マダンロンパ〜超高校級達の数列〜   作:†AiSAY

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第10話目です。
もうちょっと、早いスパンでやっていければいいんですが・・・

原作と変化をつけたいと思ってはいるんですが、それを考えるのにも時間がかかっちゃいますorz

どうぞ、よろしくお願いします!


第2問 ⑧イキキル 非日常編

振り出しに戻った学級裁判

そこにはこれまで以上に、不穏な雰囲気が漂っていた。

 

セレス「では犯人が別人だとしましょう。どうして犯人は男子の部屋なのにシャワールームに鍵がかかっていると勘違いしたのでしょう?」

 

霧切「犯人はそこを完全に女子の部屋、舞園さやかの部屋だと思っていたからでしょうね。」

 

セレスの言葉に霧切が答える。

すると、その話を聞いた不二咲が続けて言った。

 

不二咲「じゃあ犯人って部屋の交換のことを知らなかった人ってこと?」

 

腐川「な、苗木と守亜以外全員じゃないの!?」

 

その推理に全員が慌てふためく。

苗木は自分の容疑が晴れたのも束の間、新たな混乱を招くこととなった学級裁判に焦った。

しかし、同様に疑いが晴れた守亜はそんなことは顔に出すことなく立っている。

苗木はそんな守亜はどこかこの状況を楽しんでいるようにも見えた。

 

大和田「じゃ、じゃあ誰が犯人なんだよ!」

 

葉隠「つーか、この状況ってやばくねぇか?リアルな話、誰か何とかしてくれねぇと・・。」

 

セレス「どんな些細なことでもかまいませんわ。どなたか疑問に感じていることはないのですか?」

 

すると、朝比奈が口を開いて言った。

 

朝比奈「疑問ならあるよ!えっとね、そもそも犯人はどうやって苗木の部屋に入ったのかなって・・・。」

 

不二咲「ピッキング?」

 

石丸「いや、ドアにはピッキング防止加工があった!」

 

守亜「うむ、ではやはり私の犯行は不可能だネ!」

 

と、新たな疑問点が浮上する。

守亜はそれに対して、自分の犯行否定に念を押した。

 

すると、山田が意気揚々と意見を述べた。

彼によると、来訪者のフリをした犯人を舞園自身が部屋に招き入れたという。

しかし、苗木はコレを舞園が怯えていたことを理由に否定した。

 

苗木「そんな彼女がドアを開けるなんて考えられないよ・・・。」

 

そう苗木は語った。

しかし、その考えは意外な人物によってヒビが入る。

 

守亜「それはどうかな?」

 

苗木「え、ど、どういうこと?守亜君だって舞園さんが怯えていたのは知っているだろ!?」

 

苗木は唯一あの時の舞園に会っている人間が否定の言葉を口にしたことに驚き、詰め寄った。

しかし、守亜はまじめな顔で苗木に答える。

 

守亜「確かに、あの夜に私は苗木クンと一緒に舞園クンに会っている。しかし、だからこそ考えてみて欲しい。」

 

苗木「か、考えるって何を?」

 

守亜「彼女は確か、部屋のドアを誰かが無理やり開けようとするため部屋を交換して欲しいと言った。だが本当にそうならば、危険を冒してまで部屋の交換のために部屋をでるかね?」

 

苗木「そ、それは・・・。」

 

守亜の言葉に苗木は言葉に詰まる。

しかし、守亜はそんな苗木に目を向けながらも続けた。

 

守亜「冷静に考えてみるべきだ。部屋に外に危険人物がいる、そんな状況下の中で外の様子を見て、その人物がいないと分かっても、外に出ることはまずしないはず。普通なら、そのまま朝がくるのを待つべきだ。しかし、彼女は危険と知りながらも部屋の外に出た。」

 

苗木「そ、それはもし部屋のドアが壊された時のために…。」

 

守亜「だとしても、部屋にはピッキング防止加工がある。もしドアを壊そうとするならば相当の時間と労力がかかるはずだ。流石にそんなことすれば他の者も何かが起きていると気付くだろう。」

 

苗木「じゃあ、どうして…。」

 

困惑する苗木。

そんな苗木の疑問に守亜は残酷な事実を突きつける。

 

守亜「彼女が怯えていたこと自体が嘘だとしたら?」

 

苗木「何言ってるんだよ!そんなことある訳ないだろ!」

 

その守亜の言葉に苗木は拒否反応にも似た過剰な態度をとる。

すると、守亜は痛ましいものを見るような目を苗木に向け言った。

 

守亜「ここから先は私ではなく、彼女にお願いしよう。」

 

苗木「え?」

 

その視線の先にいたのは霧切だった。

霧切はポケットからあるモノを出すと苗木に見せる。

 

霧切「苗木君にとっては考えたくないことでしょう。でも、これを見てもそう言える?」

 

そう言って、霧切が見せたのは一枚の紙だった。

そこに書かれていたのは、次のような文である。

ーーーーーーーーーーーー

 

2人きりで話したいことがあります。

私の部屋にきてください。

部屋を間違えないように

ちゃんと部屋のネームプレート

を確認してくださいね。

         舞園さやか

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

苗木「なんだ、ソレ・・・。」

 

霧切「筆圧を浮かび上がらせたの、そのメモ帳は苗木君の部屋のよ。苗木君、それはあなたが書いたものかしら?」

 

苗木君「嫌、違うよ・・・。」

 

と、それは守亜が言っていたことが真実であることの証だった。

苗木はそれを手にとって、顔をしかめる。

 

霧切「でしょうね。そのメモには《舞園》と読めるサインも書いてあるみたいだし。」

 

苗木「どうして彼女がこんなものを?」

 

霧切「彼女はそのメモを使って、誰かを部屋に呼びだしたのでしょうね…。」

 

その言葉に再び全員に驚きがおこる。

 

セレス「ですが、そのメモには《私の部屋にきてください。》と書いてあったのでしたわね?」

 

不二咲「それだと苗木君がいる舞園さんの部屋に行っちゃうんじゃない?」

 

霧切「いえ、犯人は必ず苗木君の部屋に行くわ。」

 

セレス「あら、どうしてですの?」

 

霧切「入れ替わっていたのは部屋の主だけではなくて、ネームプレートもよ。手帳の表示しか見てなかったら見落としていたわ。」

 

不二咲「じゃあ、そのメモで呼び出された人は・・。」

 

十神「間違えることなく、舞園さやかがいる苗木の部屋を訪れることが出来るな。」

 

そう、全員が納得すると霧切は苗木に向かって質問をする。

苗木は未だ、突きつけられた事実に顔をしたに向けていた。

 

霧切「プレートの入れ替え、誰がやったのかしら。もちろん、苗木君や守亜君でもないのよね?」

 

2人は首を縦に振る。

 

桑田「じゃ、じゃあ、誰がやったんつーんだよ?」

 

守亜「そんなの決まっているじゃないか?」

 

桑田「は?」

 

苗木「僕たち以外に部屋の交換を知ってるあの人。舞園さんだ・・・。」

 

その真実に全員が息をのむ。

そして、守亜は付け加えて言った。

 

守亜「もっとも私が行うことも考えられるが、だとしたらプレートを確認するように等とは書かないだろう。そもそも、その手紙があることに矛盾が生じる。」

 

朝比奈「でも部屋の交換をした上で人を呼ぶなんて、何の意味があるの?」

 

十神「舞園は殺人を計画、犯行後にプレートを戻し、苗木に罪を被せようとしたのだろうな。」

 

朝比奈の疑問に十神が冷たく答える。

しかし、苗木はまだ認められないのか反論を試みるが十神に一蹴される。

そして、十神は舞園の犯行について続ける。

 

十神「舞園の計画の落ち度は、誘い出されたそのバカに反撃を許したことだ。」

 

葉隠「模擬刀の先制攻撃だべ!」

 

セレス「いえ、防御したのですわ。」

 

十神「鞘の傷は大方そんなところだろう。計画通りにいっていたら、何食わぬ顔で舞園がそこに立っていたはずだ。」

 

苗木「舞園さん、どうして…。」

 

もはや反論の余地もなく、苗木は呟いた。

そのこぼれた言葉にセレスが答える。

 

セレス「決まっていますわ。ここからの脱出するため、でしょうね。」

 

十神「だが、返り討ちにあって殺されてしまったのだから、世話はないな。」

 

十神の言葉に苗木が怒りを露わにする。

いくら殺人を計画したとはいえ、死んだ人間に向ける態度とは思えない彼の態度に苗木は吼えた。

しかし、十神はこれがこのコロシアイと言うゲームのルールだと言う。

苗木はそれでも、許せずに声を荒げる。

熱くなる、苗木に対し霧切が鶴の一声を放つ。

 

霧切「冷静になって。言い争っている場合じゃないわ。」

 

セレス「そうですわね。まだ犯人も特定出来ていないのですから。」

 

十神「この中にいる誰かをな・・・。」

 

to be continued… 

 

 


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