ハイスクールD×D inウィザード   作:kue

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第七十五話

サイラオーグの提案が認められ、俺たちは広い平原の地に立ってサイラオーグと、

試合が始まる時刻を待っていた。

相手はサイラオーグ、そしてポーンの駒を七つ消費したという謎の人物。

俺がサイラオーグと戦うのは決まっているが……どうしても心配になってしまう。

才能なのか、それともまた別の要因で七個も消費したのか。

そう考えているさなか、向こうの方に二つの魔法陣が展開され、

そこからサイラオーグと謎のポーンが現れた。

『さあ、若手最強を決めるこの試合もラストバトルです!

獅子王サイラオーグ選手・謎のポーンが勝つのか! 

それともリアス・グレモリー・ウィザードが勝つのか! 今、戦いが始まります!』

魔力が俺のように大量にあるわけでもない……どちらかと言えば魔力量は平均並みだ……。

『最終試合開始!』

「リアス。戦う前に言っておく。お前が集めた卷属は最高の奴らばかりだった。

それゆえに強敵でもあった。正直、俺は羨ましい。俺の卷属も最高の奴らだと思っているが、

それを超える奴らを集めたお前が羨ましい。だが、勝つのは俺たちだ」

「何を言ってんだ。勝つのは……俺たちだ」

『ランド・ドラゴン。ドッデンドゴッドン・ドッデンドゴーン!』

魔法を発動させ、土のエレメントを纏ったドラゴンの幻影を出現させて俺の周囲を旋回させ、

幻影が消えると同時に黄色い鎧を身に纏っていた。

パワー最強王子と戦うにはこのスタイルしかない。

「行くぞ」

「来い!」

互いに同時に走り出し、そして互いに拳を繰り出すと互いの身体に拳が突き刺さり、

衝撃波が辺りに放たれると同時に血液が辺りに散った。

鎧越しでこの威力! だが、動けなくなるほどではない!

「うぉぉぉ!」

振り下ろされてくる奴の拳を避け、回し蹴りを相手のあごに加えて蹴り飛ばす。

『ビッグ・プリーズ』

「ふぅぅん!」

「ぐっ!」

魔法陣の手を突っ込み、腕を巨大化させて大きく横に振るって、

サイラオーグを大きく吹き飛ばし、結界に叩きつけた。

「ハハハッ! これが実戦で練り上げられた魔法か! 拳か!」

奴は血を流しながらも嬉しそうにそう叫ぶ。

ふと、視線をポーンに向けると奴は仮面を外した。

そこにあったのは俺とあまり変わらない年齢の顔……しかし、

少年の身体から快音が次々となっていき体が変化していく。

体の変化がし終わった時にいたのは全身からは金の毛が生え、

額には大きな宝玉が埋め込まれており、顔の周りには雄大なたてがみがある獅子だった。

「そいつはロンギヌスが一つのレグルス・ネメア。既に所有者は死んでいるが俺が、

こいつと出会った時にはレグルスはすでにひとりでに動き、

所有者を殺した集団を壊滅させていた。その時に俺はこいつを卷族にした」

セイグリッドギアが独立した存在として独りで活動をしているのか……つまり、

奴はセイグリッドギア自体を悪魔に転生させたのと同じか。

「ロンギヌスが相手……相手としては充分!」

獅子に向かっていくリアスを背に俺もサイラオーグへと向かっていき、

奴が拳を突き出そうとした瞬間。

『バインド・プリーズ』

バインドを発動させ、腕を固定した。

「無駄だ!」

しかし、呆気なく全ての鎖が奴の怪力によって一瞬で引きちぎられた。

やはり、この程度の鎖では引きちぎられるか。バインドは無しだな。

「うぉあ!」

「ごっ!」

まあ、別に何もサイラオーグの動きを拘束するために鎖を使ったんじゃない。

奴の動きを少しだけ遅くしてこっちの攻撃が先に通るようにした……だが、

それでも俺と奴の攻撃は同時にそれぞれの身体に通った。

互いに血を吐きながら、睨みあう。

『チョーイイネ! スペシャル! サイコー!』

駆け出しながらスペシャルでクローを装備し、

奴へとクローを振り下ろすが腕に阻まれた。

このクローを生身の腕で阻むか! やはり、

こいつの闘気はどんな装甲よりも硬くて丈夫って言う訳か!

「だったら!」

『チョーイイネ! キックストライク! サイコー!』

「だぁぁぁ!」

俺の蹴りと奴が繰り出した拳とが同時にぶつかりあい、辺りの地面にヒビが、

いくつも入っていき、さらに大きな穴がいくつも開いていく!

拳と俺の技が互角か! 奴の一発のパンチは必殺技並みってことだな。

「ぬっぁぁぁ!」

「おぉ!」

腕を振るわれ、弾き飛ばされながらもどうにかして空中で体勢を立て直して、

地面に着地したと同時に奴の腕を見ると足にあった土のエレメントが絡まっていた。

……あれだけ、土のエレメントが絡まっていれば十分!

『チョーイイネ! グラビティ! サイコー!』

「ぐっ! こ、これは!」

奴の上空に黄色い魔法陣を展開させ、何倍にも増大させた重力を当てると、

奴の腕に絡まっていた土のエレメントが重力によって奴の腕に押し付けられ、

次々と奴の腕に突き刺さっていく!

「魔法だけではなく頭脳も最高か! ならば!」

サイラオーグは地面を足で踏み抜き、大量の砂を宙へ巻き上げると黄色い魔法陣の重力によって、

次々と大小様々の瓦礫が凄い速度で落ちてくる!

「ちっ!」

俺はその場から横に飛んで、離れるとさっきまでいた場所にドスドスっと、

音を立てながら地面にめり込んでいく。

あの一瞬で魔法の特性を理解し、逆活用して俺にダメージを与えようとするか……お前も、

ただの破壊力満点王子じゃないらしいな。

「きゃっ!」

突然の悲鳴にそちらを向くと至る所から血を流したリアスとダメージを受けながらも、

リアスの前に立ちはだかる獅子がいた。

『このまま行くとリアス・グレモリーは出血多量で死ぬぞ』

……なるほど、それで俺たちにフェニックスの涙を使わせようというのか。

『エクステンド・プリーズ』

傍に魔法陣を展開し、そこに手を入れると腕がゴムのように伸び、

彼女の腹部の辺りにからみつき、そのまま引くとこちらへ彼女が引っ張られてきた。

「悪いがここで使うぞ」

「……ごめんなさい。私が貴方の枷に」

俺は彼女のポケットから小瓶に入ったフェニックスの涙を取り出し彼女に振りかけると、

傷口から煙が立ち上り、見る見るうちに傷が治っていく。

これで俺達が羽の涙はなくなったが奴にはまだある。

『主よ! バランスブレイクをお使い下さい! 

そうすればウィザードを圧倒することができます!』

「ダメだ! あれは冥界の危機の時にしか使わんと決めたはずだ!」

「ほぅ。上があるのか……使えよ。生憎、俺にもまだ一段階上がある」

『コネクト・プリーズ』

『ドラゴタイム』

魔法陣を展開し、そこに腕を突っ込んでからひっこ抜くと腕に、

ドラゴ・タイマーがセットされた状態で姿を見せた。

「……すまない。俺は全力無しで貴様と戦っていた! 

この戦いが終生に一度しかないことを想像できなかった自分が腹立たしい! レグルス!」

『はっ!』

サイラオーグの声とともに獅子が金色に輝きだし、

光の粒子となって奴へと降り注いでいく。

『ドラゴタイム・セットアップ』

「バランスブレイク!」

『スタート!』

俺がレバーを押したと同時に奴の全身に黄金の鎧が装着された!

俺は取り出したアスカロンで奴に斬りかかるが腕で防がれ、さらに奴の全身から、

発せられた先ほどとは比べ物にならない闘気によって吹き飛ばされた。

「行くぞ、兵藤一誠っ!」

『ウォーター・ドラゴン!』

ドラゴンの咆哮がタイマーから聞こえ、レバーを一回押すと俺の隣に青色の魔法陣が出現し、

そこから青い鎧を身に纏った俺が出てきた。

「分身か!? だが、それをも俺は砕く!」

奴が振り下ろした腕をかわした瞬間! 地面が砕け散り、

辺りに凄まじい衝撃波といくつものが大小様々な瓦礫が飛んでくる!

鎧を身に纏った一撃がここまで上がるものなのか!

『ハリケーン・ドラゴン!』

凄まじい衝撃波をハリケーン・ドラゴンの風でキャンセルし、

三人同時に斬りかかっていくがその全てを腕や足に受け止められ、

斬ることすらできない。

元々の体術の上に恐ろしいほど丈夫な鎧を着られちゃ、

例えアスカロンでも斬れないな!

「ぬあぁぁ!」

『ランド・ドラゴン!』

俺の仲間の三人を葬った以上の威力の衝撃波が拳から放たれ、

ランドの石の壁で防ぐが呆気なく壁が砕け散り、

衝撃波をまともに食らい、血を吐きだしながら吹き飛んだ!

ちっ! なんつう衝撃波だ。

『チョーイイネ! グラビティ! サイコー!』

「ぐっ!」

『チョーイイネ! サンダー!』

『チョーイイネ! ブリザード!』

『『サイコー』』

サイラオーグを最大にまで上げた重力でその場に留まらせ、

動きを止めた直後にブリザードとサンダーを放って攻撃をする!

冷気で凍り付いたサイラオーグに最大威力のサンダーをぶつける!

サイラオーグは二つの魔法を直撃し、全身から赤い血を流しながらも耐え抜くと、

俺に向かって駆け出してきた。

この時点で奴が今まで戦ってきたどの敵よりも強いということが確定した。

『ファイナルタイム!』

「ぺっ! おおおぉぉぉぉ!」

「うぬらあぁあぁぁ!」

音声が聞こえ、血反吐を口から吐きだして奴に斬りかかるが奴は、

全ての拘束を受けているにも関わらず、普段と同じように動き、

アスカロンを手で弾いて飛ばすと顔を殴り、腹部に蹴りを入れ、頭突きをしてきた。

「がっ! げほっ!」

「はぁぁぁぁ!」

殴り飛ばされた瞬間に奴の両手からさっきの衝撃波が放たれ、

四人ともロクに防御もできないままもろに喰らい、四人一緒に吹き飛ばされた。

くそっ! 四人に分かれているせいで俺だけが避けても意味がない!

それに少なからず、分裂体が受けたダメージもこっちに跳ね返ってくる!

「どうした? これで終わりか?」

「そうだな……覚えておけ。生憎、俺は諦めが悪くてね」

『セットアップ! スタート!』

血反吐を吐きながらもう一度、タイマーを回す。

先ほどのダメージで両足が震えてくるのを我慢しながら、立ち上がる。

『ファイナルタイム』

その音声が聞こえた時に俺はタイマーにつけられているレバーを二回連続で押し込むと、

タイマーが光輝き、時間を指し示す短い針が凄まじい速度で回転し始め、

俺の中にある魔力もそれに反応してか、籠手からオーラとして出てきた。

『オールドラゴン・プリーズ』




久しぶりに生で見てみたいと思うライダーです。
てっきり、パイン・アームズの音声は必殺技の時に流すと思っていたのに。
『粉砕・デストロイ』が必殺キックと同時に流れたらかっこいいと思うのは自分だけ?
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