ハイスクールD×D inウィザード   作:kue

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これとは関係ないですが気弱の方を夏休み中にすべて、
組み立てなおします


第十八話

数日後の夜、俺たちオカルト研究部は俺の自室にてその時を待っていた。

コカビエル達が盗んだという聖剣エクスカリバーはその昔の大戦で砕けてしまい、

今は七つの欠片となって力を七つに分け、現代に残っているという。

そして常識で考えればその欠片を合わせれば元のエクルカリバーが戻ってくる……そう考える。

つまり奴の手には教会から奪った二つのほかにまだ欠片を持っていると考えた方が良いし、

それが完成した際の性能の試験も必要になる。

ここ数日で聖職者虐殺のことから考えれば奴がここを試験の土地に選ぶ可能性は、

ほぼ確実といっても良い。

そんなわけで俺は全員……木場以外のメンバーを自宅へと呼んだ。

そして、時間は夜の十一時を示していた。

「イッセー君。本当にコカビエルは」

「黙って待っていろ。奴は……」

その時、外に見知らぬ魔力が二つと弱っているがイリナの魔力が感じられた。

姿勢を崩さないまま、外へ視線をやるとちょうどコカビエルと思わしき初老で、

十枚もの翼を生やした堕天使と目があった。

既に全員、窓から差し込む月明かりによって床に照らされた影に気づき、

窓の外へと視線を向けていた。

「お前がコカビエル……だな」

「ああ。いささか年上に対する礼儀がなっていないようだな……こいつと同じように」

そう言って、空いている窓に向かって俺の部屋へと抱えていた何かを放り投げたが、

それは床にぶつかる前に俺によって受け止められた。

「……アーシア、頼む」

「は、はい!」

傷つき、血だらけのイリナを彼女に託し、俺は外に佇んでいる二人へと視線を向けた。

「ほぅ。俺にそのような視線を向けるか……サーゼクス・ルシファーの妹よ。

そして名も知らぬ下級悪魔よ」

「向けるに値することを貴方はやったのよ」

「ふん。その紅色の髪、そして眼つき……貴様の兄にそっくりだ。

見ているだけでも反吐が出る。平和という夢物語を見ていた兄と貴様はそう、変わらんようだ」

直後、部長の全身からにじみ出るように怒りに満ちたオーラがあふれ出してきた。

家族を侮蔑されたから……それともう一つの理由をあいつのオーラから感じる。

「兄様を……我らが魔王を侮蔑した償いは貴方の死で償ってもらうわ」

「ふん。償えさせるものならやってみろ、貴様の領土の駆王学園で待っている。

少しばかり、余興も準備している。行くぞ、フリード」

「あいあいさ!」

隣にいたフリードと呼ばれた白髪神父は着ているコートから何かを取り出し、

それを俺達の方へ放り投げると、投げられたものが閃光を放ち、俺達の視界を潰した。

視界の機能が回復した頃には目の前に、二人の姿はなかった。

「みんな学園に行くわよ! 我らが王を侮辱した罪を償わせるわよ!」

その一声で俺たちは学園へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺達が学園へ到着すると、すでに会長の卷族という先客が待っていた。

「ソーナ、今の状況は?」

「グラウンドにて力を開放するコカビエルと、

その近くで何やら作業を行なっている堕天使を確認しました」

コカビエル、フリード以外の堕天使……それが、

さっきあいつが言っていた余興という言葉を表わすものを制作する男なのか……。

「現在、学園の周りを結界で覆っています。

ですがこれはあくまでも応急処置のようなものです」

「外に被害が出なければそれでいい。会長たちは結界を破れないように張り続けてください」

「無論そのつもりです。ですが兵藤君、相手は聖書にも名が載っている古の堕天使です。

油断はくれぐれもしないでください」

俺は会長の言葉に何も返答を返さず、首を縦に振った。

「ソーナ、レヴィアタン様には」

「……言っていないわ。貴方の方こそ」

「援軍など必要ない」

俺の言葉に驚いた様子で会長と部長がこちらを振り向いた。

聞いた話では会長には姉がおり、その姉は冥界を統治している四大魔王の一角を担われている。

それに部長の実兄はその頂点に立つ魔王。

この状況で、呼ばないことも異常だが援軍を、

必要ないと言ったことも異常……二人はそう考えているんだろう。

「俺がコカビエルを潰せばいいだけのこと……それに、この領土はグレモリー領であり、

ルシファー領ではない。ま、ここまで大ごとになったから、

連絡は行っているとは思うがな……一時間か二時間。

別に油断はしていない、余裕も感じてはいない……だがな、奴に負ける気もない。

お前がここの領土の主なら、領地の問題は領主が解決する……そうだろ」

そういうと、先ほどまで不抜けていた奴の表情にやる気が満ちていくのが分かった。

「みんな! コカビエルを倒して、もう一度、あの学園へ通うわよ!絶対に勝つわよ!」

『はい!』

部長の一声に全員の気合いのこもった声が辺りに響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イッセー。ありがとう」

コカビエルがいるグラウンドへと向かう最中、私―――リアス・グレモリーは、

目の前を歩いているイッセーにお礼を言った。

彼は何も言わず、スタスタと先を歩いていくがその背中からまるで、

お父様にお叱りを受けているような感じを受けた。

シャキっとしろ……そんな風に感じた。

私は少し、引いていたのかもしれない。

相手は聖書にも名を残している古の堕天使、コカビエル。

それに伝説の聖剣、エクスカリバーだって向こうにある。

本当に私たちだけで勝てるのか……そんな感情が、

私の全身を駆け巡っているときにイッセーの喝が響いた。

援軍は来る……さっき、こっそりと朱乃から教えて貰った。

本来ならばイッセーの言う通り、

領地のことは領主が解決する……でも、今の私ではそれは出来ない。

だから、私は援軍が来るまでの間、必ず耐えてみせる。

この街を……学校を護るために。

そんなことを思っているといつの間にかグラウンドにたどり着き、

目の前に倒すべき相手が立っていた。

「来たか……誰が来る。レヴィアタンか? サーゼクスか?」

「レヴィアタン様とサーゼクス様に代わって」

刹那、目の前で一瞬眩しいくらいの閃光が起こった。

『ディフェンド、プリーズ』

視界が元に戻り、目を開くと私たちの目の前に大きな魔法陣が展開されていた。

「ほぅ。貴様だけは別格らしいな……だが、貴様もこいつには勝てん」

何が起こったかは両者しか分からないことだけど、コカビエルはそんなことなど気にも留めず、

次の一手を打つために指を鳴らすと私たちの背後に大きな魔法陣が展開された。

そこから現われたのは両手に鎌を持ち、口から鋭い牙を私たちに見せつける圧倒的な存在。

「キ、キマイラ! どうしてこんなものがここに!」

「俺が作ったのだよ。色々と苦労はしたがな」

合成獣キマイラ。あまりの凶暴さゆえに最初は期待されていたけど、

倫理的な理由から実験はすべて中止になってそのレシピも全て闇に葬られたはず!

『ディフェンド、プリーズ』

刹那、キマイラの姿が消えたかと思うと背後から聞きなれた音声が聞こえ、

振り返るとイッセーが二つの魔法陣の楯でキマイラの二つの鎌を防いでいた。

ま、まったく見えなかった!

「こいつは俺がやる。後の奴らを頼む」

『テレポート、プリーズ』

そう言い、イッセーはキマイラ事どこかへと転移した。

直後、旧校舎の裏手から夜空を照らしだす輝きが見えた。

「貴様らの相手はこいつだ」

コカビエルが再び指をパチンと鳴らすと彼の近くに魔法陣が現れ、

徐々にそこから何かが現れてきた。

「ケ、ケルベロス!」

魔法陣から出てきたのは三つ首の獣で地獄の番人のケルベロスだった。

「朱乃!」

「はい!」

私と朱乃は背中から翼を出し空中へと飛び出した。

『オォォォォォォォォォォォッ!』

「させません!」

私めがけてケルベロスの一つの首から火球が放たれてきたけど、

私に当たる前に火球は朱乃によって凍らされ、砕け散った。

「喰らいなさい!」

私の滅びの力が凝縮された魔力の塊が放たれたのと同時に火球が放たれ、

それらはぶつかり合った瞬間、爆音とともに消え去った。

流石はケルベロス! タダでは勝たせてくれないわね!

「隙だらけ」

直後、横から小猫が飛んできてケルベロスの三つ首がつながっている部分へ、

激しい拳打を打ち込んだ。

あまりに激しい拳打を入れられたケルベロスは一瞬グラついたけど、

すぐにまたこちらを睨んできた。

「もう一発プレゼントですわ」

夜空から雷鳴が鳴り響き、一発の落雷がケルベロスに直撃し、

爆音と雷光が辺りに放出された。

さらに落雷を受けて隙だらけのケルベロスの腹に滅びの魔力の塊をぶつけた。

でも、消滅はせずに腹部からどす黒い血を出しただけだった。

いける! この調子でいけばケルベロスを倒せる!

『グルルルルルルルル!』

後ろから唸り声が聞こえ、全員が後ろを振り向くとそこには今、

私達が闘っているケルベロスと同種族であろうケルベロスがもう一体いた。

「な! もう一匹いたの!?」

「リアス! アーシアさんが!」

ケルベロスという圧倒的な存在の前に力が抜けたアーシアがへたり込んでいた!

ケルベロスがその大きな口を開き、火球をアーシアに向けて放とうとした瞬間!

『ギャァァァン!』

ケルベロスの悲鳴が辺りに響き渡り、どす黒い血液が辺りにブチまかれた。

 




おはようございます! 暑い。パソコンがいつ壊れるか超心配
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