転生した時の特典がおあつらえ向きだったんだけど   作:けし

2 / 20

なんかこっちの方が書いててしっくりくる気がする。

気のせいではない、うん。






ソードアート・オンライン編
ジョブ決定、パーティ結成


【Welcome to Sowrd Art Online】

 

 

 

「ここが………アインクラッド第一層…【はじまりの街】…」

 

 

前世ではこの世界で冒険する事を幾度となく想像していた碧は、実際目の当たりにした光景に心を打たれていた。足元に生える草花、頭上の太陽と雲、自らが吸っている空気、目の前を流れる川、これらが全て仮想の物とは思えないクオリティで存在している。碧のアバターは灰色のショートヘアに碧眼、全体的に中性的なイメージを持っている。プレイヤーネームは『カエデ』。何気なく名付けた名前だったが、アバターを見てから考えてみると前世で遊んだゲームのキャラクターに似ていらような気がしてならない。碧はそんな事を考えていた。

 

「………今はともかく、仲間を作らないと。フレンドを何人か作っておきたいけどなぁ」

 

原作知識があるとは言え、一方的に知っているだけのまったく面識の無い相手にいきなり名前で呼ばれたら警戒されるのは自明の理。とりあえず、近くをレベリングついでに散策していくことにしたのだった。

 

そうしているうちに、2人の人物に出会った。『キリト』と『クライン』を名乗るその2人は、カエデが何よりも望んでいた出会いだった。この機を逃すまいと決めたカエデは2人とフレンド登録し、ベータテスターであるキリトから、この世界最大の特徴である【ソードスキル】に関する手解きを受けていた。その結果、来たばかりと比べて格段にスキルの扱いが上達した。そしてクラインがログアウトボタンが無いことに気づいたその瞬間、3人の身体は光に包まれ、転移した。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

「始まった……か」

 

デスゲーム開始宣言。GM(ゲームマスター)たる茅場晶彦の手によりプレイヤー10,000人の自発的ログアウトは不可能となり、この仮想世界アインクラッドに閉じ込められた。クリアには100層に到達し、このゲームをクリアすることが必須。全てを知っていたカエデは大したパニックを起こさなかったが、周りの人々は大変なパニックを起こしていた。カエデはその後キリトやクラインと別れ、はじまりの街を散策していた。レベリングも必要だが、今のカエデはそれよりも優先されるべき大事な事をしているようだった。

 

「はじまりの街にある…かな?」

 

何かを探していたカエデはふと裏路地に構えていたとある店に入った。そこは何の変哲も無い道具屋だったのだが、カエデの勘がなにかを感じた。そこでカエデはダメ元である言葉を店主に向け言った。

 

「ここに……武器はおいてあるか」

 

「武器…か。無いこともないが、いいのかい?」

 

店主の口振りから察するにただの武器ではない事をカエデは悟った。だが聞かずにはいられなかった。

 

「この武器は未だ誰にも扱えない剣だ。売れない剣なんて置いておくのももうイヤなんだ。君に売るのは構わないがこれの返品は受け付けないよ。それでもいいかい」

 

一体どのような剣だというのか。期待が膨らむカエデ。それが、今の自分が望む剣なのなら、彼は喜んで買うだろう。

 

「片手片刃の短剣、『ロストヴェイン』。これでいいのかい?」

 

「!?……ああ。これをくれ。俺には必要な剣だ」

 

「値段は300コルだ。僕としては買ってくれるだけでも満足だからね」

 

「分かった」

 

店主に300コルを支払い、片手剣【ロストヴェイン】を手に入れる。この剣こそ、カエデが欲していた剣だった。実はカエデははじまりの街の広場で、特典【全反撃(フルカウンター)】がこの世界においてユニークスキルに分類されているのを知った。GMの制御さえも受け付けないと思われる力。それを完璧に扱うにはこの剣が必要だったのだ。前世の知識から、彼はこの武器の特性を知っている。故に、扱いには困らない。流石に第一層で手に入るとは考えていなかったようだが。

 

「これで俺のジョブ(戦闘方法)が決まったな。【盾なし片手剣士】ってとこか。二刀流使う前のキリトと同じようなスタイルだな」

 

アイテム《手鏡》によって現実の容姿となった自らの髪を弄りつつ、急ぎレベリングへ向かったのだった。

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遂に第一層攻略の日がやって来た。この日まで休む事なくレベリングし続けたカエデのレベルは現在15。周囲のプレイヤーとは大きな差が出来ていた。今日は攻略会議があるという。それに行くためカエデは街を歩き、目的地ーー古い劇場のようだーーに到着すると、キリトの顔を見つけ、彼の隣に座った。

 

「会議、どうなったんだキリト。めんどいことにはなってないよな?」

 

「はは…それがだな....」

 

ベータテスターを恨むキバオウと名乗るプレイヤーが、ベータテスターに対し謝罪等諸々を要求したという。まあベータテスターでないカエデには関係のない話なのだが、当のキリト本人はベータテスターの中でもトップクラスの実力者だ。だからか、キバオウの言葉が気になっているらしい。その場はエギルと名乗る大柄な斧使いによって収められたのだが、小さな軋轢が早くも生まれてしまったことに憂いを感じているようだった。

 

「ふーん、そいつはこの世界には適応できんのかね。ま、なんとかなるだろ。ところでよ、お前何やってんの?他はみんなパーティつくっちゃってるけど?」

 

「い、いや〜あぶれちゃってー...orz。カエデがここに居るってことはお前も参加するんだろ?パーティ組もうぜ!!」

「そいつはいいんだけどよ、ほかにはいねーのか?流石に2人でパーティは悲しすぎると思うんだ」

 

「そうはいってもなぁ」

 

あたりを見る限り、カエデ達のようにあぶれた人はおらずパーティが出来上がっていたが、キリトが1人、フードを被ったプレイヤーを見つけた。

 

「あいつはどうだ?見た所細剣使いのようだけど」

 

「お前がいいってえなら構わねえよ」

 

「そいつはどうも」

 

とりあえず、ここはこいつに任せよう。あいつの妻(確定)だし。少ーしボーッとしてると話がまとまったようだった。キリトは親指を立てて言うことには、

 

「うまくいったゼ☆」

「キモっ」

 

「「…………」」

 

微妙な空気が流れたのは言うまでもない。

 

 

 

 






感想こいっ!よろしくお願いしますっ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。