ハイスクールD×D inウィザード   作:kue

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第七十四話

第六試合に出る選手を決めるべく、両キングが設置台へと向かい、

ダイスを振る―――――表示された目はマックスの十二。

その目に観客が大歓声を送るとともに向こうの陣地でサイラオーグが上着を脱ぎ、

戦闘服に着替えた。

……サイラオーグが出るか……面白い。

俺が立ち上がろうとしたときに突然、

後ろから三つの手に腕を掴まれてイスに無理やり、座らされた。

後ろを振り返ればゼノヴィア、木場、ロスヴァイセが立っていた。

「イッセー。お前が出るにはまだ早い」

「私たちが彼の体力を削ります」

「君には最高のショータイムをしてもらわないと困る……ここは僕達が出る」

リアスの方を向くが、すでに彼女は承認したのか目を瞑ったままだった。

「……そうかよ」

「君は僕たちの最後の希望だ。まだ、最後の希望が出るほど僕たちは傷ついてはいない」

そう言い残して、三人は魔法陣へと向かい、フィールドへと転送された。

相手はもちろん、サイラオーグ。

『お前達が相手か……ならば、俺も全力で行かせてもらおう』

サイラオーグの全身には奇妙な文様があり、

それが消滅すると同時にフィールド内に風が吹き荒れ、

さらに奴からのプレッシャーからか湖の水面が大きく揺れていた。

『第六試合開始!』

審判からのその言葉の直後、サイラオーグはその場から地面が砕けるほどの勢いで飛びだし、

あっという間に木場達の目の前から姿を消した。

キングでありながらナイト並み……いや、それ以上の速度を出すか。

『そっちです!』

奴が消えたと同時に木場は周囲に視線を巡らせ、居場所を見つけると、

聖魔剣の切っ先を奴がいる方向へと向け、ロスヴァイセに教えた。

それを受けて既に展開していた魔法陣から、

魔法陣のフルバーストをサイラオーグ向けて放つ。

『ふん!』

姿を現したサイラオーグは三人に向かっていきながら、

拳で魔法を次々に叩き落としていく。

『ぬぅん!』

防御用に展開した魔法陣を砕き、そのままロスヴァイセのヴァルキリーの鎧を、

無残に砕きながら、腹部に拳を突き刺し、湖の奥の方へと殴り飛ばした。

それは見たゼノヴィアはすぐさま、エクス・デュランダルをふるって、

大質量の聖なるオーラ奴めがけて放つが、サイラオーグは腕を交差させてそれが己の体に、

当たった瞬間に腕を広げて衝撃波を掻き消した。

『ならば奥の手だ! バランスブレイク!』

木場は聖魔剣を聖剣へと切り替え、

それを発動させると白い甲冑の騎士団が何十体も現れた。

俺との修行の末に生み出した魔剣ではなく聖剣を生み出す力のバランスブレイク。

『説明は後だ! 行け!』

木場の指示に従い、何十体もの騎士団がサイラオーグ目がけて突っ込んでいくが、

全てが奴の拳によって簡単に砕かれていく。

『数もあり、早さもあるが硬さがない!』

騎士団を壊滅させた勢いのまま、ゼノヴィアの腹を殴りつけ、

木場の脇腹に回し蹴りを加える。

『グッ!』

木場とゼノヴィアは血を吐きだしながらもサイラオーグの腕をつかんだ瞬間、

奴の背後から吹き飛んだはずのロスヴァイセが姿を現わし、

ゼロ距離からサイラオーグの背中に魔法のフルバーストを放っていく!

「ゼノヴィアの許可をもらえれば短時間だけ聖剣を使える点に着目したの。

恐らく、最初のフルバーストの最中にゼノヴィアから聖剣を受け取っていたのね」

それで本物は姿を消し、聖剣の能力でダミーを作った上にリタイアの光を魔法で演出し、

消し去ったという訳か。

映像に視線を戻すと、体の表面に血をにじませたサイラオーグが立っていた。

あの近くで喰らってもにじむだけか。

『素晴らしい。流石は時に聞くリアスの卷族だ。敬意を払うとともにこれを送ろう』

サイラオーグが腕を後ろに引くとともにその腕に空間が、

歪んでみえるほどの膨大な量の闘気が集中されていく。

三人がヤバいと感じ、それぞれ距離を取った瞬間!

映像が大きく揺れるとともに放たれた衝撃波にロスヴァイセが巻きこまれ、

映像に映らないほど遠くへと吹き飛ばされた。

今度こそ終わったな。

『ゼノヴィア!』

サイラオーグが上を向くとそこにエクス・デュランダルを、

二人で持った状態で右腕に振り下ろした。

だが、聖なるオーラはサイラオーグの闘気によって相殺されていく。

『終わりにする!』

サイラオーグは一番近い距離にいたゼノヴィアの腹部に痛烈な蹴りを入れて、

一撃で意識を刈り取るとそれに驚き、距離を取った木場の顔を両手でわしづかみにして、

そこにひざ蹴りを加え、さらに宙に投げつけて悪魔の翼を羽ばたかせて自身も宙へと飛び、

そこに両手による先ほどの絶大な威力の衝撃波を木場に叩きつけ、地面に埋め込ませた。

ゼノヴィア、木場、ロスヴァイセ……後は任せろ。

『第六試合終了!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第六試合が終了し、私は宙に表示されている映像に釘つけになっていた。

あの三人を傷を軽く負うだけで叩き潰したサイラオーグ……イッセーでも勝てるのかどうか、

分からないような状況だった。

ふと、イッセーの方に視線を向けると彼は椅子をトントン指で叩き、

足を組んだ状態だった。

……あくまで冷静でいるのね。

私は設置台へと向かい、ダイスを振る―――――出た目は五。

相手が出した目は四……サイラオーグは今回の勝負で必ずクイーンを出してくる。

私が後ろを振り返り、イッセーを呼ぼうとしたときにはすでに、

彼は魔法陣によってフィールドに転送された後だった。

「きゃっ!」

突然の悲鳴にそちらのほうを向くと円卓テーブルが炎を上げて燃えていた。

いや、それだけじゃないわ! テーブルの脚は凍っているしさっき、

イッセーに渡したイヤホンマイクはあり得ない形になっていた。

今の彼は……簡単に人をも殺すかもしれない。

『冷静なのですね。もっと、怒りをあらわにしているかと』

『………少し黙れ……耳障りだ』

『第七試合開始!』

イッセーはいつものように赤い鎧を装着し、胸の部分からドラゴンの頭部を出現させ、

相手に向かって炎を放った。

でも、その炎は空間に開いた穴に吸い込まれる。

『喰らいなさい!』

イッセーの周囲に無数の穴があき、その一つからさっきの炎が吐き出されるも、

彼もまた空間をつなげ、炎をどこかへと移した。

『貴方も私と似たような力を!』

『貴様と同じにするな』

イッセーがそう言った直後、聞き取ることができないほどの速度で籠手から音声が流れていき、

相手の周囲に無数の……そ、そんな生易しいものじゃない!

相手の周囲を埋めていくように魔法陣が展開されていき、

少しの隙間も見えなくなりまるで一つのドームのようになった。

あ、相手が見えなくなるほどの量の魔法陣で覆うなんて!

『消えろ』

イッセーが指をパチンと鳴らした直後、ドームの中で大きな爆発が起きた!

ま、まさかあれほどの魔法陣から一斉に炎を放出したとでも言うの!?

じゃあ、あの中にいたアバドンは!

『クイーシャは俺が強制的にリタイアさせた。

そうしないと今頃、燃えカスになっていたからな』

イッセーは鎧を解除し、映し出されているサイラオーグを睨みつけた。

『殺意のこもった目を向けてくれる! 委員会よ! もう細かいルールは無しだ!

俺はこの男と戦いたい! こちらのすべてとあちらの全てをぶつけあいたい!』

『おっと! ここでまさかのサイラオーグ選手からの提案が出ました!』

『確かにそうだな。どのみち、イッセーとサイラオーグが戦うのは自明の理。

その間の戦いは観客からすれば消費試合に見えてしまって、

せっかくのテンションが下がるってわけか』

『確かに。このまま一拍あけるよりもこのままのテンションで行けば盛り上がりますね』

司会者が慌ててどこかへと向かい、画面から消えた。

その間に俺は陣地へと戻ってくるとアーシアとリアスが俺の方をジッと見てきた。

「……安心しろ。もう、あんな攻撃はしない。あれっきりだ」

『たった今委員会の皆様から回答をいただきました! 

サイラオーグ選手の提案を認めるということです!』

その発言に観客の大歓声が響き渡った。




なんか、ガイムを見ていると新鮮さが半端なく感じるのは自分だけ?
ていうかOPがなかなかいい。ただ挿入歌がバイクの音でほとんど聞こえなかった。
来週は早くも三人目、四人目のライダー。
噂によると五話までにOPに出ているライダーは全て登場するとか。
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