バンドリ!〜輝く星と白い球〜   作:VOSE

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どうも、VVVFです。
さぁ、第2話…と言って、これで『6人目のAfterglow』編はこれで終わりですけど…w
ただ、Afterglow関連の話はまだまだしていきたいと思っていますので、是非ともよろしくお願いします!
では、本編どうぞ!


Afterglow編〜学校の七不思議!?第2話〜

…しばらく歩くと、体育館へ続く階段に着いた。

 

亮一「…あのー…みんな?」

蘭「…どうかしたの?」

亮一「付いてきてとは言ったけど…俺にくっついてなんて言ってねぇよ?」

 

実はここに来る間、亮一は蘭達に合わせるようにゆっくりめに歩いていたが、いつのまにか蘭達が亮一にくっつく形で来ていたのだ。

 

ひまり「だって、亮一くんが頼もしいからぁ…」

亮一「だからといって、くっつかれると…俺、今まで女子との関わりなんて無いんで、こういうのはあまり…」

蘭「へぇ…意外」

巴「チャラそうなのに勉強できるからてっきりモテるのかと…」

亮一「そこまで無いわ…とりあえず、ここの階段から上るぞ。この方が近道なので」

 

亮一は先程見た構内図より、体育館へ行く最短ルートを出していた。

その道中にある階段が、今亮一達がいるところである。

とその時だ。

 

ひまり「…うう…」

 

ひまりが何かを思い出し、思わず唸ってしまったのだ。

 

亮一「…さっきの七不思議?」

蘭「ちょ…亮一!そういうこと言わないで!あんたのせいであたしも急に思い出しちゃったじゃん!」

亮一「すまん…でも、そういうのは気にしない方が1番。たかがウワサだから」

巴「そうだぜ?そんなもん、ウワサしかないからな」

ひまり「それじゃ、巴は信じてないの?」

巴「あ、あたしは信じないぞ!迷信、迷信!」

亮一「と言ってる割には足が震えてるけど…」

モカ「…あー、階段が1段増えてるっていう話かー」

亮一「今気がついたの!?さすがマイペース…」

モカ「ふふーん、それほどでもー」

亮一「いや、褒めてないっす…」

モカ「まぁまぁ…それより、階段の話なんだけどさー。階段の段数ってわかる?」

蘭「さ、さぁ…」

亮一「そんなの知って何になるやら…」

モカ「でしょー?だから、たった1段増えても気づかないし…」

亮一「たしかにそうだね…」

モカ「だから、気にすることないと思うよー?」

蘭「モカ、たまにはいいこと言うじゃん」

モカ「へへー。モカちゃん、実はいつもいいこと言ってるんだけどなー?」

亮一「いや、さっきの七不思議の話はいいことじゃないでしょ…」

モカ「気にしない、気にしなーい」

 

亮一達はこれで話を終えて先へ進もうと足を運ぼうとしたその時だ…

 

つぐみ「そういえば…学校の階段、確か12段だったと思う。私、生徒会の仕事でよく校内の清掃やってるんだけど、掃除しているうちに段数を覚えちゃって…」

 

つぐみの要らぬ情報が出てきたことにより、蘭達の恐怖度が増幅されてしまったのだ。

 

巴「つぐ…その情報は知りたくなかったよ…」

亮一「というか、今出す話じゃないよね…」

つぐみ「は!?ご、ごめん!」

蘭「階段は12段…ねぇ、みんな。数えながら上ってみない?そうすれば、七不思議は嘘だって証明できるよね」

ひまり「でも、数えてみて13段あったら…?」

蘭「そ、その時はその時!…ていうか、階段が増えてようが、別にあたし達の身に何か起きるわけじゃないし…」

亮一「それに、別に俺らが今重要なのはこの校舎を出ることなんだから…数えるならさっさとやるぞ」

 

そんなこんなで、蘭達は段数を数えながら階段を上っていった。

亮一は先に踊り場に上ってその様子を見ることにした。

 

蘭「…10、11」

ひまり「12!やっぱり、七不思議なんてうそ…」

 

亮一から見ても明らかにちゃんと上ってきて、12段あることを確認し、ホッとしていたその時だ…

 

???「13!」

 

巴と同じ声が高らかに聞こえてきたのだ…

 

亮一「っ!?」

 

亮一はすかさず巴の方を見ると、巴は静かにしていた。

声を発した様子もなかった。

 

ひまり「も〜、巴、冗談言わないでよ〜!」

巴「え?あたしは何も言ってないぞ?」

亮一「俺も見えたぞ?巴は何も言ってない…」

 

亮一のその言葉に、蘭達全員が絶句した。

亮一も何が起きたのか全くわからなかったが、心の中で深呼吸をした後…

 

亮一「…今のは聞かなかったことにしよう。さぁ、早く先進みましょう」

 

その様子を見た蘭は、思わず亮一に声をかけた。

 

蘭「…怖く…ないの?」

亮一「え?」

蘭「あたしには…見栄を張ってるようにしか見えないんだけど…」

亮一「…まぁ、怖いわ。俺でも…でもさ…先頭を切ったのもあるし、それに、1人でも笑顔にならないと、みんな怖がるだろ?」

 

亮一はそう言って再び笑顔を見せた後、階段を再び上った。

 

つぐみ「…亮一くん、来てくれて本当に助かるなぁ…」

巴「それな…亮一がいないと、あたし達のどれだけ怖がってたんだろう…」

蘭「っ…」

モカ「…蘭?もしかして、さっき怒った事、後悔してるのー?」

蘭「そ、そうじゃない…と言いたいけれど…あの笑顔を見てたら…なんで怒ったんだろうって…」

ひまり「まぁ、亮一くんは私たちと会うの、これが初めてみたいなものだから、知らないもん」

蘭「だからこそ…本当はあんな事言うべきじゃないのに…」

 

と、蘭達が話していると…

 

亮一「…ったく…何話してるんすか?」

 

全然来ていないことに気がついた亮一が戻ってきたのだ。

 

蘭「あ、うん…何でもない…」

亮一「そう?何かあったら言ってくれよ?」

つぐみ「何があったら…というよりも…」

亮一「さっきの怒られた話?」

ひまり「え!?聞いてたの!?」

亮一「いや?なんとなく…俺は気にしてないから。俺は怒られたことよりも、早くここから出て皆さんを安心させたい一心でいますので」

蘭「っ!」

亮一「ほら、皆さん、行きますよ」

 

亮一はそう言って、手を差し出した。

 

ひまり「…うん!行こう!ほら、蘭!」

蘭「え?」

モカ「せっかく差し出した手だよー?男子の手なんて、なかなか繋げられないからね?」

亮一「モカ…流石にそれ以上いうと、こちらにも限度というものがあるからね?」

モカ「ごめんって」

蘭「…ごめん…ありがとう…」

 

蘭はそう言って、差し出してくれた手を取って、階段を上ったのだった…

 

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…どうにか体育館に着いた蘭達は、どこか疲れ切っている顔をしていた。

途中、蘭さん達『Afterglow』の曲がピアノで流れてきて、蘭達がパニックになっていたのだが、亮一がまさかの千葉ロッテマリーンズの福浦選手の応援歌を歌ったことと、亮一の励ましの声により、なんとかメンタルが保たれた蘭達は、どうにか亮一に食らいつくように体育館へと来たのだ。

 

ひまり「やっと着いたぁー!」

蘭「これでやっと外に出られる…んだよね?」

巴「ああ、そのはずだ。確か、いつも開いている非常口は…」

 

と、巴が言ったその時だ。

うっすらついていた懐中電灯の明かりが突如として消えたのだ。

 

つぐみ「きゃっ!?あ、明かりが!」

亮一「みんな!固まって!」

 

亮一の言葉によって、全員が団子のように固まった。

 

ひまり「ど、どうなってるの!?」

つぐみ「懐中電灯が壊れちゃったみたい…!」

蘭「嘘でしょ…なんでこのタイミングで…」

亮一「とりあえず、その懐中電灯貸してくれ。見てみる」

つぐみ「あ、ありがとう…」

巴「これじゃ、非常口の場所もわからないよ…」

亮一「いや、非常口の場所はわかる…ただ、それがどの入り口かまでは流石にわからないでは…」

巴「あ、あぁ…」

つぐみ「どうしよう…せっかくここまで来れたのに…」

ひまり「私、もう無理かも…ううっ…泣きそう…」

亮一「泣かないでくれよ…確かに、辺り真っ暗ですけど、手がないわけではないから…」

 

亮一はそういうと、ふと目を瞑った。

 

亮一「…きてるな…」

蘭「…何が?」

亮一「風が吹いてる…ということは、空いている窓かドアがあるということ…そこへ行くぞ。みんな、固まってついてきてくれ」

 

亮一はそう言って、風が吹いた方へと歩いた。

その先にあったのは、巴が言っていた非常口らしきドアだった。

 

亮一「ここか…」

蘭「は、早くここから出よう…」

 

亮一はドアノブに手をかけて、ドアを開けようとした…が、ドアはピクリとも開かない。

 

亮一「開いてない!?」

モカ「詰んだー。今度こそ詰んだー」

巴「おーい!開けてくれー!だれかいないかー!?」

亮一「仕方ねぇ…ここはタックルで開けるしか…」

蘭「バカ!そんなことしたら!」

亮一「だったらどうしろと!」

蘭「っ…」

亮一「…すまん…でも、こうなったのは仕方ねぇ…流星じゃなくて、俺が直々に謝りに行くから」

つぐみ「そ、そんなことしなくても…」

 

と、その時だ。

カチャリと音がした。

ドアの鍵が開いたという証拠である。

 

ひまり「開いた!」

つぐみ「警備員の方が開けてくれたのかな?」

 

と、6人は外へ出ると…そこには誰もいなかったという…

後々聞いた話だと、学校の七不思議の7つ目に、生徒の幽霊が夜な夜なうろついていて遊び相手を探しているだとか…

 

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次の日…亮一の家にて…

 

亮一「…はぁ…ひでぇ目にあったわ…」

 

亮一がベッドの上で昨日のことを振り返っていた。

本当は昨日の件で疲れてどこにも行きたくないという気持ちだったが…

 

亮一父「亮一、今日は華道の先生が来るから礼儀正しくな」

 

と、朝亮一が父から受けた言葉でなんとか力を振り絞っていた。

亮一の父は警察官であり人望が厚く、それ故に色んな人と触れ合う機会が多くあるため、人脈が広いのだ。

亮一は重い体を起こして、慣れた手つきで和服を着た。

そして、意外と広い家を歩いて和室に着いて、正座で待機した。

亮一の父も隣に来て正座で待機した。

そして、最初入って来たのは…

 

蘭「…失礼します…あ…」

亮一「あ…」

 

蘭さんが入ってすぐに亮一を見て、あっと驚いた。

その後すぐに蘭の父が入って来たが、亮一の父の計らいで、2人きりで話す機会を設けてくれた。

 

蘭「…昨日はごめんね…」

亮一「俺は別に大丈夫っすよ。というか…意外っすね。蘭がこういう和服着てるなんて」

蘭「亮一くんこそ、そんな和服着て…ちょっと惚れちゃったかな?」

亮一「何言ってるすか…蘭らしくない」

蘭「亮一くんも、この格好似合ってないよ」

亮一「お互い様じゃないっすか」

蘭「そうだね」

 

亮一と蘭はお互いに笑いあった後…

 

蘭「…今度…『Afterglow』の練習来てくれる?」

亮一「え?」

蘭「まぁ…その…これからも…亮一くんと仲良くしたいって、他のメンバーも言ってたから…」

亮一「まぁ…いいっすよ。これからもよろしくっす」

蘭「よろしく」

 

こうして、亮一は『Afterglow』のみんなと交流を深めていくことになったのだった…

 

 




いかがでしたでしょうか?
内容…薄かったでしょw
これで精一杯でしたw
今回はこれで勘弁してください…
というわけで、まだまだリクエスト募集(ここでは初ですけど)してますので、是非ともよろしくお願いします!
ハーメルン内では活動報告の方で箱を設けさせてもらいますので、そこにてリクエストをお願いします。
では、次回お会いしましょう!

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