ハイスクールD×D inウィザード   作:kue

108 / 113
第百八話

生徒会室へ転移すると既にメンバーが難しい顔をして集合していた。

「すまない、イッセー。急に凄い圧力が渡したちにかかったんだ」

……俺が侵入を察知した奴か。ゼノヴィア達を完全に抑え込める者、

そしてこの学園に来た瞬間に俺はある人と似ている魔力を一瞬だけ感じた。

だが似ているだけで本質は全く違う……まさかな。

「攫われたのは一年生です。そして先ほど、連絡がありました。我々だけで地下に来いと」

地下……悪魔だけが入ることができる列車のホームの周辺か。

「会長。どうしますか」

「イッセー君。彼らのバックにいる存在のことも考えて私と貴方。

この二つの司令塔をたてましょう」

なるほど……バックにいる存在のために俺の魔力を温存し、

ゼノヴィア達の力をうまい具合に混ぜて途中の奴らを潰していく計画か。面白い。

「すげえ! 学校が誇る天才二人が指令だぞ!」

「匙。準備運動をしておきましょう。二人の指令に従うために」

「じゃあ、行きましょうか」

「おれたち若手悪魔に戦いを挑んだ奴らに拳骨だ」

俺達は奴らが指定した場所へと俺の魔法で駅前に転移し、

駅のエレベーターで地下へと向かう。

テレポートで直接地下へ転移できればよかったんだがそれをしてしまうと、

敵の魔力を探知してそこへ飛ぶことになってしまい、敵の中心にいきなり、

転移してしまう可能性があるため、駅前に転移となった。

「……ところでなぜ、ここにグリムリッパーがいるんだ」

≪へっへ。あっしはナイトですぜ≫

「彼女は死神と人間のハーフです」

ここへ来る前からとエレベーターへいる間、ずっと気になっていた。

……死神って確か骸骨じゃなかったか? 

いったいどうすればこのミラクルなハーフっ子が出来上がるんだ。

だが、この様子だと完全にハーデスとはつながりを切ったらしいな。

骸骨の面を被った状態で高速移動されたら俺でもビビると思うが。

「こちらは新たなルークのル・ガールさん。この二人には外でのバックアップ。

私達で敵の中心部分を叩きます」

エレベーターが開き、紹介された二人はバックアップの為に外へと上がっていき、

俺達は中に入っていく。

少し歩くと大きな扉があったのでそれを開くと大きく開いた空間に入り、

目の前にかなりの数の魔法使いがズラーっと並んでおり、

その後ろには百体は超えるであろう獣の姿も見えた。

「よう、悪魔ども。てめえらの後輩には手は出してねえよ……兵藤一誠!

俺達はてめえをウィザードなんて認めねえ!」

どの魔法使いかが上げた叫び声に同調するように魔法使い達が手に魔法陣を展開すると、

そこから様々な属性の魔法が無数の雨のように俺達のもとに降り注いでくる。

『サモン・プリーズ』

俺が二つの魔法陣を展開した瞬間、そこから綺麗な銀の毛並みをした二匹の巨大な狼が出現し、

咆哮だけで全ての魔法を掻き消しただけではなく、何人かの魔法使いを壁に衝突させた。

「俺の可愛いペットだ。ゼノヴィア、スコルとともに前線で暴れろ。

ハティは会長の卷属と一緒にだ。さあ、ショータイムだ」

前衛のスコル、ゼノヴィア、巡、匙が魔法使いどもへと突進していく。

スコルは神速にも近い速度で移動しながら奴らが召喚した獣どもをその鋭い爪と牙で倒していく。

ゼノヴィアは全てのエクスカリバーの欠片がデュランダルと一つとなった、

エクス・デュランダルの破壊の力で魔法ごと魔法使いをなぎ倒していき、

巡は光と闇が混ざった刀で切り倒していく。

アザゼルが渡した人工セイグリッドギアか……なんでも精霊と契約することで、

セイグリッドギアに近い能力を発動すると聞く。

だが、この数は面倒だな……よし。

「匙。シャドウプリズンで囲め。その後、

ミラー・アリスで隙間なく囲まれた範囲を覆い尽くせ」

『『了解!』』

匙と真羅が同時に力を発動させ、大勢の魔法使いを囲んだ直後に鏡が隙間なく立てられていく。

直後、鏡が一斉に砕け散ると同時に衝撃が、

黒いボックスの中にいる魔法使いたちに反射されていく。

「囲まれれば破壊したくなるもんだ」

「真羅。鏡を適当に配置してください。朱乃、

それを破壊しながら上空に展開する鏡を破壊してください」

会長がイヤホンマイクで指示を飛ばした直後、魔法使いたちの周囲に鏡が展開され、

さらにその上空にひときわ大きな鏡が展開されると、

朱乃がドラゴンの形をした雷を魔法陣から放ち、鏡を破壊しながら衝撃を強めていき、

上空の鏡を破壊した直後に降りてきたドラゴンが拡散し、広範囲に電撃を放出した。

「ふふ。ドラゴンの形にするのは完成ですわね」

周囲を見渡せば既に獣たちはスコルとハティによって全て倒されており、

残った魔法使いたちも匙の黒炎で力を完全に奪われつつある。

「な、なんかグレモリーの人たちって加減がないよね。いい意味でも悪い意味でも」

「うん」

会長の卷属が若干、恐れを抱きながらも暴れているゼノヴィアを見てそう言った。

「終わったか」

そんな話をしていると最後の一人の魔法使いが黒炎によって力が奪われ、

地面に倒れ伏した。

俺は気絶した全員を一か所に集め、バインドで何重にも拘束し、

意識を集中させて周囲の魔力を探るとレイヴェルの魔力を感知し、そこへ転移した。

「イッセー様!」

レイヴェルと小猫は無事か……ギャスパー。お前は無理をし過ぎだ。

顔をパンパンにはらしたギャスパーが小猫に抱きかかえられた状態で運ばれてきた。

「吸血鬼の子は我々の過失です」

第三者の声が聞こえ、そちらのほうを見ると顔を隠すまで、

ローブを深く被った人物が前方にいた。

直後に俺は確信した。奴の魔力を感じ、俺が知る中で奴の正体はたった一つ。

「お前はなんだ」

「カオス・ブリゲードですよ。目的はある存在をウィザードとぶつけること。

それとフェニックス家の情報が欲しかったのですよ。魔法使いは所詮、

この状況を作り出すための使い捨ての駒にしかすぎません」

そう言い、男性が指を鳴らすと壁が下に降りていきズラーっと一列に並んだ

培養のカプセルがいくつも現れた。

……そうか。

「フェニックスの涙ですか」

「流石は次期シトリー当主。これらはフェニックスのクローン。

本来なら裏切りのフェニックスで情報を得るはずでしたが、

その前に彼が出ていったあげく貴方に太陽へと封印されてしまいましたからね。

いくらあくまでも太陽には手を出せません」

「ひどい……ひどすぎるよ」

レイヴェルは目の前の惨状に涙を流しながら目を反らした。

フェニックスの涙を裏ルートで手に入れることができなくなった奴らは純血のフェニックスから、

情報を手に入れるためにフェニックスを襲撃していたのか。

フェニックスの涙は特殊な儀礼を済ませた杯と魔法陣を用意し、

盃にたまっている水に心を無にした状態で涙を一滴、垂らすことでフェニックスの涙に変化する。

「その為にレイヴェル・フェニックスを」

そこまで言いかけたところでローブの男の傍の地面に亀裂が走った。

『ハリケーン・ドラゴン。ビュー・ビュー・ビュービュービュー!』

俺を中心として竜巻が発生し、風を……俺の怒りを乗せた風をまき散らし、

地面に、壁に小さな亀裂を次々に走らせていく。

人型のドラゴンとなったことにより、以前よりもさらにドラゴンズマジックの威力は上がった。

「それがドラゴンズ・マジック……ぜひ、あなたと戦わせたい存在がいるのです」

その直後、ローブを着こんだ男性と俺達の間に緑よりも、

さらに深い緑色をした大きな魔法陣が展開された。

ドラゴンゲートか……深緑……な、なぜあの存在を手にしている。

奴は大昔に既に封印に近い形で滅んだはずだ。

魔法陣がはじけ、そこから二本の足で立つ巨大な存在。

大きな両翼を広げ、浅黒い鱗を持つドラゴン。

『いつ以来だ! ドラゴンゲートを通るのはよ!さあ、戦おうぜ! 殺し合おうぜ!』

「クライムフォースドラゴン……グレンデル」

そこにいたのはとっくの昔に滅んだはずの邪龍だった。




この作品のイッセーは才能豊富な主人公でしたが……今度は逆でも書くか?
才能が皆無……ではないけどセイグリッドギア……つまり、
ブーステッドギアの覚醒が原作に比べて大幅に遅れたりとか……まあ、書くかは分かんないけど。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。