悠斗SIDE
俺は自分の布団の中で目を覚ました。
本当なら、春休み始まったぜというハイな気分になっているはずなのだが、俺は、あの白い空間での出来事が、夢か現実かが分からなかったため、何とも微妙な気分である。
「えっと、あのが夢じゃなかったら、ゼロノスのベルト型デバイスと、ユニソンデバイスのデネブをもらっているはずなんだよな」
本当だったらうれしいけどな。
そう考えたとき不意に部屋のドアが開いた。
そこから、鳥のような金色の仮面の顔に、黒い頭巾のようなものを被っている人物? まあ、つまるところ、デネブが入ってきた。
「ああ、悠斗。おはよう」
おお、大塚芳忠さんボイス、本物だ。
「お、おはようデネブ。つーことは、あのことは夢じゃなかったんだな」
「うん、今日からお世話になりますデネブです。これ、お近づきの印でキャンディです」
「あ、どうも」
うーむ、これが伝説のデネブキャンディか………
流石に寝起きに食べるのはまずいかな。
「じゃあ、とりあえずリビングに行くか」
俺は、デネブキャンディを近くにある机に置き、リビングへ向かった。
「つまり、あの白い空間での出来事は全部本当だったと………」
「うん。あ、これデバイスね」
デネブはテーブルの上にゼロノスベルトを置いてくる。
「ああ………あれ? 待機状態がこれ?」
「神様が、この方が感じ出るだろうって」
うーん、少し持ち運びしにくいけど確かにそうか。
「あ、それと神様からの伝言で、『ロキ様がその世界を改編したのはつい最近の事だから、あなたが起きる前と後では、教科書の歴史が違っていたり、いろいろと変わっている所があったりしますよ』だって」
寝るだけで世界が変わるってどうよ?
「まあ、何はともあれ、これはからよろしくなデネブ」
そう言いながら、俺はデネブに手を差し出す。
「こちらこそ悠斗」
デネブはその腕をつかみ、がっちりと握手する。
「さてと、それじゃあ、早速デバイスを起動させてみるかな。庭でやってもいいけど、せっかくだし、訓練場まで行くかな。デネブはどうする?」
「俺は少し外を歩いてくる。この街の事を知りたいから。それと、はい、これ」
デネブは俺に折りたたまれた紙を渡してくる。
「その紙には、そのデバイスの細かい扱い方が書いてあるんだ」
「OK。了解した。だいたい3時くらいには戻るから」
「うん、いってらっしゃい」
俺はテーブルに置かれたベルトを手に取り、家から出た。
さて、しばらく歩くと公共の魔法訓練場についた。
訓練場と言っても、適度に切りそろえられた草が生えていて、ベンチもあり、一種の公園のようなところだ。
「それじゃあ、やりますか」
俺は原作の侑斗のように腰にベルト、もといデバイスを巻きつける。
そして、左腰にあるカードケースからカードを取り出し構える。
「セット・ア………ップじゃなくて、変身!!」
途中で言い直しつつもカードをベルトに入れる。
《Altair Form》
その電子音とともに、ベルトの緑色の線とカードの緑色の線がアルファベットの『A』の文字を横に伸ばしたような形になる。
緑がかった灰色の結晶が飛び散り、それが体に当たると同時にBJが作られる。
さらに2本の金色のレールが現れ、そこに沿って装甲が作られ、体に装着される。
「ふぅ………」
俺は自分の体を見回す。
ほとんどゼロノスと同じだな。
違うのは、頭に何の装甲もなくて、電仮面もない所か。
電仮面がないのは少し残念だな。
「さてと、お次は………」
俺は変身と同時に両腰に装備されたゼロガッシャーのうち、右側にある持ち手になる方を取り外して、左側の物と連結させる。
一振りすると、刃の部分が巨大化し―――って、
「重いな、これ………」
ただ持つだけなら片手でもいいけど、振り回すには両手じゃないと無理っぽいな。
原作でもアルタイルフォームのときは両手で持ってたから、そこらへんもちゃんと再現されてるってことか。
「ふっ!! はっ!!」
俺はとりあえず、その重さになれるために剣を振りまわし始めた。
実際の戦闘ではあまり………というか、まったく武器は使ったことがない。
使うとしても、『断罪の剣』や、『雷の投擲』で雷の槍を投げる程度だったので、近接戦闘のときは主に、ネギのような中国拳法とストライクアーツの混合拳法だった。
せっかく剣が使えるようになったんだし、練習しとかないとな。
あ、そういえば、あのメモには何が書いてあるんだろう。
俺は剣を地面に突き立てて、メモを広げる。
そこに書いてあったのは、細かい機能説明と、デバイスの構造である。
正直、デバイスの構造とかはよくわからないな。
そう思いながら読み進めていくと、ゼロガッシャーの説明になった。
そこには少し気になる文があった。
『なお、ゼロガッシャーには
一回やってみるか。
「
断罪の剣の魔力を固定してゼロガッシャーに取り込ませると、ゼロガッシャーのまわりに断罪の剣が現れた。
「重さに変化はないか。効果は攻撃範囲と威力の増加かな?」
何回か振り、感触を確かめた俺は、違う魔法を試してみることにした。
「それじゃあ、
すると今度は刀身が雷をおびた。
こっちの方はシンプルに雷の属性付加かな。
俺は少しの間それを楽しんだ。