ハイスクールD×D inウィザード   作:kue

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第百二話 オリジナル

木場とともに魔王が住んでいる場所へと向かうとどうやら連絡を受けていたのか、

バラキエルさんが門番の二人と中にいた兵士たちを拘束してくれていた。

流石は副総督……なのかは知らないがバラキエルさんだ。

「アザゼルから連絡は受けている。他の階の奴らも我々、

グリゴリの幹部達が全員拘束しているだろう。娘を頼む、兵藤君」

「お任せ下さい。行くぞ、木場」

「もちろん」

バラキエルさんと別れ、上の階へ上がる階段を上ろうとしたときに突然、

槍を持ったゾンビのようなやつらが地面から湧きでるように大量に出てきた。

「こいつらはグール。イッセー君が開発した尖兵だよ。ここは僕に任せて」

そう言い、木場は刀を握り締め、刀に付属しているダイスのような部分を横に流すように、

動かすと目が次々と変化し始めた。

「うりゃぁ!」

『シックス・バッファ! セイバーストライク!』

「ふぅん!」

刀からそんな音声が響き、木場が刀をバットのように振った瞬間、

目の前に魔法陣が展開され、そこから闘牛の形をしたオーラが六頭出現し、

目の前のグール達に直撃していき、大爆発を起こした。

……なかなか凄い威力だな。

「なかなかいいでしょ? ちなみにドルフィンとファルコ、

そしてカメレオンがあるんだ。とりあえず、上に行こう!」

木場に言われ、階段を上ろうとした瞬間に突然、

天井が崩落してそこから誰かが地面に降り立った。

「……ここから先は行かせません」

「小猫か」

砂ぼこりの中、聞こえてきた声は小猫の声だった。

「小猫。お前は盲信するあまり本質を忘れていないか」

「忘れていません……私はイッセー様の猫です」

砂ぼこりの中から小猫が俺に拳をぶつけようと飛びかかってくるが俺は拳を掴んで、

そのまま小猫の腹部にひざ蹴りを打ち込んで意識を刈り取った。

……忘れてはいないようだが迷いはしていたみたいだな。

俺は小猫を壁によせて、木場とともに上の階へと向かった。

上の階に向かう途中にも大量のグールどもが尖兵として設置されていたが、

魔力を消費することもなく、素手で圧倒することができた。

やはり、尖兵は尖兵か。

「尖兵でも時間稼ぎは無理のようですね」

前方の床から魔法陣が出現し、そこからロスヴァイセと朱乃が転移してきた。

木場が俺の耳元でぼそぼそと呟く。

「彼女たちはかなり強くなっているよ。ロスヴァイセさんはルークの力と魔法を合わせた完全防御、

朱乃さんは堕天使化でかなり雷の力だけじゃなくて全般的な能力を強化しているよ」

そうか……ルークのロスヴァイセは攻撃ではなく防御面を極限まで魔法と、

イーヴィルピースのルークの駒の特性を合わせて強化したのか。

そして朱乃は自分の中に流れている堕天使の血を覚醒させて悪魔の力と合わせた……ここまで、

彼女達を支えておきながらいったいどこで暴走したんだ。

「朱乃、ロスヴァイセ。退いてくれ」

「……貴方は彼自身」

「ですが、私たちはこの時代の彼に従っています……どくわけにはいきませんわ」

そう言い、両者が魔法陣を前方に展開した瞬間! 突然、

傍の壁にヒビが入ったかと思えばそこから爆発が起き、砂埃が視界を遮った。

「グハハハッハ! アザゼルからの命を受けたアルマロスなり!

そこの勇者たちよ! ここは任せていくがいい!」

「助かりますアルマロスさん! イッセー君行くよ!」

木場に腕を掴まれ、砂埃の中を突っ込んでいき、彼女たちの傍を通過していく。

アザゼルの命を受けたと言っていたからグリゴリの幹部か。

そう思っていると背後から爆音が鳴り響いたが足を留めずに走っていくと突然、

足が何かに沈んだかのような感覚になった。

すぐさま下を見てみると俺の影から黒い手のようなものが俺の脚を掴んでいた。

「ギャスパー君だ!」

「ならこれだ」

『ライト・プリーズ』

「わっ!」

籠手の宝玉を一瞬だけ輝かせると影の腕が消え去り、

コウモリがそこら中から集まっていき、ギャスパーとなった。

……身長は伸びたようだが相変わらず女装趣味は消えずか。

「イッセー君! この先に王宮の間がある! そこに君がいる!」

「こ、ここから先は行かせません!」

『フォー・ファルコ。セイバーストライク!』

木場が魔法陣を剣でたたくとそこから四匹の黄金に輝く鳥のオーラが、

ギャスパーめがけて放たれ、そのまま目くらましのように視界を羽ばたいていく。

「行くんだ! この世界を変えられるのは君だけなんだ!」

「……わかった」

ギャスパーを木場に任せ、すぐそばにある大きな扉を蹴飛ばして中に入ると、

王宮の間と言われている広めの空間に出た。

そこにはリアス、そして相変わらず、

インフィニティーの鎧を纏ったままの俺が玉座に座っていた。

まあ、あの鎧は放出した魔力をまた吸収する無限回路を実現しているから、

魔力は減らないんだが……あの姿が王の証ということか。

「何か用か?」

「お前を倒し、この腐った世界を潰す」

「腐った? 腐ったのは貴様の頭だろう」

「……ならばなぜ、お前は木場とアザゼルを追いだした」

リアスは一瞬だけ顔をしかめるが俺自身は一切、

動揺もせずに玉座の肘置きのところに腕を置いて頬づえをついたままだった。

「あいつらは邪魔をしたからな」

……やはり、でかい権力を得ると俺もああなるのか……いや、

そんなことはあってはならない! 卷属が誰一人、笑っていないようなこの世界は必要ない!

こんな未来は必要ない!

『フレイム・プリーズ。ヒー・ヒー・ヒーヒーヒー!』

俺はフレイムの魔法を発動させ、腕に炎を纏わせると籠手を出現させ、

掌に炎を集めて、火球を生み出し、奴に向かって投げつけるがそれは奴から、

放たれた鎧の鎧から放たれた衝撃波によってかき消された。

「今更そんな魔法を使って何になる」

「だからさ。今さらだから……無限の幻影に囚われたお前を開放するから使うんだ」

『チョーイイネ! キックトライク! サイコー!』

「はぁ!」

俺は籠手から炎を放出して目の前に大きな火球を生み出すと跳躍して、

俺と一緒に高く上がった火球を蹴り飛ばすとそのまま、

奴めがけて火球が飛んでいく……が、横から入った赤黒い魔力に包まれて火球が消え去った。

……リアスか。

「流石だな、リアス。俺が愛した女だ」

「…………お前はこれを望んでいるのか」

俺は未来の彼女へと語りかける。

「リアス。お前はこれを望んでいたのか? 誰も笑わない、

誰もアザゼルと木場を追いだしたことを悲しまない……そんな奴らになってほしかったのか?

お前達の上に立つそいつは本当にお前が愛した男か!」

「…………」

「お前が望んだ未来はこれなのか! リアス!」

「ふぅ。いい加減にしろよ」

インフィニティーの鎧を身に纏った俺が玉座から立ち上がり、二歩三歩、歩いた瞬間! 

手に滅びの魔力を纏わせたリアスの拳が奴の鎧に直撃し、

銀色の輝きと滅びの魔力が周囲に拡散した。

「……イッセー……お願い。もう止めて……昔の貴方に戻って!」

「…………そうか。ならお前はいらない」

『エクステンド・プリーズ』

奴が剣を振り下ろそうとした瞬間、

エクステンドで伸ばした腕でリアスをこちら側に引き寄せた。

空を切った剣はそのまま床に突き刺さった。

「要らないのはお前だ。愛した女の声でさえ、止まらない

貴様は……最後の希望じゃない。俺はあの時誓った。二度と俺の手で、

こいつらが絶望させることはあってはならないと……それを、

破棄した貴様は俺じゃない! 最後の希望はお前ではない!」

『インフィニティー・プリーズ! ヒー・スイ・フー・ドー・ボー・ザバ・ビュー・ドゴーン!』

指輪を籠手の宝玉に翳すと銀色に輝くドラゴンの幻影が出現し、

俺の周囲を旋回しながら足もとに現れた魔法陣が徐々に上にあがっていき、

魔法陣を通過した部分から銀色の鎧が完成していく。

「来い、ドラゴン!」

そう言うとドラゴンの咆哮が部屋に木霊し、先ほどまで周囲を旋回していた幻影が、

剣と斧が一体化した武装へと変化し、手に収まった。

アックスカリバー……そう名付けよう。

「来い。腐った希望など俺が叩き潰す」

「ふん。やれるならやってみろ」

『インフィニティー・ナイト!』

同時に強化されたナイトへと疑似プロモーションを行い、

カリバーモードのアックスカリバーをぶつけあった。




このオリジナルのお話が終わった際には日常編を数話、挟みます。
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