ハイスクールD×D 破壊を司る神の弟子   作:狂骨

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旧校舎のディアボロス
帰還そして接触の時(リメイク版)


 

「いや〜改めて出会った当初はヒョロヒョロだった君がまさかこごで潜在能力を引き出すとはねぇ。でも身長はあんまり変わんないのね」

 

「どうも師匠。あと身長は余計だ」

 

ビルスの前ではかつてのひ弱な面影が全て消え去り別人のようになったゼノの姿があった。4年も時が経ち16なった彼は肉体は見事に鍛え上げられ、背中まで伸びていた髪は綺麗な三つ編みとなり、虚な瞳には光が戻り鋭い青い目を光らせていた。

 

そんなゼノと食事を摂る中、ビルスは以前から考えていた事を彼へと話す。

 

「さてと。ではそろそろ約束の時だ。里帰りだよ」

 

巨大な肉の一切れを頬張りながら口にした言葉に、ゼノは食べる手を止めてビルスへと目を向ける。

 

「…」

 

見れば、少しだけだがビルスはややニヤついていた。何年も共に過ごしていれば彼の表情からどの様な事を考えているのかなどわかりやすい。

 

故にゼノは鋭い目を向けた。

 

「なんか、企んでません?」

 

「ほぅ?さすがは僕の弟子だ。その通りさ」

 

見事に的中したのか、ビルスは頷くと、地球へと戻す理由を再び話した。

 

「今の地球では『悪魔』『堕天使』そして『天使』の連中が三すくみ状態で各地でいざこざを起こしてるらしい。しかも前よりも活発にね。しかもそれ、人間界にも影響が出始めてるみたいなんだ」

 

「へぇ〜。前はそんなの無かったのに」

 

「そこでね、君にソイツらの調査と監視してきてもらいたいのさ。これ以上、人間社会に影響が出ないようにね。もちろん邪魔な存在だったら破壊は許すよ。というか簡単な話 悪魔とかそういうの関わらず地球に加えて近隣の星 全部君に任せたいってこと。つまり____

 

 

 

 

 

____君は僕の代行者になると言うことさ。まぁ、奴らがどういう戦い方をして、君がどう戦うのか見たいのも、目的の一つだけどね」

 

「成る程」

 

ビルスから理由を聞かされ納得すると、口の中で咀嚼していた肉を飲み込み口元をナプキンで拭き取ると立ち上がる。

 

「まぁ面白そうですね。喜んで引き受けますよ」

 

「頼んだよ。ウイスにはもう話してあるからさ。それとだ。君が僕の関係者であることは、極力奴らには秘密にしておくように」

 

「え?何故ですか?」

 

「どうせ初っ端から僕の関係者だと知ると、アイツら態度を見繕うでしょ?そんなの面白くないし、真に反省してるとは言えないよ」

 

「な〜るほど。問い詰められたら?」

 

「その時は言っちゃって良いよ。今まで下に見てきた奴が、実は自分達よりももっと上の奴と繋がってたなんて知った時の顔は、見物だからねぇ♪おい、ウイス。そろそろ」

 

「は〜い♪」

そう言いビルスが手を叩くとウイスは頷き杖を取り出し出発の用意をする。

 

「では行きましょうかゼノさん!久しぶりの里帰りですよ!」

 

「はい!」

 

ーーーーーー

ーーーー

ーー

 

その後、城を出るといつも修行している場所に向かい、ウイスの肩へと手を置く。

 

「では、行ってきます。師匠!」

 

「うむ。あ、甘いもの忘れるんじゃないよ〜?月一で。それも条件だからな!」

 

「わかってますよ!」

 

その言葉を最後に、ゼノは光に包まれるとウイスと共に今まで育った星を後にしたのであった。

 

ーーーーーーー

ーーーーー

ーーー

 

場所は変わり、日本の首都である東京の中でも、比較的、穏やかな住宅街が立ち並ぶ街『駒王町』にて。

 

よう!皆!俺は兵藤一誠だ!思春期真っ盛りで何事よりもおっぱいが大好きな高校生だ!!

 

俺は今……逃げている…!!

 

「わけわかんねぇよ!!!!」

 

俺は今日の夜、昨日夕麻ちゃんとデートした公園に来たら突然現れたハットの男から逃げていた。

 

「主の気配も仲間の気配もしない…貴様はぐれか?なら殺しても問題あるまい」

 

そう言い黒い翼を生やしたハットの男は槍を俺に目掛けて投げてきた。

 

(ゆ…夢なら早く…覚めてくれ!)

  

グシュッ

  

そう思った矢先に俺の腹に槍が突き刺さった。

 

「ガハッ…何なんだよこれ…夕麻ちゃんの時はこんなに…痛くなかった…ぐぁ!!」

 

俺が槍を引き抜こうと掴んだが、刺さった箇所どころか触った手にも痛みが走り出した。

 

「い…いてぇ…!!」

 

「無理に触らんほうがいいぞ?光は悪魔にとっては猛毒…しかもまだ息があるとはな」

 

その一言と共にシルクハットの男は槍を作り俺に向けて再び刺そうとした。

 

クソ…!!彼女にも未練あり…その上、エッチどころか生乳も見られないまま死んじまうのかよ…!?

 

 

未練たらたらながらも俺は迫り来る死を覚悟し目を瞑った。

 

「死ね!!…「はい到着♪」

 

ドォオオンッ!!!!!!

 

「グハァァァァァ!!」

 

「え…」

 

その時、何故か俺の目の前に何かが突然と降って来た。隕石か?いや、何か男の人の声が聞こえてたような……あぁ、考える余裕もねぇ…意識が………意識が……

 

◇◇◇◇◇◇

 

ビルス星を立ち、広大な宇宙を超速度で進む事25分。ウイスとゼノは遂に地球が目の前に広がる距離まで到達したのであった。

 

「さてどこへ降りましょうか」

 

「じゃあ、前と同じ『駒王町』ってところで。あまり人目のつかないとかで頼みますよ?」

 

「は〜い♪」

 

ゼノの要求に笑顔で頷いたウイスはそのままスピードを上げていき、大気圏を燃える事なく突き抜け、そこから更に雲をも突き抜けていき、日本の中でも特に住宅街が立ち並ぶ街へと降りていった。

 

「ちょちょちょ!?ウイスさん!?スピード!!落としてスピード!!おと_______」

 

 

そして

 

 

「はい到着♪」

 

 

ドガァァァァァァァァァン

 

その街へと降り立ったのであった。いや、墜落という方が適切だ。ウイスが降り立った事で周囲が揺れると共に草木が吹き飛ばされていった。

 

「ぎゃあー!!!ウイスさんん!?もうちょっとまともに着地出来ないのかよ!?」

 

「おほほほ!!これでも普通ですよ♪」

 

「どこが!?周りの草木吹っ飛ばしてるだろ!?」

 

「ほほほ♪そんなカッカせずとも!すぐに直しますから♪」

 

ゼノの注意を軽く受け流したウイスは軽く地面を叩く。すると、先程まで陥没していた地面などが即座に元の形へと戻っていったのであった。

 

「では、私はこれで失礼します。また何かあったら呼んでくださいね」

 

「はい!あ、今までお世話になりました。色々と。ぶっちゃけ師匠より尊敬してました」

 

「おほほ♪これはこれは嬉しいお言葉ですねぇ〜♪困った事があったらいつでも呼んでください♪」

 

ゼノのお礼の言葉にウイスはとても感激したのか、高らかに笑いながら頷くと、そこから杖を叩き、地球から去っていった。

 

「…よし」

  

ウイスが去っていった後に、残されたゼノは巨大なバッグを下ろすと、野宿をするべく、テントを張るための場所を探すため周囲を見渡した。

 

今の自分に必要なのは活動拠点だ。

 

だから_____

 

「まずは賃貸だな…不動産を探さないと。だけども、一日で借りれる訳がないし、今は夜だから閉まってる…キャンプは必須だよな…いや、どこでテントを貼るか…」

 

今は衣食住のうち、住が必要だ。だが、時刻はほぼ深夜。どこの不動産屋も終了している。それどころか、見渡す限り住宅が多く、テントを張れる場所すら見当たらなかった。

 

「どうするべきか……ん?」

 

そんな中、少し離れた場所だが、近くには林があり、運がいいのか周囲には建物も建てられていなかった。

 

「あそこが良いな!よし、明け方に一番で不動産屋に行こう!」

 

今晩の野宿先を見つけたゼノはその場から移動しようと脚を踏み出した。

 

 

 

 

 

その時であった。

 

「貴様ぁぁぁ!!!!」

 

「ん?」

 

突然と自身が立っていた場所から怒鳴り声が聞こえ、振り返るとシルクハットを被り直しながらコチラを見つめる黒い翼を持った男がいた。

 

その男は人間には見られないカラスのような羽をバタつかせており、その鋭い眼光を自信へと向けていた。

 

「至高な堕天使であるこの私を踏みつけるなど…許されざる事だぞ!!」

 

「あ、これはどうも失礼しました」

 

「許さんと言ってるだろ!!!」

そしてその男は怒声を放つと共に手に光を収束させていき、大きな槍を形成するとゼノへとその切先を向ける。

 

「人間であろうと容赦はせん…この場で殺してやる…!!」

 

 

 

ピクッ

 

「殺す?」

 

その単語を耳にした瞬間 ゼノの動きが止まった。

 

「俺を?」

 

地球に帰還して初めての殺意と殺害予告。しかもその相手は見れば見たこともない種族。

偶然どころか、生きていて早々ないこの状況下にゼノは思わず目を細め笑みを浮かべてしまう。

 

「へぇ…カラスみたいな羽…そうか。お前が堕天使か…」

 

ビルスからの指示そして、興味を持った相手が今まさに目の前にいる事によって、ゼノ自身の闘争心に火がつくと共に内に秘められた気が解放されようとした。

 

バッグを下ろしたゼノは自身に殺気を向ける男へと拳を構える。

 

「どれくらい強いのか試してみるか」

 

「ほざけ!!人間如きがぁ!!!」

 

 

 

 

その時であった。

 

 

「おやめなさい」

 

「ん?」

 

その場に第三者の声が響く。見ると、付近の地面が急に赤く光っておりその地面の上には長く紅い髪をたなびかせた女性が立っていた。

 

それだけはない。彼女の他にも同じ服に身を包んだ黒髪の女性や、白い髪を持つ小柄な少女の姿もあった。

 

それを見た堕天使は光の闇を消し、彼女へと視線を移す。

 

「紅い髪…グレモリー家の者とその眷属か」

 

「リアス・グレモリーよ。ご機嫌よう堕ちた天使さん」

 

「これはこれは…この町がグレモリー家次期当主の管轄とは…その倒れている奴もお前の眷属ということか」

 

そう言い堕天使が地面で倒れている青年へと目を向けた。それ自体にゼノもようやく気付いたようで倒れている青年へと目を向ける。

 

「…え?あ、死んでる」

 

その一方で、現れた女性は堕天使を睨みながら青年の前に守るようにして立つ。

 

「この子にちょっかいを出すなら容赦しないわ。そこの子にもね」

 

「………まぁ今日のところは詫びよう。だが下僕は放し飼いにする者ではないぞ…?私のような者が散歩がてらに狩ってしまうからな」

 

「ご忠告いたみいるわ。私からも今度こんな真似をしたらその時は容赦しないからそのつもりで…!」

 

「ふん!そのセリフそっくりそのまま返そう…我が名はドーナシーク…再び合間見えぬことを祈ろう…」

 

リアス・グレモリーと名乗った女性の殺気を混ぜた言葉を受けた堕天使は名を残しながら空中へと消えていった。

 

すると 先程の空気が一変し、青紫色の空はいつのまにか紺色の夜の景色へと戻っていった。

 

「ほぇ…やっぱりあれが堕天使…それにあの長い髪…」

リアスと名乗った女性とドーナシークと名乗った男性のやり取りを目にしていたゼノは情報を整理していた。

 

「(帽子のやつが妙に威嚇してたあの女が…悪魔か、天使なのか…?)」

 

頭の中で整理しながらゼノは倒れている青年の前に立つ女性へと目を向ける。

 

すると

 

「貴方、怪我はない?」

 

「ん?」

 

突然とその女性が此方へと顔を向けて、尋ねてきた。

 

「いやまぁ別に」

 

「…そう」

 

軽く返すとその女性は目線を外すことなく再び尋ねてきた。

 

「貴方は何者?」

 

「え?……えぇと…」

 

突然と彼女から尋ねられたゼノは、今までビルス星にてウイスから習った人と人との礼儀作法を思い出し、振り返ると頭を下げた。

 

 

____挨拶と名前を名乗るのは最低限の礼儀ですよ。

 

 

「コンバンハ ワタシ、ナマエ、ゼノ」

 

「え!?いや…あ…これはどうもご丁寧に…え?なんでカタコト…!?」

 

突然と片言の挨拶に相手側の女性も驚いたのか、調子を崩しながらも同じく頭を下げる。

それから再び頭を上げると咳払いしながらもう一度尋ねてきた。

 

「んん…で、もう一度聞くけど…貴方は何者…?」

 

尋ねられたゼノはただ単純に答えた。

 

「いや、普通の通りすがりの一般人だけど」

 

「一般人?信じられないわ。ただの人間が堕天使の結界の中に入るなんて不可能な筈よ?」

 

「え?そうなの?」

 

「いや…そうなのって…う〜ん…」

 

そう答えると、女性は一瞬驚きながらも腕を組みながら倒れている青年にも目を向けると、その青年を抱き上げ再び此方へと目を向けた。

 

「明日、この近くにある駒王学園のオカルト研究部という部室に来てもらえるかしら?話の続きはそこで」

 

「え…?」

 

突然の提案。それだけでなく彼女から聞いた事もない場所に招かれた事にゼノは驚き目を点にすると、すぐさまその場で首を横に振る。

 

「いや、俺はここに最近来たばかりで場所が分からん。それに学園ってなると部外者は入れないだろ?」

 

「じゃあ地図を渡すから。それを頼りに来てちょうだい。あと、関係者にも話を通しておくから」

 

「これはご丁寧に」

 

「じゃあ、また明日。朱乃、彼に地図を」

 

「はい部長」

 

そう言い女性は青年を担ぎがてら、近くに立っていた黒髪の女性へと指示を出すと、その指示を受けた女性が頷きゼノへと近づく。

 

「こちらが_____え?」

 

「ん?」

 

地図を渡そうとしたその直後であった。自身と目があった女性の動きが止まった。

 

「え?どした?」

 

その様子にゼノは首を傾げながら尋ねるものの、女性は此方を見つめたまま硬直していた。

 

「…部長、この子の事、任せていただけませんか…?」

 

「あら、貴方の知り合いなの?____あぁ。そう言う事ね。じゃあ、お願いするわ」

 

リアスは朱乃という女性の何かを察し頷くと、そのまま魔法陣によって消えていった。

 

「…んん!?なんだ今の!?」

 

後に残されたゼノは全く理解ができず首を傾げていた。

 

「いやそれより…俺、アンタとは面識がな___あ、そうか。コンバンハ ワタシ、ナマエ、ゼ__」

 

ゼノが改めて自己紹介しようとしたその瞬間、女性の両手がゼノの手を包み込むようにして掴んだ。

 

「近くに私の家があります。一緒に…来てください」

 

「へ…?」

 

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