2010年 3月5日(金) 月光館学園屋上 昼間
一人の少年が一人の少女の膝の上に頭を乗せ横になっている。
あたたかな春の陽射しが眠気を誘う。 そして、ゆっくりと彼は目を閉じるのだった・・・
2012年 3月21日(火) 八十稲葉駅 昼間
少年は真実を掴み取り旅路を終える。共に戦い抜いた仲間とは別れることになるが心配する必要はな
い。
彼らは同じ世界でつながっているのだから。
そして時はめぐって5年後
2017年 4月10日(月) 私立菅山高校 2-3教室 昼休み
すべての生徒にとって最も待ち遠しい時間 昼休み
3人の生徒が一番窓側の3つの席をつなげて昼食をとっていた。
「なあなあ、シャドウワーカーって知ってるか?」
と唐突に寝癖が頭についている人懐っこそうな少年が付近の友人に聞いた。
「シャドウワーカーですか?うーん陰で頑張る働き者の人のことじゃないんですか?」
今度はクリーム色の髪を持つ見るからにおっとりとした少女が少しとぼけた答えを返す。
「どうせ、大輔の言ってることだ都市伝説専門サイトの掲示板にでもまたかいてあったんだろ。」
さらに呆れたようにおとこにしては、髪の長い少年が言う。
「またがせだって言いたいのかよ、修。今度の今度は絶対あたりだって。」
「どうだか、これで13回目だぞ。一度でも当たったことあんのかよ。」
「そうだけどよ・・・」
少し暗い雰囲気が3人の周りを漂う。と、ここでおっとりした少女が助け舟を出す。
「まあまあ修ちゃん。大ちゃんの話くらいきいてあげてもいいじゃないですか。」
「涼乃は大輔に甘いんだよ、まったく。たく、しょうがねーな話聞くだけだぞ。」
と言いながらも内心(結局行くはめになりそうだ。)と思う修であった。
その瞬間、大輔の表情があからさまに明るいものになり、彼は少しうざいドヤガオをしながらはなし
はじめる。
「世の中には科学では説明できない化け物が存在するらしいんだよ。」
「へぇー、化け物ね。どんな?」
ここで修が大輔の話にチャチャを入れる。
「もう、今から説明するから。聞いてくれるんだろう。」
「わかったわかったから。」
涼乃は大輔の話を一応聞いているようだが平然と弁当を食べている。
「では、気を取り直して。でその化け物の見た目っていうのが黒くてスライムみたいでどれも似たよ
うな仮面をつけてるんだって。そして驚く事にこいつらは人の心を食っちゃうんだぜ。」
「で、それを討伐するのがシャドウワーカーってわけか。よくあるRPGとか漫画の世界の話だけど
な。」
(やっぱりがせだ)と修が思っていると。さっきまで弁当を食べていた涼乃が急にこう言った。
「でも、最近多いですよね影人間さん。なんでも、7年前に流行ったものらしいですけどそれ関係し
ているんじゃないですか?」
涼乃の一言に(そういえばそうだったな)と考え込む。
「そうなんだ!だから俺調べたんだよどこが一番この近所で影人間被害者が多いのか最近うちの近く
で取り壊しが中止になって放置されたままの廃ビルがあるんだけどそこが特に多いんだ。」
「そこで行こうと思うんだ。と、いうことで今日の放課後俺ん家に集合だ。」
俺たちは怖いものみたさだったのか若気の至りだったのかあっさりOKしてしまったんだ。
これが俺らの戦いの始まりになるとも知らず・・・
今後もがんばります。