今日から私は八本足   作:AXESS

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お待たせしました第三話です。
今回でカルネ村編が終了いたします。
どこで区切っていいのか分からずいつもの1.5倍の文字数になってしまいました。
お楽しみいただければ幸いです


第三話

現在私はセバスと一緒にモモンガさんが遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモート・ビューイング)を使えるようになるのを見守っている

 

「おっ!」

 

「おめでとうございます。モモンガ様」

 

セバスが拍手をしながらモモンガさんを褒めている。

 

「お、おめでとうございます。モモンガ様」

 

私も続いて褒める。

どうしよう!骸骨のいないいないばぁに吹き出しそう!

 

「ありがとう、セバス、サクヤ。それにしても長く付き合わせて悪かったな」

 

「主のお側に控え、ご命令に従うこと。それこそがたっちみー様に生み出された存在意義です。」

 

「そうか、さて、人が居る場所を探してみるか…何かが燃えているな」

 

「どうやら何者かに襲われたようですね」

 

「そうか、だとしたらまだ近くに襲った者が居るかもしれないな…まだ他に村を襲う可能性があるな…探してみるか。サクヤよ」

 

「はい!」

 

「隣の部屋で控えてるアルベドに完全武装で来るように伝えよ。」

 

「了解しました、では失礼します」

 

私はアルベドの元へ移動する。原作より早めにカルネ村を見つける事で余裕を持って対応するためだ

アルベドのいる部屋をノックする

 

「サクヤです。入ってもよろしいですか?」

 

「ええ、どうぞ」

 

「お邪魔します、早速だけどモモンガ様が完全武装で来るようにとのことです」

 

「モモンガ様が!ええ、すぐ用意するわ!」

 

「いえ、急ぎではないので準備をしながら話を聞いてください」

 

「モモンガ様が私を呼んでいらっしゃるのにそんな悠長なことは言ってられないわ!」

 

「そのモモンガ様の目的に関係することだから聞いてくれないかしら?目的も知らずに行ったら使えない女と思われるかもしれないわよ?」

 

「是非、説明をして欲しいわ!」

 

ほんとこの子はモモンガさんの事を絡めたら扱いやすいなぁ

 

「ええ、まず何者かに複数の人間の村が襲われているようなので、そのうちち一つの村を救うことでこの世界の情報を入手する予定です」

 

「それなら村全体を支配して情報を集めた方が良いのではないかしら?」

 

「この世界の村人が私たちLV100以上の力を持っている可能性を考えたらやめた方がいいわね」

 

「その可能性は高いの?」

 

「いえ、既にナザリック周辺に不可視化能力を持ったシモベに捜索させているのですが、強者が居る報告は来ていないのですけどね」

 

「だからと言って油断は禁物…ということね」

 

「流石アルベド、そしてモモンガ様の好感度アップポイントなのですが…」

 

「早くそれを教えなさい!」

 

「落ち着いてよアルベド、その前にアルベドは人間種が嫌いですか?」

 

「嫌いね、脆弱な生き物、下等生物。虫のように踏みつぶしたらどれだけ綺麗になるか…」

 

「はい、アウトー」

 

「そんなっ!」

 

「いい?アルベド。モモンガ様は人間の村と友好的に交渉して情報を引き出すつもりよ。その横で人間に対して嫌悪感を出していたらモモンガ様の目的の邪魔でしかないわよ?」

 

「モモンガ様の目的を理解せずに、その目的を邪魔してしまう所だったのね…」

 

「だから、人間を好きになれとは言わないから、面に出さないように気を付けた方がいいですよ」

 

「ありがとうサクヤ、言われなかったら気付けなかったわ」

 

「いいのよ、それとモモンガ様の出発前にアンデットの体を隠した方がいいと助言すると出来る女になれるわよ」

 

「私にモモンガ様の素晴らしいお体を隠せと言えというの!」

 

「そうよ、モモンガ様の目的のために自分の意思を消せる女性は素敵よ。私が今までアルベドの不利になることを言ったかしら?」

 

「…あなたを信じるわ」

 

「ありがとう、そろそろモモンガ様のところに行きましょうか」

 

「ええ!」

 

 

 

 

 

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「よく来たな、アルベド」

 

「お待たせして申し訳ありません。モモンガ様」

 

「よい、それより襲撃者と次の目標であろう村を見つけ、既に八肢刀の暗殺蟲(エイトエッジ・アサシン)を派遣して周辺を監視が完了している」

 

「流石は至高なるお方のモモンガ様!」

 

「世辞はよい、それより…始まったぞ」

 

遠隔視の鏡(ミラー・オブ・リモート・ビューイング)の画面には騎士に殺される村人が映っている

サクヤと私が完全に融合してきてるな、全く嫌悪感が無い。テレビで動物の弱肉強食を見ているくらいの感想だ

 

「どういたしますか?」

 

「アルベド、サクヤを連れて救世主になってくるとしよう。セバス、ナザリックの警戒レベルを最大限引き上げろ。」

 

「畏まりました。」

 

「モモンガ様、恐らくこの世界の人間はアンデットのお体に対して耐性が無いと思われます。友好的な関係を築くためにはお隠しした方がよろしいかと」

 

「む、それは盲点だったぞアルベドよ。流石は守護者統括、今後も完ぺきな仕事を期待しているぞ」

 

「く、くふー!ご期待に添えるよう忠義に励みます」

 

モモンガさんが嫉妬マスク(笑)とガントレットを装備している。あのマスク何枚持っているんだろう(笑)

アルベドがアイコンタクトでありがとうと言っている気がする。ウィンクで返しておいた

 

「ではいくぞ、《転移門(ゲート)》」

 

「「は!」」

 

 

 

モモンガさんとアルベドに続く

 

視界が森の中に変わる、目の前に少女二人と騎士が二人居る

 

「《心臓掌握(グラスプ・ハート)》」

 

騎士が何の抵抗もできずに崩れ落ちる。もう一人の騎士が後ずさる

 

「ま、魔法詠唱者(マジック・キャスター)!?」

 

「…女子供は追い回せるのに、毛色が変わった相手は無理か?」

 

「ひ、ひぃぃ」

 

「《竜雷(ドラゴン・ライトニング)》」

 

「弱い…こんなに簡単に死ぬとは。中位アンデット作成 死の騎士(デス・ナイト)

 

騎士の死体が黒い靄に包まれて2.3mの巨大な黒い騎士となる。ちなみに私は155㎝で丁度シャルティアとアルベドの真ん中くらいの身長です

 

死の騎士(デス・ナイト)よ、この村を襲っているそこの騎士と同じ格好をしたものを殺せ」

 

死の騎士(デス・ナイト)が村に一人で走っていった。さて、私は…

 

「怪我をしているわね、これはポーションだから早く飲んで」

 

一番人に近い外見の私がエンリにポーションを渡す

 

「は、はいありがとうございます。」

 

なんでポーションを飲んで衣服も回復するんだろう…

 

「うそ…」

 

「痛みは無くなったな?」

 

「は、はい」

 

「お前達は魔法というものを知っているか?」

 

「は、はい。村に時々来られる薬師の…私の友人が魔法を使えます」

 

「そうか、なら話は早いな。私は魔法詠唱者(マジック・キャスター)だ。《生命拒否の繭(アンティライフ・コクーン)》《矢守りの障壁(ウォールオブプロテクションフロムアローズ)》…守りの魔法をかけてやった、そこに居れば大抵は安全だ。それと念のためこれをくれてやろう。吹けばゴブリンの軍勢がお前に従うべく姿を現すはずだ、そいつらを使って身を守るがよい」

 

モモンガさんが子鬼将軍の角笛を二つ投げて渡す。あれの大軍を呼ぶ条件って、ピンチとジェネラルのクラスとあとなんだろう…

 

「あ、あの!助けて下さってありがとうございます」

 

「ありがとうございます」

 

「…気にするな」

 

「あの、お名前は何とおっしゃるんですか?」

 

「名前?」

 

「我が名を知るがいい。我こそが…アインズ・ウール・ゴウン」

 

おお、これからはアインズ様って呼ばないと

 

 

 

その後飛行(フライ)で飛びながら村へ向かう事になった

 

「アインズ・ウール・ゴウン様」

 

「…アインズでよい、アルベド…サクヤもだ」

 

「はっ!アインズ様」

 

「アルベド、この名前を私が名乗ることに対して何か思うことはないか?」

 

「非常によくお似合いのお名前かと思います」

 

あれ?この時点では特にアインズさんの名前を嫌悪していない?

 

「もともとこの名前は我々41人全員を示す名だ。お前たち守護者たちの主人を差し置いて、私がこの名を名乗るという事をどうとらえる?」

 

「もし、アインズ様が僅かにでも眉をしかめられるのであれば自害を命じください。今まで共にいてくださったモモンガ様以外の方が名乗られたのならば、多少なりとも思う所があったかもしれません。しかし最後まで留まられたモモンガ様であれば喜びという感情以外はありません」

 

やはり、アルベドはアインズさんがアインズ・ウール・ゴウンを名乗ることを好ましく思ってる。

 

「頭を上げよアルベド。そうだな、これが私の名だ。私の仲間たちが異を唱えるまで、アインズ・ウール・ゴウンは私一人を指す名だ」

 

アルベド心境に何があったか考えておかないといけないな…

 

そして村の上空に到着する。

 

死の騎士(デス・ナイト)よ、そこまでだ」

 

上空から地面へ降り立つ

 

「初めまして諸君。私はアインズ・ウール・ゴウンという。諸君らには生きて帰ってもらう。諸君らの上…飼い主に伝えよ。この辺りで騒ぎを起こすなら今度は貴様らの国まで死を告げに行くと」

 

騎士たちが全力で逃げ帰る

 

「あなた、あなた様は?」

 

「この村が襲われていたのが見えたのでね。助けに来たものだ」

 

「おお…」

 

「…とはいえ、ただというわけではない。それなりの礼をいただきたい」

 

 

 

 

 

----------------

 

 

 

 

 

エンリとネムを迎えに行った後で、アインズさんが村長さんの家へと移動する

私たちは家の前で護衛として立っている

 

「助かったわサクヤ。あなたを疑ってごめんなさい」

 

「いいのよ、アルベド。あなたには幸せになって欲しいわ」

 

これは本心だ。ヒドインとかEDの美女の登場はいつですか?なんて呼ばれてかわいそうだもんね!

 

「これからも頼りにさせていただくわ♪」

 

「協力するから勝手に暴走しないでね?」

 

「分かったわ♪」

 

 

 

アインズさんの話が終わり、葬儀を見ることになった

 

「村を救ってやったことで満足してもらおう」

 

「そうですね、死者蘇生はこの世界では非常にレアな能力だと思いますよ」

 

アルベドと八肢刀の暗殺蟲(エイトエッジ・アサシン)が歩いてくる

 

「アインズ様にお目どおりがしたいとのことで連れてまいりました」

 

「モモンガ様においてはご機嫌麗しく…」

 

「世辞はいらん、それよりもお前が後詰の代表ということか?」

 

「はっ、私以下400のシモベ達がこの村の周囲を警戒しております」

 

「存在の隠ぺいができないものはナザリックへ帰還、他の者は引き続き周辺の警護をせよ」

 

「はっ、畏まりました。」

 

話が終わり、八肢刀の暗殺蟲(エイトエッジ・アサシン)と私の目が合った。なんだろうずっと見てくる

 

「あなた…私に何か言いたいことがあるのですか?」

 

「い、いえ!申し訳ありません!私たちの種族の最高峰の一つとして存在されるサクヤ様に尊敬の眼差しを向けておりました!」

 

「あ…そうですか」

 

「はい!今回警護に当たっている15名全員が尊敬しております!」

 

「ありがとう。それでは警護のお仕事を頑張ってくださいね」

 

クモのアイドルか!

 

『モテモテですね』

 

『アインズさんうるさい!』

 

 

 

葬儀や情報収集をしていたら夕方になって村長たちが騒ぎだした。いよいよ来るね

 

「…どうかされましたか、村長殿」

 

「おお、アインズ様。実はこの村に騎士風の者たちが近づいているようで…」

 

「分かりました、村長殿の家に生き残った村人を至急集めてください。村長殿は私たちとともに広場に…」

 

「は、はい!」

 

 

 

 

 

----------------

 

 

 

 

 

ガゼフたちが馬に乗ってやってきて目の前で止まる

 

「私は、リ・エスティーゼ王国、王国戦士長ガゼフ・ストロノーフ。この近隣を荒らしまわっている帝国の騎士たちを討伐するために王のご命令を受け村々を回っているものである」

 

「王国戦士長…」

 

「この村の村長だな、横に居るのは一体誰なのか教えて貰いたい」

 

「それには及びません。はじめまして、王国戦士長殿。私はアインズ・ウール・ゴウン。この村が襲われていたので助けに来た魔法詠唱者(マジック・キャスター)です」

 

ガゼフが馬から降りる

 

「この村を救っていただき、感謝の言葉も無い!」

 

「戦士長!周囲に複数の人影、村を囲むような形で接近しつつあります!」

 

「なるほど…確かにいるな」

 

「一体彼らは何者なのでしょうか?」

 

「これだけの魔法詠唱者(マジック・キャスター)を揃えられるのはスレイン法国…それも、神官長直轄の特殊工作部隊六色聖典のいずれかだな」

 

「なるほど、では先ほど村を襲った帝国の装備を着た騎士も…」

 

「どうやらスレイン法国の偽装だったようだな」

 

「私たちに心当たりがないという事は…憎まれているのですね戦士長殿は」

 

「まったく困ったものだ、まさかスレイン法国にまで狙われているとは…」

 

『今のところ想定通りに進んでいますね』

 

『そうですねまったく問題はありません』

 

『戦士長は気に入りましたか?』

 

『ええ、予定通りに答えようと思います』

 

「ゴウン殿、良ければ私に雇われないか?報酬は望まれる額を約束しよう」

 

「…かまいませんよ」

 

「本当か!」

 

「ただ、条件を付けさせていただきます」

 

「条件?」

 

「ええ、私たちの戦力をまだ露見したくないものでね、あなた方と一緒には戦えないが後方支援をさせていただきたい。村人は必ず守りましょう。この…アインズ・ウール・ゴウンの名にかけて」

 

「十分だ!ゴウン殿、この村を救ってくれたこと、本当に、本当に感謝する」

 

ガセフがアインズさんの手を取って感謝している

 

「ゴウン殿本当にありがとう。私は前のみを見て進ませていただこう」

 

「その前にこちらをお持ちください」

 

「君からの品だ、ありがたく頂戴しよう」

 

「それと、《魔法効果範囲拡大(ワイデンマジック)》《加速(ヘイスト)》…素早さを上げる魔法です」

 

「ゴウン殿、恩にきる…では」

 

「ご武運を…」

 

 

 

ガゼフが死地へと進んでいく

 

「何故あそこまで手を貸したのですか?」

 

「死を覚悟して進む人の意思が…私には無い物だからかもな」

 

「ですからあの尊きお名前を用いてまでお約束されたのですか?」

 

「そうなのかもな…」

 

 

 

 

 

----------------

 

 

 

 

 

加速(ヘイスト)が掛かっていても関係無い、ガゼフたちは順調に人数を減らしている

そして、ガゼフ一人になった

 

「そろそろ交代だな」

 

転移門(ゲート)を抜け視界が変わり、目の前に天使の軍勢が広がっている

 

「何者だ」

 

「初めまして、陽光聖典の皆さん。私の名前はアインズ・ウール・ゴウン。アインズと親しみを込めて呼んでいただければ幸いです。あの村とは少々縁がありましてね…」

 

「私たちが陽光聖典だと知っているとは本当に何者だ?村人の命乞いにでも現れたか?」

 

うわー陽光聖典って特殊工作部隊とか言ってなかった?認めていいの?バカなの?

 

「いえいえ、実は…お前と戦士長の会話を聞いていたのだが本当にいい度胸をしている。」

 

アインズさんの声質と雰囲気が冷たくなった

 

「お前たちはこのアインズ・ウール・ゴウンが手間をかけてまで救った村人たちを殺すと公言していたな。これほど不快なことがあるものか」

 

「不快とは大きく出たな魔法詠唱者(マジック・キャスター)。で、だからどうした?」

 

「お前は私が陽光聖典の事を知っているのに戦士長の代わりに出てきたことを不思議に思わないのか?」

 

「ぐ、天使たちを突撃させよ!」

 

天使の刃がアインズさんを貫く、明らかに貫通してるけど平気なんだね

そして天使の頭を片手に一体ずつ掴んで地面に叩きつけた

 

「なっ!」

 

「ふむ、検証の必要はもう無いか…《負の爆裂(ネガティブバースト)》」

 

上空の天使が一掃される

 

「あ、ありえない…監視の権天使(プリンシパリティ・オブザベーション)!かかれ!」

 

「やれやれ、反撃といこうか《獄炎(ヘルフレイム)》」

 

「ば、ばかな、一撃だと…」

 

「最高位天使を召喚する!」

 

ニグンが魔法封じの水晶を体の前に出す

 

「《スキル・瞬動》」

 

私は一瞬でニグンに近寄り魔法封じの水晶を奪い取る

 

「遅すぎます。隙だらけで大切なものを体の前に出すとは…遊んでいらっしゃるのですか?」

 

「なっ」

 

その時空からひび割れたような音が聞こえてきた

 

「やれやれ、何らかの情報系魔法を使ってお前を監視しようとした者がいたみたいだぞ?」

 

これで土の巫女姫が《爆裂(エクスプロージョン)》で死んだはず…

 

「…」

 

「ではお遊びはこれぐらいにしよう」

 

「ま、待て!ちょっと待って欲しい!アインズ・ウール・ゴウン殿…いや、様!」

 

「確かこうだったな…無駄な足掻きを止め、そこで大人しく横になれ。せめてもの情けに苦痛なく殺してやる」

 

 

 

 

 

----------------

 

 

 

 

 

ニグンたちをナザリックに送り私たちはカルネ村へと歩いている

 

「やっべ、アインズ様かっけ。くふふふふ」

 

アルベドが何かつぶやいてる。アルベドってアインズ・ウール・ゴウンの旗を踏みつけてたよね…この後何かあったんだろうか…

このまま放置するのはまずいか、アインズさんと相談してみよう

 

『アインズさん、将来アルベドがアインズ・ウール・ゴウンを憎むとしたら何が原因か分かりますか?』

 

『アルベドが!?目の前のアルベドはそんな兆候はないですよね?』

 

『ええ、だから不思議に思ったんです。もしかしたらと思う事があるのですが聞いてくれますか?』

 

『はい、今は少しでも情報が欲しいので話してください』

 

『恐らく今のアルベドはアインズさんがアインズ・ウール・ゴウンを名乗った事をギルドの全てを背負うと思っているのかと思います。そして、それが至高の存在を探すためだけだったと気づく…そのせいでアインズ・ウール・ゴウンという名前を憎むきっかけになったのではないでしょうか?アルベドはモモンガを愛する存在だから…』

 

『…俺はどうすればいいのでしょう』

 

『今のところの対策はアルベドにこの3人で居る時はモモンガと呼ぶ許可を与えるとかでしょうか、私には許可したらだめですよ!』

 

『何故だめなんですか?』

 

この童貞ヘタレ骸骨め!アインズさんがこんなだからアルベドが暴走するんじゃないの!?

 

『はぁ、女の子は好きな人からの特別が欲しいんですよ』

 

『特別…ですか』

 

『アインズさんにとってアルベドは特別ではないのですか?』

 

『特別…だと思いますが、タブラさんに悪くて…』

 

「ヘタレ…」

 

「何か言ったかしらサクヤ?」

 

「いいえ、アルベド。何でもありませんよ」

 

『まったくアインズさんは何も分かっていませんね』

 

『何がですか?ていうかヘタレって言いませんでした?』

 

『そんなことはどうでもいいんです。大切なのは周りがどう思うかじゃなくて、あなたがどう思うかじゃないですか。タブラさんに会えて反対されたら諦めるんですか?そんな覚悟ならさっさと諦めた方がいいですよ』

 

『大切なのは自分がどう思うか…』

 

『はい、もう一度よく考えてください』

 

 

あれからアインズさんは考え込みながら歩いてその後ろをアルベドと歩いている

すると無言だったアインズさんが立ち止まり振り返った

 

「アルベドよ、お前の私に対する愛情は私が歪めたものだ。元に戻す方法があるとすれば戻してほしいか?」

 

「いいえ、私がアインズ様をお慕いしている事に変わりはありませんので、そのような事でアインズ様がお心を痛められる必要はございません」

 

「…そうか、アルベドよ。私の事をモモンガと呼ぶことを許可する。だが二人…いや、サクヤも含めた三人以外の者がいる時はアインズと呼べ」

 

「よ、よろしいのですか?」

 

助言した通りに名前呼びを許可してくれた。アルベドの背中の羽がピクピク動いてる…相当嬉しいんだなぁ

 

「ああ、そしてアルベドよ。私がアインズ・ウール・ゴウンの名が世界に知れ渡ったその時には名をモモンガに戻す。その時は私の妃となって隣を歩いてくれないか?」

 

…………プロポーズ!?童貞ヘタレ骸骨を追い込んだら暴走するのか!

 

「モモンガ様…」

 

アルベドが泣き出してしまった

 

「アルベドよ、泣かないでくれ」

 

童貞ヘタレ骸骨がこちらに助けを求めるような目で見てくる。まぁ頑張ったから助けてあげよう

 

「アインズ様、嬉しい涙は流してもいいのですよ…さっさと泣き止むまで抱きしめてあげなさい」

 

「っ!そうだな」

 

アインズさんがアルベドを抱きしめて背中ポンポンをしている

暫くするとアルベドがアインズさんの腕の中から離れる

 

「大丈夫か、アルベド」

 

「はい、モモンガ様。見苦しい姿をお見せして申し訳ありませんでした」

 

「よい、それよりも返事を聞いていないのだが?」

 

「喜んでお受けしますモモンガ様!このアルベド、命が続く限りあなた様の隣を歩かせていただきます。」

 

「頼むぞ」

 

恐らくアインズさんは精神の安定がずーっと作用していたんじゃないかな?でもよく頑張ったよ、もうヘタレなんて言えないね。童貞骸骨…ただの悪口じゃない?

 

「よかったですね、アルベド」

 

「ありがとう、サクヤあなたのおかげよ」

 

「いいえ、アルベドの気持ちがアインズ様に届いただけよ。ところでアインズ様」

 

「ん?」

 

「タブラ・スマラグディナ様の許可が得られなかったらと悩んでいたと思うのですが、もしそうなったらどうするおつもりなのですか?」

 

「っ!」

 

アルベドが息をのむ

 

「そうだな…サクヤよ、お前のおかげで私はアルベドを愛していることを自覚できた、礼を言おう」

 

「はっ」

 

「そしてタブラ・スマラグディナに反対された時の話だったな……何を言われても私の気持ちは変わらん!殴ってでも奪い取る!私は我が儘だ、それでよいのではないか?」

 

「とても素晴らしい考えだと思います!」

 

私は満面の笑みで答えた。もう童貞ヘタレ骸骨なんて言えないね!

 

「ふえーん」

 

またアルベドがまた泣き出してしまった。アルベドお幸せにね!

 

 

 

 

 

----------------

 

 

 

 

 

アルベドが泣き止むのを待ってからカルネ村へと移動した

村人たちに感謝の言葉を受けながら歩いているとガゼフが歩いてきた

 

「おお、戦士長殿。ご無事で何より。もっと早くお救いできればよかったのですが、お渡ししたアイテムの特性上時間がかかってしまいまして申し訳ない」

 

「いや、ゴウン殿感謝する。私が助かったのもあなたのお陰だ。…ちなみに奴らは?」

 

「全滅させましたよ。事情を聞くために私の住処に送ってあります」

 

「引き渡していただくわけには?」

 

「流石に戦士長の頼みとはいえそれは不可能です。その代わりこれを…」

 

「これは?」

 

「法国の切り札の一つ魔法封じの水晶といいます。中には威光の主天使(ドミニオン・オーソリティ)が封印されていて、単独で第七位階の魔法《善なる極撃(ホーリー・スマイト)》を放ちます」

 

「なっ人類の最高峰を超えた第七位階の魔法を単独で放つだと!」

 

「ええ、差し上げます。今回の事は戦士長殿が王国での発言権が低いため起こったこと…違いますか?」

 

「…ゴウン殿の言う通りだ」

 

「ですのでこれを持ち帰って貴族共を黙らせるといい」

 

「対価は何を要求する」

 

「いえ、私は近いうちに国を立ち上げます。その時まで私の事は凄腕の魔法詠唱者(マジック・キャスター)としか報告しないで欲しい」

 

「それだけでいいのか」

 

「ええ、あとは私の国と敵対しないでいただきたいが…」

 

「それは…今確約することはできない…」

 

「そうでしょう、ですが戦士長殿、私はあなたを気に入っている。殺したくはない」

 

「敵になるかもしれない者にこの魔法封じの水晶を渡しても構わないのか?」

 

「それは私達の脅威にはなりえませんよ」

 

「…ゴウン殿は底が知れぬ御仁だな、勝てる気がしない」

 

「戦士長にそう言ってもらえるのなら光栄です」

 

「…分かった。ゴウン殿が国を立ち上げるまでは出来るだけ情報を秘匿し、その後敵対しないように尽力する。ただし、王にだけは報告させていただくぞ」

 

「結構です」

 

「ではゴウン殿はこれからどうされるのかな?私は部下たちとともにこの村で休ませていただくことになっている」

 

「私たちはこれから出立するつもりです。どこに行くかは決めておりませんが」

 

「もう夜。この中を旅するのは…失礼。ゴウン殿のような強者には不要な心配でしたな。では王都に来られた時には私の屋敷に寄って欲しい。歓迎させていただきたい」

 

「ではその時はよろしくお願いします」

 

「本当に感謝の言葉も無い」

 

アインズさんは頷き村の外に出る

 

「帰るか、我が家に」

 

「「はい!」」

 

 

土の巫女姫が死んだことで漆黒聖典が動き出すはず…

さぁ漆黒聖典、破滅の竜王(カタストロフ・ドラゴンロード)の復活だと思ってのこのこやってきなさい。

特別な死をプレゼントしてあげるわ




アルベドがヤンデレになるのはモモンガの態度がはっきりしないせいだと思います。
なのでくっついてもらいましたw
しかしまだ小説1巻分が終わったところ、漆黒聖典への報復は遠いですね…

更新速度ですが、話の長さにもよりますが2~3日に一回は更新できるのかなと思います。
用事があればその都度伸びますが。
これからも文章が完成したらすぐに投稿させていただきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
ご意見等ありましたら感想等をいただけるとやる気につながります。お待ちしております!
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