人間のクズ?……あ、それ私の好きな人です。〜ロリエが、クズい『三木 プルオ』を好きな50の理由〜   作:ウソツキ・ジャンマルコ

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バーカウンター

 

「ロリエ、この後どうする?

 すぐに帰るの?」

 

「いや、別に考えてないけど?」

 

「じゃあ、ちょっとカウンターで、飲まない?」

 

「うん!いいよ!」

 

実は、この『オハコ』には、フロントの横にバーカウンターがあるんです。

カラオケをしなくても、食事やお酒が楽しめるんですよ。

近所の飲食店の人たちが、遅い時間にきてくれたりします。

しかも、スタッフがここで飲食するなら、どれも100円!

 

お仕事終わりには、結構みんな、飲んだり食べたりしてます。

 

私達二人も、可愛いメイド服を着替えて、カウンターへGo!

 

「よいしょっと、ロリエは何飲む?」

 

「えっと、生ビール!」《未成年の飲酒は禁止です》

 

「じゃあ、あたしも生にしよ。

 リンダ、私達に生2つね」

 

「Yes!」

 

カウンターでドリンクを作ってくれてるのは、リンダ・ドビーマウスちゃん。

23歳のアメリカ人。

日本のアニメが好き過ぎて、20歳で日本に来て、働きながら漫画を勉強してるんです。

金髪にサファイアの瞳、スタイル抜群。

SNSで、金髪の美女メイドがいるって、すぐに噂になってファンクラブまであるんですから。

 

「二人とも、お疲れサマー!」

 

「はい、リンダありがとう。

 じゃ、ロリエかんぱーい」

 

「お疲れ様ー!」

 

っく〜!

乾いた喉に、ビールがしみこんでくよ〜!

 

「ぷはぁ!ロリエもかなり飲めるようになってきたわね」

 

「うん!『オハコ』で飲むまでは、ビールなんてただ苦いだけだって思ってたけど、今は美味しいって感じちゃってる!」

 

「ロリエ、いい事Yo!」

 

「あれ?リンダちゃん、顔赤くない?」

 

「ああ、ホントだわ。リンダもちょっと酔ってる!また、お客さんにお酒奢ってもらったんでしょ?」

 

「Yes!イケメンのPaPaさんでしたー!」

 

お店では、お客さんに飲んでいいと言われたら、仕事中でも飲酒が認められてるんですよ。

自己責任ですけどね。

 

隣のフロントから、二見さんがリンダに指示を出す。

 

「リンダー、1号室にファジーネーブルと、ジントニックね」

 

「アイアイサー!」

 

このバーカウンターは、ホールスタッフがお酒やジュースを作る場所でもあるんです。

少しでも時間が空くと、スタッフはこのカウンター周辺に溜まって、おしゃべりしてます。

 

「エヘヘ、実は私も、今日お客様に、写真を撮らせてくれって言われて、

 そして、お小遣いまでもらっちゃったんですよ?」

 

「そう、良かったじゃない。

 エッチな事はされたの?」

 

「もう!そんな事させるワケないじゃないですか!プンスカ!

 最近、そういう事が、何度かあるんですよね。

 みんな、メイド服好きなんですね」

 

「さあね〜」

 

「ん?

 あっ、そういえば、薫子さん。

 今度の日曜日、サークルの人たちと、新入部員歓迎のバーベキューパーティーありますよね」

 

「ああ、そうらしいわね。

 でも、私はパス」

 

「え?薫子さん参加しないんですか?」

 

「うん、最近、本読めてないから、部長に会いたくないし」

 

「ああ、そうなんですね〜」

 

私たち二人は、文芸サークルなんです。

でも、私達いっつも、ラノベや漫画ばっかり読んでます。

部長の小山内 文代さんは、活動記録を重視してるので、感想文などの提出を厳しく求めてくるんです。

でも、薫子さんは、本を読む事より、書く事を好きな人だから、部長とソリが合わないらしいんです。

 

「でも、薫子さん来ないと、男子部員の人たちが悲しむんじゃないですか?

 新入生も、薫子さんに憧れて入ってきたらしいじゃないですか」

 

「それなら、ロリエがいるからいいんじゃない?

 ロリエもSNSに挙げられて、人気出てるし」

 

「え?なんですかそれ!!

 私、そんなの聞いてないですよ!?」

 

「そう?よく、大学で写真撮ってくださいって言われてない?」

 

「ああ、それは写真部の人たちですよね?

 なんか、大学紹介かなんかの材料に使うんだとか…」

 

「ちがうわよ、大学の人たちじゃないわ。

 どっかのまとめエロサイトとかで、ロリエの画像を見て、突き止めた人たちよ」

 

「ええ?……エロ…サイト…?」

 

「ほら、このサイトに出てるでしょ……『小学生で成長が止まったコスプレ大学生がマジでメイドピクシーなんだが……』ってやつ」

 

そこには、私の色んな角度のメイド姿がアップされてました。

中には、下半身がきわどい画像まで……。

 

「ど……どうして?…これ……学校でメイド服なんて、着た事ないのに……

 しかも、大学名や、サークルまでバレてる……」

 

「小山内部長が頼んだのよ。

 サークルに新入生を入れるための、ステマを」

 

「…あばばば……そ……そんな……」

 

「小山内部長の家は、超お金持ちだから、金で依頼したんだと思うわ」

 

「誰にですか!?」

 

「そんなの、店長に決まってるでしょ?」」

 

いやんっ、やっぱり、クズ店長。

 

「今度のバーベキューの準備も、全部『オハコ』を通して、契約してるみたいだし。

 小山内部長は、店長のいいカモなんだろうね。

 世間知らずのお嬢様で、お金持ちで」

 

「はぁ……あたし、店長にお金で売られてるんですね……」

 

「でも、儲かったお礼に、ロリエを海に連れて行こうって言ってたわよ?」

 

「ええ!?ホントですか!?」

 

「な、何よ!?

 そんなくっつかないでよ!?」

 

「ホントに、店長が海に連れて行ってくれるって言ってたんですか!?」

 

「うん……ホントだって。

 なんで、そんなに興奮してんのよ?

 なに?もしかして、ロリエ………店長の事………好きなの?」

 

「え!?……あ……いや……その、まさか……アハハ……!

 私、まだ未成年ですよ?……プルオ店長って、オ……オジサンじゃないですか……あは…あはは…」

 

「そうだよね、ごめんごめん。

 あんなクズ店長を好きになる人が、そんなにいるワケないか、アハハハ!」

 

「……ええ……そうですよ…。

 ク……クズ店長ですよね……あの人……」

 

「そう……ホントに……ね。

 バカだし……さ……」

 

そう言うと、薫子さんは少しだけ、小さなため息をついて、ビールを一気に飲み干しました。

 

「ロリエ、飲も飲も!

 新さーん、生ビールお代わりちょーだい。

 あと、キッチンが忙しくなかったら、クワピザと唐揚げ……ロリエもなんか食べるでしょ?」

 

「はい!アボカドサラダと、オムライスください!

 あ、私も生ビールください」

 

「は〜いよ、キッチーン……うちの姫たちから、オーダー……」

 

なんか、1歳しか違わないのに、薫子さんの横顔、色っぽいなぁ……。

私も一年後には、こんな顔できるように、ならないかなぁ。

 

こんなマジピクシーが、急に大人には、なれないか。

 

 

 

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