新「艦娘グラフティ」(第12部)   作:しろっこ

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司令 え? まさか

クマ 今度は誰クマ。

タマ 新しい艦娘……ニャ?

大淀 そう、来たのね(笑顔)




第8話<視察兼、着任>

 

「旗艦か……良い響きだな」

 

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新「艦娘」グラフティ

:第8話<視察兼、着任>

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 大山(だいせん)の方向に白い機体、オスプレイが見えてきた。

 

「司令、たった今、艦隊総司令部より指示が入電。武蔵に続いて駆逐艦、清霜と風雲が着任予定とのことです」

タブレット端末を見ながら霞が報告する。

 

「なるほど」

アゴに手をやりながら司令は応える。

 

武蔵が問い掛ける。

「霞、もう一人いないか?」

 

霞は改めて端末を見る。

「いえ……」

 

「そうか」

武蔵は軽く頷きながら言った。

 

「来ている筈(はず)だがギリギリでねじ込んだからな……あいつらしい」

 

司令は武蔵を見た。

「あいつ?」

 

だが彼女は

「まぁ、ふたを開けてのお楽しみだ」……と応えるだけだった。

 

ふと見ると秘書艦は何となく察している雰囲気だ。その表情は明るかったので司令は「心配ないのだろう」と思った。

 

 やがて普通の無線に『彼』の声が入り始めた。

『おーい皆の衆、今月も視察兼、着任の引率で来てやったぞ!』

 

司令は苦笑した。

「また来ましたか?」

 

無線の主は苦笑したように応えた。

『相変わらず連れないなぁ、可愛い艦娘たちのために中央で頑張っているんだ。少しは労(ねぎら)ってくれ』

「はいはい」

 

 そうこうしているうちにオスプレイは鎮守府の間近まで来た。

相手の操縦士と霞が英語で交信している。それを聞いていた司令は何かを伝えようとしていた霞に手を上げた。

 

「全て、オスプレイの指示通りでOKだ」

司令の指示に頷く霞。

 

 続けて司令が秘書艦を振り向く。彼女も頷いて大淀に指示した。

「副大臣は鎮守府の広場に降下します。ほか3人の艦娘は日本海に順次降下しながら、そのまま弓ヶ浜への上陸訓練を敢行。鎮守府より砂浜へは回収部隊を派遣します」

 

「了解しました」

大淀も敬礼をする。

 

「では私たちは司令部で統括しましょう」

「はい」

秘書艦たちは司令部へ戻る。

 

「では我々は副大臣を直接、出迎えるか」

司令と武蔵は直ぐ側の広場へ足を向ける。

 

「私たちも良いですか?」

そこに付いてくる秋雲と巻雲。

 

「あ、ホラホラ、もう来ている」

 鎮守府の近くまで来たオスプレイは一旦、機首を西の方角、即ち弓ヶ浜半島へと向けた。

 

コックピットには一瞬、操縦士の姿が見えたが、そのまま機体は日の光を反射させながら海岸線と平行に南下して行く。

 

「あれぇ?」

「……そっか、先に降下作戦だよ」

「ふうん」

秋雲と巻雲が話している。

 

武蔵は言う。

「そろそろ降りるぞ」

 

「でもさぁ」

秋雲が口を挟む。

 

「着任するのが清霜と風雲でしょ? でもさっき『3人の艦娘が日本海に降下』って言ったよね。もう一人は誰?」

 

すると武蔵はフッと表情を緩めた。

「清霜が私と縁があるように、3人目は秋雲、お前と縁がある……もちろん美保司令にも」

 

それを聞いた秋雲の表情が変わる。

「えぇ? もしかして」

 

「ああ……」

微笑む武蔵。

 

困惑した表情の巻雲。

「えぇ? 分かンない」

 

武蔵は振り向く。

「どうだろう、司令……この二人を引率して私が降下場所へ出向いても構わないか? 何しろ戦艦様の着任だからな」

 

司令は答える。

「それは構わないが、迎えはトラックを出さないといけないが」

 

すると彼女は微笑む。

「案ずるな。私だってトラックくらい運転できるぞ。清霜にも早く会いたいからな……それに『あいつ』だってトラックくらい運転できるはずだ」

 

「おいおい、着任早々トラックを運転させるのか?」

少し慌てた司令に武蔵は笑う。

 

「無理強いはしないが……あいつなら淡々とした表情で受けそうだ。並みの艦娘とは鍛え方が違う。何しろハイブリッドだからな」

 

「ハイブリッド? ……まぁ、そうとも言うか」

司令と武蔵は笑った。

 

「よし、司令部に変更を連絡する」

司令は直ぐに無線で回収部隊の隊長が武蔵に変更されたことを伝えた。『了解』との返事が入る。

 

司令は改めて武蔵に言う。

「本館の横に車庫があるから、そこでトラックに乗車してくれ。鍵は夕張が持っている」

「了解だ」

 

武蔵は軽く敬礼すると二人の駆逐艦に言った。

「では行くぞ」

 

「ハイ」

ダブダブの袖で敬礼する巻雲。

 

「武蔵さんが回収部隊の『旗艦』ですねぇ」

秋雲の言葉に彼女は微笑んだ。

 

「そういうことだな……」

そう応えながら、ふと立ち止まった武蔵は言った。

 

「旗艦か……良い響きだな」

そういう彼女は、とても嬉しそうだった。

 

やがて武蔵の引率で回収部隊は弓ヶ浜の砂浜へと向かう。

 

 オスプレイは美保湾で水平飛行に入っていた。

 

埠頭へ移動した司令は双眼鏡を取り出して苦笑した。

「本当は私も行きたい所だがな、日向」

 




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※これは「艦これ」の二次創作です。
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PS:「みほちん」とは
「美保鎮守府」の略称です。
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