博麗波動録   作:ドディドドン

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 ジョジョぽいけど気にしない!
 急いで書いたので誤字脱字があるかもしれません。


4話 赤い屋敷での戦い・前編

今日はやけに肌寒い。

 そう思いながら俺は朝早く布団から這い出た。となりには霊夢がすやすやと寝息を立てている。その姿に苦笑しながら起こさないよう注意する。

「うう〜ん、お父さん待ってぇ……」

 うん、可愛いです。寝言の言う霊夢は可愛い。普段は凛としていて、何の色にも染まらない白って感じが俺と2人っきりになると甘えん坊になる。嫁にはこの前「子供じゃないんだからお父さんにベタベタくっつかない」と言われたが、そんなことは気にしないで隙あれば引っ付いてきます。ただ、外の世界で暮らした為か未成年の霊夢が酒を飲むのはなぁ、嬉しさ半分悲しさ半分ってとこかな。

 幻想郷にはお酒はハタチからってのが存在しないからしょうがない。

 さて、なんというか嫌な気がして起きたがやっぱり気になってくるのが10年前の戦いの場所。やっぱり嫌な予感しかしない。ただ、気に食わないってこともあるのだけれども。

 「勘が当たる程度の能力」は便利だけど、妄想とか空想は当たることがないからたまーに外れるのがある。あまりこの能力を過信しすぎては痛い目にあう。

 洋服着込んであの場所に行きますか。そう思いながら静かに部屋を出た。

 

 

 空を飛びながら真っ直ぐに目的地へと進んで行く。大きな湖を超え視界に現れたのは真っ赤な洋風の屋敷。壁やら屋根やら全部真っ赤。……趣味悪いな。

 大きさ的には学校の校舎くらいかな、周りには門が壁で囲まれて門がある。門の前に降り立ったけど、門は閉ざされていた。当たり前だけどね。

 校舎位の大きさでありながらヒトの気配はしない。……無人の屋敷なのか?気になって外壁を飛び越え屋敷に侵入した。

 この屋敷、あまり窓がない。屋敷内に入ろうとするのに時間がかかった。

 廊下に降り立ったが壁に備えてあるロウソクがゆらゆらと頼りなく輝いていた。

 ……お化けでも出んじゃね?

 グローブを装着し何が出てもいいようにする。妖怪とか出てきともおかしくない。

 カツカツ、カツカツ。靴の音が軽く響く。ここまで静かのはおかしい。しかもこの廊下長い。どの位歩いただろうか、部屋の扉が見つからないし、分岐点すら出てこない。ここまで大きい建物なのにいくらなんでもおかしすぎる。

 そこで気がついた。

「結界か……さて、鬼が出るか蛇が出るか」

 このまま俺は進むことにした。

 しばらくして廊下の突き当りに大きな扉が備え付けられていた。押し開くとそこには地下に続く階段があった。

「誘っているのか?……何かとてつもない事が起きそうだ」

 引き返そうかと思ったが結界の中にいるのだからそれは不可能だろう。溜息をついて俺は階段を下りていった。

 

 

 目が覚めたらお父さんがいなかった。

「む~、どこいったんだろ?」

 のそのそと布団から出て、ふぁあ、とあくびをして布団を畳む。

「……何か、寒いわね」

 ボサボサの頭を手櫛で整えながら、台所に向かった。

「お母さんおはよう」

「ああ、霊夢。おはよう、……お父さん知らない?」

「ん?知らないわよ」

「そう、じゃあどこいったのかしら?」

 フライパンでもやしを炒めながら軽く考えたみたいだけど、すぐ結論を出したのかお母さんは鼻歌歌いながら調理に専念した。

「霊夢、さっさと顔洗って服着なさい」

「ふぁーい」

 

「ねぇ、お父さんってふらりとどっかに行っちゃう人なの?」

「ん?そうねぇ、でも日帰りよ」

「お父さんてお金持ちなの?」

「ん~、どうだろう。結構いいもの買ってくるけどね。ステーキとか普通に自分で焼いて食べてるし、金持ちじゃない?」

 野菜炒めを食べながらそんなことを話す。まだまだお父さんのことを知っていない、それにお父さんはあまり自分のことを語らない。お母さんもだけど……。

「ああ、霊夢。後片付けはお願いね」

「分かった。はぁ~異変でも起きないかしら、退屈だわ」

 青い空を見上げてそう呟いた。……すると、赤い霧が空を覆っていく。

「お母さん!」

「ん?!異変ね」

 私は急いで自分の皿にある野菜炒めを食べた。

 

 

 

 大きな鉄の扉の前に俺は立っていた。ここからは大きな殺気、狂気、血の気配が立ち込めている。覚悟を決めて扉を押し開いた。

 ギギィ……。

 音を軋ませながら鉄の扉が開く。そこは赤い絨毯の敷かれた部屋だった。大きなぬいぐるみ、本がたくさん並んだ本棚、天蓋のついたベッド。お姫様が過ごす部屋のように豪勢なものだが、明るいイメージは無く、薄暗い部屋だ。

「だぁれ?」

 幼い声が部屋に響いた。

「お客さんかな?」

 そう言って現れたのは小さな女の子だった。

「……」

 俺は言葉が出せなかった。見た目は幼い女の子だが、背中には木の枝のようなのが生えていて七色の宝石が着いていた。赤の目にキラリと光る歯。鋭い爪に、どこか強者の風格が漂う。俺はこいつを見たことがある。いや、俺はこいつに似た奴を倒したことがある。

 吸血鬼の女の子。

 ハハ、鬼じゃなくて別な鬼が出やがった

「ねぇ、おじさんだあれ?」

「ん、ああ、俺は…………綱吉って言うんだ」

「綱吉叔父様?」

「ああ」

 ただでさえ混乱状態だってのに「おじさん」かぁ~、もう俺おっさん扱いなんだな。

「ふう~ん、どこから来たの?」

「人里から来たんだが迷ってね、気が付いたらここにいたのさ」

「そうなんだ!」

 すると女の子は目を輝かせた。

「それじゃあ、お外の事を教えて欲しいな。フラン、ここに閉じ込められて全然知らないんだもん」

「何だって!?」

「それよりも、ねぇねぇ、お話しようよ」

「そうだな、その前に君の名前を知らないよ」

「あ、そうだね!私はフランドール・スカーレットって言うの」

 スカートの裾をつまんで挨拶をした。

 

 

 

 フランは狂気とはかけ離れた明るく元気な子だった。好奇心旺盛で色々と気になることは納得いくまで質問してきた。

 ある程度話をして俺は切り出した。

「なぁ、フラン。お前はなんでここにいるんだ?」

 フランは俯いて言った。

「お姉さまが外は危険だからダメって出してくれないの」

「危険?」

「うん、たまに家の中を出歩くことを許すくらいでいっつも部屋の中にいるの」

「どうしてだ?フランは何か理由は分かるかい?」

「多分、皆私のこと怖いんだ」

「フラン?」

 きつく拳を握るフランからは微かに狂気を感じた。

「私ね、能力が『ありとあらゆるものを破壊する能力』なの。だから、お姉さまはそんな私を化物扱いするの。友達なんてだァれもいないの!」

 両目には涙を湛えて言った。

「そうか、そういうことだったのか」

 俺は優しくフランを抱きしめた。

「あっ……」

「よしよし、辛かったな。寂しかったな」

「ううっ……」

「俺も小さい時は化物扱いされたことがあったから気持ちは分かるよ」

「本当!?」

「ああ、だからフランの気持ちは痛いほど分かる。もし、良かったら俺の友達になってくれるか?」

「っ、うん、いいよ!お友達になろ!」

「じゃあ、握手しようか」

「うん!」

 フランは涙を拭って右手を差し出した。俺はその手をしっかりと握る。

「ねぇ、友達になったんだから一緒に遊ぼうよ」

 俺は気がついていなかった。

「そうだな、何して遊ぼうか」

 あの狂気の大きさを。

「ふふ、それはねぇ……」

 フランの心の傷の大きさを。

「これだよ」

 気づいた時には遅かった。

「アハハハ!」

「なっ!」

 弾幕が腹部に炸裂した。

 

 

「――――ガハッ……」

「アハハハ、どうしたの?ねぇ、遊ぼうよ!!」

 腹に激痛が走り、痛みにこらえながら何とか立ち上がる。

「今までに、何人かここにヒトが来たけれど、みぃんな友達になるって言っていなくなっちゃったの!!ねぇ貴方はどう?綱吉叔父様ぁ!!」

「グッ!?くそったれ!」

 口に充満した血を吐き出し構える。フランは宙に浮いていて羽を羽ばたいている。カランカランと不協和音を奏でながら狂気に満ちた笑顔を見せる。

「アハハハ!いっくよー!」

「っ来い!」

 目の前には辺りを埋め尽くす弾幕が張られた。多く小さく殺傷能力を持った弾幕。それを最低限の動きで躱していく。

「アハハすごいすごい!避けたね!!でもまだまだだよ!」

「……」

 集中しろ、前を向け!攻撃パターンを見極めろ!

 自分に言い聞かせながら攻撃を躱していく。

「アハハハ、これも避けたね!それじゃあ……」

――ここだっ!

 両手から波動を放ち一瞬で距離を詰める。

「キャッ!」

「ウラァ!」

 波動を込めた拳はフランの腹に食い込み波動を流しぶっ飛ばす!フランは勢いよく本棚に突っ込んだ。

「……」 

 手加減はした。だから、

「アハハハハハハ!一発貰っちゃったァ!久々だなぁこんなの!!」

 直ぐに立ち上がって来る。

「お姉様と喧嘩した時以来かな、強いね叔父様!」

「フランもな、手加減したとはいえすぐ立ち上がるとは流石だな」

「手加減?そんなことしてると死んじゃうよぉ!!」

 フランは腕を振るう。すると赤と白の弾幕が覆い尽くす。

「ハッ!」

 それを高速でかいくぐる。距離を詰めて殴ろうとするが「遅いよ!」躱された。そして至近距離で弾幕を食らった。

「グハッ!」

「フフ、どうしたの?傷だらけだよ叔父様」

 フランは俺の腹に馬乗りになっていた。小さな見かけに反して岩のような重さで動きを押さえつけている。

「あ~あ、血が出ちゃってるね」

 首筋に顔を近づけて言った。そして、

「いただきます」

 ガブり。首に噛み付いて血を吸い始めた。

「うぐっ、くっ、邪魔だァ」

 体全体から波動を放ちフランを引き離す。

「うん、うう~ん、実に馴染む。ふふ、おじ様の血は美味しいよ!」

 口の周りを真っ赤にして言うフランは酔ったように頬を赤くして言った。いや、酔っている、俺の血で。

 だが、状況は一気に不利になった。ダメージも大きい。俺は殺す気で戦うことに決めた。まずは、傷の回復をしなければ!

「『ホワイトゴスペル(白の複音)』!!」

 これは自分を戦いの前と同じ状況に戻す技。

 白い光が体中の傷を癒していく。

「わぁ、すごいね。こんなこともできるんだ」

「ああ、まあな。そしてこっからが本番だ!!」

「太陽拳!!」

 地下室を震わせるほどの波動を放って身構える。

「さて、お遊びの続きと行こうか」

「アハハハッ、じゃあ第二回戦だね!」

 そして2つの赤い光がぶつかった。

 

 

 

 

 

「とうとう、始まったわね」

「妹様が喜んでいるようですね」

「それはそうよ、一度同族を退けているのだからそれくらいやってもらわないと」

「……」

「咲夜、それじゃあ始めましょうか。此方も」

「はいお嬢様」

 かくして異変は始まる。

 




「ホワイトゴスペル」!
 幽波紋ではありませんよ
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