ハイスクールD×D inウィザード   作:kue

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第七十八話

翌日、俺はなんとなく校内をウロチョロしているといつの間にか生徒会室にたどり着き、

なんとなくだが中に入ってみると会長以外誰もいなかった。

「これは珍しいお客さんですね」

「それは遠まわしに不登校と言っているんですか?」

「ふふ」

そう言うと、会長は小さな笑みを浮かべながらお茶を出してくれた。

「貴方も変わりましたね。以前は顔に感情が全くなくて、

何を考えているのかも分からなくて苦労したんですけどね」

「リアスも言っていますよ。出会った当初は何を考えているのか分からないと」

「本当に変わりました……あなただけじゃない。

リアスも、他のみんなも貴方に変えられました」

そう言う会長の表情はどこか悲しそうなものだった。

「会長はリアスと付き合いは長いんですよね?」

「ええ。最初は家同士で会っていたのが徐々に、

プライベートでも会うようになって今に至ります」

この学校で最もリアスのことを知っているのは会長だな……俺達が知らないことを、

そして会長にしか伝えられていないことも。

「最近は通信魔法陣越しに惚気られて困っています」

どうやら、そう言うプライベートだけでは同じ同姓として、

そして親友ということも含めてリアスは会長のことを心の底から信頼している。

「でも……今のリアスも貴方が創ったのよね」

「と、いいますと?」

「上級悪魔だから、悪魔のしきたりだからと私は何もしなかった。

でも、そういう重いものを次々と貴方はその魔法で粉砕していき、

リアスの持っていたものを軽くしたんです。

それに比べて私は友人として何もしてあげられなかった」

次々とリアスを助けていく俺を羨ましいとも思い、素晴らしいとも思い、

妬ましいとも感じた……そんな感じか。

でも、俺でも出来ないことを会長はしているんですよ。

「リアスが惚気を出しているのは会長だけです……会長も、

リアスを支えている人物の一人なんですよ」

「……そうだといいけどね……昇格推薦の件、おめでとう」

サイラオーグ曰く、ウィザードの称号を貰う奴が下級のままでは、

周りに示しがつかんだろうということらしく、

聞くところによると悪魔の社会ではどんな魔法よりも地位が勝ることもあるらしい。

取っておいて損はない……そんな感じらしい。

「悪魔の社会ではどんなに強くても時には地位を見られることもありますから。

今後とも、リアスをよろしくお願いします」

会長が俺にこんな笑顔を見せると言うことは徐々に打ち解けあったということかね。

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう、そんな話を」

その日の晩、中級昇格試験の過去問集をパラパラと読み漁りながら、

今日あったことをリアスに話していた。。

集められるだけの過去問を集めてくれたレイヴェルにも感謝だな。

「ああ。今だに会長に頭で勝てる気がしない。大公家にも戦術の面で勝利したんだろ?」

「ええ、評論家の間では隠れた名勝負とされているわ。

今、ソーナとチェスをしても圧倒的大差で負けるでしょうね」

伊達に学年一位、全国学力順位でも十八歳の部門で一位を取っているわけじゃないな。

今度、暇なときに会長にチェスの勝負でも申し込んでみるか。

今の俺がどのレベルにあるのかも知りたいしな。

「お前もお疲れ様。レイヴェル」

疲れた様子でスコルをまくら代わりにして、

ジュースを飲んでいるレイヴェルにそう言うと、

彼女は笑みを浮かべながらこれくらい当然だと言わんばかりに胸を張った。

「…………後は小猫くらいか」

部屋もぐるっと見渡して見てもほとんどの部員が集まっている中、

小猫の姿だけが見当たらなかった。

ロスヴァイセもいないんだがあいつは今は北欧に、

魔法の再修業なるものを行っていると聞いているし……やはり、

何かしらの調子が悪いのか。

精神的なものか、それとも猫又にしかないことなのか。

「イ、イッセ~。国語を教えてくれ~」

ゼノヴィアとアーシアが涙目で教員から出された課題を持ってきた。

まあ、今まで教会にいて、なおかつ外国で過ごしていたから、

国語を理解するのも時間がかかるか……まあ、こいつらはそのレベルじゃないんだが。

「こ、このままいくと確実に私は赤点だ!」

「良いだろう。今度のテストで赤点を取らないようにしてやる」

俺はパタンと昇格試験集を閉じ、ゼノヴィアとアーシアに国語を教えることにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゃぁぁ~」

今、俺はベッドの上で小猫に迫られていた。

何故こうなったと言えば国語ダメダメガールズに教えた後、

一眠りをしようと自室のベッドに横になった時に、

小猫が俺の胸にちょこんと乗っかってきた。

どうもおかしい……顔はいつもよりも赤いし、息も荒い。

それにさっきから甲高い声で泣き続けている……まさか、発情期か?

「切ないです…………先輩」

その時、バタンとドアが開けられた。

その方向を見ると予想通り、リアスが立っていた。

リアスは小猫の頬を触るとすぐさまポケットから携帯を取り出して、

誰かと連絡を取り始めると、その数分後にアザゼルと俺の知らない人物がやって来て、。

薬で彼女を眠らせるとそのまま医療室へと運びいれた。

「発情期だな。小猫はレアな猫しょうだ。

種族を残そうとするのは良いんだが……まだ、心身ともに成熟していない」

俺の予想は当たっていたらしい。

「小猫が発情期に入るのは少し早い……が。

この家にいる女であればそれは仕方がないことかもな」

「……私とイッセーの影響を?」

リアスの質問にアザゼルは首を縦に振った。

「次は私だ……そう考えたかもしれないですわね」

「とにかく、今は薬で落ち着かせてはいるがもう薬は使えない。

将来、成熟した時に発情期が来なくなる可能性もあるからな……イッセー。

今は小猫が治るまで何があっても」

「わかっている。仮に襲ってきたら眠らせればいい」

未成熟のまま子を宿し、

出産すれば高い確率で母子ともに死ぬ……そんなことは絶対にさせない。

小猫……俺はお前も支えると言ったが今回は、

少しばかりきつめに対応をさせてもらう。

「それと……明日訪問者が来る。何があっても騒がないでほしい」

その質問を聞いた瞬間、何故かあいつの顔が脳裏によぎった。

「…………お前のことだ。ショック死するくらいの奴なんだろ」

「ああ……下手すれば俺の首がリアルに飛ぶ」

そこまでの来客者か……いったい、どんな奴を呼べばそんな状況に陥るんだ。

考えられる可能性は…………テロリストの重役、

もしくはそれ以上の存在とかか。

その日はそこで終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ワンワン!』

翌朝、気持ち良く眠っているところにスコルとハティの鳴き声が聞こえ、

起きると二匹は周りにはおらず、どうやら下にいるらしかった。

俺は眠気を我慢しながらも階段を降り、一階の二匹の声が聞こえる場所へと行くと、

玄関で二匹の上にのっている黒髪にゴスロリ衣装を着た少女がいた。

……二匹が見知らぬ奴を自分の背中に乗せるのは珍しいな。

「……魔の王、ドライグ。久しい」

ゴスロリ少女は俺と目が合うとそう言って、二匹から離れて俺の近くまで歩いてくると、

そいつは俺の右腕をペタペタと叩き始めた。

何回か叩いた時点で不すぎそうに頭を右に傾けた。

「……ドライグ、出てこない……機嫌悪い」

「どうしたのイ……」

二匹の声に続々と皆が降りて来て、そして同じように全員がゴスロリ少女を見た瞬間に、

目を見開いて、動かなくなってしまった。

どうやら俺以外の奴らはこいつを知っているらしい。

「……アザゼル。本当にショック死しかけたわ」

「だろ?」

「こいつはなんなんだ」

「そう言えばお前はまだ知らなかったな。そいつはウロボロス・ドラゴン、

オーフィス。この世界で最強の存在でカオス・ブリゲードのトップだ」

「我、オーフィス」

どうやら俺の家にやってきたのは凄まじい奴らしい。

そんなことを思っていると突然、玄関先に転移用の魔法陣が出現し、

そこからトンガリ帽子を被った少女と白い狼、そして黒い浴衣を着た奴らが出てきた。

「お久しぶりです。ヴァーリチームのルフェイです」

「黒歌にゃ~」

『ワフン』

……いや、本当に俺の家はいったいどうなるんだ。




ブレイドの二次創作もなんとなく書きたかったので書いてみました。
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