・・・・まあ一人は・・・・うん
それでは本編どうぞ
「・・・・・・ねみぃ」
オーフィス、黒歌を朝食を食べている最中、俺はあまりの眠気でつい呟いてしまった。
「あら?咲良は随分とオネムっぽいにゃん」
「ああ。誰かさんのおかげでな」
ニヤニヤと笑みを浮かべる黒歌に対して俺は言い放つ。俺が寝不足になったのは昨夜3人同じ布団で寝たためだ・・・・好きな子とスタイル抜群な女に挟まれて寝れるほど俺は神経図太くないからな。そうなった原因は黒歌にあるのでこれぐらいの恨み言をいうのは構わないだろう。
「ん~?誰かさんって誰にゃ?」
「・・・・・咲良寝不足?我のせい?」
黒歌がシラを切ると、ならば自分のせいなのかとオーフィスの雰囲気が暗くなってしまった。
「違うよオーフィス。オーフィスは悪くない。悪いのはそこの黒猫だ」
「黒歌悪い?黒歌に怒ればいい?」
「ごめん私が悪かったにゃ。だから怒らないでオーフィス」
世界最強の龍神に怒られるなどたまったものではないと思ったのだろう。黒歌は素直に謝った。まあ、実際オーフィスが怒ると恐いというか・・・・・なんか可愛というかほっこりするんだよな。小さい子がプンプンするみたいに。まあ、罪悪感が湧き出すからガチで反省するだろうけど。
「とにかく、これからは別の布団で寝るからな。一日ならまだしも、あんまり続くと生活に影響が出そうだからな」
実際今日の朝食作りはいつもより手こずったからな。いつもより一人分多いってのもあって少し時間がかかった。
「まあ、そういうことならしょうがないにゃん。やっぱりご飯は美味しい方がいいにゃ」
「・・・・・我も?」
黒歌は素直に納得してくれたが、オーフィスは不満気である。そんなに俺と一緒に寝たいのか・・・・・うん、悪い気はしない。
「・・・・・週一でなら」
「やっぱり贔屓だにゃん」
数秒考えた結果、俺は週一なら構わないとオーフィスに告げる。黒歌が何か言ってるが無視する。
「週五」
だが、オーフィスは納得してくれなかった。こういう不満は嬉しいといえば嬉しいが、それでは俺の睡眠時間と理性がやばいことになりそうだから受け入れるわけにはいかない。
「・・・・週二」
「週四」
妥協したが、それでもまだ足りないらしい。だが、オーフィスも妥協してくれたのか一日減らしてくれている。だが・・・・正直週四でも・・・・・
「なら間をとって週三だ」
これが最終妥協ラインだ。これ以上は妥協できない・・・・・さあ、どうするオーフィス?
「わかった。咲良、我と週三で一緒に寝る」
よかった。どうにか妥協案に乗ってくれたか。
「黒歌が教えてくれた作戦通り上手くいった」
「オ、オーフィスそれは言ったら・・・・・」
「・・・・作戦?」
すっごく聞き捨てならない事を言うオーフィスと、何やら焦った様子の黒歌。これはまさか・・・・
「黒歌?作戦ってどういうことかな?」
俺は自分でもわかるぐらいニッコリといい笑顔を黒歌に向けて尋ねてみた。
「そ、その・・・・・初めに過剰に要求しておけばある程度のところまで妥協してくれるって教えたにゃん♪」
「てめぇこの駄猫」
つまりさっきのオーフィストのやりとりは黒歌が吹き込んだ作戦の結果ってことかよ。爺さんほどじゃないけどタチ悪いぞこいつ。
「べ、別にいいじゃないかにゃ!結果的に咲良だって得してるんだから!」
「そのことに関して否定はしないがそれはそれ、これはこれだ。さてどうしてくれようか・・・・」
「さ、咲良!そんなことより時間!学校に遅れちゃうにゃ!」
黒歌に言われ時計を見ると、確かに家を出る時間が迫ってた。黒歌を説教する時間はなさそうだ。
「食器は私が洗っておくから、咲良は早く準備を済ませて学校に行くにゃん」
「くっ、仕方ない・・・・説教は帰ってからだな」
「結局説教からは逃れられないのかにゃ・・・・」
当然だろ。マジ帰ったら覚えてろよ黒歌。
「今日は始業式あるから午前だけで昼には帰ってくる。それまで二人で留守番お願いな。黒歌はオーフィスの相手頼むぞ?」
「大丈夫、任せるにゃ!」
意気揚々と返事を返す黒歌。さっきみたいに余計なこと吹き込みそうだが、それでも黒歌がいればオーフィスが寂しい思いをすることはないだろうからそこに関しては感謝だな。
「それじゃあ行ってくるよ」
「待って咲良」
鞄をもって家を出ようとする俺だったが、オーフィスに止められた。
「どうしたオーフィス?」
「屈んで」
「?わかった・・・・」
オーフィスに言われ、屈んでみると・・・・・オーフィスは俺の首筋に口付けを落とし、強く吸い付いてきた。
「なっ!?」
あまりのことに、俺は大慌てでオーフィスから離れた。自分でもわかるほどに動機が激しく、顔が熱い。
「オ、オーフィス!?一体何を・・・・・」
「虫除け。こうやって痕を残せば変な虫が寄ってこないって伊槻が勧めてきた本に・・・・」
「ありがとうお爺様!(あのクソ爺がぁぁぁぁぁ!)」
「咲良落ち着くにゃ。本音と建前が逆になってるにゃん」
おっと俺としたことが・・・・喜びのあまりつい。
「ところでオーフィス、変な虫の意味はわかってるにゃん?」
「咲良に色目を使う女」
「・・・・・どうしよう。軽い気持ちで聞いてみたらガチ過ぎて恐いにゃ」
そりゃ龍神様がそんなこと言ってれば恐いわな。無表情で淡々と言ってるからマジで恐い。仮に、俺に色目使うような女がいたとしたらそいつがオーフィスに消されないか軽く心配になってくる。
というか・・・・
「なあ・・・・痕ついてる?」
「ばっちり」
俺はオーフィスに口付けされたところに触れながら聞くと、オーフィスはなんか誇らしげに親指を立てながら言う。
そっか・・・・バッチリ付いちゃったのか・・・・・新学年早々なにか噂が立ちかねないなぁ
「・・・・うん、しょうがないか」
「それでいいのかにゃ?」
「いいもなにも今更どうにもならないからな」
「本音は?」
「オーフィスからの所有印みたいで嬉しいっす」
だって好きな子から独占宣言されてるようなものだよ?嬉しいに決まってるでしょ?
「咲良嬉しい?なら我も嬉しい」
「それは良かった。だけど、これからは急にやったらダメだからな?驚いちゃうから」
「わかった。これからは言ってからやる」
「・・・・・何かがずれてる気がするけど気のせいにゃん?」
安心しろ黒歌。現状一番冷静でまともなのはお前だ。俺は自覚してるから。
「それじゃあ今度こそ行ってくるな」
「行ってらっしゃい咲良」
「行ってらっしゃいにゃん」
オーフィスと黒歌に見送られて、俺は家を出て学校に向かった。
駒王学園。それが俺の通う学校の名前だ。元々が女子高だったために、男女比が少し偏ってる事を除けば一見普通の学校と大差ない・・・・まあ、実際には色々と世間に発表できないような秘密(主に悪魔関連)があることは爺さんに聞かされて知っているがな。まあ、そんなことは大して気にしてないけど。
ともかく、俺は今日からこの学園の2年生として学生生活を送ることとなる。玄関口付近で張り出された新しい自分のクラスを確認して赴くと・・・・
「おはよう咲良!」
「ん?ああ、君か」
既に学校に来ていた俺の友人である兵藤一誠とヴァーリ・アルファーが挨拶してきた。
兵藤一誠・・・・イッセーは中学の頃からの俺の友人だ。自分も女なのに女の胸(自分の胸を除く)に並々ならぬ執着見せる少々・・・・どころかかなりの変わり者で悪い子ではないのだが・・・・そんな趣向をしているため、変な目で見られることもある。まあ、本人はめげないが。
男の方はヴァーリ・アルファー。細かい事情はよく知らないが、イッセーの家にホームステイしている留学生だ。かなりのイケメンで女の子達からはキャーキャー言われているが、そのおかげで男共からはよく目の敵にされている。
二人共俺にとってそこそこ仲のいい友人だ。ここに居るということは、二人とは同じクラスであるらしい。
「二人共おはよう。にしても・・・・イッセーはともかくとしてヴァーリは相変わらずそっけないな」
「そうか?俺としては特に意識はしていないんだが・・・・」
「まあ、確かにヴァーリはちょっとそっけないかな?愛想もないし」
「・・・・そんな俺は嫌か?」
苦笑いを浮かべながら俺のいうことに同調するイッセーに、ヴァーリは恐る恐る尋ねる。
「ううん。そういうヴァーリもかっこよくて私好きだよ?」
「そうか・・・・俺も君のことが好きだ」
「よそでいちゃつけやこのバカ夫婦」
目の前で繰り広げられるやりとりに頭が痛くなるのを感じる俺。そう、この二人はお互いを好き合っており付き合っている。人目をはばからず仲睦まじいところが頻繁に見られていることから、周囲にはもはや夫婦と思われているほどだ。というか多分卒業したら結婚するぞこいつら。
「言うにことかいてバカとは・・・・君もなかなか口が悪いな」
「いや、夫婦のところには突っ込まないのかよ」
「まあ、言われてもしょうがないかなって思ってるから否定はしないよ」
「イッセーが気にしないなら俺も気にしないさ」
「あ・・・・さいですか」
どうやら言っても無駄なようだ。まあ、本人がそれでいいなら構わないが。
「でも、やっぱり人前でいちゃつくのは控えたほうがいいと思うぞ?変に茶化してくる奴も出てくるだろうし」
「それって私みたいな?」
「わっ!?」
俺は耳元で囁かれる声に驚いてしまう。振り返ると、そこには桐生の姿があった。
「おはよう咲良。昨日ぶりね」
「あ、ああ・・・・おはよう。というか音もなく背後から近寄るなよ。驚くだろ」
「いいじゃん別に。昨日は私の方が驚かされたわけだし」
あ、こいつ余計なことを・・・・そんなこと言ったら・・・・
「昨日?昨日何かあったの?」
ほらみろ。イッセーが興味持っちゃったじゃないか。
「昨日たまたま咲良と会ったんだけど・・・・その時咲良の婚約者に会ったんだよねぇ」
「ええっ!?咲良にこん・・・・」
「「「湊内くんに婚約者!?」」」
桐生がバラした事実に、イッセーがリアクションを取ろうとするが・・・・・なぜかクラスにいた他の女子数名がが過剰にリアクションしてそれを阻んでしまった。
「そんな・・・・私狙ってたのに」
「湊内くんなら可能性あると思ってたのに・・・・」
「この世は無情だ・・・・」
さらに何やら絶望した様子を見せる彼女達・・・・なんでこんなに絶望してるんだ?
「ふふっ・・・なんであの子達があんなに過剰に反応してるかわからないって顔してるわね咲良」
「当然だろ?ヴァーリや学園一のイケメンの木場に比べて冴えない俺をあの子達が狙ってただなんて信じられないだろ。狙う意味がない」
「わかってないわね咲良・・・・いい?あんたはお買い得なのよ」
「・・・・・は?」
俺は桐生の言ってることの意味が分からず首をかしげてしまった。
「確かにアルファーや木場はイケメンで女の子受けはいいわ。だけど、だからこそ高嶺の花過ぎて黄色い声援を送るのが精一杯で付き合う云々にまで行き着きにくいのよ」
そ、そういうものなのか?正直俺にはよくわからないんだが・・・・・
「それに引き換えあんたはイケメンではないけど容姿は中の上と平均よりは上。程々に優しくて料理の腕は抜群。狙うには程よい加減のお買い得物件なのよ!ぶっちゃけそれなりにモテるわ」
・・・・・何だろう。男としてはモテると言われて嬉しいはずなのにこの釈然としない感じは。なんかちょっと泣きそう。
「そんなあんたに婚約者がいるという事実はあの子達にとって衝撃的なのよ。絶望するのも無理はないわ」
絶望させたのはお前の一言だけどな。まあ、オーフィスの容姿とかは言ってないからまだいいけど・・・・流石にクラスメイトにロリコンやらペド扱いは勘弁だからな。
「咲良に婚約者か・・・・・なるほど、だからか」
「どうしたのヴァーリ?」
一人だけ何やら納得したような表情をしているヴァーリに、イッセーが尋ねる。
「いや、咲良の首筋についてる赤い痣は何かと思ったんだが・・・・・婚約者がいるというなら納得だ」
首筋の赤い痣って・・・・間違いなくオーフィスに付けられたあれだな。
「なんでも虫除けなんだと。付けられたときは何を言ってるんだと思ったが・・・・案外的確だったかもな」
俺は絶望を通り越して通夜見たいな雰囲気になってる女の子達を見ながら言う。さっきのヴァーリの発言がトドメになってしまったようだ。
「・・・咲良、それあの子に付けられたの?」
そんな中、桐生は表情をヒクつかせていた。
「なんでそんなに驚いてるの?咲良に婚約者がいるって言ったのは桐生なんだからキスマークぐらい驚く程じゃなくない?」
イッセー、言ってることはもっともだけど・・・・・桐生からしたらそうはいかないんだろうさ。だってこのキスマークをつけたオーフィスが外見幼女にしか見えないってこと知ってるんだから。
「ま、まあそうなんだけど・・・・・ごめん咲良。昨日の件も含めて今後あんたを見る目が変わらざるを得ないわ」
解せぬ・・・・・だが、否定できないのも事実なのが悲しいところである。
まあそれはそれとして・・・・・
「・・・・これから始業式だってのに、これ大丈夫なのか?」
俺はなんとも言えないカオスな状況に陥ってしまった教室内を見渡しながら思わず心配になってしまった・・・・まあ、原因の一端を作ったのは俺なんだけどさ。
イッセーがTSしてる理由は趣味です。二天龍夫婦尊いからです。洗脳されたからです
ヴァーリがイッセーの家にホームステイしててなおかつ駒王に通ってるのは・・・・・まあ一応理由はありますがご都合主義な面も強いのでご容赦を
ちなみにヴァーリのファミリーネームのアリファーについてはアルビオンとルシファーを組み合わせたものです。正直私の頭脳ではこれが限界でございます
そして咲良の首筋にキスマーク残すオーフィスは真面目に可愛い
それでは次回もまたお楽しみに!