さて、この後は……観覧車か。
と、いうわけで列にならんでいるわけだが。
「……(カタカタカタ)」
「霊君……大丈夫?」
「あ、ああ。大丈夫だ」
「そう……」
って大丈夫な訳あるか!
観覧車だぞ!高いんだぞ!揺れるんだぞ!
何を隠そうこの俺、高所恐怖症である。
観覧車とか怖すぎ。
「あ、私達の番だよ!」
「そうだな……」
ああ……扉が閉まる……。
「……(カタカタカタ)」
「霊君……」
「ひゃい!?」
あ、噛んだ。
「霊君、怖いんでしょ」
「んなっ!そんなわけないだろ!」
「怖くないの?」
「……怖いです」
「やっぱりね。顔真っ青だよ?」
「仕方ねぇだろ……高い所は苦手なんだよ」
「もう、しょうがないなぁ……はい(ギュ)」
「な、おま……手……」
「これなら怖くないでしょ?」
「あ、ああ。サンキューな」
うん、感想を一言。
柔らかい。
「なんか落ち着く……」
「そう?ならよかった……あ、見て見て!もう頂上だよ!」
「ん……おお。絶景だな」
「わぁー……霊君とこんな絶景が見れるなんて、私は幸せだよ」
「俺だって天音みたいな可愛い奴と一緒に居れて幸せだよ。いつもありがとうな」
「か、可愛い……もう!恥ずかしいじゃん!」
「ごめんごめん。でも、今のは俺の本心だからな」
「ん……じゃあ……えいっ」
「な!?なんで急に飛び掛かって――ムグッ!」
「……」
「……」
「……」
「……」
「ぷはー……」
「ゴホッゲホッ……お、お前……何を……」
「ベロチュー」
「ブッフォッ!?」
「んー……ふぅ……。あ、もう一回していい?」
「駄目だ!ってかお前今サキュバスの力使って――んむっ!?」
「ん……ふ……」
「んーっ!んーっ!」
「んむ……ん……ぷはー」
「あ、あ、あぅ……」
ヤバい……力が入らない……。
「ふー満足満足。あ、もう下着くよ」
「か、肩貸してくれ」
「もう、仕方ないなぁ……はい」
「すまん……(ガクガク)」
降りよう。係員の人が、うわー……みたいな目で見てるから!
「ふー、楽しかったぁ!」
「そうだな。んじゃ、もう帰るか」
「あ、待って!ショップに寄ってからにしよ?」
「おう」
ショップねぇ……。
「あ、ねぇねぇ!見てこれ!」
「なになに……"じゃぱにーず・山"?」
「独特のデザインが良いよね!」
「そうか?……ん?」
なんだこのキーホルダー。
なになに……"恋人の誓石"?
富士の洞窟内の水晶を使用している、と。
買うか。
「天音、俺ちょっと買って来るから」
「あ、待って!私も買う!」
「ほら、貸してみ」
「えっ、良いよ。自分で払うから」
「いや、それくらいなら出してやるって……」
「自分で買わなきゃ意味ないの!」
「あっ、はい」
なんなんだ?
まぁ良いか。
んじゃ、自分の分を買って待ってるか。
にしても……地味に高いな。
「痛い出費だ……」
「お待たせー。じゃあ、帰ろっか」
「ああ……」
何使って帰るの?
「霊君……」
「はいはい。よっ……と」
また走るのか……。
「しっかり捕まってろよ」
「うん」
「んじゃ……ひとっ走り行きますか!」
「着いたぞ……」
「お、お疲れ様」
「ああ……あ、そうだ。ほいこれ」
「なにこれ……"恋人の誓石"?」
「お揃いにできるかと思ってな」
「えへへ……ありがと。じゃあ、私からも。はい」
「おお、これは……万華鏡?」
「ちっちゃいから良いかなって。あ、これもお揃いだよ」
「なんだ、同じ事考えてたんだな」
「なんか照れ臭いね」
真っ赤じゃねぇか。
「天音」
「え、なに――んっ!」
「……」
「……」
「っは!か、観覧車の時の仕返しだ!」
「ふふ……霊君からキスしてくれるとは思わなかったなぁ……」
「~~~~っ!もう解散だ!」
「うん。またね、霊君」
「ああ。おやすみ」
「おやすみ」
ふぅ……やってしまった。
あああ!恥ずかしいぃぃぃぃ!
「恥ずかしい……死にたい……」
「不死の吸血鬼が死ねるわけが無かろう」
「うわっ!母さん!?」
びっくりしたぁ!
「ふむ……なかなか良い雰囲気であったな。あのまま吸血すれば尚良かったがな」
「しないって……」
「その割にはだいぶ吸われたように見えるが」
「いろいろあってね……」
「ふむ、2回程吸われたな?」
「んなっ!なんで分かっ……あ」
「カマを掛けたら簡単に分かるな。霊斗はちょろいな」
「くぅーっ!否定出来ねぇ!」
はあ、母さんには敵わないな。
「つ……かれたぁー。寝よ寝よ」
お休みだぜ。
と言うわけでデート編はおしまいです。
ではまた次回!