この調子でなんとか8月中にサマーメモリー編を終わらせたいです。
バニヤンが作った大量の作物とクー・フーリンの兄貴が釣ってきた魚介類を元にエミヤのバーベキューで腹一杯食べた俺たちはすぐに就寝に入った。
ログハウスではハンモックが付けられていて俺はテンションマックスで眠ったぜ。
カルデアだとロマン先生がハンモックは成長期の体に悪いと言って禁止されてベッドを使ってたから、久しぶりのハンモックは気持ちよく眠れたぜ。
翌朝、気持ちよく目を覚まして外に出たら……すげぇ異様な光景が広がっていた。
それはネロと清姫と武蔵姉上が涙目になりながら砂浜で正座をさせられていて、その前には明里姉ちゃんが学生時代に着ていたセーラー服のようなを着た頼光さんが憤怒の様子で立っていた。
恐る恐る頼光さんに何が起きたのか聞くと、昨夜にネロと清姫と武蔵姉上が水着姿で俺のログハウスに忍び込んで夜這いをかけようとしていたらしい。
それを頼光さんが全力で阻止してくれたみたいだ。
今の頼光さんはバーサーカーからランサーにクラスチェンジした影響でかなり厳しい性格が表に出ているようだった。
そう言えば頼光さんを怒らせるとすげぇ怖ぇってゴールデンが言ってたな……。
流石に海に来たのにこのまま説教を続けるのはネロと清姫と武蔵姉上が可哀想なので、頼光さんを説得して三人への説教を後で俺と頼光さんと二人っきりで散歩をする条件でやめてもらった。
ちなみに三人は長時間日差しを浴びながら熱々の砂地で正座させられて心身共にかなり疲労してしまったのでフラフラしながらログハウスで休むそうだ。
朝食を食べて軽い準備運動をしてからいよいよスカサハ師匠の指導の元、俺たちの修行が始まる。
修行に関しては各個人でやるものではなく、俺とマシュとイリヤちゃんと美遊ちゃんとクロエちゃん、5人で協力して行うものだった。
その内容は正直に言うと俺でも耳を疑うようなものだった。
それは……アストラルの持つナンバーズとの百番勝負だった。
5人の持てる全ての力を駆使してナンバーズ100体を全て倒すと言うもので、マシュとイリヤちゃん達は顔を真っ青にした。
ちなみに俺はデュエルモンスターズとデュエルディスクは使えず、俺自身が使える剣と銃でしか戦えないとスカサハ師匠に言われてしまった……。
スカサハ師匠のこの修行内容は前日にアストラルと話し合って決めたらしい。
スカサハ師匠の弟子のクー・フーリンの兄貴でさえも「流石にそれはヤバいだろ……本当に師匠は鬼畜だな……」と呟いた瞬間に師匠のゲイ・ボルクが兄貴に向かって飛んでぶっ飛ばされてしまった……兄貴、御愁傷様。
ちなみに修行のナンバーズ100体だが、ヌメロン系は能力が特殊過ぎるので除外されて、おしゃもじソルジャーみたいな戦闘に向かないナンバーズも除外で、カオス・ナンバーズを含めた100体をアストラルが選んで1体ずつ召喚して戦わせるらしい。
流石に効果は使わずに純粋な戦闘力のみで戦わせるが、それでもナンバーズ100体との勝負はかなり危ないと思う。
しかし、スカサハ師匠は本来なら自らの手でじっくりと時間を鍛えてやりたいところだが、人理焼却で時間があまりないと言うこともあるので多少の荒療治も兼ねてのことだった。
この魔術世界とは異なる、異世界で高次元の力の結晶であるアストラルのナンバーズで成長途中のマシュ達と戦わせればきっと大きな成果を得られると師匠はそう確信しているのだ。
そして、俺自身が『未来皇ホープ』でもあるので同じナンバーズと戦うことで内なる力を更に高める事が狙いらしい。
それにしても、ナンバーズ軍団との百番勝負か……デュエルじゃなくて純粋なガチンコバトルだからすげぇ不安だけど、同時にワクワクしてきたんだ!
マシュ達は不安そうな顔をしていて申し訳ないけど、デュエルでは見られないナンバーズ達の姿の細かいところを見られるし、色々なアクションシーンも見られるかもしれないと言う期待で胸がいっぱいだった。
俺は原初の火とホープ剣を構え、腰にはホルスターを取り付けて久々に使うフリントロック式拳銃をいつでも取り出せるように仕舞う。
やる気満々な俺にマシュとイリヤちゃん達も覚悟を決めて戦闘態勢を取り、スカサハ師匠は満足げに頷くと早速修行が始まった。
アストラルが記念すべき最初のナンバーズのカードを海に投げ飛ばすと海の中から現れたのはリバイス・ドラゴンだった。
リバイス・ドラゴンは最初にデュエルで召喚された記念すべきナンバーズだ。
ナンバーズ百番勝負の修行の始まりを告げるには相応しいともいえる相手だった。
このバカンスの間に100体を全部倒すのが目標だ、必ず突破してやるぜ!
ナンバーズ百番勝負は朝から昼まで行われ、切りのいい20体を倒したところで今日の修行は終了となった。
ナンバーズを20体倒すのは……正直言ってかなり疲れたぜ。
体力に自信のある俺だけでなく、マシュとイリヤちゃん達もぐったりしていて午後はあまり動けない感じだった。
戦闘の陣形は俺とマシュが前衛、イリヤちゃんと美遊ちゃんが中衛、クロエちゃんが後衛のバランスが取れた陣形でなんとか戦い抜けた。
でも、ナンバーズを20体倒したとは言え、まだ残りは80体もいて、しかもまだまだ力のある奴は山ほどいるからそう簡単には倒せないから前途多難な道のりだった。
流石のこの修行内容には百戦錬磨の戦士系のサーヴァント達も同情するほどでみんな俺たちに労りの優しい言葉をかけてくれた。
午後は無人島でサーヴァント達が何をしているのか見て回った。
昨日と引き継ぎで遊んでいたり、のんびりしたり、魚釣りをしたり、無人島を探検したり、自分だけの秘密基地のようなスペースを作ったり、そして無人島を開拓するために色々な施設を作ったりと各々が自分の心の赴くままに行動していた。
カルデアとは違った開放的な環境でみんな生き生きと行動していてここに来て良かったなと思う。
そんな中、木陰でビーチチェアーに座り、優雅に本を読んで恐らくはエミヤが作ったであろうヤシの実ジュースを飲んでいるオルガマリー所長を見つけた。
よかった、ちゃんとのんびりと休んでいるなと安心して何の本を読んでいるのかとこっそりと表紙を覗き込んだけど、それに思わず目を疑った。
タイトルは『銃の基礎知識』。
その名の通り、銃の基礎知識が事細かに書かれており、何でそんなものを読んでいるのか不思議で仕方がなかったが、その答えをダ・ヴィンチちゃんが教えてくれた。
どうやら所長はFBI初代長官のフーヴァーの力を引き出して宝具ではないが武器としてマグナムリボルバーやサブマシンガンなどの銃器を使えるようになった。
所長は今後の戦いの自衛の為にと銃器の使い方を学んでいるらしい。
そして、マグナムリボルバーやサブマシンガンは後でカルデアに戻った際にはダ・ヴィンチちゃんを始めとする天才達とメディアなどの高名な魔術師達に頼んで強化改造をしてもらうらしい。
サーヴァントの持つ武器を改造出来るのかと疑問に思ったが、どうやら天草さんが聖杯大戦時に日本刀の「三池典太」をシェイクスピアのスキルで宝具レベルにまで強化したのでそういう事は可能みたいだ。
魔術師が銃器を使って大丈夫なのかなと思って恐る恐る所長に聞いてみたら「元々私は魔弾使いだからそれを銃器にも取り入れられれば攻撃の幅が広がるわ。それに使えるものはなんでも使える方が良いし、手数が多ければ多い程、これからの敵を倒すには良いでしょう?」と不敵の笑みを浮かべた。
その時、オルガマリー所長は俺たちカルデアの仲間にはその銃口が向けることは無いけど、敵対勢力や害をなすものには容赦なく向けられる光景が簡単に浮かんだ。
色々と心の枷がぶっ飛んだオルガマリー所長を怒らせてはいけないと俺は改めてそう心に誓った。
それから子供達の様子を見に行くと、みんなはバニヤンが作った畑で作物を収穫をしているらしく俺も手伝いに行くことにした。
するとそこには子供達だけでなく珍しい組み合わせでマリー姉様とモードレッドも一緒にいた。
すると子供達は俺に気付くと一斉に近づいてきてお願いをしてきた。
何のお願いか分からないけど出来るだけ叶えたいと思い、まずはどんなお願いか内容を聞いたが……それはかなり予想外のものだった。
子供達の後に付いてきた小さな三つの影、それは四本足で歩く日本でも馴染みのある小さな動物だった。
それは……猪の子供、うりぼうだった。
しかも見た目は可愛くて性格は人懐っこく、人に害を与えない様子だった。
そして、子供達の願いはうりぼう達をペットにしたいと言うことだった。
子供達よ……犬や猫ならまだしも、よりにもよって難易度の高いうりぼうをペットにしたがるのか……?
まあ、みんなサーヴァントとデミ・サーヴァントだからうりぼうが猪に成長しても問題なく飼えそうだけどさ……。
しかも、マリー姉様とモードレッドもうりぼう達をかなり気に入っていて、その二人からも珍しくお願いされたら断る事はできなくなってしまい、結局うりぼう達を飼うことになったのだった。
それにしても、このうりぼう達は人語を普通に理解しているけど、一体何なんだ……?
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ナンバーズ百番勝負……考えた私ですら恐ろしいと思いました。
これに挑む遊馬達はかなり地獄だと思います。
オルガマリー所長の強化フラグが立ちました!
まあ、原作では何故かビーストになってますのでこれぐらいは(笑)