特にレティシア・サンタ・リリィを登場させたいですね。
黒髭海賊団から二人のサーヴァント、アンとメアリーと契約した遊馬。
黒髭は味方のサーヴァントが減ったことで宝具『
貴重なサーヴァントが二人も失ったことで黒髭にも焦りが見せ始めた直後、更なる追い打ちが黒髭を襲う。
「アルテミス!準備できたと伝えろ!」
それはいつのまにかアルテミスの側を離れていたオリオンであり、息切れしながらアルテミスの肩に乗る。
「ダーリン!わかったわ、船長さーん!」
「よっしゃ!操舵手、取舵一杯!角度をつけて、衝角で土手っ腹食い破るよ!」
「あいよ、姐御!取舵いっぱああああい!」
アルテミスは大声で叫ぶと近くまで来ていた黄金の鹿号に乗っているドレイク船長が部下に命令してアン女王の復讐号に向かって突撃する。
「何ですかな、あの小さいの。……あの小さいの……オー、マイ、ガッ!全員、衝撃に備えなさい!爆発するですぞおおおおおおおおおおおおおおお!」
黒髭はオリオンの存在にこれから何が起きるのか直ぐに察知し、大声で叫んだ。
次の瞬間。
ドカァアアアアアアン!!!
アン女王の復讐号の船内が大爆発を起こし、船が大きく揺れた。
それは火薬庫が大爆発を起こしたのだった。
「上手くいったわね、ダーリン!」
「し、死ぬかと思った!火薬庫で!導火線に!火をつけて!全力で!走るとか!」
それはドレイクが考えた作戦でオリオンがその小さな体を生かしてこっそりと火薬庫に侵入し、導火線に火をつけて大爆発を起こしてアン女王の復讐号に大ダメージを与えるものだった。
「総員。対ショック態勢ー!ドゥフフフ、いっぺん言ってみたかったでござる!」
黒髭はこの場から離脱することを考えたがそれは無駄だった。
何故なら……。
「さあて、掠奪開始だ。乗り込むよ、私の頼れるアホウども!!」
黄金の鹿号に乗るドレイク達が突撃したからだ。
「俺たちも行くぜ!」
「行くぞ、遊馬!」
「メアリー、私達も!」
「そうだね、アン!」
遊馬達もブラック・コーン号をアン女王の復讐号の横に着くとそのままドレイク達に続いて乗り込む。
既に黒髭の部下はアルテミスの弓で全て倒され、残るは黒髭とランサーのみ。
「黒髭のおっさん、これで終わりだ!」
「諦めて投降するんだ!」
「まだまだ!この黒髭、例え一人でも負けることはーー」
グサッ!!
「ゴガッ……!?」
「えっ……!?」
「何……!?」
突然黒髭に起きた信じられない事態に遊馬達は目を疑った。
それは黒髭の仲間であるはずのランサーが背後から槍で黒髭を貫いたからである。
「おっさん!!」
「ティーチ!?クソ、テメエ仲間を……!」
「いやあ……やっと隙ができたよな、船長。まったく、油断ブッこいてる振りして、どこだろうと用心深く銃を握りしめているんだからねえ。オジサン、まったく関心したぜ。天才を自称するバカより、バカを演じる天才がそりゃ厄介だわ」
ランサーは初めから黒髭を狙うつもりで共に行動していたらしく、黒髭もそんなランサーを警戒していた。
「何言ってるんだお前は!!スパイダー・シャーク!!」
遊馬は激怒して原初の火を構えて走りながらスパイダー・シャークに攻撃命令を下した。
スパイダー・シャークはランサーに向けて竜巻を放つとそれよりも早く黒髭の体に手を突っ込むと臓器ではなく……金色に輝く杯を取り出した。
「あれは聖杯!?エドワード・ティーチがこの時代の特異点だったんですか!?」
マシュは黒髭が特異点の元凶に驚き、スパイダー・シャークの竜巻がランサーに当たる瞬間に聖杯が輝き、その竜巻を打ち消した。
「いやー、やっぱり凄いね聖杯は」
「くっ、ぬかった……ヘクトール……」
「ヘクトール!?遊馬、その男は危険だ!ギリシャ神話の英雄、トロイヤ軍最強の戦士だ!」
ヘクトール。
それはトロイヤ戦争において、トロイヤ防衛の総大将を務めた大英雄。
「そんなこと知るか!てめえの目的はなんだ!!」
遊馬はホープ剣を出して二刀流にしながら全力で走り、乱れ斬りを放つ。
しかし、ヘクトールはそれをあっさり避けると品定めするように遊馬を見る。
「おっと!いやー、その歳でそれだけの剣が使えるなんて将来有望だな。だけど、オジサンは君を相手にしている暇はないんでね!」
ヘクトールは軽やかに飛ぶと黄金の鹿号に侵入した。
「狙いはエウリュアレか!アストラル!」
「ああ!私のターン、ドロー!」
アストラルはデッキからカードをドローし、大英雄である強力なサーヴァントであるヘクトールを止めるための方程式を瞬時に組み立てた。
ヘクトールは黄金の鹿号にいたエウリュアレを見つけるとすぐに連れ去ろうとするがメドゥーサとアステリオスとステンノが守るために立ち塞がる。
「下姉様には手出しさせません!」
「私の妹に近づかないでもらえるかしら?」
「エウリュアレ……まもる!」
「名高きメドゥーサと女神ステンノ、そしてミノタウルスか……だがなぁ、あんたら如きに遅れを取るほど、オジサン落ちぶれちゃいねえがな!」
ヘクトールがメドゥーサとステンノとアステリオスに槍を向けたその時。
「「レベル8のガガガマジシャンとガガガキッドでオーバーレイ!エクシーズ召喚!!」」
遊馬とアストラルの重なる声が響くと、アストラルが召喚した2体のモンスターが光となってヘクトールを阻むように間に吸い込まれ、光の爆発が起きる。
「な、何だ!?」
「「我が記憶に眠る二つの希望!その希望を隔てし闇の大河を貫き、今その力が一つとなる!!」」
大気が震え、空中に『38』の数字が浮かび上がると空間に大きなヒビが入る。
「「現れよ!『No.38
『グォアアアアアッ!!!』
空間を突き破り、咆哮を轟かせながら現れたのは銀河眼の光子竜に似ており、その身に鎧を身に纏った巨大な竜である。
「馬鹿な!?幻想種……しかもドラゴンだと!??」
さまざまな魔物……モンスターを操ることは知っていたが、まさか数ある幻想種の中でも最上位であるドラゴンを召喚するとはヘクトールも予想外で焦りの表情を見せる。
「ちっ、オジサンでもこんなドラゴンの相手をするわけにはいかないな。先に目的のものを手に入れますか!」
ヘクトールはエウリュアレを最短で手に入れようと動こうとしたが、その瞬間にタイタニック・ギャラクシーの効果が発動する。
「「タイタニック・ギャラクシーの効果!相手モンスターの攻撃宣言時、オーバーレイ・ユニットを一つ使い、攻撃対象をこのカードに移し替えてバトルを行う!!」」
「うわっ!?か、体が勝手に!?」
ヘクトールの体がエウリュアレからまるで自ら動くようにタイタニック・ギャラクシーに向けて飛んだ。
「「迎え撃て、タイタニック・ギャラクシー!破滅のタイタニック・バースト!!」」
「ぐああっ!??」
タイタニック・ギャラクシーから銀河眼の光子竜と同等の光の竜の咆哮を轟かせ、ヘクトールはとっさに宝具を発動して竜の咆哮の威力を削った。
しかしそれでもまだタイタニック・ギャラクシーの方が上でその身に竜の咆哮を受けてしまい、体のあちこちが焼け焦げながら船の上で倒れる。
「ちっ……まさか強制的に戦わせるスキルか……」
別のものに狙いを定めてもタイタニック・ギャラクシーの前では強制的に引き寄せられてバトルを行わなければならない。
遊馬とアストラルはエウリュアレを守るためにヘクトールの前に現れ、その上に希望皇ホープ、希望織竜スパイダー・シャーク、希望魁竜タイタニック・ギャラクシーが集まる。
ここに希望の名を持つ『37』、『38』、『39』の連なる数字の三体のナンバーズが揃い、ヘクトールを睨みつける。
エウリュアレを狙おうにもこれでは自分の身がもたないと判断したヘクトールは手に入れた聖杯を見ながら撤退の道を決めた。
「仕方ない……だが、目的は達した。悪いな、海賊諸君!」
ヘクトールは予め用意した脱走手段である小型の船に乗って逃げようとしたが、遊馬とアストラルがそう簡単に逃すことをしない。
「逃すか!ジークフリート、アルテミス、頼む!!」
遊馬が今いるサーヴァントの中で強力な遠距離攻撃が出来るジークフリートとアルテミスに指示を出すと二人はバルムンクと弓を構えた。
「
「さあダーリン、愛を放つわよ!
「冷静に考えろ!お前どこ出身!?」
ジークフリートのバルムンクから黄昏の剣気が飛び、アルテミスの弓からはオリオンに対する愛の力を込めた矢を放つ。
「ホープ!スパイダー・シャーク!タイタニック・ギャラクシー!一斉攻撃だ!!」
アストラルは希望皇ホープ、スパイダー・シャーク、タイタニック・ギャラクシーに指示を出して撤退するヘクトールの前に現れて一斉攻撃をする。
挟み撃ちの同時攻撃にヘクトールも宝具やスキルでは無理だと判断し、最後の手段を使う。
「おいおいおい、流石にこれは厳しいね……こいつを使わせてもらいますか!」
ヘクトールは手に入れた聖杯を掲げると攻撃が当たる直前に消え、攻撃対象が無くなり、宝具とナンバーズの攻撃が激突して大きな爆発を起こした。
「聖杯の力で逃げ延びたようだな……」
「くそっ!逃げられたか……!」
「だが彼の目的は何なんだ?黒髭から聖杯を手に入れながら、何故エウリュアレも……」
「あっ、そうだ……おっさん!黒髭のおっさん!」
遊馬は倒れている黒髭の元へ向かった。
黒髭はヘクトールに刺され、更には聖杯を失っていつ消滅してもおかしくない状況だった。
遊馬はデッキからカードをドローし、そのカードに小さく頷くと静かにセットした。
黒髭はマシュやドレイク達に見守られながら最後の時を迎えていた。
「さあて、そろそろさよならのお時間ですな!BBA、そして小僧!これで勝ったと思うなよでござるよ!?」
「ああ、はいはい。もう何言われても負け犬の遠吠えだから」
黒髭は消滅しかけているといるのに非常に元気でドレイクに対して敵味方関係ない話を楽しんでいた。
なんだかんだで世界一周を成し遂げたドレイクのことをリスペクトしていたのだ。
そして、ドレイクと話をして満足した黒髭は高らかに叫んだ。
「黒髭が誰より尊敬した女が!誰より焦がれた海賊が!黒髭の死を看取ってくれる上に、この首をそのまま残してくれるなんてな!それじゃあ、さらばだ人類!さらばだ海賊!黒髭は死ぬぞ!くっ、はははははははははははははは!!」
黒髭が目を閉じて静かに消滅しようとした……その時。
「罠カード発動。『ギフトカード』」
黒髭の前にハネクリボーと呼ばれる可愛らしいモンスターが描かれたカードが現れ、光の粒子を振りまくと消滅しかけた黒髭に膨大な魔力を与えた消滅を止めた。
「な、何故……?」
黒髭は自らの消滅を受け入れていたが、その消滅を止めた人物に視線を向ける。
「何故、拙者を……助けた……小僧」
黒髭はずっと敵視していた遊馬を見つめる。
黒髭を救ったカード、ギフトカードとは相手ライフを3000ポイントも回復させる罠カードであり、ライフダメージを与えるデッキで他のカードと組み合わせる時に使われるが、それ以外のデッキでは殆ど使用されないカードである。
遊馬はダメージを受けた契約していないサーヴァントを回復する為にデッキに入れていたのだ。
遊馬は黒髭を見下ろしながら静かに口を開いた。
「黒髭……あんたの命、俺が預かる」
「な、何だと……!??」
その発言に遊馬だけでなく周りにいたマシュ達も驚いた。
「おっさん、あんたこのままでいいのかよ?伝説の大海賊が聖杯というでっかいお宝を奪われてこのまま消えるなんて無様としか言えないぜ?」
「ふっ……拙者は負け犬。負け犬は消えるだけでござるよ……」
黒髭は大人しく消滅することを望んでいたが、遊馬は首を左右に振ってそれを否定した。
「負けたからって終わりじゃない。俺は昔、デュエルで勝てなくて負けまくった。特にエースモンスターもいなくて、デッキもまだまだだったのもあるけど、酷い時なんて勝てなくて50連敗もした事がある……」
今ではデュエルチャンピオンであり世界最高峰のデュエリストであるが、アストラルと出会う前は全く勝つことができなかった。
しかし、遊馬はそれを諦めなかった。
それは父・一馬との幼き日の大切な約束があったからこそ諦めずに挑戦し続けたのだ。
「でもその度に俺は何度も立ち上がって来た!人は何度でも立ち上がることができる!昨日より今日、今日より明日……立ち上がる度に強くなれるんだ!!」
遊馬は沢山の敗北を知っている、死の直前となる敗北しかけた事も何度もあった。
だが、敗北を知る度に立ち上がり、強くなることが出来た。
そして……厳しい戦いをくぐり抜け、ここまでやってくることが出来、これから先も歩き続けることができる。
遊馬は黒髭の胸ぐらを掴んで持ち上げた。
「黒髭……最恐最悪と恐れられた大海賊、その伝説を壊すなよ……悪いけど、これはガキである俺のわがままだ。黒髭と呼ばれたなら、恐くてカッコいいとこを見せろよ!!海賊を夢見た、全ての少年の夢をもう一度見せろよ!!」
遊馬は黒髭が消滅する寸前に見せた海賊としての一面。
海賊を夢見た全ての少年を代表して遊馬はもっと黒髭のかっこいい姿を見てみたいと思った。
「小僧……」
「黒髭、エドワード・ティーチ。あんたは俺のサーヴァントになってもらう!そして、もう一度立ち上がって戦え!あんたから聖杯を奪ったヘクトールのおっさんと、その背後にいる黒幕に一泡ふかせようぜ!!」
遊馬は黒髭を離すと笑みを浮かべてグッドサインを見せる。
「かっとビングだ、黒髭!!!」
黒髭にはかっとビングの意味が分からなかったが、それが前に進む言葉だと感じ取った。
黒髭は今まで見たことないタイプであるこの少年に付いてこれから何をするのか、何をやって見せるのか、それを間近で見てみたいと興味が湧いてきた。
「ガハハハハッ!いやはや、ここまで来るとおかしくて仕方ないでござるな。まさか、拙者まで誑して仲間に引き入れようとするとは……確かに、海賊が宝を奪われたままじゃ格好がつきませぬな……良かろう!!」
黒髭は立ち上がると遊馬を見下ろしながらニヤッと笑みを浮かべる。
「小僧、いや……拙者の新たなマスターよ!共にヘクトール氏とその背後にいる無礼な奴らから聖杯を奪おうではないか!!」
「ああ!あんたの活躍を期待しているぜ。黒髭のおっさん!!」
遊馬と黒髭は固い握手を交わすと契約が始まり、黒髭が光の粒子となって新たなフェイトナンバーズが誕生する。
フェイトナンバーズから黒髭が出て来ると元のオタクのような雰囲気に戻ると早速エウリュアレに視線を向けた。
「では、マスターの仲間になったところで……改めてよろしくお願いするでござるよ、エウリュアレちゃぁあああん!!」
「イヤァアアアアアッ!?」
「ーー令呪によって命ずる。黒髭、お前は俺の許可なしに女の子に近づくことを絶対に禁ずる」
黒髭がエウリュアレに近づこうとした瞬間、遊馬は分かりきったように令呪を使って黒髭に対して絶対命令を下した。
「グボアッ!?マ、マスター!??」
黒髭はエウリュアレに近づこうとした瞬間に石化したように固まり、一歩も近づくことができなくなった。
「黒髭、伝説の海賊らしく誇り高く戦えよな?それに、エウリュアレや女の子みんなに迷惑かけるな。もしそれを破ったら更なる令呪を掛けるからな……」
遊馬は有無を言わさない不敵な笑みを浮かべて黒髭に宣告する。
「ま、待つでござる!令呪は三画しか無いのにそんなことに……」
「大丈夫大丈夫。俺の令呪は特別で一日毎に一画回復するから」
「な、何ですとぉおおおおおおっ!??」
カルデアのシステムにより遊馬の令呪は1日毎に回復する。
これで黒髭が女の子に対してのセクハラなどの暴走する危険が無くなった。
「エウリュアレ、これで黒髭のセクハラは来ないから大丈夫だぞ」
「ありがとう、マスター。感謝するわ」
「おのれぇ!マスターの鬼!悪魔!外道!正に鬼畜の所業!」
「……黒髭、重ねて令ーー」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!拙者が悪かったからこれ以上はやめてください!!」
遊馬の目を閉じて令呪が刻まれた右手の甲を見せた瞬間、黒髭は土下座をしてあっさりとひれ伏すのだった。
これ以上何かしたら令呪によって黒髭は更なる圧力が掛かるのは間違いなく、しばらくはマスターの遊馬の言うことを聞くしか無い。
もっとも遊馬は聖杯戦争の数あるマスターの中でもまだサーヴァントを道具と見ずに仲間として友好関係を深められる貴重な存在なのが唯一の救いであるが。
「さて……準備を整えて、聖杯を奪ったヘクトールを追いかけようぜ!」
「ぶっ、あはははははっ!!全く、ユウマ。あんたって子は本当に私たちの予想もつかないことを平気でやるね……いいぜ、こうなったらとことん付き合おうじゃないか!!」
ドレイクも遊馬の行動に大笑いをしながら黒髭と同じく遊馬がこれからどんなことをやり遂げるのが見て見たくなった。
そして、黒髭を傘下に入れたカルデア海賊団は黄金の鹿号とアン女王の復讐号の二つの船でヘクトールの元まで向かうのだった。
☆
黄金の鹿号とアン女王の復讐号から遠く離れた海の上に浮かぶ船にて……。
「くっ!はぁ、はぁ……ただいま戻ったぜ……」
ヘクトールは聖杯の力で空間を転移し、とある船に帰還した。
「おお、帰ってきたか!どうした?ずいぶん汗をかいているじゃないか?」
そこに金髪の美男子が嬉しそうに迎えた。
「いやもう、オジサン、久々に死を覚悟しちゃったよ。アキレウスと対峙した時と同じぐらいやばかったよ……」
「まさか、向こうにアキレウスと同等の力を持つサーヴァントが?」
「いいや、サーヴァントじゃない。向こうのサーヴァントも中々たったが、一番ヤバいのはそのマスターだ。見たことない魔術の札で見たことない魔物を何体も召喚して、しかも幻想種のドラゴンも呼んできた……」
「馬鹿な、そんな無茶苦茶な魔術は聞いたことないぞ。君はどう思う?『メディア』」
金髪の美少年に呼ばれて出てきたのは奇しくもカルデアにいる一人のサーヴァントと同じ名前で面影が残っている可憐な美少女だった。
「そうですね……先ほど遠い場所から強い魔力の波動を感じましたので、恐らくその召喚獣によるものでしょう。そして、今の話から察するに、私の知らない……しかも強力な魔術の一種のようです。どうやら、あちらのマスターは相当強力な魔術師のようですね」
「そうか……しかし、こちらには『最強の大英雄』がいる!例えどんなサーヴァントでも、正体不明の召喚術を使うマスターでも、勝つことはできない!!」
「ええ。その通りですわ、マスター……『イアソン様』」
メディアはその男……イアソンに優しい笑みを浮かべるのだった。
そして……時空を超えたギリシャ神話の一つの因縁の対決が始まろうとしている。
.
ホープ、スパイダー・シャーク、タイタニック・ギャラクシーが揃いました!
この三体が揃うと圧巻ですね。
黒髭は活躍させたいと思ったので助けちゃいました。
そこは遊馬くんのかっとビングで仲間に引き入れました。
かっとビング最強説(笑)
次回は今年最後の投稿になります。
遂にあのゲス野郎の登場ですね。
もちろんカルデアからあの魔女さんが飛んできますので。
それから遊馬くんが久々にブチ切れますね。
まあ仕方ないっすね。