この素晴らしい変態に下ネタを! 作:ビーター/beater channel
「すまん、ちょっとほっぺを引っ張ってくれるか?」
「こ、こうですかぁ~?」
よほど力が無いのか、片方のほっぺを両手で引っ張る。
「ああ、痛い、痛いゾ...」
岩肌に囲まれること、はや15分。
いまだに現実が飲み込めない変態と、若干理解し始めた可愛い娘さんがいた。
気づかないフリをしているだけかもしれない。
いや、気づきたくなかっただけかもしれない。
こんな身の蓋もない会話がこのまま永遠と続くのではないか...な~んて思いたかった。
しかし、現実は希望を、願望を、欲望を、性欲を、羞恥心を、簡単に裏切る。(最後あたり関係ない
そう、目の前に居るのは2足歩行の牛肉...じゃ無かった...、[ミノタウロス]である。(以下、結局牛肉
「グォオオオオオオ!!!」
「焼いて食べたら美味しそうだね~」
「そうですね~」
「バ、バゥ?」
「てってれ~、ああ!こんな所に焼肉機があっるよ~」
死んだ魚の目をした変態は、バックから肉焼機(ウィズ特製)を取り出すと、それをぶんぶん振り回す。
「!!!???」
するとなぜか、白目をむいて倒れる牛肉が一匹。
コレによほどなトラウマでもあったのだろうか...
「って!トラウマオチかよォォオオオ!」
そんな変態のツッコミも虚しく、洞窟を反響して何度も聞こえてくるだけだった...。
☆☆☆
「それではまず自己紹介から始めようか」
「今更感ありますけど...、そうですね」
肉焼機(in牛肉)を挟んで、自己紹介が始まった。
「俺の名は、斎藤へn...」
そこまで言って気付く。
できればこの名前は知られたくない。
財布並みに無い頭をフル回転させ、変態は来る前に読んだとある漫画本を思い出す。
「デビルーク・斎藤です」(Toラブる
どこの宇宙人とハーフなんだよ!江戸川コ○ンよりも酷いぞ!いや斜め上をいってるぞ!
「私は、リンと言います」
「ほー、下は?」
「...今のが下なんですけど」
「...」
「...」
「さぁ~て!情報整理でもするかぁ~!」
逃げた。
「んじゃぁまず、どっちへ進むかなんだけど...」
今居るのは、前も後ろも同じぐらいの広さである通路の真ん中だ。
まずはどっちに進むかを決めなければならない。
「ふつうに考えたら最初に向いてた方ですよね」
「うむうむ、それが俺も妥当だと思う、だが...」
「だが?」
「あの仮面ヤローの事だ。裏をかいてきそうで不安」
「じゃあこういう事ならスッキリしません?裏の裏をかいて最初に向いてた方へ進む!」
「お~!なるほど!頭イイな!」(最初と変わらない
判断とは、結局気の持ちようである。
☆☆☆
進む事10分。
少々開けた場所に出た。
が、ただ開けた場所...と言うわけでもなさそう。
「あ!宝箱がありますよ!」
ひきこもりとは違って目が良いようです。
「罠感が凄いけど空けてみるか」
というのも、開けた場所の中央に盛り上がっているところがあり、そこにポツンと置いてあるのだ。
なんか口が出てきて人を飲みこみそうなオーラをこれでもかと解き放っている。
でも躊躇なく開けるリン。
[商品券\1000]
「「...」」
「これって喜んで良いの?」
「...さ、さぁ」
「いやいや、そこは素直に喜んでくださいよ~!」
と、聞こえてきた。
足音と共に。
「こ、この声は」
「ウィズさん!」
「まったく、ウチの商品券ですよ?もっと喜んだらどなんです?」
今度はさらに鮮明に聞こえた。
そして、その姿が露わになる。
「いや、あんたの店で買い物した事ないし...」
「...え?...え?」
...この一言が、戦いの小さな引き金となった...