Fate/Zexal Order   作:鳳凰白蓮

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今回は桜ちゃんが色々と頑張ります。
やっぱり桜ちゃんを幸せにしたいのでこれぐらいしても良いかなと思います。


ナンバーズ115 カルデアの一日 その4

遊馬とアストラルの壮絶なる戦いの記憶から数日後……魔術王・ソロモンという人理焼却の黒幕が判明しながらもカルデアの落ち着いた日々が始まる。

 

午前7時・起床。

 

もう目覚まし無しで起きられるようになり、目を覚ますと……。

 

「うぅん……重い……?」

 

体が重く感じ、掛け布団を剥がすと……。

 

「まーた侵入してきたのか?」

 

「ふにゅ……」

 

「んんっ……」

 

遊馬のベッドの中には可愛い侵入者が潜り込んでおり、パジャマ姿の桜とジャックが可愛い寝息を立て、遊馬のジャージを握りしめて眠っていた。

 

映画を観てからというもの、何故か桜とジャックが毎晩遊馬の部屋に侵入し、そのままベッドに潜り込むようになっていた。

 

「本当に可愛い子達だな……」

 

遊馬は微笑みながら桜とジャックの頭を撫でる。

 

「何だろう、こう言うのを父性って言うのかな……?カイトもハルトをこんな風に感じて可愛がってたんだろうな。シャークは……まあ、璃緒は双子だから微妙か」

 

己の全てを捧げても守ると誓った最愛の弟を持つカイトとたった一人の家族で双子の妹を持つ凌牙。

 

歳下の家族を持つ気持ちを理解した遊馬はベッドに潜り込んだ二人を邪険にせずに優しく起こす。

 

「おーい、二人共。朝だぞ」

 

「ふぁあ……おはよう、お兄ちゃん……」

 

「おかあさん、おはよう……」

 

「おはよう。顔洗ったら飯食いに行くか」

 

「「うん!」」

 

三人は交代で洗面所で顔を洗い、眠気を覚まして部屋を出ると……。

 

「毎朝変わらねえな……」

 

「おお、おはよう」

 

「おはようございます」

 

「おのれ、今日もダメだったか……」

 

「アタランテさんとメドゥーサさんの壁が高すぎます……!」

 

廊下には遊馬に夜這いをかけようとするネロと清姫をアタランテが全力で阻止しているもはや見馴れた光景が広がっていたが、桜が遊馬のベッドに潜り込むようになってからメドゥーサも参加してアタランテに協力するようになっていた。

 

「ライダー、アタランテ、おはよう!」

 

「みんな、おはよー」

 

「おはようございます、よく眠れたみたいですね」

 

「ああ、おはよう。今日も元気だな」

 

桜とジャックの笑顔の挨拶にメドゥーサとアタランテは笑顔になる。

 

メドゥーサは眼帯を外すと代わりに眼鏡をかけ、紫色の双眸で桜を優しく見つめながら頭を撫でる。

 

メドゥーサの両眼には石化の魔眼があるのだが、桜が目を見てちゃんと話したいとの要望があり、そこでメドゥーサはダ・ヴィンチちゃんに頼んで楕円型の魔眼封じの眼鏡を作ってもらい、戦闘以外のプライベートはそれを着けることにしている。

 

「幼女達よ!ズルイではないか、二人だけ我が夫の遊馬と一緒に寝るなど!」

 

「私達にもその権利をください!」

 

ネロと清姫は自分達はダメなのに桜とジャックが遊馬と一緒に寝ていることに不公平を感じて抗議する。

 

「イヤ!お兄ちゃんは絶対に渡さないもん!」

 

「おかあさんは私達のおかあさんだもん!」

 

「あはは……困ったなぁ……」

 

桜とジャックは遊馬にしがみついて離さないと言わんばかりの覇気を出していた。

 

二人がここまで独占欲を出したのは映画がきっかけだった。

 

まだ映画には続編……遊馬とアストラルの壮絶な戦いの記憶が続く。

 

それは第一部以上の壮絶なる戦いでもある。

 

それを知った時、幼い桜とジャックはある一つの大きな不安に襲われたのだ。

 

この世界の人類と未来を救う戦い……このカルデアにいる数多くの英霊達も認める本物の『英雄』である遊馬がいつの日か魔術王・ソロモンと対決する時、自分の命を捨ててでもソロモンを倒して世界を守ろうとするのではないか?

 

もちろん遊馬は必ず勝ってみんなの元へ帰ると言うだろうが、家族や友人だけでなく敵や仇にすら手を差し伸べるほどの深過ぎる優しさを持つ。

 

だからこそ不安になってしまい、いつか自分たちの前から消えてしまうのではないかと……。

 

既に遊馬に依存するほど大切に想っている桜とジャックは無意識のうちに遊馬を離さない、逃がさない意味も含めて一緒にいる時間を増やしているのだ。

 

「大切なものが増えると大変だな、遊馬」

 

皇の鍵の中からアストラルが出て来て今の遊馬の状況にやれやれと言った様子で見下ろす。

 

「そうだな。ま、悪くないから良いけどな」

 

「そうか……さて、そろそろ食堂に行った方がいいのでは?」

 

「おう、そうだな!」

 

遊馬達はギャーギャーと騒ぐネロと清姫を抑えて食堂に向かった。

 

 

午前7時15分・朝食。

 

食堂に着いて席に座ると遊馬の前にドン!と山盛りのデュエル飯が置かれた。

 

「はい!デュエル飯大盛り!」

 

「おおっ、小鳥サンキュー!」

 

小鳥特製のデュエル飯に遊馬は目を輝かせる。

 

「アストラルもたくさん食べてね!」

 

「喜んで!さあ、遊馬……ZEXALだ!」

 

アストラルは意気揚々と遊馬との合体を求める。

 

「またかよ!?最近デュエル飯が出る度にZEXALになってるじゃねえか!」

 

WDC決勝戦のトロン戦の時、ZEXAL状態で小鳥のデュエル飯を食べ、アストラルが生まれて初めて食事をしてとても嬉しそうにしていたので小鳥はアストラルにもデュエル飯を食べて欲しいと思って毎日大盛りのデュエル飯を用意するようになった。

 

小鳥の好意にアストラルは素直に応え、デュエル飯の食事の度に遊馬と合体してZEXALとなり、デュエル飯を堪能しているのだ。

 

「遊馬……私はデュエル飯を食べる度に感じるのだ……」

 

「何を……?」

 

「小鳥のデュエル飯を食べ続ければいつかきっと新たなランクアップの扉を開けると!だから私は今日もデュエル飯を食すのだ!」

 

「それってただ単にデュエル飯が食べたいだけじゃねえか!?」

 

「そうとも言う!そして私はもっと生きる喜びを一つでも感じたい!それでは行くぞ!私自身と遊馬でオーバーレイ!!」

 

「おいぃいいいいいーっ!??」

 

アストラルは半強制的に遊馬と合体してZEXALとなり、ここまで来たら遊馬も諦めがついて大人しくデュエル飯を頬張る。

 

「アストラル世界の奇跡の力をこんな簡単に使ってエリファスに怒られねえかなぁ……」

 

「ここは異世界だからエリファスが分かるとは思えないが、基本は黙っていれば問題は無い。もし仮にバレたとしても私自身のランクアップの為だと説き伏せるだけだ」

 

「アストラル、お前好きなことや興味あることにはいつも全力だな……」

 

記憶を失った時からアストラルは好きなことや興味あることをとことん追求したり、楽しんだりしている。

 

十中八九、遊馬との関わりやカオスの影響もあるだろうが……。

 

「美味い……やはり小鳥のデュエル飯は最高だ」

 

「ありがとう!これからも沢山作ってあげるからね!」

 

「ありがとう。感謝する、小鳥!」

 

「まあ、いっか……」

 

別に害はなくアストラルや小鳥がとても嬉しそうにしているので遊馬はそれ以上は追求しなかった。

 

 

午前8時・勉強会。

 

朝食後の恒例の勉強会が始まったのだが……。

 

「──であるからして、ここは……おい、マスター、ちゃんと話しを聞かんか!!」

 

エルメロイII世が教卓を思いっきり叩きながら注意をする。

 

「えー……だってさぁ……魔術なんか勉強してもなぁ……」

 

遊馬は今まで以上にやる気のない顔をしており、いつ居眠りしてもおかしくないほどやる気ゼロだった。

 

冬木市における桜の一件から魔術に対して最早拒絶反応並みの嫌悪感が出てしまい、遊馬は魔術の授業は受けたくない気持ちでいっぱいだった。

 

「……確かにあの娘が受けた魔術は外道で嫌がる気持ちもわかるが、魔術王が相手とならば多少は魔術の知識を持っておけ」

 

元々この授業は人理焼却の黒幕、魔術王・ソロモンに対するもので大して役には立たないかもしれないが魔術についての基礎知識を学ばせるために行なっている。

 

「確かに魔術王と戦うならば魔術の事を少し覚えておけば役に立てるかもしれないな……遊馬、ここは我慢するしかない。それに君自身が魔術を使うわけではないのだからな」

 

それに元々遊馬はこの世界の人間でも無い異世界人なので、魔術を使うための魔術回路と呼ばれる擬似神経が存在しないので魔術を使うことが出来ない。

 

最も、遊馬自身は『魔術の札』と呼ばれるデュエルモンスターズの力や、サーヴァントと契約した事でホープ剣を具現化できるようになったので魔術を使う必要は無いのだが。

 

「うぅ、分かったよ……仕方ねぇ……時計塔で大人気教師のウェイバー先生が教鞭を振るってくれるから受けるかぁ……」

 

「ロード・エルメロイII世だ!!」

 

本日もエルメロイII世のツッコミが冴え渡るのだった。

 

 

午前0時・昼食。

 

勉強会が終わり、遊馬はブーディカ特製のブリタニア料理を頬張った。

 

「うんうん、今日もいっぱい食べてね、ユウマ!」

 

「おう!」

 

ブーディカは遊馬の頭を軽く撫でてキッチンに戻った。

 

最近、ブーディカを初めとする年上系のサーヴァント達からのコミュニケーションが多くなった。

 

頭を撫でられたり、背中を軽く叩かれたりと触れ合いが増えていった。

 

これには理由があり、遊馬が映画の中で両親が行方不明となり辛く、悲しい思いを繰り返していた。

 

全ての戦いの後に両親は無事に戻ってきたらしいが、遊馬はこの異世界にて家族どころか友人達とも離れ離れになっており、本人は大丈夫だと言っているがそれでも寂しいのだ。

 

それを少しでも抑えられるようにとサーヴァント達は無意識に遊馬とのコミュニケーションを増やしている。

 

そのお陰もあってか遊馬もいつもより笑顔が増えていた。

 

 

午後1時・鍛錬。

 

レオニダスの筋トレは成長期の遊馬からロマニと相談して適度なトレーニングをし、その後は武蔵による二刀流剣術の鍛錬となる。

 

「うーん、原初の火とホープ剣の二刀流も良いけど、ホープレイの雷神猛虎剣と風神雲龍剣の二刀流を見てみたいな。遊馬、出してみてよ!」

 

映画で見た希望皇ホープレイのZW二刀流、雷神猛虎剣と風神雲龍剣に魅了された武蔵はZEXALの時に雷神猛虎剣を具現化していたので、ホープ剣を自在に出せる今ならできるのではないかと期待した。

 

「えっ?雷神猛虎剣と風神雲龍剣を?うーん、出せるかなぁ……ZEXALの時でしか出した事は無いから……」

 

とりあえずやってみる事にして遊馬はホープ剣を消し、目を閉じてトロン戦で希望皇ホープレイが持っているイメージを浮かべてみた。

 

すると、遊馬の右手に紫電が轟き、左手に旋風が吹き、一瞬だけ雷神猛虎剣と風神雲龍剣が現れてすぐに消えた。

 

「消えちゃったぜ……」

 

「でも一瞬だけ現れたね!その内出せるようになるよ!」

 

「そうだな。時間がある時に練習してみるよ」

 

「うん、出来るのを楽しみにしているよ!」

 

遊馬に新たなランクアップの兆しが見え、武蔵は雷神猛虎剣と風神雲龍剣の二刀流が実現するのを楽しみに待つ。

 

一方、少し離れたところでは激しい剣戟が繰り広げられている。

 

「良い調子ですよ、サクラ!」

 

「はいっ!」

 

アルトリアが相手をしているのは開放召喚をして黒騎士に変身した桜。

 

桜は『閃光煌めく希望の大剣』を持ち、手にした武器を自分の宝具として自由自在に扱える宝具で巧みな剣術を繰り出す。

 

蝶のように軽やかな動きをしながら繰り出す剣はまるで剣舞のように美しかった。

 

桜は強くなる為にアルトリアに頼み、剣の鍛錬の相手をしてもらっているのだ。

 

同じく凛もエレシュキガルの開放召喚をして鍛錬をしており、その相手は同じメソポタミア神話出身の姉妹で、別世界の未来の自分であるイシュタル。

 

流石にトレーニングルームで宝具をぶっ放なすことが出来ないので細かい魔力操作や魔力放出などの技術面を磨いている。

 

 

午後3時・間食。

 

遊馬達はエミヤたちが作るデザートでおやつを満喫していたが……。

 

「ウッ、ゥゥ……!」

 

『ウォオ……!』

 

フランと『No.22 不乱健』が時空を超えてフランケンシュタインの怪物同士でイチャイチャし始め、フランが不乱健の膝に乗ってお菓子を食べさせている。

 

美女と野獣ならぬ、美少女と怪物の二人の光景は見ているこっちが恥ずかしくなるほど初々しくイチャイチャしていた。

 

余りにもイチャイチャしている二人に遊馬達は思わず「もう結婚すれば?」と呟くほどだった。

 

ちなみに……。

 

「◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎……」

 

「ヴィクターの娘よ、ようやく運命の相手に出会ったか……」

 

呂布とバベッジはフランの幸せそうな姿に微笑ましく頷いて見守っていた。

 

呂布はフランが娘に似ているので甘やかしており、バベッジは友人の娘とあって気に掛けていた。

 

親のように見守っている二人でもしも不乱健がフランを悲しませることがあったら叩き潰すつもりだった。

 

 

午後4時・昼寝。

 

遊馬達の健やかな成長の為に昼寝の時間が設けられ、大部屋で雑魚寝の形で遊馬と小鳥、桜と凛とジャックとナーサリーが寝ている。

 

そして、遊馬と以前一緒に昼寝をすると約束していたネロと清姫だが、遊馬以外の予想外のメンバーに少々困惑しながらも昼寝をする。

 

その際、ネロはこのままではマズイとある計画を立てる。

 

「むむむ……このままでは余とユウマの時間が無くなってしまう。こうなったら、急いでアレの建設を急がねば!」

 

建築家でもあるネロは遊馬とイチャイチャする為にあるものを建築していた。

 

カルデアの施設拡大という名目でオルガマリーから許可は貰っており、その裏では密かに遊馬とイチャイチャする為の極秘施設を建築していた。

 

ネロは遊馬との仲を深める為にも急いでその極秘施設の建設を急ぐと決めた。

 

 

午後5時半・相談。

 

昼寝から目を覚ますとダ・ヴィンチちゃんから呼ばれて工房に向かうと、そこにはアンデルセン、シェイクスピア、紫式部の作家系サーヴァントが大集合していた。

 

「どうしたんだ?みんな集まって……」

 

「何かあったのか?」

 

「ふふふ……遊馬君、アストラル君、遂に……遂に完成したのだよ!」

 

「何を?」

 

「君の新しい発明か?」

 

「これさ!」

 

ダ・ヴィンチちゃんが取り出したのは小さな冊子だった。

 

表紙には何と……。

 

「お、俺たちの絵!?」

 

「それにホープも……」

 

そこには遊馬がデュエルディスクを構える姿とそれを支持するようなアストラルの姿、そして背後には二人を守るかのようにホープ剣を両手に構えた希望皇ホープの姿が描かれており、タイトルには『遊☆戯☆王 ZEXAL』と堂々と書かれていた。

 

「この前の映画を参考に君たちの本が完成されたのさ!」

 

「締め切りはないが……二人の戦いにインスピレーションが爆発して久々に全力で書いてしまったぞ」

 

「いやはや、あの映画でついつい筆が進んでしまいましたな!」

 

「私も久方ぶりに思いっきり書きました。良い出来だと思います」

 

映画を見た三人は僅か数日で遊馬とアストラルの出会いからカイトとの再戦までの激しい戦いの日々を事細かに書き上げたのだ。

 

「ちなみに挿絵は私の直筆で書かせてもらったよ!」

 

ダ・ヴィンチちゃんも挿絵を担当し、歴史に名を残す芸術家と作家系のサーヴァント達が手を組み、遊馬とアストラルの戦いをネタに最高の一冊を作ってしまったのだ。

 

「下手すれば国宝級の一冊じゃねえか!?」

 

「異なる時代の英霊が集うこのカルデアだからこそ実現した奇跡だな……」

 

この一冊にどれだけの価値が込められているのか分からず、あまりにも恐れ多いその本を受け取る。

 

「も、もしかして……残りの映画のも……?」

 

「もちろん!三部作だから残り二冊も製作予定だから楽しみにしていてね!」

 

ダ・ヴィンチちゃん達はノリノリで残り二冊の制作も考えており、遊馬とアストラルは今までにない恥ずかしさを感じる。

 

ちなみにこの本はカルデアで空前の大ヒットとなり、紫式部の地下図書館に十冊ほど寄贈されたが全てレンタルされるほどの人気になるのだった。

 

 

午後6時・夕食。

 

カルデアで一番賑やかな時になるであろう夕食時……遊馬は大盛りの食事を食べるとあることに気付く。

 

「あれ?そう言えば今日はマシュを見かけないな……」

 

レイシフトが無いカルデアで過ごす時は一日の半分近くは一緒に行動するが、今日は珍しく朝から会っていない。

 

そこにオルガマリーが通りがかってその答えを教える。

 

「マシュなら定期検査よ。特異点の戦いも激しくなってきたし、ようやくまとまった時間が出来たから今日は念入りにしているのよ」

 

「定期検査か。明日には会えるか?」

 

「もちろんよ。明日は勉強会もお休みだから一緒にゆっくりすれば?」

 

「おう!」

 

オルガマリーはその場から立ち去る瞬間に表情を暗くしたが遊馬はそれに気づかなかった。

 

 

午後7時・自由時間。

 

夕食を終えて食堂でデュエルを行う。

 

ルールを覚えた桜も初心者向けの20枚のハーフデッキでデュエルが出来るようになり、遊馬とデュエルを申し込む。

 

「お兄ちゃん!私がデュエルで勝ったら一つ……お願いを聞いて!」

 

「はははっ!このワールドデュエルカーニバルの初代デュエルチャンピオンに自信満々だな!良いぜ、その条件飲んだぜ!」

 

わざと悪役みたいに演じて遊馬は桜とデュエルをする。

 

そして、デュエルの結果は……。

 

「希望皇ホープONEの効果!私のライフポイントが相手より3000ポイント低い時、オーバーレイ・ユニットを3つ使い、私のライフポイントを10にして、相手フィールド上の特殊召喚されたモンスターを全て破壊し、ゲームから除外!パンドラーズ・フォース!」

 

「やべっ!?俺のモンスターが全滅した!?」

 

「更にこの効果で除外したモンスターの数×300ポイントダメージを相手ライフに与える!そして、装備魔法『巨大化』を装備!私のライフポイントが相手より低い時、装備された希望皇ホープONEの攻撃力は2倍!攻撃力5020の希望皇ホープONEでダイレクトアタック!ホープ剣・シャイニング・スラッシュ!!」

 

「ぐぁあああああっ!??」

 

「やったー!勝ったー!」

 

結果は桜の勝利となった。

 

桜のエクストラデッキには希望皇ホープONEだけでなくダ・ヴィンチちゃん特製の希望皇ホープなどのコピーカードも入っていた。

 

「すげぇな、6歳でこんだけやれるんだから桜ちゃんにはデュエルの才能があるぜ!」

 

遊馬は最初から負けるつもりだったが、桜から才能を感じ、そこそこ本気でデュエルをしたが、桜が最も信じる希望皇ホープONEで逆転されてしまった。

 

「さてと、負けちまったから桜ちゃんの願いを叶えなきゃな。何をすれば良いんだ?」

 

遊馬はそこまで変な事でなければ願いを叶えるつもりだった。

 

桜はキランと目が怪しく輝くと何かを取りに食堂を出てすぐに戻ってきた。

 

「これにサインして!」

 

折りたたまれた紙とペンを持ってきて遊馬に差し出す。

 

「サイン?オッケー!それなら喜んで!」

 

遊馬は仮にもデュエルカーニバルのデュエルチャンピオンなのでいつかファンが出来てサインを頼まれると思っていたのでこっそりとサインの練習をしていた。

 

遊馬は渡された紙に意気揚々と自分の名前を有名人みたいにサインをして桜に渡す。

 

「やったー、ありがとう!」

 

サインが書かれた紙を受け取った桜は喜びながら紙を開いた。

 

そして、桜の口から衝撃的な発言をする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これで10年後に私がお兄ちゃんと結婚出来るね!」

 

「……………………はい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遊馬は耳を疑い、首をグギギと桜に顔を向ける。

 

桜の持つ紙には遊馬が書いたサインの上に文書が書かれていた。

 

『九十九遊馬は間桐桜が十六歳になった時、婚約を結び、結婚する事をここに誓う』

 

それはただの紙ではなく遊馬が今から10年後に桜と結婚する事を約束させる契約書だった。

 

「ファッ!?何だこの紙!??」

 

「えへへ……パールヴァティーさんに用意して貰ったんだ!」

 

「パールヴァティーに!?」

 

「はーい、私ですよー!」

 

キッチンで後片付けを終えたパールヴァティーがタイミングよくやって来た。

 

「桜ちゃんに何て物を用意してるんだよ!?」

 

「うふふ、マスターさんが恋多き男の子だからですよ。例え別の世界でも、進む道が違えども、過去の私には違いありません。だからこそ、幸せになってもらいたいんですよ」

 

パールヴァティーは桜の頭を撫でながら有無を言わさない笑みを浮かべる。

 

「マスターさん、この子と同じ私だから分かるんですよ。間桐桜という人間は惚れた男の人には何処までも一筋なんですよ……それに、マスターさんは先輩と同じで無茶することが多いのでちゃんと戻って来てくれる『約束』が欲しかったんですよ」

 

遊馬は多くの想いを背負って戦う優しい心を持つが、その所為で危険な目にも数多く遭遇している。

 

だからこそ『約束』と言う束縛で遊馬の心を縛り、必ず桜の下に帰って来れるように契約書を用意したのだ。

 

「桜ちゃん……」

 

桜は契約書を抱きしめながらウルウルとした涙目で遊馬を見つめていた。

 

自分よりも一回り歳が小さいとは言えここまで慕われているのならば断ることも出来ない。

 

遊馬はまだ十三歳の子供だが出来るだけ歳上としての対応をしながら桜に話しかける。

 

「分かった。十年後に桜ちゃんの俺への気持ちがどうなっているかは分からないけど……」

 

遊馬としては今の桜の想いは幼い子供によくある異性の年上の人と結婚すると言うものだと思っているが……。

 

「もしも、もしも桜ちゃんが十六歳になった時に、まだ俺の事を好きでいてくれたら……その時はその契約書の約束を果たすよ」

 

直接的に言葉にはしていないが遊馬の遠回しのプロポーズに桜の目は輝く。

 

「えっ!?本当に!?」

 

「ああ。契約書がこうしてあるから守らなきゃな……俺、約束を破るのは嫌だからな」

 

「うん!ありがとう!心変わりなんて、絶対にしないからね!」

 

桜の満面の笑みに遊馬は仕方ないと言った様子で苦笑を浮かべる。

 

十年後の未来がどうなっているかは分からないが、今はこの小さな笑顔を守れるならばと遊馬はそう気持ちを切り替えた。

 

そう思った矢先だった。

 

「遊馬……!」

 

「え……?レ、レティシア……?」

 

振り向くとそこにはメラメラと燃え上がる漆黒の炎を纏うレティシアの姿があった。

 

レティシアの手には英語……ではなく、フランス語で書かれていた文章が筆記体で綺麗に書かれているが、幾ら勉強を少しは頑張っている遊馬でもちんぷんかんぷんな内容だった。

 

「さあ、何も言わずにとっととこの契約書にサインしなさい!」

 

桜が契約書を用意したと聞き、レティシアは以前からこっそり作っていた自作の契約書を部屋から取りに戻ってきた。

 

「いやサインって、これ何の契約書だよ……?」

 

流石に半分騙された形で契約書を書かされたので抵抗があり、レティシアの威圧感に押されてその場でたじろぎながらゆっくり下がる。

 

「……責任を取って、私を異世界に連れて行くんでしょう……?だから早くここにサインしなさい!!」

 

「いやだからその契約書の内容は何!?」

 

「うるさい!良いから早く書きなさい!!」

 

「何だかとてつもなく嫌な予感がするからサラバ!」

 

遊馬はその契約書だけではなくこれから起きると思われる嫌なものから被害を受けないためにその場で脱兎の如く逃走する。

 

「逃がすかバカ!この契約書に血判させて絶対に契約させてやるから!」

 

そんな遊馬をレティシアは鬼気迫る表情で全力で追いかける。

 

「血判って俺の血!?レティシア、なんだか昔の竜の魔女時代に戻ってねえか!?」

 

「竜の魔女でも何でも構わないわ!この契約書にあんたの名前が書いてもらえるならね!!」

 

「その契約書で俺に何をさせる気だ!!?」

 

「それは……あ、あんたの人生を貰うわ!」

 

「嘘だろ!?まさか、お、俺を奴隷にするつもりか!?うぉおおおおおっ!逃げるしかねえ、かっとビングだ!」

 

「そ、その代わり、私の人生を──って、最後まで話を聞きなさいよ!遊馬のバカァッ!!!」

 

遊馬の鈍感と勘違いによりレティシアの想いを告げるタイミングが有耶無耶になってしまった。

 

その後、騒ぎを聞きつけて遊馬に好意を寄せる大勢の女性たちが乱入して大混乱となり、オルガマリーの怒号が響くまで終わらなかった。

 

遊馬から密かに離れていたアストラルはウキウキと契約書を見ながら楽しそうに話している桜とパールヴァティーを見て改めて戦慄した。

 

この二人……世界は異なるが同じ間桐桜と言う人間はここまで他人を畏怖させるほどの恐ろしい存在なのかと……。

 

「アストラルよ、桜は私の中で一番怖いと思うのだ……」

 

「姉である私もたまに恐怖で震えるわ……」

 

一連の騒動を見たエミヤとイシュタルが苦笑いを浮かべながらアストラルに近づく。

 

エミヤとイシュタルですらも恐れる『間桐桜』と言う少女。

 

アストラルはため息をついて遊馬の新たな女難に不安を抱く。

 

「…遊馬もかなり大変な少女に惚れられたものだな……」

 

「十六歳になったら結婚……これはもうマスターが逃れられない運命だな……」

 

「結婚は人生の墓場って何処かで聞いたことあるけど、その通りね……」

 

まだ桜に『間桐桜』の恐ろしい一面が出てないにも関わらず遊馬を縛り付けて将来結婚することを約束させた。

 

桜が幸せならそれでいいのだが、遊馬は大丈夫か?と不安になってしまう。

 

「遊馬……強く生きるんだ……!」

 

「くっ、ここに志貴さんを呼んで共に解決策を練りたい……!!」

 

「いやいや、誰か知らないけどそれは絶対に無理でしょ……」

 

アストラル達はもしもの時はもちろん遊馬に力を貸すつもりだが、正直なところ本当に解決出来るか微妙な心境だった。

 

 

午後9時・対話。

 

追いかけっこの後の大乱闘が終わり、動き回った所為で腹が減った遊馬は何か簡単な食べ物が無いか食堂に向かうと……。

 

「あれ?モードレッドにジークにルーラー?」

 

そこにいたのはモードレッドとジークとルーラーの三人でテーブルにお菓子などを広げて談話をしていた。

 

「よー、ユウマ。何してんだ?」

 

「走り回って色々動いたから腹減ってさ……」

 

「あの騒ぎか……」

 

「マスター……女難にもほどがありますよ……」

 

「何も言えねぇ……」

 

ルーラーからグサリと刺さる言葉を言われ、遊馬はグッタリしながらモードレッドの隣に座る。

 

「食うか?オレもなんか腹が減っちまってな。途中であった二人を連れて軽く話してたんだ」

 

「サンキュー、いただくぜ……」

 

モードレッドの厚意でお菓子を貰い、そのまま四人で談話をすることになった。

 

ジークとルーラーの恋話を遊馬とモードレッドで弄ったり、モードレッドの最近のアルトリアとの関係を聞いたりと食堂に楽しい笑い声が響くのだった。

 

そんな中、モードレッドは遊馬にあることを尋ねた。

 

「なあ、ユウマ……お前、誰かを憎んだりしたことはねえのか?」

 

「……急にどうした?」

 

「この間のお前とアストラルの記憶……映画だっけ?それを見てからずっと考えてたからな。もしもオレがお前の立場なら怒り狂って容赦無く斬り殺していたかもしれねえけど、お前は自分が受けた事じゃなくて、誰かが受けた痛みや悲しみで怒っていた……」

 

モードレッドの考えにジークが口を開いた。

 

「俺もだ……ルーラーが消滅した時、天草に抑えきれない怒りと憎しみの感情が湧いてきた。ルーラーを……一番大切な人を失ったからこそ、あの感情が出て来た……ユウマは父を……大好きな家族を奪われても怒りと怨みを出さなかった……」

 

二人が言いたいことを理解した遊馬は頭をかきながらその時のことを思い出しながらゆっくりと答える。

 

「俺だって、許せなかったさ。大好きな父ちゃんが急にいなくなって、探しに行った母ちゃんも……だけど、それよりもアストラルを守る、ハルト達を助けたいって思ったら憎しみよりもそっちの気持ちが強くなったんだ」

 

映画を見て遊馬の気持ちが伝わったが、実際にその言葉を聞くとその重みがさらに伝わった。

 

「それで……考えたんだ。俺の父ちゃんなら、俺にかっとビングの道を示してくれて、俺に沢山の愛情を注いでくれた大好きな父ちゃんなら……Dr.フェイカーとトロンに何て言うだろうって。そう考えたら、自然と憎しみが消えたんだ……」

 

遊馬は誰もが幸せになれる道を目指して抗い続け、そして……遊馬のかっとビングが奇跡を起こし、全てを救い、幸せに導くことが出来たのだ。

 

「素晴らしいです……!マスターなら、私たちの神の道を歩めば聖人として認められてもおかしくない心の持ち主です……!ゲオルギウス様もマルタ様もとても感心していましたし……」

 

聖職者としてルーラーは遊馬の心のあり方を感心しているが、遊馬は苦笑いを浮かべて首を左右に振る。

 

「…残念だけど、俺は弱い人間だ。次の映画のちょっとネタバレになるんだけど、実は……敵に親友を殺されたと思って怒りと憎しみで我を忘れちゃったんだよ」

 

「……本当か?」

 

「ああ、俺の大切な親友さ。だけど、それは敵の罠で俺を嵌めるのが目的だったんだ。その所為でアストラルも小鳥も……俺の大切な仲間達、全てを失いかけたんだ……」

 

憎しみや怨みを否定していた遊馬が犯してしまった拭いきれない大きな罪。

 

それは今でも遊馬の心の奥底に見えない棘として突き刺さり、戒めとなっている。

 

「憎しみは別の悲劇や新しい憎しみを生む……その時に嫌という程思い知らされたんだ。俺はもうあんな思いをしたくねえ、二度と大切なものを失わないためにも……」

 

「……なんか、安心したぜ」

 

「え?」

 

モードレッドはテーブルに肘をついてフッと笑みを浮かべる。

 

「お前もやっぱり人間なんだな。この聖女様みたいな人間要塞のとんでもねえ精神と違ってちゃんと人の心を持っているみたいだな」

 

遊馬がちゃんと人として当たり前の心を持っていることにモードレッドは何処か安心した。

 

「そうか?俺はただのガキだぜ?」

 

遊馬の謙遜した言葉にモードレッド達は互いに目を合わせ、同時に軽くため息をつく。

 

「はぁ……お前の何処がただのガキだよ……なあ?」

 

「確かに……普通を意味するなら明らかに違うな」

 

「魔術師も真っ青な戦いを繰り広げ、その末に世界滅亡の危機を短期間で何度も救っていて、それでただのガキとはちょっと……」

 

「あ、あれぇ?  俺、おかしな事言ったか?」

 

三人からのまさかの否定に遊馬は思わず目を激しく瞬きする。

 

それはそれぞれ想像出来ないほどの重い人生を生きた歴戦のサーヴァント達から遊馬が普通ではない事を明らかに否定された瞬間だった。

 

 

午後11時・就寝。

 

シャワーを浴びて1日の汗や汚れを洗い落として体を綺麗にするが、日本人である遊馬には物足りないものがあった。

 

「たまにはデカイ風呂に入ってゆっくりしたいよなぁ……」

 

世界で数少ない風呂に入る文化を持つ日本人としてたまには風呂に入ってゆっくりしたいと感じる遊馬だった。

 

バスタオルで体を拭き、寝間着のジャージに着替えて部屋に戻ると遊馬はある気配に気づく。

 

「……二人共、隠れてないで出てきたら?」

 

するとベッドの下からゴソゴソと動き、出てきたのは桜とジャックだった。

 

「「バレちゃった……」」

 

「また俺のベッドに潜り込むつもりだったのか?」

 

「「うん……」」

 

正直に自白して頷く二人に遊馬は軽くため息をつきながらベッドに転がり、掛け布団を剥がして広げる。

 

「ほら、入れよ」

 

「え……?」

 

「いいの……?」

 

「ああ。良いぜ、早く寝ようぜ」

 

「うん!」

 

「ありがとう、おかあさん!」

 

遊馬の両側に桜とジャックはウキウキしながら横になる。

 

「よーし、電気を消すぞー」

 

「おやすみなさい」

 

「おやすみー」

 

「ああ。おやすみ」

 

遊馬はリモコンで部屋の電気を消し、三人は眠りについた。

 

それから少ししてから部屋の前にはアタランテとメドゥーサが門番として立ち、清姫やネロなど遊馬に夜這いに来るサーヴァントに立ち向かう。

 

 

深夜0時・???

 

就寝となり、皆が寝静まった頃……とある部屋で二人の男女が話をしていた。

 

「それで、ドクター……私の……」

 

「君の検査結果だけど……正直なところ、僕もかなり驚いているよ」

 

それはマシュとロマニの二人で、ロマニは検査結果が記された電子カルテを見て驚きながらも嬉しそうにしていた。

 

「驚いて、いる……?それはどう言うことですか……?」

 

「これはあくまで僕の推論だけど、きっと……このカードが君に希望と未来を与えてくれたんだと思う」

 

テーブルの上には遊馬から借りていた『FNo.0 人理の守り人 マシュ』のカードが置かれていた。

 

「マシュ、落ち着いて聞いておくれよ。決して騒いだり興奮しないこと」

 

「は、はい!」

 

マシュは緊張して姿勢を正してロマニの話を聞く。

 

それはカルデアでは極一部のものしか知らないマシュの秘密……避けられない過酷な運命。

 

しかし、遊馬との出会いがマシュの運命を、未来を希望へと変えていったのだ。

 

その話の詳細を聞いた瞬間、マシュは大粒の涙を流し、部屋に侵入していたフォウがマシュの体によじ登って涙を舐め取った。

 

ロマニは笑みを浮かべ、マシュの頭を撫でながら優しく問う。

 

「この事は遊馬君達に話すかい?」

 

「……いいえ、しばらくは話しません。私の中の英霊が誰かも分かりませんし、まだ私の体がこれからどうなるかも分からないので、ぬか喜びはさせたくありません」

 

「……分かった。それじゃあ話すタイミングはマシュに任せるよ」

 

「はい」

 

マシュは自分の肩に乗っているフォウを撫でて頷いた。

 

この日、マシュは遊馬達の知らないところで未来への小さな希望の光を宿した。

 

そして……その光はやがて、マシュにランクアップの大きな力を与える事になるのだが、それは少し後の話……。

 

 

 




桜ちゃんが黒化して遊馬が逃げられなくなってしまいました(笑)
色々なFateを見て桜ちゃんは可愛いけど怖い、同時に幸せにしたい気持ちがあったのでわずか6歳で遊馬の婚約者(仮)になりました。

ラストはマシュの運命が変わる描写を書きました。
遊馬と契約してフェイトナンバーズがあるのでこうなってもおかしくないと思ったので。

次回はいよいよ第五特異点がスタートです!
私の好きなキャラがたくさん出るので気合を入れていきます!

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