愛しき龍神と過ごす日々   作:shin-Ex-

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今回、とうとう超絶チート爺さん登場!

あと原作キャラも一人出ます!

どうなるか見てのお楽しみ

それでは本編どうぞ


チートな存在なんて弄られてなんぼだ

「おお咲良!久しぶりだなぁ!」

 

門前に赴くと、そこにはとても80歳とは思えないほどフランクな男がいた。年齢の割には体型はがっちりしており、皺も少なく、髪も黒々としている・・・・・うん、まあ俺の爺さんなんだけどさ。相変わらず年齢詐欺な外見してやがる。

 

爺さんの近くには、赤い髪に髭をはやしている男がいる・・・・・また誰か連れてきたのか。まあ、それはともかくとして・・・・

 

「久しぶりだな爺さん。元気してたか?」

 

「おう。怪我病気一切なしだ。まあ体の頑丈さには自信があるからな」

 

「そうか、それはなによりだ・・・・・・というわけで爺さん正座」

 

「・・・・え?」

 

俺が自分でもわかるほどににこやかな笑顔で言ってやると、爺さんはキョトンとした表情を浮かべて間の抜けた声をあげる。

 

「えっと・・・・・咲良?今正座って言ったか?」

 

「うん言った。だからすぐに正座してくれ」

 

「な、なにゆえ?」

 

「なにゆえって・・・・・電話で言ったじゃないか。帰ってきたら覚悟しろよって。オーフィスにいらんこといろいろと教えてくれたお礼に説教してあげようと思ってね」

 

この爺さんがいらんことオーフィスに教えたおかげでマジで大変だったからな・・・・・主に俺の理性が。役得でもあったけどしんどさの方が上回ってるから説教しなければならない。

 

「いやいやいや・・・・・説教ってここ外ですぜ?こんなところで正座して説教なんて人目につくから恥ずかしいんだけど・・・・」

 

「安心しろ。俺は恥ずかしくない」

 

「いや、俺が恥ずかしいから!ご近所さんに変な目で見られちゃうから!」

 

「ちっ、仕方ないな・・・・だったら姿隠す結界かなんか張れよ。それぐらいできるだろ?」

 

「できるけどなんで自分が説教受けるために結界張らなきゃならないの!?」

 

まったく、ああ言えばこう言う爺さんだな・・・・・これじゃあいつまでたっても説教できないじゃないか。

 

「そ、そうだ客!客がいるんだ!客を待たせて説教なんて失礼だと思わないか?」

 

「俺のことなら気にしなくていいぞ?存分にやってくれ」

 

「おいぃぃぃぃぃ!?そりゃないだろぉぉぉぉ!?」

 

客を口実に説教から逃れようとする爺さんだったが、客は空気を読める人物だった模様。この人いいノリしてる。

 

「さて、それじゃあ覚悟を決めようか爺さん」

 

「・・・・ふっ、そうか。咲良があくまでも俺に説教しようと言うなら俺の超絶奥義を見せてやる!」

 

爺さんはふっと笑みを浮かべながら言う。そして・・・・行動を起こした。

 

「許してくださいお願いします」

 

流れるような美しい動きから繰り出されたのは日本に古くから伝わる謝罪術の超絶奥義・・・・土下座だった。

 

「・・・・まさか伊槻の土下座を見る日が来ることになるとはな」

 

「シャラップ!俺は咲良の説教を回避するためなら何でもやるぞ!誇りさえドブに捨ててやる!というわけで許してください咲良さんお願いします!」

 

爺さんの奇行を意外そうに見ている客の男に、爺さんは逆ギレ気味に言い放つ。こんなんが世界最強の龍神を力で掌握できるチートな存在だとは誰も思わないだろう。

 

・・・・・というか、ここまでされて説教するのも大人気ないか。

 

「わかったよ・・・・・今回は許してやる」

 

「本当か!?」

 

「ああ。よくよく考えたら今説教なんてしたら夕食作る時間が遅れちまうしな・・・・・説教はまた今度な」

 

「あ、結局説教は回避できないのね・・・・」

 

当然だ。近いうちに絶対説教してやる。

 

さて、遅くなってしまったが・・・・・お客さんをもてなさないとな。

 

「すみません、お客さんであるあなたを放ってこんな・・・・」

 

「いや、気にしなくてもいい。おかげで面白いものが見れたからな」

 

客の男に謝罪すると、笑みを浮かべてあっさりと許してくれた。気のいい人だ。

 

「お前のことは伊槻から聞いている。とりあえずまずは自己紹介だな。俺は・・・・」

 

「待った。自己紹介は家の中に入ってからでいいだろ。中の奴らにもしないといけないから二度手間だろう?いいか咲良?」

 

「ああ。俺は構わないよ」

 

ここで自己紹介されても、中でまたオーフィスと黒歌にすることになるだろうし・・・・二度手間になるならここで聞かなくとも構わない。

 

「そうか、まあそれでいいなら構わない」

 

「ありがとうございます。それでは中へどうぞ」

 

俺は客の男を招き入れる。俺の許可により、結界は彼の来訪を可能にする。

 

「ほう・・・・随分と面白い結界を張ってるな伊槻」

 

「ははっ!さすがにお前にはわかるか!コイツは俺の開発した結界の中でも特に面白くてな!」

 

「そいつは興味深いな。是非ともゆっくりと話を・・・・」

 

何やら結界に関する話が始まってしまいそうな雰囲気だ。これ止めないと絶対に長引くな。さっき爺さんに説教しようとした俺が言うのもなんだけど。

 

「あの・・・・中入らないんですか?」

 

「おっと、すまんな。つい研究者の血が騒いじまってな」

 

特に悪びれた様子もなく笑みを浮かべる客。気のいい男だと思ってたが、やはり爺さんの連れてきた客ということか・・・・・まあ慣れてるけど。

 

「それではどうぞ」

 

「おう、邪魔するぜ」

 

「邪魔するなら帰・・・・」

 

「爺さん、くだらんこと言ったら晩飯白湯にするぞ」

 

「うん、まあゆっくりくつろげや」

 

はあ・・・・・なんで爺さんと客を家に上げるだけどこんなに疲れるんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おお、お前が黒歌か。咲良から話は聞いていた。なるほど、これは予想以上にいい女だ・・・・お嬢さん、俺と楽しい一夜を過ごしてみないか?」

 

「「とう」」

 

「ごぱぁっ!?」

 

居間に着いて早々、黒歌のことを口説き始めた爺さんに俺とオーフィスはドロップキックを食らわせてやった。

 

「このクソ爺・・・・なに早々に黒歌にちょっかい出してくれてるんだ」

 

「我、黒歌を守る」

 

先程のドロップキックで倒れた爺さんにゲシゲシと蹴りを入れながら俺とオーフィスは言う。

 

「ちょ、悪かった!俺が悪かったから蹴らないで!お願いだからやめて!結構痛いからマジで!」

 

「嘘つけ。この程度爺さんにはノーダメージだろ。というわけでオーフィス、もっとやるぞ」

 

「わかった」

 

「やめてぇぇぇぇぇ!!確かに身体的ダメージはないけど心が痛いから!なんか涙が出ちゃいそうだから!」

 

「ははははははっ!人外やらバケモノやらと称されるお前のそんな姿が見られるとはな!コイツは愉快だ!」

 

俺とオーフィスに蹴りつけられる爺さんを見て、愉快そうに笑う客。いいノリのよさだ。

 

「えっと・・・・咲良、オーフィス。さすがに勘弁してあげたら?見てて痛々しいにゃ」

 

「黒歌は爺さんに言い寄られたとき不快に思わなかったのか?」

 

「いや、そりゃちょっと思ったけど・・・・」

 

「黒歌を不快にさせた。伊槻許さない」

 

「同感だ。俺も許さない」

 

もはや俺とオーフィスの中で優先順位は爺さんよりも黒歌の方が上になっている。

 

「そこまで言ってくれるのは嬉しいんだけど・・・・・・話が全然進まないからいい加減やめてあげて」

 

ふむ・・・・まあ確かにこのままでは話が一向に前に進まないな。仕方がない。

 

「黒歌に感謝しろよ爺さん」

 

「次黒歌に何かしたらもっと蹴る」

 

「お前たちの俺に対する敬意はどこまで落ちてるんだ」

 

いや、別に爺さんのことは尊敬してるし感謝だってしてる。ただ、それとこれとは別問題というやつだ。

 

「あ~・・・・えらい目にあったぜ」

 

「会って早々に口説こうとしたお前が悪い。俺でももっと時間かけるぞ」

 

「自分の欲望に忠実だからな」

 

「威張るなクソ爺」

 

反省の色が見えない爺さん・・・・・頭が痛くなってきた。

 

「すまんな黒歌・・・・これが俺の爺さん、湊内伊槻だ」

 

「随分とまあ個性的というかなんというか・・・・・咲良も苦労してるのね」

 

「・・・・本当にな」

 

「咲良、元気出して」

 

爺さんの破天荒さに頭を抱えそうになる俺に、オーフィスが背伸びをして頭を撫でてくる。それだけで大分癒された気分だ。

 

「うん、ありがとうオーフィス」

 

「これくらい当然。我は咲良の婚約者だから」

 

「婚約者ねぇ・・・伊槻に聞いていたが、まさか本当にあの無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)が人間と婚約してるとはな。世の神々が聞いたら卒倒するぞ」

 

客の男がオーフィスの方を見ながら面白そうに笑みを浮かべながら言う。爺さんが連れてきたんだから当然だが、やっぱりこのひとオーフィスのこと知ってるのか。

 

そういえばこのひと、一体何者なんだろうか・・・・・

 

「・・・・アザゼル、久しい」

 

「おう。そうだなオーフィス」

 

アザゼル?それって確か・・・・・

 

「おっと、そういえばまだ自己紹介してなかったな。俺はアザゼル。一応堕天使達の頭を張ってるものだ」

 

「だ、堕天使の・・・総統!?」

 

客・・・・アザゼルさんが自己紹介すると、黒歌は驚きをあらわにした。まあ、黒歌は堕天使と敵対関係にある悪魔だから、そのトップが目の前にいるというなら無理はないだろう。

 

にしても今度は堕天使のトップか・・・・

 

「まったく・・・・爺さん、また凄いひとを連れてきたな。どういう関係なんだ?」

 

「んー・・・・まあ腐れ縁の悪友って感じだな。割と気が合うし」

 

「本当にとんでもない交友関係してるよな爺さん・・・・」

 

「それブーメランだぞ?」

 

いや、そんなこと言われても・・・・・俺の交友関係に関しては爺さんがきっかけだから結局は爺さんの交友関係のすごさの証明にしかならないだろ。

 

「というか、自分で言うのもなんだが俺ってそれなりの大物なんだが・・・・随分と平然としているんだな」

 

特に驚いていない俺に対して、アザゼルさんが言う。

 

「いや、もう慣れたといいますか・・・・・爺さんに神クラスのひと紹介されたりしてたので今更驚くこともないかなと思いまして」

 

「というか咲良、そんなにヤバイ知り合いたくさんいるの?」

 

「まあ北欧の主神やらオリンポスの神々やら色々知り合いはいるけど・・・・」

 

「咲良は本当に人間なのかにゃ?」

 

なんか黒歌に失礼なこと言われてる・・・・非常に解せない。

 

「なあオーフィス・・・・俺ってそんなに人間離れしてる?」

 

「大丈夫、咲良は正真正銘の人間。だから落ち込むことはない」

 

「そっか。それならいいけど・・・・」

 

「いや、龍神に慰められてる時点で人間離れしてると思うにゃ」

 

「「同感だな」」

 

せっかくオーフィスに慰められて早々にこれは酷いだろ・・・・まあいいけどさ。

 

「それはともかくとして、アザゼルを交えて色々と話しておきたいことはあるが先に腹ごしらえがしたいな・・・・咲良、準備頼めるか?」

 

「わかった。ちょうと夕食の準備始めようと思ってたところだからな。作ってくるから待っててくれ」

 

「美味いの頼むぞー」

 

「はいはい」

 

オーフィス達を居間に残して、俺は台所に夕食を作りに向かう。

 

・・・・・せっかく爺さんが帰ってきたわけだし、おかずにチーズオムレツも追加しておくかな。




こんなでも伊槻さんは世界最強です。オーフィスちゃんでさえ力でねじ伏せることができますから・・・・

にしてもせっかく登場したアザゼルさん・・・・全然目立たないなぁ

そして、咲良さんと一緒になって伊槻さんをゲシゲシと蹴りつけるオーフィスちゃん可愛い

それでは次回もまたお楽しみに!
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