ソードアート・オンライン~知られざる天才剣士~   作:モフノリ

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現実世界では化け物級の戦士がデスゲームに挑戦する。




吉野匠さんによるレインという作品のスピンオフ作品、異邦人の話は全て省かせていただいています。
剛という少年は異邦人の主人公で、イヴはヒロインになっています。
彼らの物語は原作を読んでいただければと。

ざっくり説明はさせていただきますと、

ただの少年だった剛がイヴという少女と出会い、異世界から来た人たち"異邦人"を捕らえている組織の騒動に巻き込まれていく。

という話になっています。
その異邦人のなかに少年レインも出てくる、というわけです。
超人レベルの動きは、GGOのキリトがマシンガンの玉を光剣で弾いていくのを現実世界でやってのけるものだとおもっていただければとおもいます。


アインクラッド編
プロローグ


 いつもの黒一色の服装を全て脱いでいるレインはジェル状のベットに横たわり、鉄でできたナーブギアという機械を頭に被されており、その表情には不機嫌以外のものはなかった。

 元々彼はこの地球という世界の人間ではない。

 剣と魔法が存在し、魔獣や竜も生きている世界にいた。

つまり、レインは異世界から地球にきた異邦人ということになる。

 その世界でレインはある日を境に強さを求めるようになり、昼夜問わず、戦いに身を投じていた。

 いつのまにか知られざる天才剣士なる二つ名がつけられていたが、レインからすればさして気にすることでもない。

 事実、国を滅ぼしたといわれる傾国の剣を使い、千人の軍勢を一人で迎撃したといわれている風の剣聖なる人物からエクシードという名の闘気術を学び、ヴァンパイアマスターから魔法も教えてもらった彼は一年もたたない間の修行で人間離れした強さを有している。

 それでも、彼はまだ強さを求めており、異世界に来たからといって変わることはなかった。

 その結果、剛やイヴ達と出会うことになったのだが、その際のひと悶着はすでに解決している。

 ひと悶着が終わった後、本来であればレインはそのまま元の世界に戻り、また愛剣である傾国の剣を振るい、戦いに身を投じるはずだった。

 それなのに、どうして彼が今、ナーブギアをかぶりベッドに横たわっているのかというのは、少し前の出来事から始まる。

 

 

 

 全ての一件が終わった数日後、レインは剛たちと再会を果たしていた。

 違う世界から来ていたレインはすぐに帰るつもりだったのだが、悲しきかな、レインは己が強くなることに固執しすぎていたせいで、それからもこの世界のスポーツ選手という人たちがする試合を見回っていた。

 その日は高校の柔道の試合を見に来ていた。

 なぜ高校生という発展途中の試合を見に来ているかというと、発展途中の人の動きを見ることで、欠点を探し、何がだめかということを把握できるという理由だ。

 そして、何よりも試合会場に入りやすい。お金を払わなくていい上に怪しまれることもない。

 そうして見に来ていた試合会場でレインは剛とイヴ再会した。

 いわく、剛の友人が出場しているのことだった。

 そこからは、流される形で剛達と夕食を共にすることなった。

 レインからすれば不本意ではあるが、ただで飯にありつけるのならいいだろう、ということで無理矢理納得することにした。

 彼らの住んでいる家に招かれ、剛とイヴ以外は用事で外出中だったことは不幸中の幸いだっただろう。

 組織にいたときからの知り合いである学者は、無駄に自分のことを心配してくるため、会いたくはなかったので本当によかった。

 

「そういえば、ソードアートオンラインみたいシステムに管理された世界でもレインの強さは通用するのかな?」

 

 居心地悪そうに無言で晩御飯であるオムライスを食べていた剛が唐突に口を開いた。

 無視をするという選択肢もあったが、己の強さが通用するのか、という言葉に反応せざるをえなかった。

 

「そのソードアートオンラインっていうのはなんだ?」

 

「ゲームだよ。フルダイブ・・・・・・っていっても通じないか。えっと、機械を使って意識だけを仮想世界に送り込むっていう技術を使ったゲームで、まあ、人間が作り出したルールが基盤になってる異世界みたいなものなんだけど。そこでは魔法はなくて剣とかの武器だけで戦っていくらしくてさ。その人間が作り出した異世界に一万人を閉じ込めて、死んでもいいゲームから死ねないゲームになってちょっと前に話題になったんだよ」

 

 ゲームをクリアすれば開放されるらしいけど、いまだにとらわれた人たちは眠り続けたままだけどね。

 と、剛は付け加えた。

 それを特に驚くこともせず、レインは冷静に聞いていた。

 

「で、ふとゲームっていう世界でもレインみたいな人間の枠から逸脱した強さは通用するのかなっておもってさ」

 

 レインは少し考えてからオムライスをすくって口に運んでいたスプーンをとめた。

 

「ゲームに関してはよくわからないが、理不尽なことはなく、いつもどおり動けるのなら魔法が使えなくても問題はない。むしろ、そこに行くことで強くなれるのであれば行ってみたいぐらいだ」

 

 そう冷静に発言したレインは再びオムライスを食べるためにスプーンを動かし始める。

 正直、エクシードを読み取れるかわからないが、たとえそれがなくてもある程度なら通用はするだろう。

 むしろ、エクシードも魔法も制限された状態で戦うことで強くなれるのであれば、レインにとっては望むところである。

 

 

 が、その言葉がレインの運の尽きだった。

 そこからはあれよあれよという間に全ての準備が次の日の夕方には整ってしまったのである。

 逃げ出そうと思えば逃げ出すことはできたのだが、いかんせん、レインもそのゲームのシステムというルールで縛られている異世界というのにも興味があった。

 聞くところによるとすでに何千人もの死者が出ているらしいそのデスゲームで無事生き残ることができればきっとさらに強くなることができると思ってしまったのだ。

 元々、戦いには死がつきものだったレインにとって遊びが遊びじゃなくなったことなどたいしたことではない。

 そして現在までに至るということだ。

 デスゲームがどれほど続くかはわからないということで、他のSAOの被害者が病院で受けているものと同じ処置をすることでしばらく現実世界に返ってこれなくても大丈夫なようにしている。

 場所は剛たちの組織の施設ということもあり、特に問題はないだろう。

 

『レイン、準備は良いか?』

 

 レインが寝ているベッドと死なないようにするための多くの機械がおいてある部屋とガラス張りの壁で仕切られている隣の部屋で剛がスピーカー越しに声をかけてくる。

 

「問題ない」

 

『じゃあ、はじめてくれ』

 

 まるで今から実験を始めるような感覚にため息をついてからレインは意識だけの世界に飛び込むための言葉を小さく、しかししっかりと声に出した。

 

「リンクスタート」




レインが必要以上に強くなろうとする理由。
レインが黒い服をずっと着ている理由。
日本人も黒い服を着て喪に服しますよね?


レインの1巻さえ読んでいただければわかります!(しつこい)
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