古雅麗華。ただ今死亡フラグが立っております。
というのも、あれだよ。ミステリートレインだよ・・・。
鈴木財閥が誇る最新鋭の豪華列車「ベルツリー急行」
あれだよ、バーボンとベルモットがシェリーちゃんを暗殺する計画。
東京駅から発車して、行き先不明の列車でそれまで推理クイズを楽しむ。
けれど、まあそこは、知っての通り。本物の殺人事件が起きるわけで・・・。
あたしは、軽く変装し古雅麗華とは離れた人物になって急行に乗り込んだ。
園子ちゃん達にも誘われたんだけど、まぁ流石にね?適当な理由で断りましたよ。
秀君と有希子と二手に分かれ、組織を欺く。
シェリーちゃんには申し訳ないけど、この事は内密で。
「ちょっと、蘭!あの人イケメンじゃない?!」
相変わらず、園子ちゃんはミーハーね・・・。
でも、あたしもこれは自信持って堂々と歩けると思う・・。
だって、あたしと有希子の好みがぎっしり詰まった男装だもの・・。
声は、まああれだよ。秘密ってことで。
ふふん、男装癖付きそうでちょっと怖い。
車掌は八号車の乗客者達に挨拶を始めていた。
C室は安東諭。
A室は能登泰策。
E室は出波麻利。
D室は車いすの小蓑夏江と住友昼花。
B室は毛利小五郎。
ちなみに、あたしは五号車のA室。
B室は、秀君と有希子達だ。
それに、今回はベルモットからの情報網じゃないからベルモットもこの件については知らないはず。
それは、今回ベルモットが単独行動ではないからだ。
終着点のはずの名古屋にはジンとウォッカがベルモットと連絡をしている筈だし
それに、バーボンが目を光らせているし・・・。
無闇に行動してベルモットに余計な疑いをかけるのはまずいだろうし。
バーボンはまだ、あたし達の存在の詳細は恐らく分かっていない。
彼の公安の部下に調べるよう言っているけど、それよりも早くあたしが手を回しているから、充分な情報は持っていないからだ。
けれど、もうそろそろじゃなかったっけ・・・。
風見さんから連絡入りそうだなぁ。
『ばれました』って・・・。
まぁ、良いけど・・。
取り敢えず、目の前の問題から片付けて行きますか・・・。
八号車の車掌が乗客たちに挨拶をしていき、ベルツリー急行がゆっくりと発車していった。
・・そう言えば、ベルツリー急行の一等車で今度怪盗キッドがなんかするんだっけ。
もしかしたら、今下見に来てたりするんじゃなかったっけ。
「それじゃあ、よろしく頼むよ。今回の事はベルモットには言ってないからね。
くれぐれも気を付けてよ。あたしは、あたしで別行動を取るから」
「麗こそ、気を付けてよ!」
「はいはい。それじゃあ、秀君も気を付けて」
「分かった。」
それから、別行動に移りあたしは、7号車と8号車にこっそりと盗聴器を置き、場の全体を把握する。
そこから始まる、推理クイズ。
そして、本当に殺された密室殺人事件。
着々とボーイと真純ちゃんが推理を解くために動いている中、真純ちゃんが取ったムービーを子供達に見せていくため、1人廊下を歩いていた時だった。
赤井秀一の変装をしたベルモットと有希子がすれ違った。
「誰だ、お前」
それに応えないベルモットに真純ちゃんが焦った声を出す。
「誰だって聞いてんだよ!」
「ふっ、相変わらずだなぁ、真純」
ベルモットの言葉と共に、
「秀兄・・・秀兄・・本当に秀兄なのか?でもなんで、秀兄は死んだって?!・・」
混乱している真純ちゃんにベルモットは、スタンガンを素早く真純ちゃんの身体に落し、
気絶させた。
そんな中、もう一つの盗聴器の方にボーイは毛利小五郎で推理をしていた。
そして、B室にはボーイと毛利小五郎と哀ちゃん以外は全員居た。
「ええ?哀君がいないじゃと?」
博士が少し、焦った様子で探しに行っていた蘭ちゃんは
「うん、近くの車両のトイレも探したんだけど・・・」
そこで、蘭ちゃんの携帯が鳴る。
「あっ、哀ちゃんからのメール。
『私は大丈夫だから心配しないで』だって・・」
哀ちゃんは、もう移動したか・・。
となると、後は八号室。
そろそろ、推理ショーも終盤にかけてるだろうし、有希子もベルモットと対峙してるかもしれない。
さあ、ここからが勝負どころかな。
その頃6号車E室は、読み通り有希子とベルモットが対峙していた。
ベルモットの考えは、メールでシェリーをおびき出し、自分が殺される時にあの子供達を巻き込まないため、解毒薬を飲み大人の姿になって現れるだろうと。
最も、有希子が大人のシェリーに変装し組織達を欺こうと考えていたことはベルモットには見透かされていた。
「手を引きなさい、有希子」
「それこそ、無理なお願いよ。シャロン」
毅然とした有希子に少し怪しむベルモットだが、ただの意地だろうと解釈した。
それから、有希子のスマホにボーイからの電話が入り、それをベルモットが取り有希子の声真似をし応答する。
そして、次に組織からのメールが来たと同時に、八号室から放火だと連絡が入った。
その後、哀ちゃんが居る車両に行き、保護をする。
「だれ・・・・!」
「安心してよ、って今はこの姿だから説得力無いか・・。」
「もしかして、・・・」
「流石に此処で名前を呼ばれたらたまったもんじゃないからね。察してくれて助かるよ。
そうだな、今は蓮(れん)と呼んでくれるかな・・」
「分かったわ」
「よし、それじゃあ、皆の所に行こうか。心配してるだろうし。
後は、大人達に任せておきなさい。まだ君は子供なんだから自分の手に余る問題は俺達に甘えておけばいい。」
「そう言うわけにはいかないのよ・・・げほっげほっ」
「あ~、言わんこっちゃない。今の君もあの姿の君もどっちも子供だ。
さぁ、後はもう寝なさい。君が心配する様な事は何一つ起こさせないさ」
その言葉に安心したのか、哀ちゃんは腕の中で寝息が聞こえた。
「すいません、この子の保護者は居ませんか?」
「おお、哀君!!」
「哀さん、どうしたんですか?!」
「どうやら、風邪がまだ治りきっていない様ですね。
僕がたまたま、廊下を歩いていたら、この子を見つけたもので・・」
「そうじゃったのか!いやあ、すまんのう。ありがとう」
「いえ、それじゃあ、僕はこれで失礼します。」
博士の後ろで蘭ちゃんと園子ちゃんが騒いでる中、真純ちゃんは真剣そうな顔でただひたすらじっと考え込んでいた。
恐らく、秀君事だろうけど。
それから、7号車付近に近づくとバーボンが居た。
既に、八号車とは離れていたらしく八号車は止まり爆破していた。
多分、バーボンに手榴弾を投げた秀君を目撃したんだろう。
確認の取れた赤井秀一の死をもう一度彼は洗うだろうなあ。
そして、今度こそ確信するはずだ。
その時は勿論こっちも改めて御挨拶させてもらうけど。
「あれは・・・赤井・・!?」
ようやく、名古屋に着き降車した。
前にはボーイ達が、右は有希子が反対側はベルモットとバーボンが合流している。
そして、後ろには変装を終えた沖矢昴の姿があった。
「取り敢えず、当分は列車はいいかな・・・」