ハイスクールD×D inウィザード   作:kue

92 / 113
第九十二話

「ルヴァル、ライザー。二人を呼んだのはほかでもない」

「あいつですか。父様」

「あぁ、私も行きたいのだが前線から引いて何年も経った。お前達の枷にしかならん。

すまないが二人で奴を討伐してくれるか」

「もちろん。なあ、兄者」

「もちろんだ。行くぞ、ライザー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木場からリアスが行方不明になった話を聞いた俺――――兵藤一誠はすぐさま冥界へ、

テレポートで転移しようとするが後ろからレイヴェルに腕を掴まれた。

「わ、私も連れて行って下さい」

本当ならレイヴェルはこの家に置いて、木場と一緒に

行こうとしたんだが……裏切りのフェニックスが相手ならば、

フェニックス家の人間が動くのは確実か……。

「分かった。木場、お前は皆を連れて後から来てくれ」

「わかった。すぐに呼んでくる」

仲間は木場に任せ、俺はレイヴェルと一緒に冥界へと転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あいつが来る前にお前達が来るか」

俺――――ライザーと兄者は冥界の端の方にある既に使われなくなった建物の中で、

フェニックス家が討伐対象としている裏切りのフェニックスと対峙していた。

俺が生まれたころから親父たちから話を聞かされてきた。

裏切りのフェニックス……本名はヴァヴェル・フェニックスでフェニックス家の長男で、

次期当首候補だった男……顔を生で観たのは今が初めてだ。

俺が奴の存在を聞かされたのは俺が成熟してレーティングゲームに参加し始めたころだったな。

「裏切りのフェニックス……いや、兄上。お久しぶりですな」

「そんなあいさつをしに来たんじゃないんだろ? フェニックスの鎖で俺を、

死ぬ体にして殺すんだろ? まどろっこしいことはなしにしてかかってこいや!」

直後、奴の全身から炎が放出され、その炎が何本もの槍になって俺たちめがけて飛んできやがった!

俺たちも同じように炎を全身から放出し、二人で炎の壁を作り出すと次々に矢が突き刺さっていく。

すげえ力だ! これが死ねば死ぬほど強くなるフェニックスの変異体の炎か!

「はぁ!」

兄者がいまにも砕けようとしていた炎に手を置き、魔力を注いだ瞬間、

壁から炎の柱が射出されて、奴へと向かって飛んでいく。

だが、奴の背後から突然噴き出した炎が柱を飲み込み、

爆発を上げて柱を消滅させた。

兄者の炎を掻き消すのかよ!

「これでも喰らってろ!」

俺もこの場にいるフェニックスとして大きめのサイズの火球を両手から放つが、

奴にとってすれば避ける価値もないのか、何も行動を起こさずに奴に直撃し、

爆発する……が、煙が晴れてそこにいたのは無傷の奴だった。

「けっ! 生温い炎してやがんな。フェニックスの炎はこういうもんだろうが!」

奴の全身から炎が新たにはきだされる……が、その炎はまるで水面が波打つように大きく、

波打ちながら俺達のところへと向かってくる!

スゲエ範囲の炎だな!

俺も兄者も炎の翼を出して、空中へと飛んで炎の波を避ける。

だが、炎の波は壁にぶつかった途端にその高さを大きくして俺たちへと向かってくる!

っっ! あいつはこれを計算して炎で波をつくって壁にぶつけたのか!

「くそっ!」

「ライザー! 上だ!」

さらに高くなった炎の波を避けようと高度を上げようとしたとき、兄者の声が聞こえると同時に、

俺の頭に何かで殴られたような痛みが伝わり、

俺はそのまま地面めがけてまっさかさまに落ちていった。

「ぐっ!」

手を地面に向けてそこから炎を噴射してどうにかして、

地面に激突というシナリオは避けられたが……なんて力だ。意識が一瞬飛びかけたぞ。

「ライザー、大丈夫か」

「まあ」

「ライザー。あれを使うぞ」

そうか……鎖を使う時か。

兄者とここへ来る前に作戦は練ってきたんだ……俺がしくじらない様にしねえと。

俺と兄者は魔法陣を展開し、手元に鎖を転移させた。

作戦は本物の鎖を俺が持ち、本物そっくりに作った偽物の鎖を兄者が持つ。

ふつう、こういう重要な局面では強い奴が偽物を持って、弱い奴が本物の鎖を持って、

相手の隙を作るんだが……それを逆にしたんだ。

「行くぞ!」

その声とともに奴から放たれた火球がいくつも飛んでくるが、

俺たちはそれを鎖に当たらない様に全てかわしながら奴に近づいていく。

鎖はかなり脆いもんだ! 攻撃を一発でも喰らえば鎖は砕け散って……お、おい!

「待ってくれ兄者!」

「どうしたライザー!」

一瞬だけ奴の後ろの方にある壁に誰かが横たえられていたのが見えた。

俺はジッと目を凝らして奴の後ろの方にある壁を見ると横たわっているのは女で、

紅色の髪で……リ、リアス!

「リアスだ! 奴の後ろにリアスがいる!」

「そんなバカな!」

兄者は信じられないと言いたげな顔でそちらを見るが、すぐに顔が変わった。

くそ! 鎖を使った時には周囲に膨大な炎が排出される!

俺たちフェニックスならその炎に耐えられるんだがそうじゃない奴が、

排出される炎を喰らったら即効で溶けちまう!

「てめえ、リアスに何しやがった!」

「別に。そろそろ」

『ウォーター・ドラゴン。ジャバジャババッシャーン、ザブーンザブーン!』

そんな音声が聞こえた直後、天井に大きな穴があくと同時に大量の水が建物の中に入って来て、

まだ残っていた炎を全て一瞬で鎮火させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よう、やっと来たな! 魔法使い!」

『コネクト・プリーズ』

俺は魔法陣に手を突っ込み、そこからアスカロンを引き抜いてフェニックスに斬りかかるが、

奴も炎で生み出した自分の剣でアスカロンを防ぐ。

ふと、後ろを見ると傷ついたリアスが横たわっていた。

……待ってろ、リアス。すぐにこいつを片付けてお前を助ける。

「はぁ!」

奴の腹部を蹴飛ばしてその勢いを使って距離を取り、魔法を発動する。

『チョーイイネ! ブリザード! サイコー!』

「ぬらぁぁ!」

魔法陣から冷気が奴に向けて放たれた瞬間、凄まじい熱風をふきあらす炎が生み出され、

冷気とぶつかりあう。

っっ! 以前よりも八の魔力も炎も質が上がっている! まさか、

こいつ自分の命を自分で絶って魔力を上げ続けたのか!

「この俺に、同じ魔法は効かねえ!」

炎がさらに勢いを増して外部へと放出され、冷気を完全に押し返して魔法陣を破壊すると同時に、

俺にも炎が襲いかかってくるが、両脇に展開した魔法陣から水を噴き出してその炎を鎮火する。

……以前戦った時よりも炎を消す時間が長くなっている……あいつ、

いったい何回自分で命を絶って、魔力を上げたんだ。

「うらぁ!」

『ディフェーンド・プリーズ』

小型の炎で出来た鳥がいくつも生み出され、奴の背後から俺めがけて飛んでくるが、

それらはすべて俺の目の前に展開された水の壁によって全て消え去る。

リアスにことも考えればあまり時間はかけていられない!

『ハリケーン・ドラゴン。ビュー、ビュー、ビュービュービュー!』

『チョーイイネ! サンダー! サイコー!』

『ビッグ・プリーズ』

黄色の魔法陣からドラゴンの形をした雷撃が放たれ、さらにビッグの魔法陣を通ることで、

倍の大きさにまで膨れ上がったサンダーがフェニックスの炎の壁を突き破って奴に直撃した!

「ぐぉぉぉ!」

『チョーイイネ! キックストライク! サイコー!』

「だぁ!」

相手にサンダーが直撃した瞬間にキックストライクを発動させ、

奴を遠くにまで蹴り飛ばすと俺はアスカロンの刃に手を翳した。

「また魔力を上げたな!」

『ハリケーン・スラッシュストライク! ビュービュービュー!』

「終わりだ!」

逆手に持ったアスカロンを下から上に振り上げるとともに、

後ろを向くとそれと同時に大爆発が起きた。

「ハァ……ハァ。今のうちにリアスぐぁ! ぐあぁぁ!」

「イッセー様!」

フェニックスを倒し、奴が再生する間にリアスを助けに行こうとしたときに突然、

目の前に火の粉が集まっていき、それが一気に爆発して俺を衝撃波で吹き飛ばした。

ぐっ! あの火の粉は! あいつはまだ時間がかかるはずだろ!

火の粉がどんどん集まっていき、次の瞬間に先ほどよりも強力な炎を、

吐きだしながらフェニックスへと変貌を遂げた。

「再生し続けたおかげでよ、再生の時間が数秒で済むようになったんだよ」

再生にかかる時間が数秒だと……ふざけるなよ。しかも、魔力が空だったのがもう、

絶対量が増えた状態で満タンになってやがる。

『ランド・ドラゴン。ドッデンドゴッドゴーン! ドッデンドッゴドーン!』

『チョーイイネ! グラビティ! サイコー!』

「うぉぉ! 今の俺には効かねえよ!」

「なっ!」

ランドドラゴンにスタイルを変え、グラビティで奴の重力を何倍にもはね上げて、

その間にリアスを救おうと考えていたんだがフェニックスの死からの強化は、

重力などものにもせずに、全身から炎を柱上に立ち昇らせて、グラビティの魔法陣を破壊した。

直接、魔法陣を破壊して中断しに来たか!

「さあ、よく見やがれ!」

直後、奴の背中から炎が噴き出し、その炎は形を変えて二対の翼に姿を変えた。

さらに翼は炎を纏い、その長さをどんどん大きくしていく。

「うらぁ!」

「がぁぁぁぁぁぁぁ!」




なんとなく最近、思いついたD×Dの設定。
イッセーは何の因果か生まれた瞬間から不幸だった。
高校生になった頃には壮絶ないじめを受け、それが原因で殺された。
しかし、リアス(このリアスはめちゃくちゃクール。エロ要素なし)によって、
何の因果か駒を貰って転生する。
そんで、このイッセーはかなりネガティブな性格……しかし、実は……。
的なお話。
まあ、ネガティブ主人公は嫌われる傾向があるからね~……とりあえず、
書くか書かないかは黒猫を終わらせてから考えよう。
それでは!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。