この魔眼持ちに素晴らしい世界で祝福を! 作:サクサクフェイはや幻想入り
ではどうぞ!
拝啓 父さん母さん私は今異世界にて牢屋にいます
なんてアホな始まりは冗談として、牢屋にいるのは本当だ
「ちがーう!!」
「和真騒がしいぞ」
俺は溜息をつきながらまた眠ろうと目を閉じるが、和真が声をかけてくる
「だっておかしいだろ俺たちが逮捕されるなんて!!」
「コロナタイト破壊したの事実だろ」
そうあのデストロイヤー戦にて俺達が、いや俺がコロナタイトを破壊したのは事実だった
「でも俺たちは町を救った英雄で」
「それなら門の時に適応されてもおかしくなかっただろ?」
過去ベルディア戦にて俺たち、というよりアクアの馬鹿が破壊した門は借金という形で返済を迫られた
その額3億2千万エリス、ベルディア討伐の報酬金3億で残り2千万となったが
実際町を救った英雄なのだからチャラになってもよかったはずだ
「それは...そうだけど」
和真も過去の件でそうなるはずがないとわかっているのか、座る気配がする
「実際これから取り調べも行われる、そこで身の潔白を主張できるんだからいいだろ」
「・・・そうだな、そうだよな」
和真もだんだん落ち着いてきたのか、声も通常時のものに戻っていく
「ほら寝ようぜ」
「あぁ、お休み志貴」
「お休み」
(まぁ実際言いがかりレベルの逮捕だったのは認めるが)
俺は逮捕された時のことを思い出していた
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「私は王国監察官のセナ、冒険者サトウカズマおよびビャクヤシキ。貴様らには国家転覆罪の罪が掛けられている」
きつい目をした女性はセナと名乗り、紙を見せてくる
どうやら俺たちの逮捕状のようだ
「和真、志貴!あんたたち今度は一体何をやらかしたの!?謝って!私も一緒にごめんなさいしてあげるから、ほら早く謝って!!」
そう言って俺たちの頭を後ろから掴むが、俺はその手をどけて目の前の逮捕状を見続ける。和真たちは言い争いをしていたが、俺はセナに質問する
「何故コロナタイトを壊したぐらいで、逮捕されなきゃいけないんですかね?」
コロナタイトを壊したぐらいでと言うが、コロナタイトはとても希少なものなのでそんなことは言えないのだが。どちらにしろ俺は壊していなかったとしても、爆発していただろう
「そのコロナタイトが元をたどれば大領主アルダープ様のものだからだ」
確かここら近辺を治めている領主がそんな名前だったと思うが、はっきり言ってそれはどうでもいい。元をたどればと言ったが、どうも胡散臭かった
「まぁその件についてはいいとして、なんで和真まで?破壊したのは俺ですよ」
「メンバーの強行を止められなかったのはリーダーの責任、領主様はそう判断されたのだ。それに、今まで内部に侵入できなかったとはいえ何度も破壊を試みていたコロナタイトが簡単に壊れた、ということも領主殿は引っかかっておられる。それこそ壊れてように見せかけて自爆させようとしたのではないかと、よって貴様らはテロリストとみなされている」
どうにもキナ臭すぎる理由だった。何を考えているが知らないが、これ以上ここにいても他の奴らに迷惑がかかるので捕まろうと思ったのだが
「待ってください!デストロイヤー戦において、カズマやシキの機転がなければ多くの被害が出ていたんですよ」
「「めぐみん...」」
俺と和真は感動したが
「まぁシキは人のことを信用しませんし、カズマはセクハラなどの小さい罪を犯したりするでしょうけども」
なんか感動を返してもらいたかった、いやまぁ確かに信用していなかったわけじゃないがなんかそう言われると傷つく
「検察官殿何かの間違いでは」
「「ダクネス...」
今度はダクネスが俺たちのために何か言ってくれるようだった
「確かにシキはさっき言ったように私たちのことを信用していなかったりするが...カズマに関しては、薄着の私をあんな獣のような目で見ておきながら夜這いの一つもかけられないヘタレだぞコイツは」
なんかもうお前ら俺の感動を返せよ、確かに今までの行動が原因かもしれないけどさ。そんな中でパーティーの唯一の良心であるゆんゆんが口を開く
「確かにシキさんは人のこと信用していないところはありますけど、それだけです!」
なんかもうゆんゆんにまでそう言われると、流石に傷つく。後でイジメられるとき思いっきりイジメて、愉悦に浸ってやることを心に誓った
「そうだ!カズマもシキも犯罪者なんかじゃねえ!!国家権力の横暴だ!!」
とダストが言うと周りの冒険者たちも同調してくれる、そんな場が盛り上がったところで冷ややかな一言が
「国家転覆罪は主犯以外にも適用される場合がある。この男とともに牢屋に入りたいなら止めはしないが」
一斉に止む声、見ると視線を逸らすものまで。まぁ気持ちはわかるが
「もっと頑張れよ!もっと抗議しろよ!!」
和真はそう言うが、まぁ無理だろう。その後も色々ひと悶着あったのだが割愛する
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今思い出してもひどいものだが、まぁあの場は仕方なかっただろう。とりあえずめぐみんとゆんゆんは出たら一番でイジメる決意を新たに、俺は瞳を閉じた。閉じたのだが、聞き覚えのある爆発音に思わず目を開ける。嫌な予感がして和真の方を向くと、和真も苦虫をかみつぶしたような顔をしていた
「シキさん、シキさん」
呼ばれた方を向くと、挙動不審なゆんゆんが
どうやら和真の方はアクアが来たようだった
「ゆんゆん、どうしてここに?」
まぁ聞かなくてもわかるが、一応聞いておいた
「助けにきたんです!シキさんは大切な仲間なんですから」
そう言われて嬉しかったのだが、なぜか心には響かなかった。とりあえず長くいさせたら、怪しまれることは確実なのでいじらないでおくが
「まぁなんで来たのかは分かったけ、どさっきの爆発は?」
「この近くで放っためぐみんの爆裂魔法です、ダクネスさんが回収してくれることになってますけど...」
「やっぱりか...」
やはりめぐみんの爆裂魔法だったようだ、町で爆裂魔法放てるのは一人だけなのでこれで心証が悪くなったらいやだなと思いつつ
そんな俺の様子に申し訳なさそうに
「・・・やっぱり迷惑でしたか?」
と聞いてくる
「・・・本音としては嬉しい、でもここで逃げたって変わらないだろ?それに逃げたら指名手配だろうし、そりゃあ死刑になるのはごめんだから最後にはこれを使うだろうが」
そう言って目を指さす。別に死刑なぞ怖くはない、こちとらもう二回は死んでいるのだ慣れはしないが
「・・・」
ゆんゆんも今回のことにはあまり賛成ではないのだろう、納得はしていなさそうだが俺の意見は聞いてくれたようで
「わかりました、納得はしてませんけどシキさんの言う通りですね...必ず、帰ってきてくださいね」
「はいよ」
ゆんゆんは姿を消した、和真の方を向いてみるがなぜか針金を持っていた
「・・・なんでお前針金なんて持ってんの?」
「・・・アクアに渡された」
俺達の牢屋はダイヤル式だった、和真は針金を投げ捨て俺たちは眠りについた
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そして次の日、連続で何かを撃ちこむように爆発音で目を覚ました
「今度は何だ...」
「シキ、シキ!」
俺よ呼ぶ声がしたのでそちらを向いてみれば、めぐみんがいた
「今度はめぐみんか、どうした?」
「どうしたじゃありませんよ!ゆんゆんは説得されて戻ってきますし...どうして脱出しようとしないんですか!?」
「そうしてと言われても...昨日説明した通りなんだが」
昨日説明した通りなので、今日も脱出する気は全然ない
「国家転覆罪は最悪死刑なんですよ!こんな不当な罪で判吹っ掛けられるような裁判なんて、勝ち目がないじゃないですか!」
「だとしても逃げたらそれこそ相手の思うつぼだぞ?最悪この目があるから逃げることはできる」
「それは!そうですが...」
めぐみんも俺が逃げることはないとわかっているのだろう、だんだん諦めた表情になってくる
「ところで今日はゆんゆんが爆発起こしてるのか?」
「はい、ファイアーボールを魔力使い切るまで撃ち続けました。今頃は覆面被ってダクネスが回収してるでしょうけど」
まぁそんなことだろうと思ってはいたが
「逃げる気はないんですね?」
最後の確認という感じで聞いてくる
「もちろん」
「はぁ...わかりました」
ため息をついて視線を逸らすが、すっきりした顔をしてこっちを向く
「待ってますからね」
「あいよ」
今度こそめぐみんは見えなくなった、和真はというと糸鋸を持っていた
「・・・」
「・・・」
普通に届かないと思うのだが、入口の方からアクアの声がするので察するに
踏み台を持ってきたんだろうが、そんなもの差し入れとして許されるはずもなく
「アホだなあいつ...」
「でもそう言う前向きなとこは、見習わないとな...」
そういって糸鋸を外に投げた
「お休み」
「おやすみ」
俺達はそう言って寝た
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次の日取り調べをするということで、部屋に案内されたのだが。二人で同じ部屋に案内される
「これが何か知っているか?嘘を看破する魔道具だ」
そう言ってベルを置く検査官、俺はこの世界はこういうものまで普及しているのかと感心していた
「ではまず出身地と、冒険者になる前は何をしていたのか聞こうか」
和真はどうも言いたくないようなので先に答える
「出身地は日本で、学生やってました」
音はならない、まぁ付け加えるなら学生やりながら殺人鬼やってましただが。続いて和真の番だ
「出身地は日本で、そこでは学生をしていました」
チリーンとベルが鳴る、和真を見ると信じられないように
「なんでなるんだ!?」
驚いていた
「出身地と経歴詐称...」
どうやらメモられているようだ、俺は和真の脇を小突く
「待ってくれ!別に嘘はついてない
チリーンとまたなるベル、和真は少し濁った眼で語り始めた
「出身地は日本で、だらだらとだらけた生活を送っていました...」
俗にいうニート、引きこもりの生活を送っていたようだった。なんかもうこれからのことを想像すると、和真に同情を禁じ得ないのは俺だけだろうか。ならないので次の質問に移行する
「冒険者になった動機は?」
また俺が先に答える
「その時は記憶喪失だったんで、なりいきで」
ベルはならないが、突っ込んで聞いてくる
「記憶喪失?なんでまた?」
「さぁ?この地についていた時にはもうなっていたので、もう戻りましたが」
またもベルはならない、嘘は言ってないが本当のことも言ってない。この魔道具はある程度ぼかして伝えることなら可能なようだ、それ以上は検察官は聞いてこなかった。次は和真の番となったわけだが
「魔王軍に苦しめられている人たちをたす
またもやチリーンとなる魔道具、和真の瞳はさっきよりも濁っていく
「冒険者ってなんかかっこよさそうだし、楽して大金稼いで美少女たちにちやほやされたいなと思いました」
「和真おまえ...欲望に忠実すぎるだろう...」
思わず俺がそう言うと、和真は顔を背けた。一瞬目元に光るものが見えた気がするが見なかったとこにしておいた
「よ、よし次だ。領主殿に恨みは?借金を背負った際にいろいろなところで愚痴ってたと聞いたが」
今度はどうやら和真が先に答えるようだった
「デュラハン討伐でもらった賞金は、町の修繕費との差し引きで借金になったわけで、納得
チリーンとなるベル、これに関しては俺も修繕費を払っていたし。俺とのことでストレスを感じていても仕方ないので、何も言わない
「はい、正直そんな感じの言い訳で憤る仲間を説得はしました。本音を言えば、町を救った英雄にこの仕打ちかよぶっ殺してやりたいと思いました」
「和真ぶちゃけすぎ、ぶちゃけすぎ」
すごい勢いで本音をぶちまけていく和真を止める、瞳はもはや濁って大変なことになっている。最早耐えられないのか検察官は俺に早く喋るよう促してくる
「恨みねぇ...はっきり言ってそれどころじゃなかったし。このころ俺はパーティー抜けてソロでクエスト行ってたから、正直自分のことで手一杯でした」
やはりならないベル
「パーティーを抜けた?何故?」
「今回の件とは関係ないので黙秘」
ならないベル、無関係と分かりそれ以上聞いてくることはなかった
「そうか、では次は
「あのちょっといいですかね」
検察官が質問しようとしたのを遮り、和真が声を上げる。どちらにしろ和真が声を上げなくても俺が言うつもりだったので、ちょうどいいと言えばちょうどよかった
「いっそのことストレートに聞いてくれませんか?何度も言ってますが、あれをやったのは町を救うためでしたから!」
ベルは反応しない
「俺ももう一杯一杯の状態でしたし、臨界が近かったから壊しただけで故意的にというわけじゃないです」
やはりベルは反応しない、それを見ると検察官はさっきまでのきつい目線をふっと和らげる
「自分が間違っていたみたいですね、あなた方...というよりはサトウカズマさんについては悪いうわさしか聞かなかったもので、すみません...自分の勘違いだったみたいですね」
赤い顔でモジモジし始める検察官、そんなことしたら和真が調子に乗るんじゃないかと思ったら
「まったく!噂を鵜呑みにして人を疑うなんて、検察官失格じゃないんですかね!」
案の定調子に乗る和真、そして謝る検察官。増長していく和真の言葉を意識の外に追いやりながら、俺は思考を再開する
(それにしても、取り調べはこれで終わったんだろうがこの件がこれで片付くとはとうてい思えない。生活で注意していた方がいいかもな)
思考をまとめていると、和真は盛大に地雷を踏みぬいたのか謝っていた
「あなたは巷でなんて呼ばれているか知っていますか?」
「あー、かすまだとかクズマとか悪魔に最も近い男、レア運だけのとか結構色々呼ばれてますね」
「・・・マジで?」
最早和真は泣きそうだった、というより意図せずいじってしまった
反省
「はぁ...念のためもう一度聞きますが、あなた方は本当に魔王軍の関係者ではないのですね?魔王の幹部などと交流があるだとか?」
この質問は俺たちにとって地雷だ。関係者ではないが、交流はあるのだから。俺が慎重に答えを選んでいると、和真は
「ないですってそんなもの!
チリーンとベルが鳴る、どうやら和真は盛大に地雷をぶち抜いたようだった
最早この場で言いつくろってもどうにもならないので、裁判に持ち越されることになった
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「これより被告人サトウカズマおよびビャクヤシキの裁判を執り行う」
裁判などやったこともないが、俺は意外にも落ち着いていた。それよりも外でやっているため、多くの冒険者がいるのはいいのだが。青空がまぶしいので若干恨めしい気持ちになってはいるが
和真はというと
「オエェェェェ...」
隣で吐いていた
「意外にも緊張していないんですね」
「大丈夫...大丈夫ですよね!?」
「落ち着けゆんゆん」
手錠が頭に当たらないように撫でてやると、緊張がほぐれてきたのか段々笑顔になってくる
「・・・イチャつくのはいいですが、裁判始まりますよ?」
何故かめぐみんはめぐみんで静かに怒っていた
「べ、別にイチャイチャなんて」
「ならそのにやけ顔をやめてから言ってもらおうか!!」
何故かめぐみんとゆんゆんで喧嘩が始まったが、今はそんな場合じゃないので止める
「とりあえず裁判は頼むな、めぐみんゆんゆん」
とりあえず二人いっぺんに撫でるわけにもいかないので、一人ずつ撫でる
「ふふん!任せてください、紅魔族随一の天才があの検察官が泣くまで論破してやりますよ!!」
「任せてください!」
めぐみんの方はなんか不安を感じたが、ゆんゆんは頼もしかった
まぁ一番の問題はアクアがいることだ
今は和真の方に行ってるが
「では、検察官は前へ!」
仲間たちは弁護席に戻り、いよいよ裁判が始まる
「希少なコロナタイト壊したこと、そしてそのコロナタイトの持ち主の領主からの要望により、国家転覆罪を適用を求めます」
改めて傍聴席から横暴だな等の声が上がる、それもそのはずだろう領主の要望で国家転覆罪が適用されるなど
「横暴等の声が聞こえますが、あれ一個でどれだけのエネルギーが賄えるか...まぁそれに関しては後でもいいでしょう。問題は被告人たちがそれを故意に壊したのではないか、という点です。証人をここに!!」
証人尋問ということだろう、呼ばれた証人を見てみると
「クリス?どうしてここに」
「あはは...なんか呼び出されちゃって」
頬の傷をかきながら苦笑するクリス、これやった俺よりの和真の方が立場悪くなるんじゃと思いもしたが
「クリスさんあなたは公衆の面前でスティールを使われ、下着を盗まれたとか...間違いないですね?」
「おいダクネス...」
俺はダクネスに小声で話しかけ、今回は真面目そうなので和真の弁護を頼むことにした
「なんだ?」
「このままだと和真に不利な証言ばっかり集められる、あの状況を思い出して弁護してくれ」
「確かに...」
「今回ドMはなしだぞ」
「わ、わかっている...いぎ
「私見たんです!」
ダクネスが弁護しようとした瞬間、傍聴席いる冒険者が声を上げる
「見たとは?」
「路地裏でパンツを振り回してる人を!」
「それは一体!?」
この検察官ノリノリである、それはおいておいて。その冒険者は震える指で和真を指さした、和真は声にならない声を上げていたが
「ま、待ってくれ!一応補足するがその勝負はもともとはクリスが吹っ掛けたものであって...」
「そうだそうだ!」
「だからと言って勝負を受けたのは被告人自身であり、パンツを振り回していたのは被告のサトウカズマです!」
「「・・・」」
事実なので着席するダクネス、クリスも押し黙る
「ほかに何かなかったですか?ビャクヤシキの方は?」
「えっと、ビャクヤサンはサトウさんからパンツを取り返して、すぐあの盗賊の方に返してましたけど...」
なるほど見てる人は見ているらしい、それよりも主犯の俺より指示したとされる和真の方の立場が悪くなるとかちょっと面白い
「そうですか、ありがとうございます!」
一人目を終えて、二人目
「ミツルギキョウヤさん、あなたは魔剣を強奪されて売り払われたと聞いてますが」
そうあのミツ何とかだ、まさか三度目の邂逅を果たすとは
おれはある意味嬉しくて笑顔でミツ何とかを見ているのだが、あっちは顔を真っ青を通りこして白くなっていた
「あのミツルギさん」
「す、すみません!気分が悪いので、さよならー!!」
そういって一目散に逃げだした、まぁ今回は裁判なので無効なのだが何がそんなに怖かったのだろう。こちらは笑顔なのに、ちなみにミツ何とかのパーティーメンバーも気分が悪いとかで帰ったとか。大丈夫だろうか、心配だ。まぁ証言一つでも和真の屑さが伝わったようだが
「もういいだろうさっさと極刑にしろ」
偉そうなおっさんがそう言う、あれが領主アルダープだとか。絵にかいたような悪徳貴族だった
「異議あり!」
めぐみんが立ち上がり弁護を開始する
「和真の性格が曲がっているのは認めますが、こんな証言証拠として認められませんよ!」
俺の方は何も出てこなかったので和真の方を弁護するようだった
「めぐみん!」
「和真がテロリストだというのならもっとましな証拠を持て来てください」
「そうよ根拠よ根拠!」
アクアが乗っかるが、正直黙っていてほしかった
「根拠、根拠ですか...よろしいでしょう!」
そう言うとやけに自信満々に眼鏡を直しながら宣言する
「ひとーつ!デュラハンを倒したとはいえ、町に洪水による被害を与え。ふたーつ!町の近くで爆裂魔法を放ち地形や生態系を変え、あまつさえここ数日においては深夜に騒音騒ぎを起こし。そして三つ!被告人サトウカズマは、本来アンデットにしか使えないスキルドレインタッチを使用していたという目撃情報があります」
ダクネスと俺以外は黙秘なのか耳をふさいでいた、こいつら使えねー
「耳をふさいでもなかったことにはできませんよ!もっとも大きな根拠としてあなたがたに魔王軍幹部との交流はないかと尋ねました、その際魔道具が嘘を感知したのです!!これこそが最大の証拠ではないでしょうか!!」
「最大の証拠ねぇ...」
その言葉に俺は笑う、和真がドレインタッチを覚えててくれて助かった
「何を笑っている!!」
よっぽどお冠なのか、すごい勢いで睨んでくる検察官
「ならその最大の証拠とやらを崩してやるよ、和真こっからなに聞かれても返事するな」
小声で和真には忠告しておく
「確かに魔王軍幹部とは交流があった、だがそれは死んだデュラハンベルディアだ!」
ベルは反応しない
「ふん、語るに落ちたか...」
領主はそう言うが、この話には続きがある
「まぁただ死ぬときにスキル教えてもらっただけだが」
またもならないベル、俺は冒険者カードを出しスキルの欄を見せる
「この魔眼を教えてもらっただけだ、まぁ他の冒険者はその時起きてなかったからしらないけどな」
ならないベル、法廷は静まり返り検察官は顔を青くしていた
「魔眼についてならデュラハン戦で戦った冒険者たちに聞けばすぐに詳細は取れるぞ?」
そう言って後ろの冒険者たちの方を向くと、数人は頷いていた
「つまりあなたたちの交流があったのは死んだデュラハン、そう言うことですね」
「交流というか倒したから教えてもらって、剣も貰ったわけですが」
和真は返事をしなかったが、ベルはならないそれを見届けた裁判官は
「これでは検察官の証言を証拠と認めるわけにはいかないですな、よって被告人サトウカズマおよびビャクヤシキ両名は証拠不十分として無
「死刑だ、裁判長」
それでもあきらめきれないのか、領主がそんなことを言い始める
「アルダープ殿...」
「私に恥をかかせる気か、裁判長」
まぁ流石中世のような世界観だ、裁判長を恨みはしないが
「やけに俺たちのことが殺したいみたいですね、領主殿?」
俺が馬鹿にしたような声で言うと、青筋を立てながらこちらを見てくる
「なんだと?」
「おや、聞こえませんでしたか?やけに俺達のことを殺したいようですね領主殿と言ったんですよ?」
「貴様!?」
激昂して掴みかかってくるが俺は気にしない
「だってそうでしょう?手記によればあるかもわからないコロナタイト、それが領主殿のところにあるとわかっていればあの開発者だってそれ以上の無茶を言ったはずです」
手記、デストロイヤー製作者の手記だが何故かギルドにあったりする
俺はそれを読む機会があったので読んだのだが
「なにを?」
「所有権云々はこの再確認が取れないので置いとくとして、あなたはデストロイヤーが破壊した町の修繕費とか今まで払ったんですか?」
「何を言っている、そんなもの払うわけがないだろう!!」
これではっきりした、完全にあのコロナタイトはこいつの物じゃない
俺は体を振り拘束が緩んだすきに、距離を取る
「俺たちに自分のコロナタイトを壊して国家転覆罪を適用する割には、そのコロナタイトで動いてるデストロイヤーが破壊した町の修繕費は払わないんですね」
しまったという顔をするがもう遅い、言質はもうこの法廷にいる全員がとっている
「大体どちらにしろ臨界を迎えていたコロナタイトだ、壊さなければ町に被害が及んでいたし。その後デストロイヤー本体を破壊したわけだからな、どちらにしろ破壊しなければならないものだった。裁判長、聞きたいんですけどコロナタイトがもし領主の物だった場合損害賠償は払わなくていいものなんですか?」
「そ、その場合だと全額とは言わなくても、一部は払ってもらうことになります」
裁判長を睨んではいるが事実なのでどうしようもない
「だそうですがどうするんですか、領主殿?」
「貴様、貴様っ!」
睨んではいるが事実なのでどうしようもない、この場で嘘だったと言えばその瞬間裁判は終わる。だがこの領主は思った以上に諦めが悪かった
「・・・いいだろう弁償してやろう、だが貴様らもコロナタイトは弁償してもらう!!」
どうやらコイツは俺たちを殺そうとしたのではなく、別の目的があるみたいだが今の俺には今の俺にはわからなかった。和真を見ると頷く、死刑にならないだけ御の字だろう
「いいだろう、だが試算に関してはこちらが出さしてもらう」
「貴様らに出来るのか?」
ニヤニヤ見ているが、こっちにはダクネスがいる。ダクネスを見ると協力してくれるようだ
「もちろんだ、後で裁判所を通じてそちらに送る」
「ふん、いいだろう...」
ちらりとダクネスを見る領主、どうやらダクネスのことを知っているようだ。もしかしたらとも思ったが、確認が取れないので考えないことにした
「被告には無罪。だが故意ではないとはいえ希少なコロナタイトを壊したことは事実、よって弁償を命じる。後で試算の方はこちらに提出するように!では閉廷!!」
その瞬間盛り上がる裁判所、てかいいのかよ法廷がこんなに盛り上がって
「ふぅ...」
「お疲れ志貴」
そう言って声をかけてくる和真、俺もそれを返す
「おう、和真もお疲れ」
「お前のおかげで助かったよ」
「仲間だろ、お前自体はゲスイけど」
そう言って手を合わせる、和真は苦笑していたが
「かずま~」
「シキ(サン)!」
和真はアクアに、俺はゆんゆんとめぐみんに抱きつかれる
「よかったです、シキサン!」
「私の弁護のおかげですね!」
「君ら早々に耳ふさいでたよな」
「「はぅっ!?」」
流石にこんな場に出てきてくれたのだ、イジメるのはとりあえずここまでにしておく
「まぁ二人ともありがとうな」
そう言って頭を撫でるととたん俯いて静かになる
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何日かぶりに帰ってきた我が家、なんか見た瞬間ほっとした
「それにしても今回は悪かったな」
ダクネスに向き直る、これからダクネスは頼んだ件で一回帰るようだ
「今回ばかりはお礼を言わないとな」
そう言って和真は握手を求める、それに応じながらダクネスは神妙な顔を崩さづ告げる
「今回の件、たぶん相当な額に上るぞ?一応家からも援助はするが...」
「まぁ仕方ないだろ...とりあえず頼むぞダクネス」
「任せろ」
男らしく去っていったのだが、和真はいらぬ一言をかける
「ララティーナ」
「その名で呼ぶな!」
肩を怒らせながら歩いて行くダクネスに笑いながら家に入っていく和真たち、だが
「シキサンどうしたんですか?」
「ゆんゆん、水の魔法用意しておいてくれないか?この門がちょうど閉まるくらいの」
「え?あ、はい」
不思議に思いながら準備をするゆんゆん、やがて俺が準備をさせていた理由一行がやってきた
「あれは騎士?」
「だな、ゆんゆん!」
「はい!」
魔法を発動し、俺は
「フリーズ!」
発動し、屋敷に通じる唯一の出入り口を閉じる
「貴様!何のつもりだ」
先頭の騎士が叫ぶが、知ったことではない
「それはこっちのセリフだ、いきなりこんな人数で」
「裁判所の命により、被告人の資材を差し押さえすることになっているのだ!」
そう叫ぶが聞いてないものは知らない、不安なのかゆんゆんが俺の裾を掴むがそれどころではない
「そんなことは聞いてない、命なら書類とかは?」
「そんなものはない!」
威張ってそんなものはないと言ってきた、これは事案である
「試算も済んでいないにもかかわらず、裁判所が資材差し押さえねぇ...舐めんじゃねえぞ」
ゆんゆんを撫でて裾を離させ、眼鏡を外す。そして氷を死の線に沿って一閃、まるでバターのように切れる氷に向こう側にいた騎士たちは息をのんだ
「俺を納得させたいなら裁判所の書類を持ってこい...それもないのに今この場で差し押さえなんてしようとしてみろ、どうなるか知らんぞ」
そう言いながら残った氷を跡形もなく切る
「・・・ヒイィィィィ!!?」
一人が声を上げると、次々と逃げ出す騎士たち
結局一人も残らず帰ってしまった
「ふぅっ...」
「ふうっ...じゃありませんよこの馬鹿!何やってるんですかあなたは!?」
「いて!」
杖で殴られる、殴られる覚えは一切ないのだが
「何するんだよ?」
「何するんだよじゃありません!騎士たちに喧嘩売ってどうするんですか!?」
「それなら問題ないぞ?」
一応裁判が終わったときに裁判長の方に確認はとってあったのだ、差し押さえなどがないかなどを
それをめぐみんに話すと
「それを最初から言ってください...」
と呆れられたが、これは俺にとって格好のおちょくるネタだった
「ほーう、心配してくれたのか?」
そう言って頭を撫で繰り返すといつも通りおちょくりがいのある反応が返ってくる
それに愉悦を感じながら俺は屋敷の中に入った
ちなみに試算は済んだが、希少なコロナタイトに値段はつけられないということで
アルダープが払うこれまでの破壊された町の代金の一部、と言っても俺達には関係ないのであくまでそう言う名目になっているが
その額12億4000万エリス、もはや人が払う額を超えていた
まぁここから冬将軍討伐による報酬とでいくらかは引かれるとはいえ、それでも前途多難だった
唯一の救いはダクネスの家のおかげで無利子で、気長に返していいのと
家財差し押さえがなくなったことだろうか
しかもあの家財差し押さえに関しては、アルダープの私兵がやったということで無効だそうで
「まぁまた明日から頑張りますかね」
そう思い目を閉じた
艦これやりながら誤字脱字のチェック...適当にやってるわけじゃないですがやり切れてないみたいですね...とりあえずお気に入りが増えてきているのは嬉しい限りです。前書きのほうでも言いましたがOVAの方はまだ書いてないのでもし見たいという方がいましたら感想の方にでも、気が向いたら書いて最終話後に投稿しますので