『未完』リリカルなのは~逆行転生で原作大崩壊~ 作:echo21
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各話の『美由紀→美由希』へ修正。
気づいた人いる?
なんやかんやありまして、神様が転生させてくれるっていうから相談しましてね。結果的にはサムズアップ! でしたわ。そんでまあ、俺の特典が三つあります。
ひとぉつ、原作キャラ達の精神逆行。
ふたぁつ、エミヤシロウの家事能力。
みぃっつ、一方通行の超能力でげす。
なぜ、この特典なのかと言いますと……いやあ、聞いてくださいよ。俺以外にも転生者が二人もいるそうで。
一人目を聞いた感想。踏み台とかやるぅ。
二人目を聞いた感想。オリシュじゃん、やるぅ。
そんな感じなんですわ。そんなに原作崩壊、二次創作やりたいんか! そう思った俺は考えたわけですよ。
『なのは達の精神を逆行させたら、すでに崩壊だよね』
神様、大爆笑でOK! ふたつ目とみっつ目の特典は私事です。いやあ、家事とか苦手でして。憧れるよね、主夫。一方通行は防衛手段ですよ、暴力反対。
俺を含めた転生者にリンカーコアがあるのは確定だが、能力はランダムなんですって。他二人は『優れた魔力』やら『すごいデバイス』やらを欲して、特典を選んだみたいで……神様がグチグチと荒れたわけですよ。
「まあ、そんな感じですね」
「ふぇっと、なのは? はやて?」
「納得したの!」
「把握したで!」
なにを隠そう、魔法少女三人娘が勢揃いしているのだ! 突如、精神が逆行した三人の幼女は大慌て。
海鳴の公園で黄昏ていたなのはが立った。
図書館で読んでいた本を投げ捨てたはやて。
リニスの教導をうけていたフェイトは墜落、って。憐れみの視線を向けられるフェイトにいち涙。
「だっだって、突然記憶がぐわあって、リニスのシューターがっ……なのはぁ」
「ああ、はいはい。それよりフェイトちゃん。プレシアさんはどうして?」
「そやで、フェイトちゃん。どうやって地球にきたん?」
「あ、俺も気になってました。そこんとこ、どうなんです? プレシアさん」
「ええ、ちゃんと説明するわ。ねぇ、リンディ?」
「ええ、まずは桃子さん?」
「そうねぇ。私達は家族みんな、逆行したみたいなのよ。ねえ? 士郎さん」
「そうなんだよ。聞いてくれるかい?」
実はここ、喫茶店『翠屋』で話し合いが行われているのだが、原作のキャラ達が集合しております。高町一家を始め、テスタロッサ一家とハラオウン一家のミッドチルダ組に、月村姉妹やアリサ・バニングスと執事までいるのです。そうそう。高町士郎さんは意識不明からの目覚めが、逆行した瞬間だそうで。
「それはまた、大混乱でしたね。退院したばかりと聞きましたが……」
俺の言葉に苦笑する高町士郎さんに、恭也さんが頷いて続く。
「俺も混乱したよ。娘をあやしていたら過去に戻っていたからな」
「私も、私も! 稽古後のお風呂場で焦って転んで痛かったなぁ」
「美由希達はいいさ。僕は入院してたから、夢か現か迷ったなぁ」
これには全員で苦笑い。逆行からの時間が経過している為か、それなりに落ち着いているものの、高町家は大混乱だったようです。
「高町家はそんな感じなのね。私のほうは混乱しているところに、リンディから連絡がきてね? その途中からリニスも参加しだして大変だったのよ」
「説得したのよ。今なら間に合うから、お宅の娘さんは~って」
「いや、母さん。あれは説教……いや、なんでもない。義理の家族とはいえ、僕達も逆行しているからな。もしかしたらフェレットも……そうだ、はやて。守護騎士達はどうなんだ?」
「まだや。それも相談したいねん。まあ、擦り合わせが先やからな。後で相談するわ。頼むで、クロノ君」
そんな魔導師組は、割と余裕そう。やはり潜った修羅場が違うのかね。
「一番の原因は君だ。アスカ。君の願いを叶えよう。そんな声で始まっているのだから」
そうなんですよね、クロノさん。のほほんと、五歳のショタっ子を満喫していたら、神様の声で『神楽坂明日香。君の願いを叶えよう』と響いたわけですよ。実はこれ、逆行した皆さんにも聞こえていたそうです。
すわ、一方通行キタコレ! なんて思ってた俺は超能力を試行錯誤して練習してたのよ。そんな俺を発見して拉致ったのは恭也さんだ。全員の日程が合うまでは、軽い打ち合わせ程度だったからなあ。本日の説明で『前世の記憶持ち』と『神様転生』やらを語り終え、甘くしたコーヒーを啜っているのです。
「もう一度言います。『僕は悪くない』」
「ネタはいらんのや。私らをどうするつもりなんや?」
鋭い視線を向ける車椅子の幼女に首をふる。俺はロリコンじゃないし、そんな性癖もないから嬉しくないのだ。
「いやいや、はやてさん。別に何も求めてませんよ。前世の記憶があろうとなかろうと、特典もらって神様転生したからといって現実は現実。二次創作じゃないんだよ? そう思っただけです。というか、神様転生といい、ネタが通じるんですね?」
「ネタやからな。そんじゃ、明日香君。私らは自由なんやな?」
「ええ。精神が逆行したからといって、それだけです。特に何もありません。皆さんの好きに生きてください」
「わかったわ。正直、嬉しい事態やから大歓迎やで」
「あ、ひとつだけ質問がありまして、答えてくれなくてもいいんですけど……」
「なんや? 聞くだけ聞くで?」
「何歳から逆行したのか知りませんが、結婚してた方には謝ろうかと」
「僕は大丈夫だ。逆行した翌日にエイミイにプロポーズをした」
「俺も大丈夫だな。忍には説明したうえでプロポーズしている」
おおっ、男前の二人だ! 見習わなければっ。
「なっ、なあ、なのはちゃん」
「言わないで、はやてちゃん」
「わっ、私達はほらっ、ねっ」
「そうなのよ。アスカ君。私とリニスだけ少し違ってね。私達が死んだ後のフェイトの記憶をみたのよ。それで気づいたの。この娘達、結婚してなかったのよ」
「そこですよ、プレシアさん。美由希もなのはも、どうしてこう……仕事が忙しいのはわかるけど」
「そこはまあ、管理局も悪いけど、三人にも原因があるんだから反省しなさいね?」
リンディさん達に謝る三人娘は置いておくけど、地球組も?
「ア、アリサちゃん?」
「ほっ、ほら、すずか! あの彼氏は?」
「違うよっ、あれは友達! アリサちゃんこそ!」
「あれは仕事の! ねえ、すずか。やめない?」
「ううっ、賛成。やめよう」
忍さんに目をやると、肩を竦められた。
「逆行したのはすずかとアリサちゃんね。私と鮫島さんは説明された側よ」
「エイミィもだ。ミッドチルダ側で確認が取れているのは僕と母さんで」
「アルフもですね。そこでアスカ。あなたにお願いがありまして……」
リニスさんの話だとプレシアさんの負担を少しでも減らしたいので、使い魔契約を解除するそうだ。だけどフェイトさんの未来が心配で心配で……。
「それで俺と契約をして見守ると?」
「はい。アスカの魔力ランクはプレシアを越えています。私の維持も楽にできると思いまして」
「はい? プレシアさんを? 越える? 俺が?」
「ええ、越えています」
「僕も同意見だ。簡易的にみても『SS』以上だろう。管理局に知られていないとはいえ、暴走の危惧もある。きちんとした訓練は必要だ。そういう意味でも賢い選択だと思う」
クロノさんからリニスさんと契約して訓練をしたらどうだと提案された。何かの事件に巻き込まれるかもしれないし、管理局に入局するのもいい。それもひとつの将来設計、就職だからとウインクをする。そんなお茶目は嫁にやれ!
「ええっと、事情はわかりました。すぐには返答できませんが、プレシアさんとも話し合いたいと思いまして」
「あら? 別にいいわよ。老い先短い私は、フェイトをリンディに託すつもりなの。リニスは任せたわ。あ、フェイトも任せようかしら」
「母さん! リニスも!」
プレシアさんの言葉に頷くリニスさんに慌てるフェイトさんを横に、『あら? なのはと美由希も』とかいう言葉は聞こえませぬ。
「プレシアさん。それこそ、時間をくださいね」
「はいはい。フェイト、落ち着きなさい。アスカ君。リニスはすぐにでもお願い。フェイトは友人からでいいわ」
「ちょっと母さん!」
「わかりました。リニスさん。手順がわかりませんので、後程」
「ありがとうございます」
カオスな相談会が終わってからリニスと契約をした。条件は『好きに生きろ』だ。大魔導師のプレシアさんでも負担がかかるはずが、俺にはピンとこない。リニスはリニスで『能力をフル活用できる』状態になっており、プレシアさんを越える魔力値なのが証明されてしまった。その際、リンディさんから物欲しそうな目で見られた気もする。まあ、すぐに封印処置という『リミッター』をかけてもらったけども。
「次はうちの両親か」
「アスカの両親には話してなかったんですか?」
「まあね。ややこしくてさ」
帰宅中にアレコレ話ながらも迷っていたが、両親に打ち明けたさいに『事情を聞いてる』と笑われた。神様はやってくれたみたい。
詳しく訊くと、夢のお告げがあったそうです。不妊治療をしていた母は妊娠を知って泣き、魔導師だった父は喜びすぎて飛び起きたらしい。その為にお告げを途中から聞いていないと笑うので呆れてしまった。ミッドチルダから地球に移住したのも、母の不妊治療の為だったそうで。
「それじゃあ、知ってて黙ってたの? これでも勇気出したんだけど」
「明日香から言い出すまで黙ってようと母さんとだな」
「どちらにしろ可愛い息子だもの。別にいいのよ、前世があろうがなかろうが、ね?」
今生の両親に泣かされた家族団らんは温かかった。リニスの紹介も穏便に受け入れられ、神楽坂一家の未来は明るい。
「そう言えば、フェイトさんの訓練は?」
「逆行してますからね。終わってますよ」
なるほど。そりゃそうだわ。色々と話し合って疲れた一日がようやく終わりましたとさ。
続いていいのだろうか?