頑張るZOI!
その後も何度も言い寄ってくるモブ共を撃退しつつ放課後。
「あーーーーー、死ぬほど疲れた」
「いや、霊君寝てただけじゃん」
「うるせぇ」
天音とそんな下らない会話をしていると、下駄箱の前に見慣れた影が。
おや、我が麗しのマイシスターじゃないか。
どうやら周りをモブに囲まれて困っているようだ。
よーし、お兄ちゃん頑張っちゃうゾ★
「おーい、エイラ?どうs」
「私はお兄ちゃんが好きなの!!!」
え?
「エイ……ラ?」
「えっ、おに……えっ!?なっ!あぇっ!?」
おお、これはだめだなぁ。お互いに処理不足だな。
と、周りのモブが何やら言っている。
「……お兄ちゃんって、この人が?」
「まじかよ……つまり……」
「「「これがあの鬼畜シスコン!?!?」」」
まて、なんだその斬新すぎるあだ名。
「し、失礼しましたァー」
「エイラさん、お幸せにー」
「待って!?誤解だから!そんなあだ名は!待って!待ってぇぇぇぇぇぇぇ!」
だっめだぁー、続々と人が減っていく……。
「おっかしいなー、涙が止まらないや」
それに何だか悪寒が…… 。
「霊君……どういうことかな?」
違うこれ悪寒じゃねえ!背後からの殺気だ!
「あ、天音サン?可愛いお顔が台無しですヨー(棒)」
「ど・う・い・う・こ・と・か・な?」
「すみません僕にも状況がわからないんですどうか命だけは!」
しまった、つい本気で命乞いしてしまった。
だがまあこれで命はたすか……
「お兄ちゃん」
……ってないかぁー、新たなる驚異が。
「な、なにかな、エイラ?」
「聞いた?」
「何が?」
「き・い・た?」
「……はい」
「うわぁぁぁぁぁん!もう私生きていけないぃぃぃぃ!」
「ちょっ、泣くなよ!あれだろ!?家族として好きって事だろ!?」
そうだよね!?そうだと言ってよ!!
「違うもん、一人の男としてお兄ちゃんのことが好きなんだもん……ってなに言わせんのよ馬鹿ぁ!」
「おごっ!?」
な、殴られた……理不尽すぎる。
さらに災難なのは殴られて倒れこんだ先が……。
「れ、霊君……なにしてるの……?」
「……」
倒れこんだ先が天音の胸の谷間だったってことだ。
いや、むしろ……。
「むひふぉふぇんふぉふ!?(むしろ天国!?)」
「ひゃっ!?ひ、人の胸に顔埋めたまましゃべるなぁーっ!」
「むごっ!?」
まずい、強くホールドされている……しあわ、いや、どうやって逃げるか……。
「……」
「……」
「……」
よし、天音の腕を叩いてギブアップを伝えよう。
「……(すっ……むに)」
「「!?!?!?」」
なに!?やらかした!?
「こ……この……」
「は、はわわ……」
「……!!!(ジタバタ)」
ちょっ、そんなに怒るんなら早く離してよ!
「霊君(お兄ちゃん)の馬鹿ぁーーーーっ!!!」
「あがぁっ!?」
二人で殴りやがった!あ、やばい……意識が。
「り、理不尽すぎる……だろ」
薄れ行く俺の視界には軽蔑の目を向けるエイラと羞恥に顔を真っ赤にした天音の顔が写っていた。
……真っ赤になった天音、可愛いな。
今回はこんなものですかね。
では、また次回。