かくして比企谷八幡は最終局面へと突入していく。
だが、忘れてはならない。
クロスオーバーならではの別視点。
カッコ良く言えばアナザーサイド。
桐ヶ谷和人の存在を。
比企谷八幡よりも余程主人公で、比企谷八幡よりも余程異質なキャラクター。
成熟していない精神から来る常識はずれな行動。
電脳世界に寄りすぎた魂の性格。
うつらうつらとした思考回路。
一歩間違えればサイコパス。
間違えていないが故の英雄。
【黒の剣士】キリト
もう1人の主人公の活躍を。
忘れてはならない。
ー・ー
「ねえ、キリトくん」
「なんだ?」
アルヴヘイム・オンライン。その
満場一致で文句なしにゲームの看板名所の麓。
紆余曲折と二転三転を繰り返したドラマの末、兄妹は雑談に花を咲かせていた。なんの解決もしていないけど、それが今の状況を否定する何かになることがない。それを悟った結果だった。
リーファは
そんな2人が何故世界樹に今すぐ特攻しないのか?
それには事情があるのだった。随分と私情に近い事情ではあったけれど。
「キリトくんと【狂目】って仲良かったの?」
直葉ことリーファはキリトに問いかける。
キリトは手に持ったソーダを傾け、それに答えた。
「【狂目】……?あぁ、【狂目】な!いや、特に友達だとか仲間だとかそういう関係じゃなかったよ。敵対していたわけでもないけどな」
「ん?どういうこと?【SAO三大エイユウ】なんだよね、キリト達は」
【英雄】の桐ヶ谷和人。
【影友】の比企谷八幡。
【叡勇】の須郷信之。
【叡勇】に関してはSAO事件をまとめたとある本で【英勇】と記述されてしまったので、文字の当て方はそちらの方が主流かもしれない。まぁぶっちゃけ、彼が英断と叡智と勇気の【エイユウ】だからこの当て字がされただけなので、その辺のことはどうで良い。
それが本当のものであったならば、の話ではあるが。
ともかく、リーファの疑問は一般市民からすれば至極当然のものである。W主人公とネットで評判な二人が、実はそんなに繋がりがない、という方がおかしな話なのだから。
キリトは頰をカリカリと掻いて「うーん……」と言葉を選んで話を続ける。
「そうだなぁ……SAOの時、【狂目】にはよく【正常組】なんて呼ばれてたな」
「正常組?どういうこと?」
「最初から説明するとそれこそSAO全てを話すことになっちゃうから、結論以外をバッサリ割愛しちゃうけど、ぶっちゃけ【狂目】は勘違いされていたんだよなぁ」
「……もしかして、本当の【影友】は別にいたっていう話?」
リーファは世界の真理を見たかのような口調で尋ねる。
こくり、と小さく喉を鳴らしての問いかけだった。
「いいや、そうじゃない。確かにあいつは【影友】だし、れきっとしたギルド長だったよ。ただ……そうだな。今考えれば本当に、それ以外が全部勘違いだったのかもしれないな。特に周りからの評価とかが」
一時期流行ったライトノベルや群青劇のマイナージャンルをリアルでやっていたのだとキリトは笑って言った。
勘違い。
そう書いてしまうとなんだか大変な事のように聞こえるが、要は【影友】が周りから過剰な持ち上げを食らっていたということ。
石を拾ったことがゴミを拾ったことになり、ゴミを拾ったことが他人の無くし物を拾ったことになる。そうこうしているうちに良家のお嬢さんから感謝状が届く。そんな感じ。
まるでわらじべ長者。まさにわらじべ長者。
「しかもタチの悪いことに、勘違いの発生源が【狂目】じゃない事の方が多いんだよ」
「……へぇ」
リーファは興味深そうにキリトを見る。というのも、彼が珍しく頰を緩めていたからだ。
アスナに関する事情に加えて、最近アナウンスされた『アルヴヘイム・オンライン配信停止のお知らせ』や須郷信之から送られてきた結婚式の招待状によって尋常じゃないストレスを抱えたキリト。彼がこれまでに笑った回数は数えられるを通り越して、寧ろ(少ないと言う意味で)数えられないくらいだった。そんな兄の浮かべた笑顔。
リーファはすかさずスクショを撮るのと同時に、更に耳を傾けるのだった。
「正常組で語り継いでいる笑い話の一つに【狂目信仰事件】というのががあるんだよ。リーファのイメージ以上に優秀なあいつが、あまりにも有能な情報を集めてくるものだから攻略組の一部がある時、ふざけて影友をヨイショしたんだよ。『ははーっ!』ってな調子で。そしたら、その1週間後には中層でブームのように崇拝の気風ができちゃってて俺たちがそれに気付いた時はもう手遅れ。【狂目】のギルド内でもガチ信仰が始まっちゃってた」
それを知った時の彼の顔とはなんたるや。
引きつったのか苦笑いをしているの半泣きなのか。正常組に笑いと憐憫の嵐を巻き起こすには充分な表情であった。
ただまぁ、ラフコフで
プライベートピクシーのユイもその話は知っており(というか必殺の顔を見ている)、その時を思い出して小さな手を口に当てて、ぷぷぷと声を漏らしていた。
「それで、それが正常組の由来となんの関係があるの?」
「簡単な話だよ。俺たちが【狂目】の所業を正しく認識していたから【正常組】なんだ」
キリトは笑って、しかし冷や汗も内心たらしながらリーファにおしえた。
冷や汗。それは、無事にクリアがなったからこそこうして笑って話せるが、よく考えたらこれほど恐ろしい話はないからこそ出るもの。
もし勘違いがバレてしまったら。
それにより色々なギルドの結束が緩んでしまったら。
もし信仰が途絶えてしまったら。
それどころか派閥としてギルドが分裂してしまったら。
宗教社会という、ハイリスクハイリターンな領域にSAO社会が突入した時、比企谷八幡はバッドステータス【胃潰瘍】がないことを感謝したという。
身から出したわけでもない錆が自分を模した仏像を作り始めたのだ。これほど迷惑なことはないだろう。
「うん、そういうこと考えたらやっぱ1年で攻略できたのは不幸中の幸いだったな、うん」
何事もなくてよかった。キリトはどこかずれた感性でそう思うのだった。
ピリリリリリリ!!
突如、けたたましく電子音が鳴り始める。それはキリトのかけておいたタイマーの終了を知らせる音。
そして、キリトを少し落胆させた音だった。
「……ま、そうそう上手い話もあるわけないか」
「時間だね」
「あぁ……もう少し待っててくれ、アスナ」
リーファの右手が少し強張る。手に食い込んでできた爪痕には、彼女の理解と納得の差異が表れていた。ユイも二人を励ましながら父親に乗る。
パイルダー・オン!
キリトの頭にそんなセリフがよぎった。
厳密には、彼女が乗ったのは頭上ではなく肩なのだが、どちらにせよ頭上からのドッキングだから良しとしよう。
リーファはキリトの顔を見てそう思案した。
2人は最早、以心伝心の関係だった。ラスボス前の関係性としては最高クラスと言ってもいいだろう。
「俺、この戦いが終わったら、結婚するんだ」
「頑張れ」
ただし、以心伝心故に、無謀さの自覚も以心伝心していたことを除けば。
ー・ー・ー
世界樹の中は思ったよりも簡素だった。
キリトとしては、『外見とは打って変わって内観が神殿だった』位の意外性をイメージしていたため、このような『大きな木をそのまんまくり抜きました』と言わんばかりの光景は拍子抜けもいいところだった。
そうはいってもやはり、世界樹でポップする敵は第一線級のプレイヤーを難なく屠るAIを積んだバケモノ。直ぐに油断なく大剣を構えたキリトは流石元攻略組と行ったところだろう。バカみたいにプレイヤースキルと経験値を貯めてきただけはある。
「……ユイ、ゴールはどこだ?」
「あそこです!」
指をさした先の天蓋付近に見えたいかにもな扉。
やっとここまできたかとキリトは大剣を握る手を強めた。
「リーファ。迷惑をかけるな」
「はぁ、そんなの今更でしょ?」
絡んできた悪質なプレイヤーを退治してからというものの、リーファはそれはもう濃い時間を過ごしてきた。パーティ脱退や洞窟での一件もそうだし、よもや領主とあんな事件を起こすなんて思いもしなかった。
(……お兄ちゃんは向こうでもこんな日常を送ってきたのかな?)
だとしたら、それはリーファ、直葉にとってこれ以上寂しいことはない。離れていた時間はたった一年などとは口が裂けても言えないな、と思わざるを得ない。
SAOサバイバー。
SAO社会。
リーファは先日見たニュースをふと思い出す。
ねじ曲がる倫理観。
新たに生まれる彼ら独特の流儀と文化。
二つ名という荒唐無稽が大真面目にまかり通ったその社会心理。
内容は残念ながらSAOに対して過激的で批判的、かつ偏向的だったが一つ、そのニュースが正鵠を射っていたものがあった。
それはSAOが新部族として成り立つ可能性。
首切り族日本や、
そして、SAO。
良くも悪くも、電脳世界に世界を築こうとした茅場明彦の努力は社会に認められつつあるのかもしれなかった。
だが、その事実はまたある一つの最悪を意味している。
言うまでもない。須郷信之の悲願の達成だ。
彼が意識しているのかしていないのかは分からないが、彼の行いもまた社会の創造、文化の創造と同義。だとすれば、歴史が示してきたように電脳世界にも文化の象徴ができるだろう。
例えばそれは街並みであったり、名物だったり、名産だったり。
著名人だったり、議員だったり、大臣だったり。
党首だったり、王様だったり、独裁者だったり。
教主だったり。独自神だったり。教義だったり。
創始者だったり。
須郷の願い【世界の神になること】は最悪の結果として、しかし確かに実現しうる未来として着実に一歩一歩現在に向かって足を進めていた。
リーファは考える。
この時間が終わったらゲームはもう辞めよう、と。元々は兄のことを知りたくて飛び込んだ世界。生来の性格と、剣道の経験のおかげでここまで来れたがそろそろ潮時なのかもしれない。
分からないことが分かった。
ありふれた表現だが、彼女はそう考えた。
実際には、SAOの経験を知ることが叶わないことを知ったのだが、それは些細な言い回しの違い。『そこへ行く』と『そこに行く』のような間違いとも言えない程の違い。
嘆息して、彼女も背中から得物を引き抜いた。緑のバトルドレスをはためかせて前を睨む。
引退の場としてこれ以上ない挑戦だった。
「出たぞ!」
キリトが叫ぶ。
宙に浮かぶ小さなモザイクが徐々に鎧と翅を構築していくのが見える。徐々に現れ始めたのは、市販で買おうとしたら100万は下らないような装備品の数々をまとったエネミー達。
まだ構築も終わっていないというのに目を赤に光らせたネミー達はキリトの元へと殺到した。
「どりゃあぁ!!」
気合い一閃。
キリトの剣先が半円を描く。エンジェル型のエネミーが真っ二つになる。
「まだよ!」
「ああ!」
死角から現れた新しい個体は形が形成される間も無くキリトに切り刻まれた。
(おそらくこいつらは繁殖型。そして進化型。なら、敵が弱い今の内になるべくドアの近くへ行く!)
「リーファ、突入!」
「うん!」
世界樹の根元からロケットスタートを切る二人。
守護騎士達は捨て身の様相で妨げようとする。しかしキリトはそれらを避けることなく突き進んだ。
(進化型の弱点があるとすればここしかない!)
剣を使うことなくドアに接近したキリト。彼はここで敢えて斬撃のみで守護騎士を破壊した。エネミーAIの学習過程に異物を投げようとしたのだ。
SAOの無限
高い攻撃力と保有経験値。そして紙装甲。
そう、紙装甲。
そりゃあもう狩られた。
枯れることがないから、狩られ続けた。
ある一つのポイントを押さえながら狩られ続けた。
そのポイントというものは打撃と斬撃、斬撃と刺突といった具合にランダムを意識した攻撃を与えるのだ。ランダムに攻撃する理由はさっきの通りなのだが、ここで大切なのは、また別のこと。
その戦法が通用したのは、茅場明彦という天才がジャイアントアントを『意図的に』ランダム指数の学習を怠らせたためだということだ。
なぜなら、本来、ランダムな攻撃であったら、その攻撃群を『斬撃・打撃・刺突から重複を許して二つ選んだ組み合わせの繰り返し』とジャイアントアントに捉えさせればいいだけの話なのだから。
つまり、現在応戦している守護騎士は、ランダム攻撃を既に『学習していた』。
「なんだと?!」
キリトの大剣の軌道にピッタリと合わせて振るわれたエネミーの剣。思わぬ反撃にキリトは大剣を手放してしまった。剣を吹っ飛ばしたエネミーは、どこで学んだのか、自身の剣を舐めるような動作をして、とどめの一撃を繰り出す。
「させない!」
キリトにヒットする直前、横から差し伸べられる直剣。リーファはお返しと言わんばかりに騎士の剣を弾くと刺突でとどめを刺した。
「助かった!」
キリトは急降下して再び大剣を手にする。
そして吠え、空を薙いだ。重厚な音と感触。心地の良いヒットストップとともに眼前に広がるゴールへの道筋。
彼は視界斜め上に表示された『残り500s』という飛行制限を見つつ再加速する。
『エネミーパターンを再構築します』
脳内に響く無機質なアナウンス。
横から放たれた炎の玉。下から襲いくる黄金の矢。目の前には無骨なモーニングスター。
SAOにはない攻撃手段。
「ちぃっ!」
念のため背後に向けて剣を振りつつ体を捻る。こめかみを通る矢と脇を温めて行った炎の玉に冷や汗を垂らし、キリトはモーニングスターを持つエネミーを返し手で叩き斬った。
窮地を潜り抜けたら別の窮地が待っている。そんな妄想に囚われそうになる程の連続の激戦に2人の顔が歪む。エネミーが増えてきたせいでユイの指示も曖昧なものが増えてきた。
即座に応戦しても帯は減るどころか増える一方。
たまらずリーファは叫んだ。
「ダメ!キリがない!!」
「キリトはいるけどな!」
「お願いだから斬られて!」
本当のピンチには軽口も出てこないというが、それすらも行き過ぎれば軽口も出るもんだとキリトは笑う。獰猛に嗤う。どうせチャンスはこの一回きりしかないのだ。頭だけになってもたどり着いてやると奮起した。
「ダアアアあああああ!!」
一匹倒せば三十匹湧き出してくるような地獄。
黄金と白金の騎士の集団が集まれば綺麗なものかと言えば、そうでもない。実際に見てみれば、襲いかかる光景といいその鬱陶しさといい、アタマ虫のようにしか見られないのだった。
リーファはドアにたどり着くのを諦めたのかキリトの背後だけを守るのに専念するようになる。三本目の剣も遂に耐久値を潰しきり、数ヶ月ぶりに元愛剣を取り出すことになった。
「キリト!もう武器がない!!」
「俺もあと一本だ!……突っ切るぞ!」
突っ切れないことはキリトにもわかっていた。しかしそうでも言わないとやってられないのだった。
「くそっ……!畜生!あと少しなのに!!あと少しで!……須郷ォォォオ!」
二刀流スキル、大剣スキル、体術スキル、片手剣スキル、短剣スキル、二刀流スキル。ソードスキルがないことを利用し、体に覚えこませた擬似スキルコネクトを行う。
ヒットポイントが尽きるのが先か、飛行制限に阻まれるのが先か。
守護騎士も最初とは段違いに強くなっており、明確に対キリト用に確実にチューニングされていく。SAOになかったあらゆる魔法・武器・戦法を駆使してくるようになっていた。
「……パパ」
「なんだ?」
ユイが囁く。
「……その、あの」
本来にAIなのか、と言いたくなるほどリアルにどもりつつユイは話す。絶望を教える。
「前方から100体のエンジェルナイトです。どうやら討伐数が500を超えた時点から、繁殖率が討伐数%プラス50体になるようです」
「……リーファ!」
キリトは情報の共有を図るため名前を呼んだ。
「……」
返事が返ってこない。
それが示すことは一つ。
戦場における沈黙とは、これこのこと。
「……はぁ」
キリトは苦悶の表情を一瞬浮かべ、微笑んだ。
『仲間は殺させない』
啖呵を切っておいて成せたのは有象無象を500体倒したというアリの巣に水を流したのと大差ない、しょうもないこと。右手で一個集団を屠る片手間にユイを一撫した。
「……結局、こなかったな」
思い出すのは決戦前に聞いたタイマーの音と【影友】の姿。
キリトは一方的ではあったが、世界樹の突入について連絡を送っていた。そしてそれは、語ることのないSAOの最終局面と同じ構図で、キリトは少しの期待をしていた。
もしかしたら。
あの時は突入前に来てくれた。
残念ながら、今回は突入後も来てくれなかった。
あいつが須郷と会ったことも知ってるし、そこで何があったのかも雑多ではあるが把握していた。だから、仕方ないとは思っていた。思っていたけれど、願わずにはいられなかった。
SAO攻略の大黒柱の降臨を。
都合の良い登場を。
「……ユイ」
先程の言葉を発した後沈黙を貫くプライベートピクシーにして愛娘な彼女を呼ぶ。
「……アスナ」
最愛の彼女。
夢も希望もなく期待できない。
須郷の言葉が蘇る。
『現実では無力な虚構の少年』
言い得て妙だ。そして今、彼は、
『ここでも無力な虚構の少年』となった。
涙が出てくる。目尻が下がり唇は震える。下唇は持ち上がり、口端は横に伸びていく。花は膨らみ声帯が下がる感覚がした。
嗚咽こそ漏れないものの汚い泣き顔だった。
英雄は、泥臭くも大剣を持つ手に力を入れる。
不器用。とてつもなく不器用で、鈍感。
状況によっては大胆不敵にもなるキリトの性質は今ばかりはただの悪あがき。
「……ぅわ」
漏れる声。
「ぁぁぁああぁあ」
震える吐息。
「嗚呼あああゝああああぁぁああ!!」
最後の一撃は、四方を取り囲むエンジェルナイトを一掃する。無骨な大剣は淡く破壊エフェクトを撒き散らす。しかし、こんなにも近くにゴールがあるというのにそこへつながる道は見られない。前を見れば既にエンジェルナイトが詰め寄っていた。
リーファがもし生きていて、なおかつキリトを見ていたなら、おそらく、キリトは守護騎士に比べたら小さな黒点にしか見えなかっただろう。ドアの見える天蓋にまで後少し。あと、ほんのわずかなところまで肉薄している。
しかし、その少しが縮められない。
キリトは思う。
なす術なし。
しかし、噛み付くくらいはできるだろう。
ああ、いや、まて。その前に。
「ユイ、アスナ」
「ごめん」
最後に彼は目を閉じた。
口を開けて、噛む準備をして。
騎士の振るう大剣の音が大きく響いた。