「こんな家出て行ってやる!!」
1人の少年は家出をした。とはいっても、両親がもともと少年を放置気味な家庭だったのでたいして気にはならなかった。
少年は走り、近くにあった公園に立ち寄りベンチに一人ポツンと座っていた。するとそこに、1人の女の子が来ているのが分かった。
そしてその少女は少年に言った。
「こんな夜中にどうしてあなたは一人でいるのですか~?」
少年は少女に向けて言った。
「別にいいだろ?俺はここにいると落ち着くんだよ。そんなことよりお前は何でここにいるんだよ。」
少女はクスリと笑うといった。
「なら、私もあなたと同じ理由です。」
「けっ、変な奴だな。お前、家は?」
少年は少女に向かって聞いた。
「家はとても大きな豪邸なのですよ~、こことは違うまた別の世界ですけどね…」
「俺とは違う、いい家庭なんだな。」
少女はほんわかと笑うと少年の方へと歩み寄った。
「それで…両親は?」
少年は少女に聞いた、少女は少し涙目になっていった。
「それが、とても大きなお家の主人であったんですけど…ある日、強盗に襲われてしまって…両親は何とか生きてはいるんですが、私は悲しみに明け暮れて一人でぽつりと歩いていたらいつの間にかこんなところに来たのです。」
「強盗…ねぇ…そうだ、なんか飲むか?奢ってやるよ。」
少年は少女の手をつかむと自動販売機まで走った。
「いいのですか?私は天使、貴方はただの人間です。それなのにこんなことをしてもらうなんて…」
少女は申し訳なさそうに少年に聞く。少年は少しふてくされて言った。
「俺はな、お前が天使だか何だか知らないけどこんな奴を見ているとほおっておけない性格なんだよ。可笑しいよな。そんな善人みたいなことをやっていてもなんも価値がないんだからさ…」
少年は買ったジュースを飲みほして、空き缶箱へとほうり投げた。
缶はわずかに外れ、外へと落ちてしまった。
「ちっ、外したか…」
少女は少年の缶を拾ってゴミ箱へと捨てた。
「今はまだ、何をやっても許される範囲だと思います。ですが、いつかその性格が曲げられる時が来るようならその時にもう一回で会えるかと思いますよ。」
その言葉は少年にとっては意味が分からなかったが少女にとっては意味のあるよう言葉だった。
「さあ、そろそろ帰らないと…貴方の両親に怒られてしまいますよ~」
少年はくるりと回って後ろ向きのまま言った。
「俺は、知ってることが多いと思っていたが、まだ知らないこともあるということか…おい、お前、そういえば名前を聞いていなかったな。なんて名前だ?」
少女は少年の前に行き少年の頬に軽くキスをしてから言った。
「私の名前は白羽=ラフィエル=エインズワースです。あなたの名前は?」
少年はその行動に少し照れくさそうにして言った。
「俺の名前は大須賀悠人、呼び方は好きにしてくれて構わない。」
少女は少年を見てクスリと笑うといった。
「じゃあ、次あったときには『兄さん』とよばさせていただきます。」
少年は驚き、少女の方を見て言った。
「はぁ?ないない、その呼び方はないね。」
少女は口に手を当てて言った。
「だって、さっき呼び方は何でもいいって言ったじゃないですか?」
「うっ、まあ確かにそう言ったけど…でも、何で兄さん?」
少年の問いに少女は耳元で囁いた。
「だって、貴方を見ていると生き別れたお兄さんみたいな感じがするんです。」
少年はその言葉の意味こそは分からなかったが…まあ、何でもいいやと思った。
「好きにしろ、ただし、今度会ったときにそういわなかったら…その時は…」
「その時は?」
「その時だ。それじゃ、俺は帰る、またな。ラフィエル。」
「はい、兄さん。また逢う日まで。」
のちに少年と少女は中学3年で出会い、1つのゲームを作り上げる。
そのゲームは人類を魅了したゲームとなることをこの時の少年と少女は知らない…
学校も始まり、最近投稿が遅くなってしまっています。自分も進級し、いよいよ最上級生としての自覚がないままこの投稿をしています。
今回は番外編ということで六話と七話の間ということで六・五話にしました。今後そういうことがある場合はそうなります。
この投稿を境に投稿ペースが遅くなります。
では、次回の『やはり彼女は駄天使には相応しくない』第7話でお会いしましょう。