愛しき龍神と過ごす日々   作:shin-Ex-

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サブタイの初めてとはいったいなんの初めてなのか・・・・それはその目でお確かめください

それでは本編どうぞ


初めての・・・・・・

サーゼクスさんとの話を終え、その日の晩・・・・

 

「おお!コイツはいい酒だな!」

 

「だろう?俺の取って置きだ!おら、サーゼクスももっと飲め!」

 

「もちろんいただこう」

 

我が家の居間では酒宴が行われている。爺さん、アザゼルさん、サーゼクスさんは高笑いを上げながら酒を飲んでいる・・・・もはや何杯目かわからないがな。普通なら肝臓がぶっ壊れないか心配するところなのだろうが、飲んでるメンツが世界一の人外爺さん、悪魔のトップ、堕天使の総督であることを考えると・・・・まあ平気なんだろうな。

 

「・・・・・はあ」

 

「えっと・・・・・すみません」

 

思わずため息を吐いてしまった俺に、グレイフィアさんが謝罪してきた。

 

「いえ、グレイフィアさんが謝ることではありませんのでお気になさらず。元はといえば、酒盛り提案した爺さんが悪いんですからね」

 

「後で説教?」

 

「そうだな。説教してやらないとな」

 

俺は膝の上でジュースを飲んでいるオーフィスの頭を撫でながら言う。オーフィスも酒は飲めるのだが、一切酔わない上に味が舌にあわないようであまり飲もうとはしない。

 

ちなみにサーゼクスさんとグレイフィアさんには話が終わったあとにオーフィスのことを紹介した。当然というかなんというか、それはもう驚いていたが。まあ、そんなリアクションにもすっかり慣れきってしまったが。

 

「それにしても・・・・・アザゼルさんはともかくとして、サーゼクスさんも随分とノリがいいんですね」

 

「サーゼクスは元々ああいう性格です。本当に困ったものだわ」

 

随分とため息が深いグレイフィアさん。その様子から色々と察することができた。

 

というか三勢力のうち二勢力のトップがこんな破天荒だなんて・・・・・これで天使長ミカエルまではっちゃけた性格していたら俺は本格的に三勢力に同情するぞ。

 

「大変なんですね・・・・って、あれ?今サーゼクスさんのこと名前で・・・・」

 

「先程までは公務に近い形で同行していましたが、今はプライベートですので。というより、ザーゼクスにそう言われてしまったので」

 

ああ、なるほど。グレイフィアさんは公私のけじめはしっかりと付けるタイプだということか。いかにも出来る女って感じだな。

 

「そういえばお二人は夫婦なんですよね?」

 

「知っているのですか?」

 

「はい。お二人の馴れ初めを綴った本を読んだことがありましたので」

 

「・・・・・聞かせてもらいますがどのような本でしょうか?」

 

「えっと・・・・二人のラブパワーが魔王派と反魔王派の争いを終わらせたとかなんとか」

 

「・・・・それはできれば忘れてください」

 

本の内容の一部を教えると、グレイフィアさんは頭を抑える。まあ気持ちは分からないでもないけど・・・・ごめんなさいグレイフィアさん。あの本面白くて好きなので結構な頻度で読んでます。

 

「その本・・・あまりにも内容が荒唐無稽だったからとっくに絶版になっているはずなのに」

 

「まあ持ってきたの爺さんなんで・・・・・絶版とかそういうの多分関係ないです」

 

「伊槻ははちゃめちゃ」

 

世界最強の龍神にここまで言わせるのだから、爺さんは本当にとんでもないよなぁ・・・・今まできちんと聞いたことはなかったけど、本格的に何者なのか気になってきた。

 

「・・・・・咲良」

 

「ん?どうした黒歌?」

 

さっきまで部屋の隅で一人で酒を飲んでいた黒歌が俺に声をかけてくる。

 

「その・・・・えっと・・・・」

 

どこか恥ずかしそうにもじもじとしている黒歌。こういう黒歌を見るのは初めてで新鮮だ。だが、このままじゃ話が進みそうにない。

 

んー・・・・言いにくいことなら無理に言わなくてもいいんだけどなぁ。

 

「・・・・黒歌、言いにくいんだったら無理に言わなくてもいいぞ?俺は気にしないし」

 

「ッ!?」

 

頭を撫でながら言うと、黒歌は顔を真っ赤にする。

 

「ん?顔が赤いぞ?酔いが回ったなら無理せず横になったほうが・・・・」

 

「・・・らの・・・か」

 

「え?」

 

「咲良の馬鹿ァァァ!!」

 

「いぎっ!?」

 

頬に感じる鈍い衝撃。何故か俺は黒歌に罵倒されながらビンタされていた。

 

「人の気も知らないで・・・・こうなったらやけ酒にゃ!私も向こうに混ざってくる!」

 

なぜか知らないが怒っている黒歌は、爺さんたちに混じって酒を飲み始めた。

 

「いてててて・・・・なんだったんだ一体?」

 

黒歌にビンタされた頬に手を当てると、じんわりと熱を持っていた。きっと赤くなっているだろう。

 

「咲良さん・・・・・あなたよく鈍感だって言われませんか?」

 

「へ?どういうことですか?」

 

グレイフィアの言葉の意味が・・・・というより、なぜそんなことを聞かれたのか分からずに俺は首を傾げる。別に俺鈍感ではないと思うし・・・・そんなこと言われる心当たりもない。

 

「自覚はないのですか・・・・・いえ、だからこそ鈍感なのでしょうが」

 

「咲良、どんまい」

 

どこか呆れた様子でため息を吐くグレイフィアさんと、俺に向かってなぜかサムズアップしてくるオーフィス。

 

本当にどういうことなのだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はあ・・・・・もう付き合ってられん」

 

爺さん達の酒盛りが収まる気配が一向にないので、俺はその場をグレイフィアさんに任せて、オーフィスと一緒に自分部屋に戻ってきていた。

 

ちなみに俺達が出るとき、爺さん達はもうすぐうちの学校で行われる父兄参観の話で盛り上がっていた。サーゼクスさんはリアス先輩のお兄さんだってことは知っていたが・・・・まさかアザゼルさんがヴァーリの保護者だとは思わなかった。

 

というか・・・・・ヴァーリも随分と複雑な事情を抱えてるんだなぁ。俺もそれなりだと思っていたが、あいつの事情は俺以上に複雑なようだ。

 

というかあの3人父兄参観に来るのか・・・・・魔王に堕天使の総督、人外が来る父兄参観ってスゲェなおい。

 

ちなみにオーフィスと黒歌は三種族会談が終わるまではまだ存在は隠しておいたほうがいいらしいので来られない。二人共だいぶ落ち込んでいたが。

 

まあそれはともかくとして・・・・・

 

「・・・・これからどうなるんだろうなぁ」

 

俺は昨日、今日のことを振り返ってみた。間違いなく、この二日間で起きたことによって俺の人生は大きく変わっただろう。

 

黒歌のことは悪魔側での対応待ち。サーゼクスさんは気のいい人なので、おそらく悪いようにはならないだろう・・・・まあ、俺の希望的観測が大いに含まれているが。

 

そして俺は・・・・三種族の和平がなされたあと、それ以外の種族、神郡との和平の仲介役となる。俺にどれだけのことが出来るわからないけれど・・・・尽力しよう。爺さんの世界の平和っていう夢を叶えるためにも。

 

「・・・・咲良」

 

「ん?」

 

突然、オーフィスが俺の胸に顔を埋めながら抱きついてきた。

 

「我、頑張るのはいいことだと思う。だけど、無理はしたらダメ」

 

「え?」

 

「咲良・・・無理しそうな気がしたから」

 

・・・・なんだか最近オーフィスがエスパーなんじゃないかって思うことが増えたな。俺の考えやら何やら色々と察してくるし・・・・・婚約者としては冥利に尽きるってやつなんだろうが。

 

けどまあ・・・・・心配させるのはダメだよな。

 

「無理はしないよ。無理したらお前や黒歌を心配させちゃうもんな」

 

「本当に無理しない?」

 

「うん、本当」

 

「なら・・・・・ちゅーして」

 

「ああ・・・・・ん?」

 

今なんかオーフィスの口からおかしな言葉が聞こえてきた気がする。

 

「オーフィス・・・・・今何してって言った?」

 

「ちゅー」

 

「・・・・・マウストゥマウス?」

 

「うん」

 

どうやら俺の聞き間違いじゃないらしい。

 

「えっと・・・・ごめんオーフィス、なんでちゅー?」

 

「さっき黒歌が言ってた。咲良は放っておいたら無理するから無理しないように約束しろって」

 

「それでなんでちゅー?」

 

「約束のちゅーは基本・・・・って黒歌が言ってた」

 

「黒歌・・・・」

 

なんでそんなことをオーフィスに・・・・さっきのビンタが何か関係してるのか?

 

いや、まあともかく・・・・・これはキスしなくちゃならない流れなんだろうなぁ。

 

今まで一緒に寝たりお風呂入ったりはしたことあるけど、実はキスはまだだったりする。いや、ほっぺや額には何度かしたこともされたこともあるんだが・・・・・唇にっていうのは今までない。

 

「・・・・咲良、してくれないの?」

 

俺が考えを巡らせていると、オーフィスが小首を傾げながら尋ねてくる。まあ、無理しないって約束の証明のためにはしたほうがいいんだろうし・・・・・するべきだろうし・・・・

 

いや、違うな。約束とかそういうの関係なしに・・・・俺は・・・・

 

「・・・・オーフィス、目を閉じて」

 

「ん」

 

俺が言うと、オーフィスは素直に従って目を閉じる。キスの時は目を閉じるのがマナーだと爺さんあたりに吹き込まれたのか、あるいは俺がお願いしたから聞いてくれたのか・・・・・まあどっちでもいいが。

 

「オーフィス・・・・」

 

俺はオーフィスの肩に手を置く。オーフィスを正面から見据え、オーフィスト同じように目を閉じた後、顔を少しづつ近づけ・・・・・俺とオーフィスの唇は重なった。

 

「・・・・・これでいいか?」

 

時間にしてほんの数秒の触れるだけの口付け。俺の初めてのキス。先程まで触れ合っていた唇を少し舐めると、わずかに甘い味がするようなきがする。そしてなにより・・・・自分の心が幸福感に包まれているように感じた。

 

「・・・・あったかい」

 

「え?」

 

「咲良とチューしたとき・・・・ここが暖かく感じた。よくわからないけど・・・・すごく気持ちいい。我・・・・すごく幸せ」

 

希薄ながらも、嬉しそうな表情で胸に手を当てながら言うオーフィス。

 

そっか・・・・・オーフィスも同じ気持ちなのか。オーフィスも幸せを感じてくれているのか。

 

「咲良、もう一回・・・・・ううん我、もっともっとちゅーしたい」

 

「ああ、いいよ。もっとしよう・・・・もっともっと」

 

オーフィスにせがまれるまま・・・・俺が求めるままに、何度も何度もキスを繰り返す。

 

「咲良・・・・好き。大好き。もっと」

 

「俺も好きだよ。だからもっと・・・・」

 

その日、俺はオーフィスと10回唇を重ねた。




前回の一件で黒歌さんの咲良さんに対する好感度は最高潮に達してしまいました

オーフィスちゃんがいるので結ばれるのは諦めていますが、せめてお礼を言おうとして・・・・・ああなっちゃいました。あれは咲良さんが悪い

そして咲良さんとオーフィスちゃんの初キッス・・・・・・うん、咲良さんが羨ましくてたまりませんね

何より、咲良さんとのキスで幸せを感じてるオーフィスちゃんマジ祝福したい

それでは次回もまたお楽しみに!
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