解かもしれない。いや、しかしやはりにこ推しとしてはアウトなのかもしれない。
メンチを切りあっている沖田とにこを見て、土方と近藤と絵里はため息をついた。
昔はこんなに仲が悪くなかったのにな、と絵里はうっすらと思った瞬間、遠くで近藤を呼ぶ声が一つ。
近藤「どーした、山崎」
山崎「目撃情報が!どうやら姫様はかぶき町に向かったようです」
土方「かぶき町?よりによってタチの悪い」
かぶき町と聞いて絵里は心配そうな顔を覗かせた。
絵里「・・・姫様、変な輩に絡まれてないといいけれど」
*
一人の男が小さな畳の上に鐘の形をした入れ物を叩きつける。神楽達と周りにいるイカつい男達がそれを眺めていた。
神楽達は賽を2個使ってその目の合計が
「さぁ、はったはった!丁か半か!」
「半!」
「俺も半!」
神楽「丁!」
そよ「じゃあ私も丁で」
凛「じゃあ私は半にゃ!」
花陽「え、うーん・・・じゃあ丁」
真姫「私も丁」
「半!」
「丁!」
「揃いやした!ピンゾロの丁!!」
入れ物をどかして見せた賽は、二つとも1だった。
凛「あれ、また私だけ負けっ!?」
真姫「凛は昔っから賭け事苦手よね」
結局、その後何度やっても凛が勝てることなく、真姫が凛の負け分を立て替えることとなった。
尚、現金はさほど持ってなかった為、高価な品で手を打つ事となった。
*
その後、神楽達はそよを駄菓子屋、ゲームセンター、魚が釣れる河に行き、公園でバトミントンなどもした。
それから、
そよ「凄いですねー。女王さんは私より若いのに、色んなことを知ってるんですね」
神楽「まーね。後は一杯ひっかけて朝までコースってのが今時のヤングヨ」
花陽「ヤング?」
真姫「神楽って、時々言うことが古いわよね」
凛「まぁ、大方予想はつくにゃ。なんたって、神楽ちゃんの近くには古い人間がいるからにゃ」
*
銀時「くしゅっ」
唐突にくしゃみをした銀時は近くに置いてあるティッシュで鼻をかむ。
銀時「・・・まさかコレはアレですか?とうとう俺の時代が来たって言うか?いつの間にか噂話をされるほど有名になってたってことかぁ」← 古い人間
*
神楽「まぁ、全部銀ちゃんに聞いた話だけど」
真姫「でしょうね」
そよ「女王さんはいいですね、自由で。私、城からほとんど出た事無いから、友達も真姫ちゃん以外居なくって。外の事も真姫ちゃんに聞いた話以外は分からないの。私に出来る事は、遠くの街を眺めて思いを馳せることだけ。あの街角の娘のように、自由に跳ね周りたい。自由に遊びたい。自由に生きたい。そんなこと思ってたら、いつの間にか城から逃げ出していました」
そよの言葉を神楽達は静かに聞いていた。
そよ「でも、最初から一日だけと決めていた。私が居なくなったら色んな人に迷惑がかかるもの。・・・真姫ちゃんも、本当は後で城に連絡しようとしたんでしょ?」
真姫「・・・気づいてたの?」
そよ「だって真姫ちゃんは私の一番最初のお友達だもの。分かるわ」
真姫「・・・さっきそよも言ってたけど、あそこにはあなたが必要なの。それに、それだけじゃない。かぶき町はいい所だけれど、でも危険な場所でもあるの。とてもじゃないけれど、あそこでそのまんまなんて考えられなかったもの」
そよ「・・・ええ」
絵里「姫様」
静かに頷いたそよにかかる声が一つ。絵里だ。
凛「あ、えーっと・・・?」
花陽「確か真選組の・・・?」
真姫「・・・同じ話で一回しか共演を果たしてないからかしら。何だか、あまり記憶に残ってないわ」
にこ「覚えといなさいよ!一応!」
希「うち、東條希。で、矢澤にこと絢瀬絵里。こっちが沖田総悟さんと土方十四郎さん、そして近藤勲さんや」
真姫「え、あ・・・西木野真姫よ。こっちが星空凛に小泉花陽」
何故か始まる自己紹介を半場無視して、絵里は改めてそよに向き直る。
絵里「姫様、帰りましょう?」
その言葉に沈んだ面持ちのまま、腰を上げるそよの手首を掴む神楽。
そよ「!」
土方「何してんだテメー!」
その言葉に少し笑って、神楽は口で加えていた団子の串を土方に飛ばした。
それを弾き飛ばす一瞬のスキをついて、神楽はそよの手首掴んだまま、走り出した。凛もその後を素早く着いて行く。基本的に戦闘能力はなく、身体能力も一般人並しか持たない真姫は状況が理解できないまま、花陽と共に手を引かれながら走り出す。
絵里「確保っ!今すぐ追いなさい!」
その声を気にもとめず、真っ直ぐ前だけを見すえて走っている神楽達の視界には真選組一同が立ちはだかる。
神楽「!」
真選組を手で持つ番傘で次々と叩き伏せた神楽は、そよを抱えたまま、目の前にあるパトカーを踏み台にして、屋根に着地した。
神楽に続いて凛、真姫を抱えた花陽も続く。
山崎「姫を抱えて屋根の上まで飛び上がりやがった!」
「なんて身体能力!」
「何者だ、アイツら!」
近藤「ありゃ万事屋とこの怪力娘じゃねぇのか?他は知らんが」
にこ「見たことくらいはあると思いますけど。ほら、少し前のテロの事件で、確かその万事屋と一緒にいたじゃない。名前は確か凛、花陽、真姫じゃなかったかしら」
近藤「随分と記憶力がいいんだな。名前聞いたの、事情聴取の時だけだろ?」
その近藤の言葉ににこは首を傾げて唸る。
にこ「なんでかしらねぇ・・・。やっぱり、作品元が一緒だから、覚えやすかったのかしら」
絵里「アウトォ!!それ、メタいわよ!」
希「そんなことより、なんで姫様とおるんかな?」
沖田「さぁ?」
相槌を打ちながら、カチャと音を鳴らして沖田が用意をしたバズーカを神楽達に向ける。
近藤「チョットォ!総悟君!何やってんの、物騒なもんだして!」
沖田「回りくどいのは苦手なもんで」
近藤「待て待て待て待てェ!!」
絵里「ちょっ!姫様に当たったらどうするのよ、沖田さん!」
沖田「そんなヘマはしめーや。俺は昔スナイパーというアダ名で呼ばれていたらいいのになー」
にこ「それ、ただの願望じゃない」
にこのぼそりとした言い様に、沖田ははーやれやれ、というふうな視線を向けた。
沖田「夢を掴んだ奴より夢を追ってる奴の方が、時に力を発揮するもんでさぁ」
にこ「・・・はぁ?それ、屁理屈って言うのよ」
近藤「こら!メンチ切り合うなっ!」
そんな背後でのやり取りを気にもとめず、土方は声を張り上げた。
土方「こらぁ!出てこい!お前らがどうやってそよ様と知り合ったかは知らんが、そのお方はこの国の大切な人だ。これ以上、俺達の邪魔をするようならお前らもしょっぴくぞ!聞いてるか!?」
その言葉に答えない神楽達にそよは声をかける。
そよ「・・・女王さん、凛さん、花陽さん、それに・・・真姫ちゃん。もういいです。私、帰ります」
神楽「なんで?自由になりたくないアルカ?私、自由にしてあげるヨ」
凛「そうにゃ!どんな事でも私達が力を貸すにゃ!」
そう言う神楽と凛、そしてその言葉に仕切りに頷く花陽と苦笑いを浮かべる真姫に目をやり、少し困った様な表情をそよは浮かべた。
そよ「自由にはなりたいけれど・・・これ以上女王さん達に迷惑は・・・」
神楽「迷惑違うヨ。約束したアル。今日一日友達って。友達助けるに理由いらないネ。それが江戸っ子の心意気アル」
花陽「そうだね。それに、私達はそよちゃんの助けになりたいから、自分で決めて自由にしたいって思って、約束も守りたいって思ってるんだよ」
凛「そうにゃ!かよちんの言う通りにゃ」
神楽「まだまだ一杯楽しいこと教えてあげるヨ」
そよは神楽の言葉の後に、視線を真姫に向ける。
真姫は静かに微笑んで一頷きをし、それを見たそよは少しだけ表情を和らげるも、直ぐに元の難しげな表情を浮かべる。
そよ「そう、私達は友達です。でも、だからこそ迷惑かけたくないんです。ホントにありがとうございました、女王さん、真姫ちゃん、凛さん、花陽さん。たった半日だったけれど、普通の女の子になれたみたいでとても楽しかった。それじゃ」
神楽「待つネ!狡いヨ!自分から約束しといて、勝手に破るアルカ!私もっと遊びたいヨ!そよちゃんともっと仲良くなりたい!狡いヨ!!」
凛「私も!私もそよちゃんともっと遊びたい!もっと仲良くなりたいにゃ!だって、せっかく会えたのに!」
花陽「そよちゃんっ・・・!私、そよちゃんに会えてよかったと思ったのっ・・・!だから、私ももっと仲良くなりたいっ!」
真姫「そよ・・・」
神楽「狡いヨ、そよちゃんっ!」
そよ「そーです。私、狡いんです。でも・・・私、真姫ちゃん以外にこんなにも友達になりたいと思った人達は、あなた達が初めて。真姫ちゃんに続いて二番目です。だから、最後にもういっこ狡させてください」
背中を向けながらそう言っていたそよは、最後に振り向いて、神楽達の顔をしっかりとみてから言った。
そよ「一日なんて言ったけど、ずっと友達でいてね」
*
ある日の事。
その日はいつものように(悲しい事に)万事屋の仕事がなく、神楽が銀時の座っているソファの半分を使って番傘を抱えたまま眠っているそばで、銀時、穂乃果、新八の三人でテレビを見ていた時。
『君はどーして酢昆布を食べるの?』
『え?だってぇ、お姫様が美味しいって食べてるから!』
一人の少年が映っていたテレビが、そよが映る画面に切り替わる。
『今、空前ブームをおこす酢昆布の影には、将軍様の妹君、そよ姫が深く関わってます。先日催された歌会の折に酢昆布をかじる姫の姿が目撃され、一気に酢昆布ブームに火がついたと言われています』
そこまで見たところで、新八が意外そうな声音で言った。
新八「へぇー。酢昆布好きのお姫様ですって」
銀時「バカ、おめっ!嘘に決まってんだろ、あんなの。ありゃ庶民派のイメージ出して親近感持たれよーとしてんだって」
穂乃果「そうかなぁ・・・?意外とホントの事かもよ?」
銀時「んなわけねぇだろ。どーせ城じゃあ、フォアグラ三昧よ。きっと寿司の上に寿司のせて食べてるよ」
穂乃果「意味が分からないけど、贅沢な事は分かるよ!」
銀時「だろ?見ろお前ら、本物の酢昆布娘を。寝顔から貧乏臭さが流れ出てるだろ。これが本物って奴だよ」
穂乃果「可愛いじゃん、神楽ちゃん」
新八「まぁ、寝てるだけなら」
銀時「・・・そうだな、寝てるだけならな」
銀時達が近くでそう話していても中々起きない神楽が抱えている番傘には、数日前に神楽達とそよが変顔で撮ったプリクラが貼ってある。
そのプリクラにはこう書いてあった。
かぶき町の女王と姫とその仲間達←(ㅤº言º)、と。
ちょっと長めのおまけ
銀時「こんちわー。今日も料理でーす」
妙「今日の献立はオムライスです。大きなお子さんから小さな子供さんまで大興奮ですね、先生」
銀時「いや、俺子供嫌いだから。ていうか何で俺が他の奴の為に料理なんかしなきゃいけない・・・うっ!」
妙「無駄口叩いてないでとっとと作りましょうね、先生」
穂乃果「お、お妙ちゃん!包丁は人に向けちゃダメだよ!」
銀時「穂乃果!新八!神楽!気合い入れていくぞ!」
神楽・新八「(おー!/おー・・・)」
妙「まずはチキンライスから作ります。先生、何から始めましょうか?」
銀時「神楽、野菜切ってくれ。みじん切りな」
神楽「了解であります!」
穂乃果「ん?」
神楽「ほあちゃああああー!!」
穂乃果「わぁぁ!!?神楽ちゃん!みじん切りは手じゃなくて包丁でやるんだよ!後、玉ねぎと一緒にまな板とキッチンを粉砕するのはダメぇー!!」
新八「オイ!キッチンごと破壊してどうするの!?」
神楽「木端微塵切り」
銀時「ったく、しゃかねぇなぁ。野菜ってのは、こうやって切るんだよ。ほいっ」
穂乃果「なんで上に放り投げ・・・?」
銀時「ほぉ!はぁ!っと」
穂乃果「うわっ!銀ちゃん器用だねぇ」
銀時「ま、ざっとこんなもんだ」
新八「いやいやいやいや!!木刀で玉ねぎ切れるわけねーだろ!!」
銀時「気合いだ気合い!気合い入ってりゃ、千六本だろうが、かつら剥きだろうが、なんだって出来るさ!」
妙「あの、穂乃果さん?」
穂乃果「んー?」
妙「さっきからかなり適当に材料ぶっ込んでますけど、何となく分量とか教えて貰えませんか?」
穂乃果「えっ、あーっ・・・うーん?・・・銀ちゃん、パス」
銀時「あ?いやいや、いいんだって、そんなの。こんなの適当だし」
妙「でも、一応料理番組──と言うか料理小説みたいになってますけど、──気取ってますから、何かしら言ってかないとまずいんですけど。何せ地文もありませんし」
銀時「男の料理は大雑把が基本なんだよ。穂乃果も料理は上手いんだけど、料理教えてくれた奴が男だったし、後は独学で上達するタイプだから、絶対に正確な分量覚えないし、穂乃果もある意味では大雑把な男料理タイプだから」
穂乃果「そっ!それでも一番美味しいって皆言ってくれたし!」
銀時「まぁそれは事実だからな。それはともかく、こうやって適当にやってれば」
穂乃果「あ、あれれ?」
妙「冷やし中華が完成しちゃいました」
新八「麺いつ入れたんだよ!?」
妙「具材の方にかなり火が通ってきましたね。そろそろご飯を・・・」
穂乃果「そうだね・・・ん?」
神楽「むんっ・・・もぐもぐ」
新八「オオオイ!!まだ調理前だから!まだ食べちゃダメだから!!」
神楽「おかわりヨロシ?」
新八「全滅だとぉ?」
銀時「オイオイオイ、どーすんだ。余分な米なんて家にゃ何処にもねーぞ」
妙「こんな事もあろうかと」
銀時「ん?」
妙「こちらに完成したものを用意してありまーす」
ウフッ。
ずーん。
新八「ま、まさか」
銀時「可哀想な卵じゃねーだろーな」
穂乃果「それはちょっと・・・」
パカッ。
銀時・穂乃果・神楽・新八「「「「うっ」」」」
キャアアアアーー!!
銀時「やっぱアートだよ」
神楽「これ、食べないと死ぬアルカ?」
穂乃果「ううっ・・・こんな事なら私も予め作っておけば良かった・・・」
妙「さぁ、召し上がれ」
はい。そんな訳で銀時、穂乃果共々可哀想な卵にやられてしまったので今回はお休みです。
なので、今回はゲストであるそよ姫様と二人になります!
そよ「よろしくお願いします」
じゃあ、設定からね。
*
徳川そよ
基本的な設定に変化はない。
真姫とは小さい頃からの友達で唯一の仲良しさんだった。幼馴染。
歳━━━━16歳
容姿━━━柔和な顔付きに姫カットが施された黒髪ロングの美少女。
性格━━━礼儀正しいお淑やかな見た目とは裏腹に、その本質的には天然かつ無邪気でマイペースな性格。世間知らず故に、悪意なく相手の心をへし折るようなことをさらりとい所も持っている。非常に友達想い。
一人称━━私
*
短いけど、こんなもんだよね。
そよ「分かりやすくていいと思います」
じゃあ、予告、お願いしてもいい?
そよ「私で出来るのであれば」
出来る出来る!
お願いします!
*
そよ「次回は万事屋さんが、ヘンテコペットグランプリに定春くんと一緒に出ます。楽しみにしててね」
*
そよ「これでいいのかしら」
うん。大丈夫!
もう誰も短くても気にしないから。
そよ「そうなの?」
そうなの!
じゃあ、また次回!
次回も頑張るね!
あ、因みに色付き文字、凝ってみました。
(出したいカップリングは出すけど、アンケートをやってみたかったのと、自己満足の産物です。宜しければ、お願いします!)
-
どんなクロスカップリングでもばっちこーい
-
組み合わせによるかも
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メイン2組以外ありえなく無い?
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むしろ楽しみかも!
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出るかと思うと憂鬱になります・・・