幻想の迷い人   作:海神アクアマリン

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今回は戦闘が少しあります。


霧の湖で弾幕

私が泣き止んでから、しばらくして紫は言った。

「私たちが繋ぐ作業をしている間、夜宵をどうするのかちゃんと考えているの、霊夢」

「博麗神社だと邪魔になるから紫の家に置いておけばいいんじゃないの」

「私の家だと橙の遊び相手にされて、夜宵がボロボロにされるかもしれないから無理ね」

二人の家にも色々事情があるのは承知の上だから、どうするかは自分で決めるつもりだった。

「霊夢さん、紫さん、住む場所は自分で探してみますから、あんまり気にしないでください」

私がそう言うと紫と霊夢は安心した表情になった。

「あなたがこの短時間で自信に満ちた顔になるなんて、初めはすごく不安そうな顔してたから結構心配だったけど、これなら一人でも大丈夫そうね」

「それなら、幻想郷の簡単な地図を渡すわね。紫が書いたものだから分かりにくいところもあるかも知れないけど頑張ってね」

霊夢の言葉に不満そうな紫を無視して私はお礼を言った。

「ありがとうございます。霊夢さんと紫さんには迷惑ばかりかけてしまって、本当に申し訳ないと思いますよ」

「別に気にしなくていいのよ。それじゃあ、私と霊夢は作業を始めるから、そろそろ行きなさい」

私は力強く言った。

「はい、よろしくお願いします」

私はそれを伝えてから博麗神社をあとにして、勘で能力を使って空を飛び、霧の湖にあると地図に書かれている紅魔館を目指た。その途中で弱そうな妖精が攻撃してきたから私の妖術と魔術で倒してやった。霧の湖に近づいて行くと氷の妖精ぽっい子に道を阻まれてしまった。

「あんた、この辺じゃ見ない顔だけど、弾幕ごっこの相手してくれよ」

私は氷の妖精の言うことの意味が分からず、混乱したまま言った。

「えっと、私は外の世界から来たから、弾幕ごっこがなんなのか分からないんだけど」

私がそう言うと氷の妖精はとても驚いた。

「えっ、それじゃあ、あたいのことも知らないのか」

「うん、だから自己紹介させてもらうね。私は夕闇夜宵だよ」

私がちゃんと自己紹介すると氷の妖精もしてくれた。

「あたいはチルノ、見ての通り氷の妖精だよ。それで、弾幕ごっこって言うのは、スペルカードっていう技を出すための物を使って戦うことなのよ」

チルノの説明で大体のことは分かった。つまり、魔法みたいにアイテムを利用しないと使えない物を使って戦うことだと思う。

「ねぇ、チルノちゃん、弾幕ごっこをやってみたいから相手になってくれないかな」

「別にいいよ。でも、あたいは絶対に手加減しないよ」

チルノがそう言った後に私は少し微笑んだ。

「その方がこっちの練習にもなるからそれでいいよ」

私がそう言うとチルノは少しムッとした顔になった。それからすぐに笑顔になって言った。

「それじゃあ、始めるよ。スペルカード発動」

凍符『パーフェクトフリーズ』

チルノがスペルカードを発動すると、カラフルな球体が魔法陣のような物から発射された。その球体がおそらく弾幕なのだろう。私はそれを避けながら間合いを詰めて行った。その途中で弾幕の色が白っぽくなり一時停止してから不規則な動き方を始めた。

「夜宵、逃げてばかりだとあたいに勝てないよ」

チルノの余裕そうな顔に少しムカついたから、直感を信じて私も戦ってみることにした。私はその場で止まってチルノに言った。

「それなら、そろそろ私もスペルカードを使ってみようかな。スペルカード発動」

妖符『ミッドナイト・ムーンレイザー』

私もチルノと同じように魔法陣のような物を出して、そこから五本のレーザーと黒い弾幕を放った。五本のレーザーの内の一本がチルノの背後にある魔法陣を破壊した。それによりチルノの弾幕は消えた。

「そんな、あたいの弾幕がやられるなんて」

自分の弾幕が消されたことにうろたえているチルノに言った。

「初めての弾幕ごっこだったけど、意外に簡単だったよ。また、やろうね。スペルカード発動」

魔符『デモンズ・ナイトメア』

チルノに一点集中の弾幕が飛んでいき全弾命中した。

「うわーーー!」

チルノはやられてゆっくりと地面に落ちて行った。やられたチルノを追って私も降りて行った。落ちたチルノは完全に気絶していたので日陰に寝かせた。それから目的地の紅魔館を目指して再び移動を始めた。

私の目的地の紅魔館は霧の湖の真ん中あたりに建っているらしので行ってみると、そこには紅魔館という名に相応しい赤いお屋敷が建っていた。私は礼儀正しく門から敷地に入ろうと思い、降りてみると門番ぽい妖怪が居たが寝ていた。仕方なく自分で門を開けて入ることにした。そこから少し歩いて、お屋敷の扉を開けて入るとどこからともなく声がした。

「ここは私の屋敷よ。この高貴なる吸血鬼レミリア・スカーレットに何かようかしら」

上から声がしたので見上げてみると、そこには自分の翼で飛んでいる見ためが若い吸血鬼がいた。私は能力をだいぶ使いこなせるようになって、一定範囲内にいるなら気配を察知できるようになっていた。私の目の前にいるレミリアという吸血鬼以外にもこの屋敷には数人の住人がいるようだ。

「すいませんがこのお屋敷に居候させていただけませんか」

「あら、住む場所が無いのかしら。可哀想なあなたなら部屋を貸してあげるわよ」

レミリアは哀れみの視線を向けながらそう言った。その時、誰かがホールにやって来てこう言った。

「いけませんお嬢様、勝手にそのようなことをされては我々メイド共の仕事が増えて、疲労がより多く溜まってしまいます」

やって来たメイドがそう言うとレミリアは微笑みながらも不機嫌そうな様子でこう言った。

「あら、紅魔館のメイド長である十六夜咲夜、あなたがこの私に意見するなんて生意気ね」

「お嬢様、考え直して貰えませんか」

レミリアは一瞬私を見てからメイド長の咲夜に言った。

「そこまで言うなら、この私を力尽くで止めてみなさい。まぁ、咲夜程度なら簡単にひねり潰してあげるわ」

「すぐに終わらせてみせます」

それを言い終えると二人は戦闘態勢に入った。その直後に大きな音が聞こえてから誰かの声が聞こえてきた。

「お姉様、どこにいるの?早く私を止めないともっと破壊しちゃうよ」

どうやら声の主はレミリアの妹のようだ。レミリアは苦笑いしながら言った。

「あらあら、大変なことになって来たわね」

しばらくすると二階の奥から金髪の吸血鬼が現れて、レミリアに向けて言った。

「あははは、みーつけた」

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