『血の盟友』
「しっかりして神通ちゃん!」
致命傷を負った神通を那珂と吹雪が部屋に運び入れて治療台と化したテーブルに乗せる。
那珂が直ぐに神通の怪我を止血するが傷口からドクドクと赤い血が流れ出る。吹雪も傷口を抑えて止血するが出血は止まらない。
「那珂……吹雪……」
不意に神通が喋り那珂の手を握る。
「まだよ神通ちゃん。休んでて。衛生兵はまだなの!?」
那珂は叫び神通の身体を揺さぶる。
「しっかりして!」
「那珂ちゃん……知らせないと……」
その言葉に那珂がピタリと止まる。
「響が……吹雪を……知っていたわ……」
神通は最後の力を振り絞ってそう那珂に伝えるとそのまま息を引き取った。
「………いやいやいや!!神通ちゃん!!目を開けて!!」
息を引き取った神通の身体を那珂が揺さぶる。那珂は狂乱していた。
「那珂!」
そこへレジスタンスの天龍が叫ぶ。
「此処から離れろ、急げ!」
「離して!」
那珂の手を掴んだ天龍の手を那珂は払い除ける。そして那珂は神通の胸に探照灯を添えた。
「……ごめんなさい……」
那珂が神通のドッグタグを取ると銃撃が更に酷くなる。
「那珂!此方だ!」
天龍が脱出路の扉を指差す。
「吹雪ちゃん開けて!」
「はい!」
吹雪が扉を開けようとする。そこへ那珂が叫ぶ。
「吹雪ちゃん!今すぐ来い!」
その言葉に吹雪が振り返ると目の前には涙を流す那珂が吹雪の顔に右ストレートを叩き込んだ。
叩き込まれた吹雪は階段から落ちていく。落ちた先まで那珂が階段をかけおりる。
「神通は貴女を信用していた。私も信じていた」
那珂はそう言いながらベレッタ92を取り出して意識が朦朧とする吹雪に向ける。
「なのに何故響と知り合いなの!?」
『塵は塵に』
全ては終わった。
抹殺すべき響は那珂の目の前で首をロープを括って宙に浮いている。
「………」
那珂は服に付いたガラスの破片を振り落とす。辺りの床にもガラスの破片が乱雑していた。
那珂はポケットから葉巻とライターを取り出す。
一回目、火は付かない。
二回目、火は付かない。
三回目で漸く火は付いた。
那珂は葉巻を吸いながら思う。平和の灯火は漸く付いた、神通や川内達の犠牲はあったが平和は訪れたのだ。
外では事件を聞き付けた警察のサイレンの音が聞こえる。これだけの事件を起こしたのだから早く逃げるべきだが那珂は灯った平和の葉巻を阿賀野が迎えに来るまでもう少し味わうのであった。
『会話集』
神通「観光気分ですか?」
神通「夕立、プランBです」
神通「那珂ちゃん……」
那珂「神通ちゃん……」
神通「これを返すね」つ探照灯
五十鈴「那珂ちゃんって誰?」
響「ロシア語は使うな」
長門「二水戦こそ最強の部隊。君も含めてみな最高の艦娘だ」
深雪「最高の名誉です。仲間にも紹介してください」
矢矧「提督!ハンター2-1の矢矧だ。航空支援を頼む、オーバー!」
提督「ハンター2-1、これ以上の航空支援は行えない」
矢矧「墜落現場から煙が上がっている。彩雲はあそこに落ちたんだ!」
酒匂「ぴゃん!数が多すぎる!」
酒匂「EMPだー!」
長門「誰かテレビを消してくれ」
長門「第七師団からストライカーを借りた」
提督「ミサイルは海軍省に向けて進路を取っている。海軍省は助からない」
長門「前にも再建しただろ。もう一度やるまでだ」
提督「君の警告通りだ。済まなかった」
長良「どうしたの那珂ちゃん!潜水艦のハッチが開いたわよ!」
長門「地獄に戻ったな那珂」
那珂「地獄がマシに思えるほど此方は酷いね」
那珂「燃え上がる石油は爆発を起こして消すんだよ」
長門「那珂、ブランクで錆び付いたか。しっかりしろ」
神通「此方が良い兵装を一つ手に入れたら、向こうは何千と手に入れてる。響の情報能力すらよく分かっていないんだ」
那珂「兵装もない、味方もいない。こいつは利口な奴のやることじゃない。だがこの海はそんな馬鹿どもを何千年にも渡って見守ってきた……受け入れてもらえるよ私達も」
那珂「私達は海の波のように前進する。唯一の目標を目指して。長門を必ず……殺す」
阿賀野「回収地点で落ち合いましょう。三時間です」
那珂「気にしないで。こいつは片道旅行だから」
阿賀野「そうか、幸運を祈ります、那珂ちゃん」
那珂「囚人627号よ、待ってなさい響」
響「聞いたろう。奴等は戦争は終わったと言っている」
那珂「貴女がいる限りは終わらないよ」
響「神通のようにか?教えてくれ那珂。彼女が死ぬまでどれくらい掛かった?」
響「貴女の知る世界を粉々に砕いたよ。貴女も見つけ出して潰してやる」
那珂「私が先に見つけるよ」
誰か続き書いてもええんやで(チラッ