ハイスクールD×D inウィザード   作:kue

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このお話は作者オリジナルのお話です。
超絶に茶番ですがお楽しみください。それでは


第五十八話

「ふぅ」

悪魔稼業を終わらせ、一息つきながらふかふかのソファに俺――――兵藤一誠は座りこんだ。

俺の自重でソファが変形するも、素晴らしい座り心地を維持している。

一体どこで作られているのか知りたいものだがそれを知るとなんか、

ある部分が麻痺しそうで本人には聞けていない。

部室にある物は地味に値段が張るものが結構たくさんある。

「……眠」

そんな話は置いておくとして。

つい先日、精神を極端に疲労したためなのか最近、

昼夜を問わずに眠気が凄まじく、時折、意識が飛んでいることが多くなった。

アザゼル曰く、数日もすれば治るというらしいが今日でもう一週間だ。

「少し……休むか」

ソファに横になって目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ん」

眩しさを感じ、目を開けると俺の顔にカーテンから漏れている太陽の光が直撃していた。

あぁ……そう言えば俺、昨日部室のソファに寝たんだっけ……結局、

あのまま部室で一日を過ごしたの……な、なんだあれ。

肩を回しているとふと、視界に何か大きなものが空を飛んでいるのが目に入り、

カーテンを開けて窓を見てみるとなんと、人が箒に乗って空中を飛んでいた!

ここがまだ、冥界ならば話は理解できよう。一人、

魔王様の中で魔法に大変ご興味のあるお方がいるからな……だが、

ここは俺が生まれ育った人間界。

「あら、早いのね。イッセー」

「リア……」

「どうしたの? そんな素っ頓狂な顔して」

後ろからリアスの声が聞こえ、振り返るとそこには何故かトンガリ帽子に、

よく絵本などで出てくる魔女が着ているような真っ黒なローブを着ていた。

「な、な、なんだその恰好」

「何って、いつもの服じゃない。貴方も着ているじゃない」

そう言われ、慌てて自分の服を見てみると昨日来ていた制服じゃなくて、

リアスが来ているのと似たようなデザインのものを俺も着ていた。

リアスはいつもと調子がおかしい俺を不思議がりながらも指先からポッと小さな火を出して、

壁に立てかけてあったろうそくに火をつけた。

今気づいたんだがよく見れば近代的なものが一切ない。

冷蔵庫も、俺がソファだと思っていたのも良く見ればソファじゃないし、

ペン立てに入っているのもペンではなく、羽ペンだった。

しかもペン立てでもないし。

壁に掛けてあった時計もない……なんなんだこの世界は!

「おはようございま~す」

部室のドアが開けられ、

続々とリアスと似たような格好をしている部員達が部室に入ってくる!

全員揃いも揃ってとんがり帽子かよ。しかも箒までみんな持ってる。

『わん!』

「おっ……ス、スコル? ハティ?」

犬の鳴き声が聞き得、下に視線を向けるとそこには、

小型犬サイズの二匹が俺の足もとにすり寄って来ていた。

幻かと思い、試しに二匹を抱きかかえてみると幻ではなく重みもある。

しかも二匹も全員と似たような服に、とんがり帽子だった。

流石に箒はなかったが…………。

「それじゃ、皆集まったみたいだしマジック研究部の活動を始めるわ」

部活の名前までもが変わっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

三十分ほど、部活のことに関しての話をした後、

全員が揃いも揃って窓を開けて箒に乗って身を乗り出していた。

「どうかしたの? イッセー君」

「え、あ、いやな……」

「もしかしてまた忘れたの?」

部長が呆れ気味にそう言った。

どうやらこの世界の俺はよく箒を忘れるらしい。

仕方がないということで部長の後ろに乗せられ、

窓から降りると不思議なことに箒が浮いてそのまま一定の速度を保ったまま動き始めた。

感覚としては自転車をこいでいる感じと同じだ。

部長につかまりながら、周りを見渡せば当然のように一般人らしき人まで箒に乗っており、

違いを言うならば俺たち学生が黒の衣服、大人が青色の衣服を着ていることくらいだった。

「おはよう、リアス」

「おはよ、ソーナ」

……まさか、あの会長までもが箒に乗っているとは。

会長の後ろを追いかけるようにシトリー卷族が箒に乗ってこちらに向かっており、

その後ろからも続々と生徒らしき人物たちが箒に乗っていた。

「また、兵藤君は箒を忘れたのですか」

「そうみたいなの。この子、龍の魔法(ドラゴンズマジック)を扱うのは良いんだけど

基本的な魔法は面倒臭がってやらないのよ」

まるで自転車に乗りながら友達を話しているかのように、

会長とリアスは楽しそうに談笑を始めた。

試しに頬を強く抓ってみるが、痛かった。夢じゃなくて……現実かよ。

すると、風が弱くなったので周りを見渡してみると前方に学校の校舎らしき、

大きな建物がそびえ立っていた。

壁にはいくつもの大きな窓が全開にされており、

そこから生徒達が校舎の中に入り込んでいた。

それに周りの風景も住宅とかではなく、自然あふれ、

森があったり高い木々などが学校の周りには生えていた。

無論、近所のおっちゃんの家も見えることは見えるのだが……。

全開になっている大きな窓に入り込み、

停止したのを見て箒から降りるともう中の作りからして違う。

コンクリート製だったのにまるで大理石のように反射する綺麗な石で作られており、

言うならば洋風の校舎だ。

「じゃ、また放課後ね」

そう言い、リアスと朱乃、会長、副会長が俺達とは反対の方向へと歩いていった。

「じゃあ、私たちも行きましょう。イッセーさん」

「あ、ああ……な、なあアーシア」

「はい?」

「俺とお前って一緒のクラスか?」

「そうですけど……どうしたんですか?」

「い、いや別に」

とりあえず、それ以上は何も言わずにアーシアについていくと元浜、

松田も何故かトンガリ帽子を被っており、やはり机の上にはエロビデオ。

だが、決定的に違うのは素っ裸ではなく、

ノースリーブ型の服を着ているお姉さんが映っているパッケージだった。

「いやぁ~。いい肌してるよな~」

「そうそう! 特にこの肩の辺りのがね~」

「そう言えば隣のクラスの奴、おっぱい見て退学なったらしいぞ」

「マジかよ! よくあんなもん見れるな」

俺は自分の耳を疑った。

あの変態二人組と言われている二人がまさか、

女性の象徴ともいえる男性のお楽しみとしても使えるだけでなく、

赤ん坊を育てることもできるまさに神秘の物を“あんなもん”と言った。

このセリフから推測するに、この世界のエロという価値観は少し、

元の世界とは違うらしい。

よく外国では女性は肌を出してはいけないから、

肌を隠すような衣服をしているような国もあると聞く。

つまり、エロイのは胸ではなく肩のあたりという訳か。

……意味が分からん。

「ねえ、見てよ。またあの二人肩のところ見てる」

「キモ! 最近、肩を盗撮する魔法が出来たっていうけどまさか」

周りからそんな声が聞こえてくる。

肩=エロイ……理解が出来ない。

思い出してみればリアス達も肩は出ておらず、肩どころか普段は見えている太ももの部分さえ、

完全に見えなくなるくらいの長さの服を着ていた。

この教室にいる奴らもそうだ。

「た、大変だ!」

すると、一人の男性生徒が息を上げながら教室に入ってくる。

「そ、外に魔物を連れたアザゼールが来てる!」

その名前が出された瞬間、教室は騒然となった。

周りは『あの悪の大魔法使いと名高いアザゼールが!?』などと言っており、

女子の中には友人と抱き合っているものもいた。

「アザゼールか。今日こそ、私のマジックブレイド、デュランダルで切り刻んでやる」

俺の隣で息巻いているゼノヴィア。

どうやらこの世界には聖剣というものは存在していないらしく、

マジックブレイドというものが代わりにあるらしい。

「それで先生が男は全員、戦闘部隊に! 女子たちは回復部隊にまわれってうわぁ!」

突然、校舎の大きな穴が開いた!

 

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